かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

たけのこ永田東保育園

対象事業所名 たけのこ永田東保育園
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人竹の会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 232 - 0072
南区永田東3-3-10
tel:045-315-7768
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

◆特に良いと思われる点
1.異年齢保育を幼児クラスで定期的に実施し、友達を思いやる優しい気持ちを育んでいます
幼児クラス(3,4,5歳児)を4グループに分け、なかよし会という異年齢保育を行っています。運動会や夏祭り、クリスマス会などへ向けて子どもたちが協力して出し物を考えたり、飾りつけを制作したりしています。夏まつりの神輿のデザインをみんなで考えたり、運動会の旗や装飾を合同で制作しています。散歩のコースも散歩マップから選び、近隣の公園へ一緒に出掛けています。4,5歳児は手をつなぎ友達に合わせて歩くことを意識するようにしています。公園での遊びの中からルールを守ることを学んだり、高年齢児は低年齢児に対する優しい気持ちが、低年齢児は高年齢児に対してあこがれの気持ちが育まれています。

2.子どもたちが食事を楽しくとることができるよう、食材や調理方法、食育等に工夫し、様々な取り組みを行っています
給食は栄養士が作成した献立により園内の厨房で作っています。季節を感じられるように旬の食材を使用し、野菜を中心にした手の込んだ調理を心掛けています。お正月、節句、ひな祭り、クリスマスなどの行事食では季節に合った飾りつけをし、食事が楽しくなる工夫をしています。園長、栄養士、調理師で給食会議を毎月実施し、献立の確認や新しいメニューについて調理の要望や人気メニュー、残食の多い献立などについて話し合いをしています。給食時に栄養士が各クラスを巡回し、子どもの食事の様子を見たり、直接子どもから給食に対する意見を聞いたりし、年度初めには食事に関するアンケートを実施することで、子ども達の食事の嗜好などを把握し献立の作成に活かしています。園では、食育の一環でプランターに季節の野菜などを育てています。種まきから収穫まで子ども達が行い、収穫した野菜を調理して食べ、身近な野菜に興味が持つような取り組みも行っています。

3.全職員が関わって理念を作成し、理念の理解と浸透がされています
2016年に開設した新しい園であり、保育理念は職員が意見を出し合い作成しました。保育理念の作成は職員からの意見を聞き取り、その意見を反映した形で園長が作成しました。そのため、作成をした当事者である職員たちは、理念について十分な理解がされているだけでなく、どのような思いで理念がつくられたかを自らの体験として理解しています。また、行事前や新たな取組みを行う際には、園長から理念に基づいた考え方等について確認や説明がされ、職員の意識統一が図られています。職員に対してだけではなく、保護者に対しても理念の浸透に対する取り組みが行われています。玄関に保育理念を掲示したり、保育理念が記載された園のしおりを配布したりしています。利用者家族アンケートの結果からは約8割の方が保育理念を「よく知っている」または「まあ知っている」と回答をしており、保護者へ理念が周知されていることが確認できています。

◆今後の取り組みが期待される点
1.相談時等に、よりプライバシーを確保したスペースの確保が期待されます
建物の構造上、園には独立した相談室を設けることができないため、保護者からの相談や面談は事務室をパーテーションで仕切った場所で実施しています。仕切りをすることによってプライバシーへの配慮がされていますが、事務室内に声がもれたり、廊下を職員が行き来したりすることで落ち着かない環境となる恐れがあります。今後、保護者からの育児相談や個人面談の他にも、地域の子育て支援等の育児相談を受ける機会が増えてくることを想定し、よりプライバシーが確保された落ち着いたスペースの確保が期待されます。

2.中期経営計画の作成等を通じた運営の方向性明示が期待されます
現在中長期的な経営計画は作成されておらず、運営に関する計画は単年度の事業計画のみとなっています。保育園を取り巻く環境が変化する中においては、中長期的な計画を作成し、明示することによって計画的な運営を行うことが求められます。また、保育士が不足する中で、職員の定着と育成を計画的に実施することも重要です。職員の育成にあたっては、基準となる人事制度を構築することによって、計画な育成や、適切な処遇を行う体制の整備が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもたちの呼び名については基本的に名前で呼んでいますが、保護者から同意を得たうえでニックネームにて呼ぶこともあります。また、他の子どもの前で不必要に叱ることがないように留意し、そのような際には別の場所で対応をするようにしています。子どもの人格尊重については研修を通じて学ぶ機会があり、職員は研修を通じて学んだ内容を他の職員へ伝えることで園全体としての意識向上を図っています。

・個人情報の取扱いには園全体で配慮し、適切な取り扱いを行っています。年度当初に保護者へ写真の掲示やお便りへの写真の掲載、ホームページへの掲載等について個別の項目ごとに同意書をとり、保護者の了解を得たうえで取り扱いをしています。個人情報の記載された書類については事務所内の鍵付きの棚で管理をするとともに、パソコン上の情報についてはアカウントとパスワードを設定し管理しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全クラスでカリキュラム会議を毎月実施し、計画の振り返りと策定を行っています。年間指導計画の振り返りは前期と後期の年2回、全保育士が参加し実施しています。また、日頃の保育を通じて把握した子どもの状況は、振り返りの場を通じて職員間で話し合い、計画の作成を行っています。

・入園前に保護者から聞き取り面談を行い、子どもの状況を把握しています。入園説明会の日に園長、主任、栄養士が面談を実施し、記録を残しています。クラスごとに児童票や生育歴をファイルし、職員間で情報を共有して日々の保育にあたっています。

・各保育室に玩具コーナーを設け、自由遊びの時に子どもたちが自分で好きな玩具を取り出して遊べるように、子どもの手が届く位置に玩具が置かれています。また、子どもたちが飽きないように絵本や玩具は季節によって入れ替えています。0,1歳児は音の鳴る手作り玩具やごっこ遊びをしたり、2,3歳児はブロックやビーズ、紐通しなどの手先を使う遊びをしたり、4,5歳児はブロックやパズルなどを使って遊んだりしています。その他にも廃材を利用して絵を描いたり、トイレットペーパーの芯を利用して制作物を作ったりしています。子どもが一人遊びできるスペースをつくるために、段ボールや布を使ってスペースを区切るなどの工夫もしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・指導計画はカリキュラム会議、指導計画会議の場でクラス毎に話し合いの上作成し、主任と園長が確認を行っています。園の自己評価作成にあたっての年度末と、運動会などの行事終了後に保護者へアンケートを実施しています。保護者の意見を汲み取り、会議の場を通じて職員が振り返りを行い、計画を作成する流れが出来ています。

・「病気の予防救急マニュアル」を整備していて、それに基づき対応しています。体調が悪くなった時は保護者に連絡して迎えに来てもらい、受診してもらっています。首から上の怪我の場合は家族に了解をとり、すぐに病院受診を行っています。既往歴や子どもの健康状態は健康台帳に記載し、職員間で共有しています。2歳児から歯ブラシを使用し歯みがきを行っています。

4 地域との交流・連携

・月に1回園庭開放を実施し、地域の子育て世帯を対象に遊び場の提供をしています。園庭開放の案内は施設の外にあるの掲示板へ「保育園で遊ぼう」と掲示し毎月3〜4組の親子の参加があります。参加者同士の交流の場となっているだけでなく、園や地域への要望を聞く機会にもなっています。また、地域の情報交換は区の園長会議に年に3〜4回参加した際や、近隣の公園で他の保育園と実施している「遊ぼう会」の場などを通じて行っています。

・園では一時預かり保育を行っています。受け入れ人数は1日2名までとなっており、8:30〜16:30の時間で保育を提供します。登録者数は約40名いて、冬休みや夏休みに地域の乳児や幼稚園児が利用しています。また、育児相談等も行い、地域の子育て家庭に向けたサービスを提供しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・職員として遵守すべき事項について就業規則に明記し、職員が職場において順守すべきルール等について確認をしています。就業規則については事務所に備え付けることで誰でも確認することができる環境となっています。また、理事会での決定事項など、経営や運営に関する情報は、職員会議の場で園長から職員へ説明がされています。

・園内の業務については、たけのこ永田東保育園運営係を定めることによって、担当者と業務内容を定めています。また、園の経理状況については顧問税理士が毎月監査を行うことによって、外部の目を通じた会計ルールの順守を図っています。園の運営状況については法人の別の園と連携し、毎月事務会議、理事会を実施することで相互の園の状況をチェックする体制がとられています。

6 職員の資質向上の促進

・園において求められる役割と職務について定めたキャリアパスを基準として人材の育成を行っています。園長は職員との面談を年に3回実施しており、面談を通じて期待する役割等を伝えるとともに、職員の希望や悩み等についてヒアリングを行っています。また、面談にあたって職員は業務の振り返りと今後の課題を所定の書式に記入し、それに基づき面談を行っています。

・年度末の全体会議の場で保育の振り返りを実施したり、園の自己評価を実施したりすることで、現状を把握する取り組みを行っています。これらの内容を踏まえて研修計画を作成したり、日々の会議の際に保育の在り方やサービスの質の向上に向けた話し合いが行われています。

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