かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アミ―保育園 三ツ沢園

対象事業所名 アミ―保育園 三ツ沢園
経営主体(法人等) 株式会社アミー
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0061
保土ヶ谷区峰沢町147
tel:045-444-9119
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]

株式会社アミーが運営するアミー保育園三ツ沢園は、平成26年4月に開園し5年目を迎える横浜市の認可保育園です。生後57日目以降から就学前児童を対象とし、定員は60名で、現在64名が在籍しています。
園は横浜市営地下鉄ブルーライン三ツ沢上町より徒歩8分程の、大通りから少し奥に入った住宅地にあります。
子ども達は園庭遊びや、散歩で周辺の大小さまざまな公園に積極的に出かけています。園の前にある畑の一部を借り、野菜の苗植え、水やり、収穫の体験をしています。栽培した野菜はクッキングなどの食育活動に活用しています。
また、体操教室、リトミック、アートセラピーなどの活動を取り入れ、子ども達は体を動かし、音楽に合わせた表現活動などを楽しんでいます。


≪優れている点≫

1.職員の優しい保育により、子どもの情緒の安定を図っています

 職員は日々の保育の中で子どもに対し、感情的に叱らない、叱った後は必ずフォローする、平等に愛情を注ぐ、子どもにたくさん声掛けを行うとともに職員自身の表情も豊かにするなど、保育マニュアルに沿った優しい保育を実践しています。
子どもを叱る時には、声を荒げることはせず、なぜそうしたのか、自分がされたらどう思うのかなど子どもと向き合って優しく問いかけ、子どもを諭しています。職員は母親のように愛情を持ち、子どもと接する中で子どもの意思が尊重され、情緒の安定へと繋げています。そのように日々職員に見守られている安心感の中で、子ども達はいろいろな経験をとおして喜びや悲しみなどの感情を素直に表現し、思いやりのある子どもに育っています。


2.子ども達が地域を知り、自然に触れることが出来る保育を実践しています

園の周辺には自然豊かな公園がたくさんあり、天気の良い日は散歩に出かけます。子ども達は遊具やローラーすべり台、アスレチックなどを楽しみ、落ち葉や木の実を集めたり、季節の花や植物の観察をしています。0歳児と1歳児もバギーに乗って出かけ、公園に着くと思いきり身体を動かして遊んでいます。子ども達は、公園の起伏のあるコースやたくさんの階段を元気に歩いています。散歩の行き帰りには、交通ルールを守り、地域の人と挨拶を交わしています。
散歩に行かない日は、すべり台と砂場がある園庭で外遊びをしています。園庭のすぐ前にある畑では、一部を借りて子ども達が野菜作りをしています。サツマイモや枝豆などの野菜の、苗植えや種植えを行い、成長していく様子を観察し、収穫する喜びを体験しています。地域にあるトウモロコシ畑でも収穫の体験をさせてもらいました。職員は、子ども達が地域を知り、自然に触れることが出来る機会をたくさん作り、その体験を保育活動にフィードバックしています。積極的な戸外活動を通して子ども達は元気に育っています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.子ども達が主体的に遊び込むことができる環境作り

各クラスのおもちゃは、保育室の棚や収納庫に収納してあり、自由遊びの時間には子ども達の希望を聞いて、職員が数種類のおもちゃを用意しています。夕方の合同保育の時間は、いくつかの遊びのコーナーを作っています。
子どもが主体的に遊び込むことができる環境づくりという観点から、おもちゃが子ども達の手の届くところにあることも必要です。自分でおもちゃを選び、集中して遊んだ後に、自分で片付けることができるような環境設定が望まれます。子ども達がより主体的に活動できる環境構成についての検討が期待されます。

2.人材育成を効果的、計画的に進める仕組み作り

 園の理念や方針に沿った保育を具現化するために、職員をどのような人材に育てていくかというビジョンを持ち、計画的に取り組みを進めることが大切です。
人材育成計画の策定のみならず、価値観、知識、技術がトータルに身につくよう、個々の職員の資質向上に向けた目標を毎年定めることが必要です。経験・能力に応じた役割を期待水準として一人一人に示されることは、職員のやりがいや満足度に繋がります。研修を含め、人材育成を効果的、計画的に進める仕組みの構築が期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 設置法人としての保育理念「健全なこどもは健全な環境が創造する」を掲げています。3項目からなる運営方針は、子どもの自我の芽生えを助ける、自立心・社会性・協調性を育む、様々な体験を通して、興味・好奇心を育む、とし利用者一人一人を尊重したものとなっています。

A 職員は、子どもの人格を尊重する気持ちを持って、子どもの気持ちや発言を受け入れるように配慮しています。保育マニュアルの中には、子どもの名前を呼び捨てにしない、あだ名で呼ばない、叱った後には必ずフォローすることなどが規定されており、職員は笑顔で優しい言葉遣いで子ども達に接しています。一人一人の子どもの、年齢や発達、心情に合った言葉を用い、話し方に配慮しています。

B 個人情報の取扱いについては、入園説明会で説明を行い、ホームページへの写真掲載、インターネットを利用した写真展示販売サービスの利用についての同意書をもらっています。閲覧・購入した保育園の写真の取扱いについては、保護者の遵守事項を説明し誓約書をもらっています。職員は採用時に、本社から就業規則の説明を受け、個人情報の取扱いや守秘義務に関する遵守事項の誓約書を提出しています。個人情報に関する書類は事務室で施錠して管理しています。

C 性別による順番やグループ分けなどは行っていません。名簿は生年月日順のものと五十音順のものを作成しています。子ども同士で「男の子は青、女の子は赤」などの発言がある時には、好きな色を選んでいいことを伝え、性差による固定観念を持たないように配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 全体的な計画(保育課程)に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。作成にあたっては日々の子ども達の態度・表情・雰囲気などから興味、関心をくみ取り、子どもの考えや発言、やりたい気持ちを取り入れ、子ども達が主体的に取り組むことができるように努め、計画には柔軟性を持たせています。

A 0〜2歳児については、一人一人の発達に合わせて、月間指導計画に基づいた個別指導計画を作成しています。幼児についても特別な配慮が必要な子どもには個別に指導計画を作成しています。指導計画の作成、見直しは担任が行い、職員用の連絡ノートなどで配慮してほしい事柄を伝え、全職員で共有しています。保護者には離乳食やトイレットトレーニングの進め方など一人一人の状況について説明し、同意を得ています。

B 保育内容の遊びでは子どもの年齢や発達に配慮し、一人一人の子どもが、興味や関心を持って遊びに集中できるようにしています。集団の遊びの中では、子ども達に問いかける形で、友達関係やルールを守るなど社会性を身につけられるように配慮しています。天気の良い日は積極的に散歩や屋外活動を行い、散歩先での合同遊びや日常的に、異年齢の子ども同士が交流しています。

C 成長が著しく、活動範囲が広がる0歳児保育において、安全に過ごせるように環境を整備し、職員は子どもが生理的な心地よさや情緒の安定を感じながら職員と信頼関係を築けるように心がけています。1歳以上3歳児未満の保育において、発達やその日の子どもの体調に応じて、思い思いに楽しめるようにしています。職員は子どもと一緒に遊び、発達に応じた言葉かけをしています。3歳以上児の保育において、ルールのある遊びを取り入れ、協調性や友達と協力してやり遂げる喜び、達成感を感じ、自由に表現できるように環境を整えています。

D 食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。「たのしく おいしく 食べる」という食育目標を掲げ、年間食育指導計画を作成しています。栄養士は食事の時間に各保育室に入り、子ども達とコミュニケーションを取りながら、食事の状況を把握しています。保育室の専用カメラで睡眠中の子どものうつ伏せ寝を検知し、事務室でも把握できるシステムを導入しています。

E 送迎時のやりとり、個別の連絡帳、懇談会、保育参加、運営委員会、園行事など保護者と交流の機会を設けています。0〜2歳児は連絡帳を利用して、毎日の子どもの様子を保護者と情報交換しています。3〜5歳児については、クラスごとの「できごとノート」に、その日の保育の様子を記入して玄関に置き、送迎時に保護者が見られるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 入園前に年齢ごとの子ども面談チェックシートや児童票など持参をお願いした書類に基づいて面談を行い、入園後数日間は注意深く子どもの様子を観察し、職員は職員会議などで情報を共有しています。ならし保育の必要性について、入園面談で説明し、家庭環境や子どもの様子、保護者の就労状況などに配慮して、期間の短縮や延長は柔軟に対応しています。

A 入園時に把握した生育歴や家庭の状況、入園後の子どもの身体測定や歯科健診などの経過観察記録は児童票、児童健康台帳に記録し、個別にファイルして事務所に保管し全職員が共有できるようにしています。

B 食物アレルギー、外国籍、家庭支援の必要な子どもなど、特に配慮を必要とする子どもを受け入れる体制があります。月1回の職員会議でケース検討を行い、職員会議録に記録し、全職員は回覧し情報を共有しています。加配職員が配置され、横浜市西部地域療育センターの巡回指導を年2回受け、アドバイスを基に職員会議や小会議で話し合い、職員同じ認識で保育にあたれるよう努めています。

C 保育室やトイレの清掃の内容・手順が示された「清掃チェック表」に従って、床や壁、玩具の消毒を行っています。保育マニュアルの中にオムツ交換マニュアル・嘔吐物の処理消毒方法・プール遊びマニュアル・園外活動マニュアルや水遊びマニュアルがあり、保育中の衛生・安全管理について規定しています。危機管理マニュアルの中に事故防止対策、災害対策、防犯対策が規定されています。

D 懇談会、保護者面談のほか職員は送迎時に保護者に声をかけ、日常会話や普段の様子から要望などを汲みとるように努めています。また年2、3回開催する運営委員会においても保護者代表から要望などを聞き、検討しています。「苦情対応マニュアル」に基づいた対応をし、園での対応が難しい場合は、第三者委員や保土ヶ谷区こども家庭支援課と連携を図っていく体制を整えています。

4 地域との交流・連携

@ パンフレットやホームページで、園のサービスの内容を公表しています。一日の保育の流れや年間行事のほか、セキュリティ対策や、非常時の連絡体制についても説明しています。園の利用に関する問い合わせには常時対応しており、園見学の案内をしています。見学の日時については保育に支障のない範囲で、見学希望者の都合に合わせています。

A 近隣との友好な関係を築くために、日頃から挨拶や声かけを行っています。散歩の行き帰りや公園では、職員と子ども達が地域の方に積極的に挨拶しています。地域のお祭りに出かけ、5歳児クラスは毎年消防署見学を行い、消防車や救急車に乗せてもらう体験や、消防服を着せてもらう体験をしています。

B 園長が出席する保土ヶ谷区の園長会、幼保小連絡協議会の中で話し合われた地域の子育て支援ニーズに関する事項について、職員会議などで話し合っています。保土ヶ谷区主催の「ほがらか広場」に職員は企画から参加して、設置法人主催の「三ツ沢くるるセミナー」では講師として参加し、子育てに関する相談に応じるなど園の専門性を生かした取り組みを行っています。 

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 入社時のオリエンテーションで就業規則やコンプライアンスに関する規定について説明しています。園の経営、運営状況などの公表はありませんが、求めに応じて公表することができます。

A 事業運営に関わる情報の収集・分析は設置法人で行っています。園長は設置法人の施設長会議、園長会のほか、幼保小連絡協議会などに出席し、園運営に影響のある情報を収集しています。収集した重要と思われる情報は、職員会議で話し合い、非常勤職員や会議に参加できなかった職員は議事録を回覧し、職員に周知しています。

B 園の重要な意思決定として、給食後の歯磨きの廃止、タイムカードの取り扱い方法の変更については保護者会や懇談会、運営委員会、掲示などで説明し、保護者の理解を求め、保護者の不安解消に努めています。職員には理念や方針を明記した保育マニュアルを配付しています。

6 職員の資質向上の促進

@ 園長は園運営に必要な人材や配置状況を把握しており、必要な場合は法人に補充を依頼しています。年間指導計画で「目標」、月間指導計画、週案では「ねらい」を明確にし、結果を「自己評価」できる書式が定型化されています。また職員は1月に年間を振り返り、自己評価を行っています。園の自己評価は園長、主任が行い、園のホームページで公表しています。

A 職員は研修後に報告書を提出し、必要に応じて園内研修で「感染性腸炎」「救命救急」などについて学び、保育に生かしています。非常勤職員も常勤職員と同様に園の状況を把握できるよう、職員会議録や研修報告書などを回覧し共有しています。内部研修は外部研修後、必要に応じて内部研修を実施しています。

B 非常勤職員は補助的な立場で保育に関わっています。非常勤職員の指導担当者は主任とし、保育業務の遂行にあたっては、常勤職員と非常勤職員の組み合わせに配慮しています。月1回、パート会議を開催し、パートリーダーは職員会議にも参加し、情報の共有を図っています。また、常勤職員同様に園の状況を把握できるよう、職員会議録、研修報告書などを自由に閲覧できるようにしています。

C 現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう可能な限り、権限を委譲し、園長不在時には主任の判断に任せ、事後園長に報告することになっています。

詳細評価(PDF1,312KB)へリンク