かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ナーサリールーム ベリーベアー鷺沼 Annex

対象事業所名 ナーサリールーム ベリーベアー鷺沼 Annex
経営主体(法人等) 株式会社ネス・コーポレーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0002
宮前区東有馬2-35-38
tel:044-863-6007
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要・特徴】
●ナーサリールーム ベリーベアー鷺沼Annexは、株式会社ネス・コーポレーション(以下、法人という)経営です。法人は平成14年4月に神奈川県認可保育所、東京都認証保育の運営、事業所内保育施設等の企画及び委託運営、ベビーシッターサービス、家事代行サービス等の事業を展開しています、現在、神奈川県での保育園は川崎市にナーサリールーム ベリーベアー鷺沼Annex と他に2園を運営しています。法人の企業理念は、「子どもは一人ひとり、将来にむけて大きな可能性を秘めています。」とし、2つの保育方針と4つの保育目標を掲げ、20年後大人になった子ども達が自分らしい姿でのびのびと強く生きていけるように、子ども達一人ひとりが生まれ持った個性を大切にし、自主性を育む『主体性保育』に取り組んでいます。ナーサリールーム ベリーベアー鷺沼Annexは、理念に沿い、保護者とともに溢れる愛情を持って最良のサービスと幼児教育を提供することを目指しています。園は、川崎市宮前区の南部に位置し、東急田園都市線鷺沼駅からバスで7分の高台の住宅地の中にあり、広い園庭を設備し、のびのびと遊べる環境を整え、食育に力を入れ、子ども達は健やかに成長しています。

〈特に良いと思う点〉
1.【新保育指針に対する全社的対応】

●法人では保育指針・要綱改定における委員として携わり、新保育所保育指針を熟知しており、今年度の「全体的な計画」に早々に新保育所保育指針を組み込んで展開しています。神奈川県、政令都市が内部検討段階において、東京の法人関連保育施設を始めとして全園に新保育所保育指針を配付し、逸早く計画を展開して体制を整えていました。法人の取り組み姿勢は模範となり、保育園の体制作りのモデルになるものと注目されます。

2.【オリジナルプログラム(リトミック、英会話、絵画、体操)の実施】

●オリジナルプログラムとして、リトミック、絵画、英会話、体操を導入して実施しています。子どもの感受性を第一に「音」や音楽に楽しみ、外部の専任講師による絵画制作や英会話、体操を実施し、子どもの可能性を広げ、保護者の意向にも副うプログラムを提供しています。専任講師によるカリキュラムは地域の特性に合わせて各園で選択できるよう法人でバックアップし、保育士の指導方法のヒントにもつなげています。


3.【園独自のプログラム「茶道」の実施】
●園の特徴として、オリジナルプログラムの中で「茶道」を取り入れています。子どもの日常生活の中で、静かに心を落ち着かせる時間を作り、日本の伝統文化に触れることで感性豊かな心を育んでいます。専任講師による茶道を通して、挨拶、思いやりの心や感謝の気持ちを育んでいます。近代文明のコンビニエンス的な日常に、日本の文化に心を合わせた取り組みは貴重であり、法人の理念に沿った子どもの将来にどこかで役立ち、自分がやりたいことの素地にもなる取り組みはとても重要に思います。

<さらなる期待がされる点>
1.【保育士のさらなる質の向上】
●新保育所保育指針において、子どもが安心・安定した生活が送れるよう「養護」と共に人間形成の基礎を養う「教育」を一体的に行うことが強調されています。さらに、小学校以降の学習指導要領の改訂でも就学前の育ちを受け止め、小学校以上の教育につながるよう考慮され、早期教育の声が保護者からも挙がりがちです。保育士は、子どもが遊びの中で五感を通して様々に吸収する過程の環境を構成し、援助するのが役割だと考えますが、通常保育、多様なプログラム等、保育士に期待される保育の質と量は大きく、基礎的な保育技術を前提として保育方針の展開力、さらに伴う実践力が問われます。保育士のさらなる質の向上が急務であると考え、それらへの努力、体制、総合力をさらに研鑽を図っていかれることを期待いたしております。

2.【地域との連携・交流】
●29年4月に開設した園ですが、地域との交流は徐々に深まってきており、有馬鷺沼地区社会福祉協議会の方が園行事の焼き芋パーティに来園する等、地域に広がりができつつあります。地域との連携・交流のねらいは地域の文化施設である保育園のノウハウを地域に還元するのが大きなねらいであり、核家族化の背景と共に子育てに悩んでいる家庭にどのように支援ができるかが課題です。子育てに苦慮している保護者、子育て支援事業の情報入手や支援を受けたいが迷いのある保護者等を考慮し、地域の保育園が協力してでき得ることは何かを、地域と一緒に考える機会を設けて行かれることを期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●園では、子どもの意思を尊重し、気持ちを受け止め、発達状況に合わせて一人ひとりを隔てなく対応するよう心がけています。施設長は、子ども個々の好み、遊び、色等について性差への先入観を待たないよう、子どもに自由に選択ができるよう個人の意思を尊重することを職員に伝えています。名簿は、乳児(0歳〜2歳児)は生年月日順にし、幼児(3歳〜5歳児)はあいうえお順にして性別にはしていません。職員は人権尊重について学び合い、理解を深めています。
●法人理念での「子どもの生命の保持と人格の尊重を第一と考え」を基に、全職員で共通認識を図り、保育に当たっています。法人主催、園内研修で基本的人権の研修、勉強会を実施して理解を深めています。虐待の防止・早期発見については、「虐待防止マニュアル」(法人作成)を備え、期ごとに全職員で閲覧し、職員間で情報共有を図り、保護者との会話や登降園時の親子関係、着替え時の身体チェック、子どもの心身の状態を常に把握し、伝達し合い、早期発見に努めています。
●個人情報保護については、就業規則、職務規律に明示し、職員に守秘義務を周知徹底しています。保護者には入園のしおりに記載し、入園説明会時に説明を行い、写真撮影では同意書を得る等、肖像権に配慮しています。プライバシー保護については、個人情報保護規定を遵守し、マニュアルやチェックリストを作成して理解を深めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●利用者満足の把握に向け、年2回(7月と2月頃)運営委員会を開催し、全保護者に参加を募り、法人本部、第三者委員が参加し、保護者の意見・要望を聞く機会を設けています。また、園の玄関にご意見箱を設置し、行事後にアンケートを行い、第三者評価受審年度は第三者評価の利用者アンケートから意見を抽出し、それ以外の年には独自の全体アンケートを実施しています。アンケート結果は玄関の見やすい場所に貼り出し、保護者へフィードバックしています。
●意見、苦情、相談等については、クラスは複数担任制を採用し、早番、遅番をシフトで担当するよう配置し、保護者は登降園時にクラス担任と話すことができるよう体制を整えています。事務室の入口は、常に開放し、保護者が気軽に話しかけができるよう雰囲気作りに努めています。子どもや保護者からの苦情・意見等については、苦情対応マニュアルに沿って対応し、法人本部と連携を図り、職員会議で改善について検討し、記録を行い、速やかな対応に努めています。施設長会議では他園の苦情等を共有し、保育の見直し、改善に努めています。
●園では、保育の基本として、肯定的な表現を心がけ、ポジティブな保育を実践するよう努めています。また、家庭環境や生活リズムによる一人ひとりの違いを把握し、個別に対応するよう援助しています。職員は、穏やかな声で話しかけ、子どもの話に正対して丁寧に聞き、気持ちを受け止めるように接しています。家庭の基盤に考慮が必要な子どもや、配慮が必要な子ども等については、職員間で理解し、生活の質を高められるよう支援に努めています。


3 サービスマネジメントシステムの確立 ●園の必要な情報は、法人のホームページやパンフレット、入園のしおり等で提供しています。園見学は希望者に施設内や保育の様子を見学してもらい、園見学後の体験も勧めています。園見学の希望が多い時期は、数組で案内を行う場合もあります。サービス利用開始後は慣れ保育を実施し、保護者の就労状況に応じて柔軟に対応し、家庭や子どもの状況を見て進めています。保護者とは密に連携を図り、個別に子どもの様子を伝え、情報を共有しています。
●年間指導計画の策定にあたり、保育士、栄養士、看護師と話し合い、部門を越えた意見を反映させて作成しています。また、新保育所保育指針を踏まえ、「養護」と「教育」の各領域を考慮して作成しています。保育の実践は、指導計画に基づき、法人の統一書式により各園共通で定めた書式に記録し、保管しています。子ども一人ひとりの記録も統一書式で記録し、児童票ファイルに保管しています。施設長は、記録の適切性について確認しています。
●提供するサービスの実施方法については、保育マニュアルに沿って全職員で保育内容を期ごとに確認し、共通認識を図り、実践につなげています。保護者に対しては入園のしおり(重要事項説明書)に記載し、入園前説明会時に配付して説明しています。全体的な計画、保育計画、個人記録等の見直しと併せ、職員は自己評価を実施し、各自保育の見直しと共に施設長との面接で振り返りと改善を図り、より良い保育を目指して研鑽しています。
4 地域との交流・連携 ●園の情報提供は、川崎市ホームページ、かわさきし子育て応援ナビ、宮前区子育て施設マップ、宮前区地域子育て支援情報誌「あ〜そ〜ぼっ」、法人ホームページ等に情報を開示しています。有馬・野川生涯学習支援施設アリーノ、地域子育て支援センターさぎぬまに園のチラシを設置し、情報を提供しています。
●地域子育て支援センターさぎぬまでの食育講座や親子の交流と遊びの場等に栄養士や保育士を派遣し、地域の子育て支援に貢献しています。ボランティアの受け入れについては、受け入れマニュアルを作成し、園の方針や姿勢を明確にし、受け入れ体制を整えています。
●地域の関係機関との交流、団体との連携では、宮前区の園長会、宮前区の幼保小連携事業、園長・校長会議、実務者会議に参加しています。今年度から施設長が子育て支援関係者連絡会に出席しています。宮前区の子育て支援連絡会を通じて、宮前区子育てフェスタに保育士や栄養士を派遣しています。宮前区主催の事業・活動に参加し、宮前区の主任児童委員、地区担当保健師と意見交換を図り、地域の福祉ニーズを把握しています。有馬鷺沼地区社会福祉協議会社会福祉協議会とも連携を図り、焼き芋大会に来園してもらう等、交流を深めています。町内会にも加入しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●法人の理念、保育方針は入社式で新入社員に伝え、総会で全職員に社長から訓示を受けています。年度初めに入園のしおりを全職員で読み合わせを行い、理念、保育方針の理解を深め、施設長面接で保育に反映できているかを確認し、教育の考え方、カリキュラムの考え方を伝えています。法人は中・長期計画として5か年計画を策定し、計画を基に年度の事業計画を作成し、事業計画に沿って全体的な計画を立案しています。
●施設長は、職務分担表等で業務内容を明確にし、自らの役割と責任を職員に対して表明し、判断すべきことについて会議等で言及し、体制の定着に尽力しています。職位別の期待像については等級表に明示し、職員に開示しています。施設長は、職員、園の質の向上につながる課題を把握し、シフトの調整を図り、職員が研修を受講できるよう保障し、保育の知識・技術等の向上に取り組んでいます。また、経験の浅い職員には手本を示し、助言を行い、各クラスを巡回して担任の悩みや心身に配慮し、適切な人員配置に努めています。定期的に面談を実施し、職員の意見、意向を把握し、働きやすい職場環境作りに努め、改善に向けた運営に取り組んでいます。
●サービス内容の評価については、職員個々に自己目標シートに目標を設定し、期ごとに自己評価を実施し、自己評価を基に施設長面談を行い、課題を明確にして共有を図り、目標を立て、次期に反映するようにしています。また、評価、分析、反省により、年度の勤務評価に反映させています。今年度、第三者評価を受審し、サービス内容の質の向上につなげていきます。職員の自己評価を全体で分析し、課題を抽出して文書化を図っています。
6 職員の資質向上の促進 ●人材の採用については、法人本部で積極的に採用し、法人の方針に賛同する人材、方針に合った人材を求めています。施設長と法人本部で密に話し合いを持ち、適正な人材の採用に努めています。東京都内、北海道、九州での就活イベントに参加し、早い段階で次年度の新規採用に取り組んでいます。
●職員の教育・研修については、研修計画を事業計画に盛り込み、展開しています。年6回以上の法人主催の研修の他、宮前区主催の研修・勉強会に参加し、保育に生かしています。研修受講後、研修報告を作成し、伝達研修として発表する場を設け、職員間で知識・技術の共有化を図っています。職員の研修自己計画に評価・反省項目を設け、研修内容の評価・分析を行い、来年度の研修見直しに役立てています。法人主催の研修は園の意見を生かし、毎年内容の見直しを行い、保育者の資質向上、職員相互の研鑽を図っています。
●施設長は、職員の日々の様子、就業状況や意向を把握し、シフトの調整を図り、職場環境に配慮しています。また、有休消化率や時間外労働の状況を確認し、有給残日をファイルして消化するよう促しています。定期的に職員と面談を実施し、必要に応じて業務内容や人的配置を見直し、改善に努めています。福利厚生では、職員給食提供、予防接種費用補助、産前産後休暇、育児休暇、復職後の短時間勤務、健康診断、検便の実施、心理カウンセラー・産業カウンセラーによるメンタルケア等を実施し、リロクラブ(各種優待制度)の加入、社宅制度を整備し、職員の健康維持に取り組み、充実した福利厚生を整えています。

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