かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

鶴見ルーナ保育園(2回目受審)

対象事業所名 鶴見ルーナ保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人あおい会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0003
鶴見区尻手1-1-15
tel:045-582-4152
設立年月日 2010(平成22)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

◆特に良いと思われる点
1.異年齢での関わりを通して子ども達は共に育ちあっています
異年齢児との関わりを通して、人間関係が広がり共に育ちあえるように、幼児クラスに縦割り保育週間を設けています。5歳児クラスが年下クラスの午睡明けのお世話をしたり、異年齢で同じ遊びをしたりする中で、年下の子どもが年上を真似てダイナミックな遊びに発展していくよう見守ったりしています。子ども達は日々の関わりを通して、人間関係の築き方や集団でのルール、役割分担等をゆっくりと身につけていきます。異年齢で散歩に行く時には、年上の子どもが普段以上に年下の子どもを気遣って声をかける姿が見られます。5歳児クラスが運動会で行う演目のエイサーは、年下の子どもたちの憧れとなっています。張り切って練習に取り組んでいる様子について「太鼓の音が一つになってきた」や「メリハリが出てきて迫力が増した」と他のクラスの保育日誌にも記載されていました。また、乳児クラスの子ども達も練習の音が聞こえると体でリズムをとるなど、毎年の5歳児ならではの種目として引き継がれていることが窺えます。

2.さまざまな活動と経験の積み重ねから子どもの感性を育んでいます
描画や製作、音楽(歌、楽器)、身体表現等、さまざまな表現活動を行うことで、子ども一人ひとりが好きな表現方法で自由にのびのびと自分を表すことを大切にしています。子どもの興味関心に共感できるような豊かな感性を職員自身が持ち、子どものかわいいつぶやきや新鮮な発見に目を留めるよう努めています。普段の保育活動のほか、外部の専門講師による英語・リトミック・体操・絵画造形活動を定期的に行い、子ども達は表現活動を楽しんでいます。ミュージカルやコンサート等、劇場で本物を鑑賞する経験も心の育ちに必要と考えています。さまざまな活動と経験の積み重ねから創造力や想像力を育んでいます。例えば、廃材を活用した大型の船作り製作から次の発想につなげたています。また、自由遊びの中では薄い板状の積み木やマグネット状ブロック等を、子ども同士で協力、工夫しながら独自の遊びを展開しています。

3.中長期的な運営を見据えて人材採用と育成に力を入れています
世間で保育士が不足している中、人材採用と育成の重要性を認識し、これらに対して力を入れて取り組んでいます。採用にあたっては法人の理念や入職後の研修体系、先輩職員の声や福利厚生について丁寧に書かれたカラー刷りのパンフレットを新たに作成し配布しています。人材育成においては「あおい会キャリアパス基準」という法人独自の人材育成プログラムを設けており、これに沿って計画的な職員育成を行っています。職員の研修体系も整備されており、職員の階層に応じた研修のほか、法人内の他園と合同で行う年齢別研修や交換保育、シアトルで海外の保育を学ぶ海外研修など様々なプログラムが用意されています。人事制度や研修体系などのハード面の整備だけではなく、園長と主任は人材育成の重要性を認識しており、日々の保育の場面で職員とのコミュニケーションを通じた育成を行っています。これらの活動を通じて職員が働きやすい環境を整えることにより、職員の採用、育成と定着を図っています。

◆今後の取り組みが期待される点
1.目的に応じた会議体系の整備と実施が期待されます
職員間の日々の打合せや情報共有は、申し送りの場を中心に行われています。会議体系を最小限にすることによって職員の負担軽減が期待される一方で、申し送りの場だけでは情報共有や話し合いの場として限界があると考えられます。リーダー会議や個別のケース会議のように、各クラスの状況を園全体で共有し新たな取り組みについて検討する場を目的と必要に応じて定める必要があります。会議体系の整備によって、法人全体での公式な情報共有が期待されます。現在も行事前の会議など、申し送り以外の会議も行われていますが、今後職員の負担に配慮しつつ、会議体系の整備が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもたちの呼び方に関しては、呼び捨てやニックネームで呼んだりすることがないよう園長・主任から職員へ指導をしています。保育日誌に子どもの名前を記入するときも、名字で記入をしています。また、他の子どもの前で不必要に叱ることがないように留意し、そのような際には別の場所で対応をするようにしています。子どもの呼び方等、人格尊重については申し送りの際に園長から指導をしたり、園内研修で学ぶ機会を設けたりすることによって、全職員に徹底されています。

・一人用のテントを活用することで、子どもが一人になったり、落ち着くことができる空間を設けています。子どもと一対一で落ち着いて話をする必要がある際には、ホールや一時保育室に移動して話をしています。また、おむつ替えは乳児の段階から他児の前では行わず、トイレでロールカーテンを下ろして行うなど、子どものプライバシーに配慮した対応を行っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・入園前に聞き取り調査を行い、その内容を職員間で共有する仕組みが整っています。面談時の聞き取り内容をもとに記録を作成し、引継会議を通じて職員間の共有を行っています。また、会議に使用した書類は原本のみ保管し、その他は廃棄するなど、個人情報の取扱いにも配慮しています。

・低い棚におもちゃや玩具を置き、子どもが自分で取り出したり片付けたりができるようにしています。職員が管理しているものもありますが、「○○とって」「○○やりたい」の子どもの要求に応じながら出し入れしています。子どもの成長や季節に合わせておもちゃや絵本を入れ替えています。パズルやブロックは年齢にあわせて大きさを変えています。各クラスとも、コーナーを設置し、その他手作りベンチ、木製の丸いテーブルやラウンド型のベンチなど落ち着いて遊べるようにしています。幼児は友だちと関わりながら、0〜2歳児は安心できる職員のそばでひとり遊びをじっくり楽しめるようにしています。

・自由遊びの時間で、子どもの遊びの広がりが見られるよう、柔軟性のあるデイリープログラムや一日の中で子どもが好きなことに熱中し、子どもの世界を楽しんで遊べる時間の確保に努めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園時に、子どもの家庭での様子などについて所定の書類に記入してもらい、保護者に提出してもらっています。児童票は入園児に保護者から提出された後も、毎年度末に保護者へ記載内容の変更等を確認してもらい、情報の更新を行っています。子どもに関する記録はすべてパソコン上で管理されており、アクセス権限に応じて職員が確認をすることができるようになっています。

・健康管理に関するマニュアルがあり、健康管理に関する業務や注意を払うことなど職員は心得ています。毎日の子どもの観察(看護師の巡回、日に2回もあり)で小さな変化に気づけるようにしています。申し送り会議では口頭で子どもの体調や普段と違う様子が見られたことなど報告しています。年度中にり患した病名、予防接種などは、その都度保護者から申し出てもらうほか、年度末に児童票を返却し、記録後再提出をお願いしています。

4 地域との交流・連携

・入園を考えている見学者や園で実施している子育て支援サービス利用者、尻手地区子育て支援イベントに職員が協力をした際のイベント参加者との交流などを通じ、子育て支援ニーズや地域にある園の必要性について把握するように努めています。鶴見区の園長会、幼保小連絡会、市場小学校・市場中学校のPTA会合、子育て支援イベントの打ち合わせなどに園長や職員が出席し、地域の情報を得ています。

・地域の子育て支援ニーズに応じるため、一時保育、交流保育、出前保育を実施しています。育児講座は、昨年度は外部の図書館司書を招いて絵本の読み聞かせや伝承遊びを楽しんでいます。今年度も予定をしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・毎年職員へ法人全体会議の場で就業規則を配布し、職員が職場において順守すべきルール等について確認をしています。また、法人全体の研修ではコンプライアンスについて学ぶ機会を設けるなど、職員の法令順守への意識向上を図っています。

・園務分担一覧表を作成し、事務や経理をはじめとする園内の業務について担当者と業務内容を定めています。業務内容を定めることによって、契約に関する業務は園長が実施する等、権限と責任についても明確化されています。その他にも、園内の文具購入や保健衛生など9つの係を定めており、職員間で業務の役割分担を行っています。また、園の経理状況については顧問税理士が年6回の確認を行うことによって、外部の目を通じた会計ルールの順守を図っています。

6 職員の資質向上の促進

・「あおい会キャリアパス基準」という法人独自の人材育成プログラムを設けており、これに沿って職員の育成を計画的に行っています。職員を経験年数や役職の階層に分け、「自己評価シート」や「共有シート」という独自の書式を活用し、園長との面談を年に2回行い目標の設定と振り返りを行っています。この目標の設定に合わせて、研修の計画も作成しています。

・園内、園外の研修に力を入れており、職員は多くの研修へ参加する機会があります。法人内の他園職員と合同で階層別研修を実施、キャリアパスの基準に応じた研修計画を作成し実施しています。職員が参加した研修については、研修に関するテキストや研修報告を園内で回覧し、他の職員へも共有をしています。また、研修への参加は希望者が参加できるよう、本人の希望を考慮し、参加の呼びかけを回覧で行うなどしています。

・「自己評価シート」という独自の書式を活用し、自己評価と園長面談を実施することで、業務の振り返りを定期的に実施する仕組みがあります。また、「共有シート」という書式には1年間の目標を設定し、その取組結果と今後の課題を本人と上長で共有を行っています。

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