かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

マシュマロ保育園

対象事業所名 マシュマロ保育園
経営主体(法人等) 有限会社HARMONIE
対象サービス 児童分野 地域型保育事業
事業所住所等 〒 251 - 0025
藤沢市鵠沼石上2-8-5
tel:0466-55-5560
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>

マシュマロ保育園は、小規模認可保育園として 2016年4月に開設した保育園です。運営は、藤沢市内で保育園の運営、子育てカフェの運営などを手掛ける有限会社HARMONIEです。
 園は、藤沢駅からは徒歩10分、江ノ電石上駅からは徒歩4分程の場所にあり、近くに神奈川県藤沢合同庁舎や秩父宮記念体育館があります。園舎は2階建ての戸建住宅のような外観で、内部は温かみが感じられ、機能性も考慮したスペースとなっています。1階は0歳〜2歳児定員19名の保育室で、オープンフロアとなっており、全体が見渡せる環境で日々の保育が行われています。2階は調理室と様々な用途で使用できる多目的スペースが確保されています。
 保育目標には、「優しく、思いやりのある、伸び伸びとした子」を掲げています。これを支える職員には徹底したキャリアアップを目指し、外部研修にも積極的に参加させ、園レベルアップを前向きに進めています。法人としては、藤沢商工会議所に入会して、地元の企業との連携を積極的に進めています。


<特によいと思う点>

1.小規模園の特徴を生かし、子ども一人ひとりに充実した保育が行われています
日々の保育では、保育理念・保育方針を基に、年間指導計画、月間個別指導計画、週日案を作成しています。保育日誌・受け入れ票なども個別に記録され、全職員共有で全園児の現況を詳細に把握しています。
 在園児は0歳児から2歳児という身体の発達や感情が目覚ましく発達する時期にあり、一人ひとりの生活リズムや体調を把握しながら、その子に合った環境を整えた保育を徹底しています。
 3歳児の転園に伴い、藤沢市東南地区の24保育園と連携施設の協定を締結しており、スムーズな移行が行えるよう支援体制を整えています。

2.職員のレベルアップを目標に、研修参加を支援しています
 職員には半年ごとに自己評価書の提出を求め、管理者が面談を行い職員の人事考課を行います。職員のキャリアアップを目標にして、職員からの受講希望も含めて、各職員の経験年数や過去の個人別受講状況を勘案して、年間の研修計画を策定しています。
 研修には、常勤・非常勤に関わらず参加できること、研修費用及び研修日時工数を就労として支払い、代休も取得できるようにしています。仕事のオン・オフを徹底させることで、メリハリを持って仕事に取り組めるため、ゆとりある保育活動にもつながっています。

3.運営法人は地元企業との交流に積極的に参加しています
 地域との交流は、園が有する専門知識を活かした、子育て相談のPRを地道に粘り強く進めています。運営法人として、地元藤沢を大切にした活動を目標にして、藤沢市商工会議所に加入しており「地産地消の実践」を目指しています。園児の食事には地元産の野菜等を使用するようにしたり、地元の祭りの実行委員会として参加するなど、地域とのつながりを大切にしながら運営を行っています。


<さらなる改善が望まれる点>
1.園の実態に合わせた各種マニュアル等の見直し
 各種マニュアルは、法人が中心に作成し見直しを行っています。園内は全体を見渡せる保育室のため、全職員で気づいたことはその場で話し合い共有できる環境にあります。
 蓄積する日々のノウハウ等は話し合いによる共有に止めず、より園に適した内容のマニュアル類として充実させることが期待されます。小規模園としての特色を生かし活用するためにも、マニュアル類の整備見直しを行うことで、よい良いサービスの実施につなげることが期待されます。

2.データを活用した安全管理の充実
 防災訓練は様々な災害を想定して、毎月実施し災害時の体制を確認しています。年度上期で、ヒヤリハット、ケガや事故などのリスクは正確に把握しています。
 把握した事故などのデータについては、時間や場所、対象年齢などの分析を行い、今後の保育活動に生かすことが期待されます。さらに災害に備えての備蓄についても、子どもたちの年齢などにも配慮した見直しが望まれます。

3.利用者のプライバシー保護の徹底
 入園時に個人情報の取り扱いについて保護者に園の方針を説明し了解を得ていますが、保護者からの個人情報承諾の同意を記録に残すまでには至っていません。
 自園のホームページ掲載も予定されており、園生活の写真掲載なども考えられます。個人情報の取り扱い、プライバシー保護については保護者への説明と共に同意取付についての検討が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 「保育所保育指針」を基にして、「年間の教育及び保育に関する全体的な計画」に子どもの最善の利益を第一義にした保育理念、保育方針、保育目票を明記しています。職員は、常に子どもの人権の尊重を意識し、一人一人の発達や気持ちに合わせた言葉かけや対応に心がけています。日常の保育活動にあたっては、子どもを急かしたり、強制したりせずに子どもの思いを大切に無理なく進めています。

A 一人一人の「今」を把握し、子どもが安定した環境の中で興味や関心を深め、成長していける保育に努めています。子どもの全身の状態や家庭の状況を毎日の「受入れ票」や「業務日報」に記載し、全ての職員に子どもたちの情報が周知され、きめ細かい援助を行っています。園は保護者と子どもの成長を共に喜び合える援助に努めています。

B 入園時に個人情報の取り扱いについて園の方針を保護者に説明していますが、保護者から個人情報承諾の同意を記録していません。園は、年度末にホームページの掲載を予定しています。ホームページに子どもの写真掲載などについて、保護者の同意書の確認が望まれます。また、運動会などで保護者が撮る写真をSNSにアップする際にも他児が映らないように保護者への徹底と理解が求められます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 月齢により身体の発達も感情も目覚ましく発達する0歳児〜2歳児の一人ひとりを受容し、生活リズムや体調を把握しながら援助ができる環境にしています。0歳児には、特定の保育士が関わり、保育士との信頼関係の下、安心して園生活が送れるように努めています。一人ひとりの個別指導計画を作成し、ねらい・養護教育・活動・食育・環境構成・保護者との連携など、全体的な評価・反省を記載し、個々の発達過程に沿ったきめ細やかな援助に繋げています。

A フラットな保育室に0歳児〜2歳児合同の保育を行っています。0歳児のコーナーには、可動式のパーテーションで仕切り、0歳児が安全に活動できる環境にしています。1歳児と2歳児は、同じスペースで日常の保育、遊び、食事、午睡も一緒にしています。朝の挨拶時は、0歳児も加わります。近くには目的によって選択できる公園があり、合同で出掛ける機会を多く設けています。日常生活の中からそれぞれの発育によって受ける五感の刺激から、興味や関心につながる環境構成に力を入れています。

B 園は子育てのパートナーとして家庭と保育園の役割分担の連携だと認識しています。お迎え時には、一人ひとりの一日の活動内容や気になること、そして頑張っていたことなどエピソードを交えて具体的に保護者に伝えています。園での子どもの様子は、どんなに小さなことでもできるだけ保護者に伝え、子どもの1日の様子が把握できるよう努めています。

C 離乳食を始めた子ども、まだしっかり咀嚼が出来ない子ども、しっかり普通食を食べる子どもなど、一人ひとりの発達段階に合わせた食事形態や味付けにしています。体調不良の子どもには、個々の体調に合わせた献立にするなど、柔軟に対応しています。

D 日常の保育の中で子どもたちに「何が危ないのか」「どうして危ないのか」をそれぞれに分かりやすく、身振りや、絵本、紙芝居などで伝えています。基本的な手の洗い方、歯ブラシや食器具の使い方など基本的な生活習慣についても、発達に応じて伝えています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 小規模保育園としての特徴を生かしてきめ細かなサービスが確立しています。日々の保育は、保育理念・保育方針を基本として、年度ごとに「園の教育及び内容に関する全体的な計画」を基本にして、年間指導計画、月間個別指導計画、週日案を作成して、子ども一人ひとりを対象に目を向けた指導計画を実施しています。3歳児は転園することになる為、藤沢市東南地区の24保育園と連携施設の協定を締結しています。園児一人ひとり「転園連絡票」を作成し、入園先に提出、転園先と連携しています。

A 保育室がほぼ全体を見渡せる環境にあり、全職員で気づいたことはその場で話し合い共有しており、指導計画の見直しにも生かしています。各種マニュアルの作成や見直しは、母体である法人が中心で行っています。小規模園としての特色を生かしたアレンジを行い、よりよいサービスの実施につなげることが期待されます。

B 防災訓練は毎月行って、災害時の体制を確認しています。災害に備えての備蓄の内容については、子どもたちの年齢にも配慮し、見直しが望まれます。ヒヤリハット報告書、ケガ報告書さらに事故報告書に記載して、リスクを正確に把握しています。把握された事故については、把握されたデータをもう一歩分析し、今後の保育活動をより前進させることが期待されます。

C 苦情処理要綱があります。解決への手続き・周知方法・第三者への相談を希望する場合の対応などを文書化しています。意見・要望・苦情があった場合は、誠意をもって迅速に対応し、時間のかかる場合はその理由・経過なども説明し、納得が得られる対応に努めています。 

4 地域との交流・連携

@ 法人として藤沢商工会議所での地元企業との交流に積極的に参加しています。大通りから園への導入路入り口に園情報を掲示しています。現在は、園が有する専門知識を生かした、子育て相談のPRを行っています。藤沢市商工会議所の活動を通じて、「地産地消の実践」が実現しています。園児の食事に地元産の野菜等を入手、地元の「祭りの実行委員会」に参加するなどが実現しています。

A 法人として藤沢市商工会議所では、法人本部取締役、園長等が、地域貢献事業に参加をすることで、福祉ニーズにつながる情報も把握しています。また、小規模認可保育園として、藤沢市東南地区保育園と連携して3歳児の転園受け入れの協定締結ができました。子どもを受け入れていただく保育園には、「転園連絡票」を個人別に作成し受け入れ保育園にこれまでの情報を伝え、子どもたちが不安を感じないような取り組みを行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 保育業務の提供にあたっての基本規定としての「保育課程」が説明されますが、理念・基本方針・保育目標が大前提となっていることが説明されています。この保育課程の下で、具体的な指導計画が制定されており、理念・基本方針・保育目標の理解は深められています。

A 小規模認可保育園であることもあり、法人本部との連携を大切にした運営を行っています。このため、園長・リーダー保育士も含めた職員全員参画の詳細な「事務分担表」を策定しています。事務分担表に、人事・経理、シフト管理、衛生管理の他、行事・避難訓練担当、事故防止・安全衛生担当、誕生会担当などについて、実施月別に年間計画を明示して責任をもって対応する体制となっています。

B 保育室は全体が見渡せ、かつリーダーも自ら保育に入ることで、職員との一体感が生まれています。常に管理者と職員が業務を通じて直接日常会話を行っている環境にあり、業務の質の向上に向けて指導・支援が実現しています。経営や業務の効率化と改善に向けた取り組みも、きめ細かな取り組みが進んでいます。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員には半年ごとに自己評価書の提出を求め、管理者が面談を行い職員の人事考課を行います。職員のキャリアアップを目標にして、職員からの受講希望も含めて、各職員の経験年数や過去の個人別受講状況を勘案して、年間の研修計画が策定されています。 この計画に記載された研修は、全て勤務時間内の受講とし、かつ研修費用も法人が負担しています。研修は、非常勤職員も受講も承認されています。

A 管理者は、職員勤務表(シフト表)作成時には、各職員の有給の消化や時間外労働のデータをチェックして、職員間のバランスにも配慮しています。小規模の保育園であり、勤務者人数も少数ではありますが有給消化率も高いレベルで、安定した勤務状況にあります。 

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