かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市松見保育園(2回目受審)

対象事業所名 横浜市松見保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0005
鶴見区松見町1−28−4
tel:045-432-6621
設立年月日 1980(昭和55)年05月01日
公表年月 2019(令和元)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

施設の概要・特徴
 横浜市松見保育園はJR横浜線大口駅から徒歩12分、東急東横線妙蓮寺駅から徒歩13分の住宅地の中にあります。1980年(昭和55年)5月に開設され、建物面積は828平方メートル、敷地面積は約1971平方メートルです。園舎は鉄筋コンクリート2階建てで定員は98名、現在の入所児童数は113名です。
保育理念・方針として、『一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通して福祉を積極的に増進するように努めます』『子どもの生きる力・伸びる力を大切にします』を掲げ、「いっぱい遊び、いきいきと活動し、豊かな表現をし、自分もまわりも大切にする子ども」を保育目標としています。
 子どもたちは、保育園での豊かな生活や遊びの体験のなかで、周囲の人々や友だちとの関わりを心地よく感じたり、学んだりしながら成長しています。また、地域の親子が園児や保育士等と自然に交流しながら、気軽に子育ての相談にも応じてもらえる保育園です。地域の皆様にも喜ばれ、経験の豊かな保育士のもと利用者や地域の皆様から非常に高い評価を得ています。

事業所の特色や努力、工夫していること
1.自然環境に恵まれ、その特性を保育に活かして、子どもたちの成長に繋げています。
当保育園の立地は、閑静な住宅地にあり、仲手原緑道にも近く、いくつかの公園が点在しています。当園のすぐ隣も松見町一丁目第2公園です。子どもの成育にとって大変恵まれた環境にあるといえます。多種多様な樹木、草花やそこに生息する昆虫などを直に眼にし、また直接触れる機会も多々あります。このような環境を保育にしっかり活かすため、外遊びは園庭のみならずこれらの公園も一体的に活用し、日々伸び伸びと身体を動かし、子どもたちの成長を後押ししています。散歩に出る機会もできるだけ多く作り、バラエティーに富み、かつ年齢に見合ったコースが用意されていると言えます。自然との触れ合いを通して子どもたちは感動的、印象的かつ興味深い体験を日々積み重ね、豊かな人間性や感性の育成に繋がっていると思われます。
2.保護者との相互信頼のもと、良好な協力関係が築かれ、保育の向上に寄与しています。
保育の理念や基本方針は入園説明会や懇談会等で直接保護者に伝え、全体的な計画は、保育の基本方針や家庭の状況、地域の実態、周囲の環境を考慮して作成されており、当計画も入園説明会や懇談会で保護者に説明されています。また、保護者が記入した面談票をもとに、入園説明会にて主任等が子どもの発達状況や課題を把握するため保護者全員と個人面談を行っています。
  保護者への連絡は、乳児クラスについては連絡帳やクラスノートにより、幼児クラスについてはクラスノートや個別に直接保護者とのやりとりを通して丁寧に行っています。更に、子どもの様子を保護者と情報共有するために必要に応じ面談を行っています。また、保護者が保育について要望や苦情を述べやすいように、玄関に意見箱を設置して無記名で意見を出せるようにしています。
  配慮が必要な子どもについては、特に丁寧に保護者と様子を伝えあい情報交換をするとともに、保護者の同意を得て医療機関や専門機関から助言や情報が得られる体制をとっています。
  更に、当園は一つひとつの事案に誠実に対応する姿勢を持つとともに、第三者委員に直接苦情を申し立てることができるように連絡先を園内掲示しています。また、保護者参加の行事や年度末にアンケートを実施するとともに、懇談会や個人面談等で個々に要望を聞く機会を設けています。
なお、今回のアンケート調査においても「園と保護者との連携・交流について」の項目では「満足」あるいは「どちらかというと満足」の肯定的な評価の割合が高く、また、総合評価については肯定的な評価が92.5%と極めて高い割合を示しています。これらは保護者の園に対する厚い信頼の証しと考えます。
3.地域や外部との接点を重視して種々の工夫がなされています。
(1)ネットワーク専任保育士と育児支援センター担当保育士とともに、地域の子育て支援をサポートしています。(2)地域の子育て支援サポーターとの交流・こがめ隊事業への参加を通して、地域の子育てニーズの把握に努めています。(3)子育てニーズに応じたサービスの提供については、行政の広報誌などに掲載し情報提供を行っています。(4)育児講座・ランチ交流・園庭開放等を開催し、地域との交流を図っています。(5)歯みがき講座・トイレトレーニング講座等、保護者の知りたい参加したい内容の講座を定期的に行っています。(育児講座は年に14回)(6)神奈川区地域子育て支援拠点「かなーちえ」に出前保育として出向き、保育技術の提供と相談に応じています。(7)土曜日の施設園庭開放・一時保育等での支援を行っています。園庭開放の際に絵本の貸し出しも行い、読み聞かせの重要性を伝えています。

特に工夫や改善が望まれる点
1.保護者との相互信頼の更なる深化に向けて
  保護者のコメント(要望など自由記入)より、「本当によい保育園に入れてよかった」「保育園の対応に非常に満足」という意見がほとんどです。しかし、一部の保護者からですが、園に対する要望・改善意見があります。「幼児クラスになると、先生と行き帰りの際にお話しすることが少なく、園における子どもの様子をもう少し知りたい」「一部の先生ですが、あいさつやコミュニケーションが足りないように感じる」などです。一部の意見とはいえ、今後の保護者との相互信頼の更なる深化に向けて一考されることを期待します。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・カリキュラム会議にて、一人ひとりの気持ちに寄り添う保育をしていることを声に出して皆で確認をしています。
・「子どもの人権」を意識し、子どもの呼び方や声の大きさ、声のかけ方に注意をはらっています。
・無意識に子どもを傷つけていないか、周囲の職員と確認しながら保育を行い、園内研修も実施しています。
・各クラスに複数のコーナーがあり、自由にゆったりと過ごせる空間が確保されています。
・できる限り1対1で対応する時間を設けたり、夏の水遊びやシャワーの際に周囲から見えないようにシートを張ったり、個人の居心地のよい空間を尊重するなどにより、必要に応じてプライバシーが守れる空間を確保するよう工夫しています。
・個人情報の取扱いや守秘義務についての園内研修を毎月実施し、常に意識するようにしています。
・個人情報は施錠できるところに保管するとともに、個人への配布物はダブルチェックをしています。
・性別で区別することなく個人マークを割り振り、活用しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園説明会にて、保護者が記入した面談票をもとに、主任等が子どもの発達状況等を把握するため、保護者全員と個人面談を行っています。面談での保護者とのやりとりから、子どもの家庭での様子を理解するようにしています。
・1歳以上3歳未満児の保育においては、生活や遊びが充実するよう、本人の気持ちを尊重し、主体的に楽しめるようにしています。
・3歳以上児の保育においては、3歳児は集団の中で安定して遊びを中心とした興味関心のある活動を、4歳児は集団の中で力を発揮し友だちとともに楽しめるよう遊びや活動を、5歳児は集団の中で一人ひとりの個性が生かされ、友だちと協力して一つのことをやり遂げるような遊びや活動を行っています。
・更に、5歳児ではルールのある遊びの中で、協力しあい個々のよいところを認め合えるような工夫をしています。
・当園では個人差を大切にしつつ、社会性も育めるような保育を心がけています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・保育園に来る地域の親子への相談やアドバイスに応じています。また、ネットワーク専任保育士と育児支援担当保育士と共に、地域の子育て支援をサポートしています。
・「神奈川区保育所子育て支援連絡会」に参加し、区としての育児支援の把握と実施を担っています。
・地域の子育て支援サポーターとの交流「すくすくかめっ子事業」への参加を通して、地域子育て支援のニーズの把握に努めています。
・保護者の知りたい、参加したい内容の講座を定期的に(育児講座は月に1〜2回)行っています。
・育児講座、ランチ交流、園庭開放等を開催し、地域との交流を図っています。なお、育児講座、ランチ交流では参加者にアンケートを実施し、子育て支援のニーズを把握しています。
・専門性を活かしたサービスの提供については会議等で周知し、より多くの職員が意識をもって関われるようにしています。
・土曜日の施設園庭開放、一時保育等での子育て支援を行っています。園庭開放の際、絵本の貸し出しも行い、読み聞かせの重要性を伝えています。
・神奈川区地域子育て支援拠点「かなーちえ」に出前保育に出向き、保育技術の提供と相談に対応しています。
・育児支援専任保育士が配置され、地域の親子を直接支援しています。
・地域ケアプラザ、地区センター、区福祉保健センター、区土木事務所、資源循環局と連携がとれる体制になっています。
・神奈川区地域子育て支援拠点「かなーちえ」との情報交換を、ネットワーク専任保育士、子育て支援専任保育士、園長、副園長が行うようにしています。
・育児支援センター園・子育てひろば私立常設園との連絡会に参加し、情報共有を図っています。

4 地域との交流・連携 ・毎月第一・第三土曜日に、施設園庭開放を実施しています。
・運動会のプログラムに地域の子どもが参加できるものを組み込んでおり、運動会への招待状を渡しています。 
・地域の小学校との交流を定期的に行っています。
・地域のお祭りに参加し、交流しています。
・地域のイベントに参加し、遊びや道具の提供もしています。
・オカリナコンサート、フラダンスグループの発表、手品・こままわし会、園庭開放での絵本の貸し出し、園庭での読み聞かせを行っています。
・地域の民生委員を含めた「すくすくかめっ子事業」に定期的に訪問して連携をとり、地域別合同育児講座「みんなdeこそだてワイワイパーク」を共催しています。
・地域の幼保小交流が定着し、互いに行き来して交流しています。
・横浜保育室(0歳〜2歳までの保育室)への出前保育を行い、情報交換しながら保育の質の向上を図り、各クラスとの交流や保育士同士で話し合う場を設けています。
・ケアプラザでの食育講座には、調理員も参加しています。
・公園へ散歩に出かけた際には、地域の親子との交流も持つように心がけています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 ・正規職員は意向調書を作成・提出し、園長(または副園長)との面談を実施しています。また、非常勤職員も意向について、園長(または副園長)との面談を実施しています。
・担任間の連携を深めるため、クラス会議を実施しています。また、クラス間の連携を深めるため、乳児、幼児会議を実施しています。
・クラスリーダーを明確化し、複数担任の連携や人材育成を進めています。
・区福祉保健センター長とのミーティングや意見交換会を実施しています。更に、区長、課長、担当係長とのミーティングを実施しています。
・職位に応じた役割や能力が明文化(キャリアラダー)され、提示されています。また、ストレスチェック、満足度調査を実施しています。
・職員の個別面談を実施しています。
・区制運営方針の配布と、センター長からの運営方針説明を実施しています。
・不祥事防止研修を実施し、資料も回覧しています。また、コンプライアンス研修を実施しています。
・職員行動基準を理解し、共有できるようにしています。
・区内市立保育園の主任が集まり、各園の課題を持ち寄る中から、園内研修を企画し実施しています。
・各クラスの状況を日常的に聞き取り、相談には即時に対応し助言しています。
・個々の職員の業務の進捗状況を把握し、業務が円滑に進むよう職員間の連携を進めています。

6 職員の資質向上の促進 ・毎週月曜日に保育理念、保育方針、保育目標、保育姿勢の読み合わせをしています。
・正規職員の人事考課を実施しています。人事考課の内容にもとづき、個々の職員の目標や反省について、園長(または副園長)との面談を実施しています。
・非常勤職員も園長(副園長)との面談を通して、年間の見通しなどを共有しています。
・「保育士人材育成ビジョン」「キャリアラダー」を活用し、人材育成を行っています。
・市や区、その他の研修に積極的に参加し、報告内容を共有しています。
・研修担当者が各研修内容を把握し、個々の職員の経験やニーズにもとづき研修参加を提案しています。
・非常勤職員等についてもマニュアルをいつでも確認できるようにしています。
・指導担当者(各クラス担任)だけでなく、指導者以外の職員も含めたチームでの指導を行っています。
・全職員が園内外の研修に参加し、保育の質の向上につなげています。
・各会議やミーティングでの情報共有を通して、指導へとつなげています
・区内市立保育園間での職員間交流研修を実施しています。
・地域の民間園での出前保育を実施し、人材交流や保育の質の向上を図っています。
・個々の経験にもとづいて園内での役割を明確にし、意識しながら業務に取り組むことで育成につなげています。
・日々の保育を振り返り、保育日誌に自己評価及び考察を記録しています。
・翌月の指導計画を作成する前に、保育内容の振り返りと保育士の自己評価を実施し、改善に努めています。
・保育園の自己評価を実施しています。
・市の「目標共有シート」を作成し、評価を行っています。
・年度末に保育園の自己評価でアンケートを実施、集計し、課題を職員間で共有しています。その内容を掲示し、保護者にも周知しています
・アンケートからの要望、意見を把握して、園および区として検討します。

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