かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ほうゆう保育園

対象事業所名 ほうゆう保育園
経営主体(法人等) 医療法人社団鵬友会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 246 - 0023
瀬谷区阿久和東3-45-2
tel:045-367-3563
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 ほうゆう保育園は、医療法人社団鵬友会により平成27年4月から認可保育園として運営されています。相鉄線希望が丘駅から徒歩20分、希望が丘駅から二俣川駅行バス、善部第2停留所下車徒歩5分のところにあります。0歳児から5歳児まで、定員60名の小規模の園です。法人は、病院や老人保健施設などを運営しています。園のある一角は、閑静な住宅街で近くには公園が多数あります。隣接する畑では芋掘りやミカン狩りができ、野菜や花の栽培をしています。通常の保育のほか、延長保育や障がい児保育、一時保育などを実施しています。開所時間は、月曜日から土曜日まで7時30分から19時です。休園日は、国民の休日および祝日、年末年始12月29日から1月3日となっています。小規模の保育園ならではの温かい雰囲気の中、子どもたちはみんなきょうだいのような関係を作り、生き生きと生活し、のびのびと元気に成長しています。近隣の保育園や小学校、高齢者施設との交流を深め、地域と触れ合う機会を多く設けています。

《特に優れている点・力を入れている点》
○キャリアパスおよび人事考課表を基に、各職員のスキルアップに取り組んでいます
 職務内容および職責、能力要件を明示したキャリアパスと、考課項目および着眼点、評価基準を明示した人事考課表に基づいて、人材育成に取り組んでいます。特に、各職員の主体的な判断力や行動力の向上に取り組んでいます。職員会議やクラス会議などにおいては、各職員が参画意識をもって活発に発言や提案をすることを促進しています。また、「保育士の自己評価」を基に各職員の課題や目標を共有化し、意欲の向上を図っています。職員の研修においては、年度研修計画を策定し、園内研修および外部研修の受講を推奨しています。研修の受講にあたっては、勤務体制を調整し、全職員が受講できるようにしています。

○子どもが楽しめる給食を提供し、保育環境を生かした食育活動を取り入れています
 給食会議などで保育士と栄養士が連携し、給食の提供や食育活動を進めています。畑で栽培した野菜は、子どもたちの給食や製作活動、食育活動に使用しています。園で提供する給食は手作りにこだわり、子どもが見て食べたいと感じられるように見た目にも重点を置いています。同じご飯でも子どもの年齢に応じて、手づかみできる大きさや口に入れやすい大きさなど、細かい部分にも手をかけています。おやつは、体を動かすことが多い子どもたちのために、お菓子よりも軽食に近いものを多く提供しています。弁当箱に詰めた「お弁当給食」やバイキング形式の給食は、彩り豊かに一品ずつ手を加えています。月1回の食育活動は栄養士が中心となり、畑で収穫した野菜を使った調理活動や、バターや味噌、梅干し、梅ジュース作りなどの体験、また知識を増やす工夫もしています。
○子ども一人一人の育ちに向き合う保育の実践に努めています
 園では職員ができるだけ子どもの姿を把握できるような職員数を配置し、常に子ども一人一人に寄り添うように努めています。特に、0、1歳児には同じ職員がかかわるようにして、愛着関係を築くように努めています。遊びの中でも、職員が一人一人の様子を見ながら言葉に耳を傾け、子どもの気持ちや言葉を聞き取るようにしています。誕生会や発表会、運動会などの行事では、場面ごとに子ども一人一人が主役になれる場を設けています。また、子どもが自由に選んで好きな遊びができるような環境整備をしています。職員は子どもたちの現状を報告し合い、情報を共有しています。卒園の際には、職員が子ども一人一人の育ちを、入園から卒園までの日々の写真にコメントを添えて、その子どもらしい表情をとらえた成長のアルバムにして保護者に渡しています。

《事業者が課題としている点》
 園では、職員が保護者との円滑なコミュニケーションスキルを高めることや、子どもの年齢や成長、発達に合った保育をもう一度見直すことを課題ととらえています。職員から保護者に話をする際は、タイミングや内容を吟味し家庭の現状や背景を踏まえて過不足なく伝えていくこと、また保護者から話があった時には、その保護者が何を求めているのかを注意深くくみ取っていくことを話し合っています。また、各職員が、指導の方法や子どもの成長の到達目標を明確に持ち、保育の見直しを日々行っていくなど、園として各課題に対し、改善に向けた取り組みについて話し合っています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重   保育理念は「子どもたちの幸せな日々のために」、保育目標は「なかよく げんきに のびのびと」「よく食べ、よく遊び、よく眠る、健康な子ども」「いろいろなことに興味や関心ををもち、よく考える子ども」「“やってみよう”と思う意欲的な子ども」「友だちを大切にする子ども」「感情豊かで思いやりのある子ども」であり、子ども本人を尊重したものとなっています。これらは保護者や職員が常に目にする玄関に掲示し、「入園のしおり」に記載し説明会でも説明しています。職員へは入職時に伝えています。また園では、子ども一人一人の特性を理解し、個性を大事に伸ばしていけるようなていねいな保育を行いたいと考えています。全職員が保育理念や保育方針、保育目標を理解したうえで保育にあたっています。
 保育士は子どもに穏やかでわかりやすい言葉遣いを心がけ、否定的な言葉で対応しないなど子どもの思いを尊重しています。子どもへの言葉かけや声の大きさについて、威圧的にならないよう保育士間で配慮しています。言葉が不十分な子どもには、抱っこや膝の上で、表情やしぐさから子どもの気持ちを受け止め、信頼関係を築くよう努めています。職員が子どもを呼ぶときは、男女の区別なく「ちゃん」や「さん」をつけて呼んでいます。子ども一人一人の人格を大切にし、要望を受け止め、できる限り希望に沿うようにしています。子ども同士のトラブルに対しては、なぜそれが起こってしまったかを子ども自身が考え、相手のことを考えられるように、子どもに目線を合わせて話します。
 保育室の中で、子どもがホッとする場所を作っています。子どもが話したい時や職員と1対1になりたい時は、その子どもの性格に合わせて廊下や、必要に応じて二階の事務室やテラスを利用しています。牛乳パックで作った小さな家は子どもたちに人気があります。室内は、移動カーテンやパーティションを使うこともあり、落ち着いて話ができるようにしています。なお、子どもがおねしょをした場合には、ほかの子どもに気づかれないよう、別室で着替えられるようにしています。ドア付きのトイレは子どもと保育士が入れるように広く設計されています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 全体的な計画は、子どもの最善の利益を考えて作成しています。作成時には地域性や周囲の環境、家庭状況、子どもの状況、保護者の要望などを総合的に検討しています。全体的な計画について、保護者には入園説明会で説明をしていて、改定などがあればそのつど知らせています。行事の際や送迎時に、園の方針や保育のねらいについても話しています。園内では玄関前の掲示板に掲示しています。また園のホームぺージにも載せています。全体的な計画について職員会議で話し合い、全職員の合意を得ています。
 年間と月間の指導計画は全体的な計画に基づき、年齢ごとの計画を策定しています。園長や主任が保育方針に沿った内容であるか保育の様子を確認しています。指導計画は子どもの成長や発達を考慮しながら作成し、子どもが理解しやすいよう工夫しながら説明しています。週案や日案で日々反省評価を行い、子どもの現状に合った計画を立てるように努めています。職員は子どもに寄り添った対応を心がけ、日ごろの保育を職員間で評価し合っています。計画については子どもの要望に応じて変更できるよう柔軟性を持たせています。毎日の活動は異年齢でのかかわりが多い中、年上の子どもの活動を見ていると年下の子どももやりたくなります。子どもの発達や状況に応じてできる範囲で挑戦してみる機会を大切にした保育を行っています。
 入園時には子どもの生育歴や家庭の状況などを、保護者に調査票や児童票、健康台帳に記入してもらいます。入園説明会の個人面談では面接票を使用して、保護者に個別の状況やアレルギーの有無などを確認しています。入園説明会の際には、子どもの様子もよく観察しています。入園説明会に参加できない場合や途中入園の場合は、別途個別に面談を行います。また、保護者から要望があれば随時面談を行っています。入園時に把握する子どもの生育歴や家庭の状況、子どもの特性などについては、職員会議で共通認識を持つようにし、記録類は事務室で保管し、共有し、全職員が子どもについて理解したうえで保育にあたっています。


3 サービスマネジメントシステムの確立

 入園時には短縮保育をお願いしています。子どもの様子や保護者の事情を考慮しながら柔軟に進めています。新入園の0、1歳児については可能な限り同じ保育士が受け入れ、子どもの不安を軽減するよう努めています。また、心のよりどころとなるタオルやコップなどの持ち込みを認めています。保護者との日々の情報交換については、送迎時の会話のほか、0〜2歳児では排便、食事、睡眠、健康、その他の項目について毎日連絡ノートを使用して、連携を取りながら保育にあたっています。新年度の新入園児受け入れや進級の際には、可能な限り担任が持ちあがったり、子ども一人一人についての引き継ぎを細かく行うなど、在園児が不安を感じないで引き続き園生活を楽しめるように配慮しています。
 園では全体的な計画に基づき、子どもの成長や発達に応じたクラスごとの年間指導計画と月間指導計画を作成しています。前年度や現在のクラスの状況も踏まえて作成しています。指導計画は、クラスで話し合い担任が中心となって作成し、園長と主任のチェックを経て、職員会議で全職員に周知しています。なお、年間指導計画には自己評価欄が設けられ、各担任が自己評価をして主任や園長からアドバイスなどをもらいながら、次年度の計画に生かしています。月間指導計画や週案には反省評価欄があり見直しを行って次回に生かしています。日ごろから送迎時の会話や連絡ノートなどから保護者の意向もくみ取るように努め、計画に反映させています。
 「保育所児童保育要録」を作成し小学校に送付しています。入園時に把握した子どもの家庭の状況や既往症、アレルギーの有無、食事の状況などについては「児童票」「健康台帳」「個人面談記録」に記録しています。入園後の健康診断や身体測定、予防接種などは健康台帳に、子ども一人一人の成長や発達の様子、気づき、配慮事項については、0〜2歳児は毎月、3〜5歳児は年4回作成する個別の「発達経過記録」に細かく記録しています。これらの記録は事務室の書棚で管理し、全職員が情報共有して保育にあたるほか、3月末には進級時の担任の申し送りにも使用しています。


4 地域との交流・連携  各種相談への対応にあたっては、相談内容に応じて地域関係機関と連携する体制を整えています。関係機関との連携は、園長および主任保育士を主担当とし、関係機関の担当者と連絡を取り迅速な対応を図っています。特に、瀬谷区こども家庭支援課、横浜市こども青少年局保育運営課、横浜市瀬谷区福祉保健センターなどの相談窓口との連携体制を整えています。また、療育に関する相談に対しては、横浜市西部地域療育センターと連携しています。関係機関の連絡先は、一覧にして事務室内に掲示し全職員に周知しています。専門分野の知識が必要な相談内容については、栄養士や調理員、嘱託医、法人本部と連携して的確な対応を図っています。
 入園希望者の見学については、希望の日時を事前に確認し、希望者の都合に合わせて日時を設定できるように柔軟な受け入れ体制を整えています。見学の際には、入園のしおりを基に、園の保育目標や方針、保育内容、利用条件、サービス内容などについて説明しています。園内の見学は、園長および主任保育士が担当し、見学ルートに沿って案内しています。特に、保育室の環境とおもちゃの種類、調理室や給食の様子を見てもらっています。見学や保育内容に関する問い合わせに対しては、複数の職員が連携し常時対応できる体制を整えています。また、法人への確認が必要な問い合わせについては、法人の事務課長と連携して迅速に対応しています。
 地域での子育てを支援するためのサービスとして、一時保育を実施しています。特に、0、1歳児を中心に、園の子どもたちと一緒に遊んだり、食事をしたりしています。一時保育については、受け入れ年齢を生後57日から就業前、受け入れ時間を平日7時30分から18時30分とし、園内での受け入れ体制を整えています。また、一時保育の状況や対応すべき事項について、職員会議やクラス会議において職員間で話し合っています。今後は、地域における子育て支援活動を強化して、園庭開放や交流保育などを実施する方向で検討しています。    
5 運営上の透明性の確保と継続性

 園全体の運営管理体制は、施設の目的や、運営の方針、職員の職種および職務内容、保育内容などを記載した「管理規程」に基づいて整備しています。また、「職員の職種および職務内容」を基に、園長および主任保育士、保育士、栄養士、調理員の職務内容を明示しています。職員に対しては、年度初めの職員会議において運営方針を説明するとともに、各職員の担当業務において自主的に活動することを促進しています。園全体の事務、経理、取引などに関する報告および書類は、管理規程に基づいて法人本部に提出しています。また、横浜市の保育監査や第三者評価を定期的に受け、運営管理体制や保育業務にかかわる指摘事項に基づいて、改善に取り組んでいます。
 職員体制は、主任保育士およびクラスリーダーを中心に、各クラス複数担任制として保育担当職員をシフト配置しています。主任保育士やクラスリーダーは、各職員の保育状況を把握するとともに、各クラスにおける保育が連携して行われるようにリードしています。特に、主任保育士は各クラスを巡回するとともに、保育現場に入り保育状況を把握しています。保育業務における助言や指導が必要な場合は、クラスごとにアドバイスをしています。また、職員会議やクラス会議においては、各職員が活発に発言することを促進しています。主任およびクラスリーダーの育成においては、キャリアアップ研修などを通じて、主体的な判断力および行動力の向上を図っています。
 園全体の自己評価は、「保育所における自己評価のガイドライン」に基づき、職員の自己評価および各クラスの自己評価の内容を踏まえて行っています。自己評価にあたっては、職員および各クラスの自己評価の内容を確認するとともに、全体的な計画に沿って園全体の保育運営の現状を把握し、重点課題を抽出しています。特に、園長や主任保育士、クラスリーダーは、重点課題に対する対策や改善に向けた取り組みについて協議しています。また、職員会議やクラス会議において説明するとともに、次年度の運営体制および保育活動に反映しています。園全体の自己評価は、事業報告として法人本部に提出するとともに、園内に掲示しています。


6 職員の資質向上の促進

 年度研修計画を策定し、保育業務にかかわる園内研修、専門知識の修得を図るための外部研修を提供しています。園内研修は、「保護者対応について」などのテーマを設定するとともに研修のねらいを明示し、毎月一回実施しています。外部研修については、キャリアアップ研修や各種専門分野の研修を提供しています。研修の受講にあたっては、各職員の希望する研修、業務上必要とされる研修を推奨しています。また、勤務体制を調整し、全職員が受講できるようにしています。研修受講後は、研修報告書を基に職員会議などの場で研修内容を発表し、日常の保育に活用することを促進しています。また、研修の成果や必要性を検証し、次年度の研修計画に反映しています。
 職員のスキルアップにあたっては、各職員の保育目標、目標達成のための方策、達成結果などを「保育士の自己評価」に記入することを制度化しています。各職員の自己評価については、園長および主任保育士との個人面談を実施し、課題や目標の共有化を図っています。日々のクラスミーティングでは、保護者からの連絡や要望事項に対する回答の内容や方法などについて話し合い、職員同士で保育業務における対応能力を高めています。職員会議においては、保育の質向上をテーマに職員間で意見交換をしています。また、横浜市の保育監査や第三者評価を定期的に受け、評価内容を基に保育業務の改善につなげています。
 キャリアパスおよび人事考課表を基に、各職員の担当業務において求められる能力要件を明示しています。特に、日常の保育業務における判断は、各職員が自主的に行うことを促進しています。職員会議やクラス会議などにおいては、各職員が参画意識をもって活発に発言や提案ができるようにリードしています。また、各職員の就業状況を把握するとともに、職員面談を通じて各職員の抱えている問題や要望を確認し意欲の向上を図っています。有給休暇については、交替で早めに取得できるように柔軟なシフト体制を整え、働きやすい職場作りを推進しています。また、「登降園管理システム」を導入し、書類の簡素化や事務処理の効率化に取り組んでいます。


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