かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

太陽の子新子安保育園(2回目受審)

対象事業所名 太陽の子新子安保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) HITOWAキッズライフ株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0021
神奈川区子安通3-341-1 クリオ新子安ファースト1階
tel:045-444-2102
設立年月日 2010(平成22)年10月01日
公表年月 2019(平成31)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
太陽の子新子安保育園はJR京浜東北線新子安駅または京浜急行線京急新子安駅から徒歩2分のマンションの1階に位置し、交通の便の良い所にあります。平成22年(2010年)10月にHITOWAキッズライフ株式会社(旧長谷川興産株式会社)によって開設されました。園の周辺は公園や商業施設、工場内の広場などがあり、自然や地域を学べる場所になっています。定員は36名(生後57日目から就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は、平日7時30分〜20時00分、土曜日は、7時30分〜18時30分です。保育理念は、「のびのび すくすく にこにこ 保護者・地域・保育園が手を取り合い、笑顔で見守る中、子どもたちは、たくさんの“大好き”に出合い、こころとからだを健やかに育んでいきます」とし、保育目標を「・個性をのびのびと発揮する子ども ・たくさんの“好き”を見つけ、すくすくと育つ子ども ・“違う”を楽しみ、友だちとつながる子ども」としています。また、保育方針は、「・安心できる人間関係の中で、一人ひとりの違いを認め合いながら生活します ・整った保育環境の中で、仲間と喜びのある生活をし、自らルールを発見し社会性を育みます ・様々な経験や人との関わりの中で、自ら好きなものを発見し、健全な心身の発達を図ります ・いろいろな違いを体験する中で、広い視野を持った子どもを育てます ・保護者・地域・保育者みんなで感動を分かち合い、子どもの成長を一緒に笑顔で見守ります」としています。


1.高く評価できる点  

● 職員に見守られ、のびのびと園生活を楽しんでいます
職員は、保育理念「のびのび すくすく にこにこ」や保育目標の「たくさんの”好き”を見つけ、”違う”を楽しみ、友だちとつながる」などを常に念頭に置いて保育をするように努めています。園長は、保育理念を会議で話し、日常の保育が理念に基づいて計画され実施しているかについて全職員で話し合っています。保育士は、子どもたちが関心を持てるよう、保育に子どもの意見を取り入れるようにしています。例えば、ハロウィンで蜘蛛の巣を作りたいと子どもの意見があがると、他の子どもから「こうやったら」「自分も作りたい」と意見が出て、子どもたちの希望で制作をするなど、子どもたちのやりたい気持ちを尊重して計画を変更しています。また、発表会では、子どもの意見を取り入れて好きな本を題材にして発表したり、年長児だけであった歌の発表を幼児全員で参加するなど子どもの気持ちを大切にくみ取るよう努めています。
園は子どもを中心にして保護者と園全体で大きな家族のように子どもたちを見守っています。職員は、全員で保育をしていけるよう職員間の関係作りにも配慮し、クラス担任だけでなく他のクラスの職員も子どもの情報を共有して対応しています。各クラス6名の少人数なので一人一人に目が行き届き、個々の関わりがしっかりと持て、年齢に応じた生活習慣が身につくようにしています。栄養士は喫食状況を見るためクラスをまわり、食育として0歳児から食材に触れたり、食事のマナーに取り組むなど保育士と連携して取り組んでいます。看護師は、毎日の健康管理や歯磨き指導、感染症予防などの啓発を子どもたちに指導しています。3歳児が手洗いで指の間、手首をしっかり洗っている姿が調査日に見られました。また、日常的に異年齢で過ごすことが多く、年上の子どもは、年下の子どもにやさしく接し、年下の子どもは、年上の子どもに憧れ、挑戦する気持ちを持って接している様子がみられます。保育士はその姿をあたたかく見守っています。
このような環境のもと、子どもたちはのびのびと園生活を楽しんでいます。

● 園は、保護者への支援の取り組みを大切にしています
園は、保護者と一緒に子どもの成長を見守り、子どもたちの発見や喜びの感動を一緒に共感するよう心掛けて取り組んでいます。保育士は、保育時間中の子どもの姿やエピソードを少しでも多く降園時に伝えられるように心掛けて一人一人に対応しています。また、連絡ノートなどから保護者の様子を察して、声を掛けるなど話しを聞く姿勢を大切にしています。看護師は、日常的に保護者から健康や乳児の食事量、肌荒れなどの相談を受けて対応しています。栄養士も調理室が玄関脇にあり、保護者に触れ合う事が多く、離乳食や給食の献立などの相談を受けています。園長は、保護者に話しかけ、話しやすい雰囲気を作るよう努め、行事等のアンケートを実施した際にはなるべく多くの意見を聞き反映するよう努めるなど、職員全員で保護者と子どもの成長を共有するよう努めています。
年間行事予定に「6月、7月、11月、12月は保育参加月間です」と記載し、1か月の期間を設けて個人面談の実施日を知らせ保護者が園や子どもの姿を見る機会を設け、参加しやすいように心掛けています。保育参加では、子どもが日頃食べている給食を試食することができるなど普段の園生活を知る機会となっています。利用者家族アンケートでも「話しやすい雰囲気、態度」「意見や要望への対応」「相談事への対応」などで高い評価を得ています。

● 地域の連携に努めています
園は、全体的な計画や年間指導計画に地域連携の項目を設けて取り組んでいます。園外活動の時には挨拶を交わし、乳児の愛らしい姿に地域の人々は和み、幼児の散歩では、陸橋の工事現場を通る際「おはようございます。お仕事頑張ってね」の子どもの声に働く人が嬉しそうに挨拶を返していました。
定期的(昨年度は7回訪問)に新子安地域ケアプラザや小規模介護施設に訪問しています。年度前半は幼児中心ですが、年度後半には0歳児から全ての子どもが参加して手遊びなどを一緒に楽しむ世代間交流を実施しています。就学に備え、近隣園5歳児の交流や幼保小交流などに参加しています。また、小学校と連携を図り1年生と5歳児クラスが交流し、中学生の職業体験も受けています。自治会主催の地域防災イベントに参加し、防災に関する紙芝居を職員が担当するなど園全体で地域連携に取り組んでいます。

2.工夫・改善が望まれる点 

● さらなる地域子育て支援への取り組みが期待されます
園では、毎月のお誕生会に近隣の子どもたちが参加する交流保育を実施したり、園見学に訪れた地域の保護者から相談等を受けたりしていますが、定期的な育児相談は実施されていません。さらに、地域の保護者や子どもに向けて子育てや保育に関する講習・研修会など地域で子育てを支援するためのサービスも提供されていません。今後は園が培った育児に関する知識、職員の豊富な経験と知識を活かして、例えば、「離乳食の進め方」や「手作り玩具」などをテーマに講習・研修会を開催したり、豊富な絵本を貸し出したり、地域の子育てに悩む保護者に定期的な育児相談を実施することが期待されます。また、交流保育は、門扉に情報を掲示していますが、参加者はまだ多くありません。定期的な育児相談の案内と共に近隣への情報提供を工夫することが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・子どもの人格を尊重し保育にあたることを運営法人で行う入社時の研修や年度末の会議で周知しています。園長は園内研修や職員会議等で子どもの気持ちを受け入れて肯定的な言葉かけで接することを職員に伝えています。日々の保育の中で、子どもへの対応について職員同士で話し合ったり、会議で意見交換するなどして実践につなげており、自己評価でも振り返っています。
・子どもの様子を見ながら、必要に応じて空いているスペースや事務室前などで過ごす空間を作っています。事務室に来て園長と話をしたり、保育士と1対1で話したりして、気持ちを切り替えてクラスに戻れるよう配慮しています。
・個人情報の取り扱いや守秘義務等については、個人情報保護規定に明記し職員に周知するとともに、会議などで折に触れ話題にし、職員の意識向上に努めています。保護者には個人情報取り扱いに関する文書を配布するとともに、入園説明会で説明しており、同意書を提出してもらっています。
・グループ分けや劇などの役割は性別で行われていませんが、順番決めや誕生表の色などを決める時に性別にするなどしています。今後は職員全員で性差への先入観について話し合い、日々の保育を振り返り、反省する仕組みを作ることを期待します。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は保育理念に基づき、子どもの発達過程に沿って、養護、教育などの項目ごとに作成され、子どもの最善の利益を第一義にしたものとなっています。運営法人の全体的な計画を基に基本方針や園の地域の特徴、周囲の環境などを考慮して、各クラスで話し合って作成しています。保護者には、入園式や年度初めの懇談会などで全体的な計画を基に行われる園の取り組みや行事、1年間の子どもの成長やねらい、保育の進め方などを説明しています。
・保健衛生マニュアルの「施設内外の衛生管理」「清掃方法」、清掃チェック表に基づいて清掃がされていて、園内・外とも清潔に保たれています。幼児は同じ保育室を使用していますが、クラス活動を把握して活動内容を設定するなどクラス間で調整し、騒音にならないよう工夫しています。
・3歳未満児は、個別指導計画を作成しています。幼児についても、配慮が必要な場合には、月案に個別配慮欄を設けて作成しています。毎月の会議などで個別のケースについて話し合い、個別指導計画の作成、評価、見直しをしています。トイレットトレーニング、離乳食の進め方、食物アレルギーなどの個別の課題は、保護者の意向を確認し、同意を得て計画に反映させています。
・保育士は子どもたちの自由な発想を受け止めています。ハロウィンの時、蜘蛛の巣作りのアイデアが子どもたちから出て、子どもの制作した物を保育士が天井に貼りつけたことで、他の子どもたちも刺激を受け、みんなで制作したり、遊びに発展しました。
・年間指導計画をもとに、自由に遊ぶ活動とテーマを設定して行う活動のバランスを考慮し、月案、週案を作成しています。
・天気の良い日は散歩や園庭に出るなど屋外活動を積極的に取り入れています。ねらいに応じて行き先を決め、公園の遊具で遊んだり、かけっこや鬼ごっこをしたり、子どもが楽しみながら全身を使って遊べるように配慮しています。雨の日などは室内でも鉄棒やマット等を用いて、体を動かせるようにしています。
・食育計画が作成されており、0歳児から食材に触れる機会を作っています。子どもたちは栄養士から栄養や食中毒の話、食材にはすべて命がある話を聞いたり、包丁や箸の持ち方を習ったり、栽培した野菜でクッキングをするなどして調理の工程に関わっています。
・授乳や離乳食は、子ども一人一人の状態を見ながら対応しています。栄養士は子どもの食べる様子を見て、保育士と相談しながら、食材の硬さや大きさを調整するなどしています。離乳食の進め方や調理方法等について質問があれば、栄養士は保護者と直接話をしたり、個別に対応しています。
・一人一人の排泄リズムをチェックして職員間で共有し、トイレ誘導やトイレットトレーニングを行っています。園での排泄の様子を連絡ノートに記載して保護者に日々伝え、保護者から家庭での様子を聞いて、情報交換しています。トイレットトレーニングは子どもの様子を見ながら保護者の意向を聞き、おまるやトイレに座ることから始め、個人差を尊重して進めるよう配慮しています。
・保護者との情報交換は送迎時に行うほか、乳児は子どもの健康状態や睡眠時間、食事量、排泄などの生活を所定の様式で記入する連絡ノートを用い、相互の情報共有に努めています。3〜5歳児は自由記載のノートを用いています。年度初めに保護者会のあとクラス懇談会を行い、クラスの1年間の目標、見通しを話しています。降園時に個人面談ができるよう期間を設定して行っています。また、保護者から連絡ノートに相談などがあった場合にも面談を勧めています。
・送迎時等、日常的に保護者からの相談などを受けています。必要に応じて事務室を使うなど落ち着いて話ができるよう配慮しています。保育士が相談を受けたときは、園長に報告してアドバイスを受けるなどしています。相談内容は職員会議等で報告し、職員間で共有しています。
・毎月配布している園だよりで保育内容やテーマを決めて各クラスの子どもたちの様子を保護者に伝えています。保育室には子どもたちの作った作品や遊んでいる様子を写真入りで掲示したり、各部屋には1週間の活動予定に実際に何をして過ごしたか記載されています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・指導計画の評価、改訂にあたっては、各クラスで話し合い、内容を園長は確認し、助言をしています。評価・改訂にあたっては、保護者との日々のやり取りや面談などで保育に関する意見を聞き、意向を反映するようにしています。
・会議などで特に配慮を要する子どもの個別のケースについて職員間で話し合い、記録をしています。横浜市主催などの障害児に関する研修に参加した職員は、得た情報を会議や研修報告書などで報告して情報を共有するとともに、得た知識を保育に活かしています。報告書、会議録などはファイリングされ事務所に保管されています。
・障害児を受け入れるための環境設備として、園はバリアフリーの構造となっています。横浜市東部地域療育センターの巡回相談時などに助言や情報が得られる体制を取っています。障害児の特性を考慮した個別指導計画を作成しており、子どもの状況に合わせて個別の対応をしています。子どもたちはクラスの仲間として自然に受け入れています。
・行事後などに実施したアンケートの意見の回答を園だよりに掲載して、出来るところから改善するようにしています。外部の苦情相談窓口として市苦情対応窓口を紹介していますが、担当課や電話番号など保護者が直接連絡するために必要な情報の記載が望まれます。
・健康診断と歯科健診は、年に2回ずつ行われています。結果は所定の用紙に記載し、保護者に渡して報告するとともに、個別にファイリングして職員間で共有しています。嘱託医とは日常的に相談できる関係性があり、必要に応じて診察をしてもらうなどしています。
・保健衛生管理マニュアルがあり、保育室やトイレ等の清掃手順やおもちゃや備品等の衛生管理、嘔吐物の処理、オムツ交換などが明記されています。各箇所の清掃や備品等の消毒はマニュアルに基づいて行い、チェック表に記録していて、園内外は清潔な状態が保たれています。嘔吐処理対応や感染症について園内研修を行っています。毎年、運営会社でマニュアルの見直しを行っており、職員は年度末にマニュアルについての話し合いを持ち、変更点など共有しています。
・重大事故につながらないよう、保健衛生マニュアルに午睡時、小動物とのふれあい、誤飲などの場面における留意事項が記されており、職員会議等で読み合わせを行い全職員に周知しています。
4 地域との交流・連携 ・園では毎月のお誕生会に近隣の子どもたちが参加する交流保育をしています。参加者はまだ多くありませんので近隣への情報提供を工夫することが望まれます。
・園見学に訪れた地域の保護者から相談等を受けており、保育園に関する情報を神奈川区の子育て支援拠点「かなーちぇ」の情報誌に提供するなどしています。しかし、現在は定期的な育児相談は実施されておらず、保育園のお知らせを地域に回覧するなどもしていません。今後の取り組みが期待されます。
・保育内容や見学希望の問い合わせには、園長が対応しています。見学は1日1組にして、15時30分から園での遊びや生活の場面を見てもらうようにしています。園の基本方針やサービス内容についてはパンフレットを渡すとともに口頭で説明しています。
・ボランティア受け入れ規程があり、地域との交流の交流を深めるなどを目的として行われることが定められています。規程にはボランティアの受け入れ方法や活動の際の留意事項等が明記され、職員に周知しています。ボランティア受け入れの担当は園長が行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育士等の自己評価の結果は、各クラスで話し合っています。会議などで自己評価を話し合い、自己評価をフィードバックする時間を設けるなど、園として取り組んでいます。保育園の理念や保育方針に沿って行われた保育園の自己評価は、玄関掲示しています。
・職員には就業規則の服務規程とコンプライアンス規定を示して、守るべき規範・倫理等を周知しています。園長はコンプライアンス研修を行い、具体例を示して職員にそれらの行為を行わないよう啓発しています。園の財務諸表を作成し、ファイルに保存して玄関先に提示しています。
・保育理念や基本方針を明文化したものを全職員に配付し、事務所脇や更衣室にも掲示しています。園長は、年度始めに職員に向けて年度の園目標を示し、理念を話すほか、事あるごとに理念に基づく保育を確認し、指導しています。
・運営法人として2019年から2021年の中期方針を作成していますが、単年度の事業計画はこの中期方針を踏まえて作成したものではありません。運営法人が主体となり、次代組織運営に備え、新たな仕組みを検討し、幹部職員の育成をしています。運営に関し、大学関係者など外部の機関や専門家などの意見を取り入れる努力をしています。
6 職員の資質向上の促進 ・実習プログラムは実習生の要望を聞き、部分実習や責任実習を組み込んだものとしています。毎日、担当の保育士とは話し合いを持つ他、最終日には保育士や園長も交えて意見交換の時間を持っています。
・毎月目標を定めて園内研修を実施し、必要な職員は受講できます。欠席者には研修の記録を基に説明しています。また、「安全な保育」「ヒヤリハットを振り返る」など必要な研修は何度も繰り返し受講できるよう配慮しています。園長が研修担当者として研修計画を作成し、職員は横浜市や神奈川区、運営法人などの主催の研修に積極的に参加し、研修受講者が他の職員にフィードバックする時間を設けて、「手作りおもちゃ」や「はう運動遊び」など成果を保育に活かしています。受講者が作成する研修報告書に業務に役立つと思ったこと、考えた事を記入する「振り返り」の欄を設け、常に研修結果を評価、見直しをしています。
・保育園の理念・基本方針に基づいた人材育成計画が示され、求められる能力や役割など人事基準が明文化され、能力開発や研修が設定されています。職員は年度末に行事等の反省や自己評価の振り返りから改善策を話し合い、次年度に活かしています。また、園長は職員と面談して職務に関する成果を評価し、達成度にコメントを記入して伝えています。

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