かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクかじがや保育園(8回目受審)

対象事業所名 アスクかじがや保育園(8回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 213 - 0015
高津区梶ヶ谷3-12-6
tel:044-871-7256
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・施設の立地・概要
アスクかじがや保育園は、東急田園都市線梶ヶ谷駅から徒歩15分の住宅街の中に、平成23年に開設されました。鉄骨造り2階建ての園舎に、1歳児から5歳児まで64名(定員60名)が在籍しています。240uの園庭には、砂場、鉄棒などがあります。

・特徴
 保育方針として、「子どもの自ら伸びようとする力、あと伸びする力を育てる保育」「五感を感じる保育」を掲げています。園目標は「ご挨拶ができる子」「期待を持ち、なんでも楽しむことができる子」「強さと優しい心を持ちながら力を貸してあげられる子」としています。                  
  楽しむ心や学ぶ楽しさを育むために、幼児教育プログラム、クッキング保育、専任講師による体操、英語、リトミックの各教室を実施しています。 

【特に優れていると思われる点】  
1.保育室の環境設定
 今年度の事業計画に「環境構成」を掲げ、その一つの「空間の構成」に取り組んでいます。年度初めに担任同士や園長と話し合って、各保育室にコーナーを設定しました。ままごとコーナーには、手作りの冷蔵庫やテーブル、電子レンジ、携帯電話などを用意し、自分の家にいるような雰囲気の中で遊べるようにし、絵本コーナーではマットを敷いてじっくり絵本が読めるようにしています。また、製作コーナーでは、保護者に提供してもらった廃材を、箱から自由に取り出して使えるようになっています。

2.異年齢交流の取り組み
 今年度、午後のおやつの後に、5歳児の保育室に3〜5歳児が集まって、それぞれパズル、折り紙、製作、お絵描き、ままごと、絵本コーナーなど好きなコーナーで遊ぶ時間を設けました。一緒に遊ぶ中で、年上の児が年下の児をいたわり、思いやりの心を育んでいます。昆虫に詳しい子どもがいて、園庭に昆虫の墓を作ったり、昆虫の製作を思いついたり、クラスをまたいで昆虫熱が伝わっています。また、園庭では、異年齢が混ざって一緒に砂場遊びや電車ごっこ、サッカーなどで遊ぶなど、異年齢の関わりを深める機会を多く持っています。


3.安全対策
 ケガにつながるような出来事を、どんな小さなことでもヒヤリハットとして記録しています。「連係ミス」「落ちていたもの」「散歩」「紛失」「高所から転落未遂」「睡眠午睡」「食物アレルギー」「誤飲」など項目ごとに用紙があり、記録をもとに昼礼で発生要因を分析して対策を講じ、未然防止に努めています。また、園内研修で「災害時の対応」をテーマに取り上げ、避難経路や備蓄、役割分担などの見直しを行いました。大きなスーパーマーケット建設に伴う工事を避けるため、避難経路の変更をしました。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.積極的な園外活動の実施
 天候のよいときにはほとんど園庭に出て、サッカーやフラフープ、かけっこや砂場遊びなどの戸外活動をしたり、クラスごとに担当して野菜の栽培をしています。しかし、散歩に出て行く回数はあまり多くありません。園の中だけでなく、広く公園や公共施設などに積極的に出かけ、自然に触れ地域に関わることが期待されます。

2.園庭の環境整備
 園庭には、砂場と鉄棒、畑があり、三輪車、ボール、フラフープなどの道具を使って、ままごとや電車ごっこ、サッカー、虫探しなど子どもたちは自由に遊んでいます。さらに遊びを充実させるために、例えばテーブルやマット、古タイヤを置いたり、虫が生息するような草むらを作るなど、子どもの発想を豊かにするような環境を整備することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・職員は、子どもの思いを汲み取ってそれを受け止めるようにしています。職員の意見を押し付けるのではなく、子どもの意見を聞くようにしています。一斉活動をしたくない場合は、話せる子どもの場合は何をしたいのかを聞き出すようにし、別行動がとれる体制があれば、ほかの職員が見るようにしています。

・職員は、子ども一人一人の気持ちにできるだけ寄り添った関わりを心がけています。おねしょやおもらしをしたときには、ほかの子どもに気付かれないようにし、子どもの羞恥心に配慮しています。

・虐待の定義や虐待の兆候が見られた場合の対応を職員に周知しています。登園時や着替え時に観察をして、虐待の兆候がないか予見に努めています。職員による虐待防止についても、職員会議や昼礼で話し合っています。トイレなどの無理強いはしない、思いもよらない言葉や態度で子どもを傷つけることがあるなど、具体的な事例を挙げています。

・個人情報保護やコンプライアンスについて、職員は入社時研修で学び、子どもや保護者の情報を、園内園外に関わらず、漏らすことのないよう細心の注意を払っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保護者参加の行事のあとはアンケートをとり、行事に対してよかった点、改善点、日々の保育への感想を聞いています。アンケートの集計結果は、運営方法の見直しに役立てています。

・入園説明会時に配付する重要事項説明書に設置法人運営本部、園の保育職員、園長、第三者委員の連絡先を明記し、相談窓口が複数あることを記載し、意見を述べやすい環境を整備しています。

・入園時に把握した家庭環境や生活リズムに加え、入園後の観察や保護者との情報交換を通じて、職員は子ども一人一人の発達状況を十分に把握して、子どもに合った援助をしています。子どもと接するときは、子どもと同じ目線を心がけ、ゆっくりと穏やかな言葉遣いをするようにしています。
・年度初めに担任同士や園長と話し合って、各保育室にコーナーを設定しています。ままごとコーナーでは、手作りの冷蔵庫やテーブル、電子レンジ、携帯電話などを用意し、絵本コーナーではマットを敷いて、じっくり絵本が読めるようにしています。

・障がいのある子どもには個別指導計画を立て、現状や目標、目標を達成するための具体的方法、成果または反省を記入するなど、子どもの特性を生かすような具体的な計画となっています。

・登園時に保護者から家庭での子どもの体調に変化がないかを聞き取り、いつもと違った様子はないか観察し、確認しています。お迎えの保護者には延長保育日誌に記載している申し送り事項を保護者一人一人に必ず伝え、子どもたちのエピソードもできるだけ伝えるようにしています。 

・子ども一人一人の発達の状況に合わせて、食事、トイレ、着替え、歯磨きなど基本的生活習慣が身につくよう支援しています。

・18時以降の合同保育時間、土曜保育時間は年齢の違う子どもと楽しく遊べるようにしています。誤飲を防ぐために形の小さな玩具の使用は避けて、安全に楽しんで遊べるように配慮しています。年上児が年下児に着替えを手伝ってあげたり、絵本を読んであげたり、折り紙を折ってあげたり、一緒に遊ぶことで関係が深まり、異年齢で過ごす時間を楽しめるようにしています。

・1、2歳児クラスでは、人数によってテーブルや椅子の配置を変え、献立の野菜のお話をしたり、3〜5歳児クラスではお当番が献立の紹介をし、また、栄養士が週1回は各クラスを巡回して年齢に合わせて、食材について尋ねたり、説明したりし、食への関心を高めています。

・体調がすぐれない子どもについては、保護者に確認したうえで、配慮食に変更するなどの対応をしています。アレルギーの子どもはトレーの色を変え、テーブルを別にし、配膳の際は複数の職員が調理室、保育室でチェックするなど、細心の注意を払い、誤食のないように提供しています。

・3〜5歳児クラスでは園庭での野菜の栽培活動を通して食につながる体験をしています。種まき、水やりをし、収穫した物を給食やクッキングの食材にしたりし、活動はブログや毎月のクラスだよりで家庭に伝えています。

・乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防のため、1、2歳児は10分間隔、3〜5歳児は30分間隔で呼吸チェックを行っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・園のパンフレットでは、園の概要や保育の内容、行事などを図や表、「よくあるご質問」コーナーを作るなど分かりやすくして提供しています。園のホームページには園日記として、写真を中心に散歩やハロウィンなど子どもたちの活動の様子を掲載しています。

・園見学は、園児の活動状況がわかる平日の11時と15時を勧めていますが、見学者の都合に合わせた時間や土曜日なども可能であれば対応しています。パンフレットをもとに園長が説明して園舎内を回ります。
・入園時の子どもの状況は、保護者に記入してもらった川崎市指定の「児童票」「健康調査表」と設置法人の定めた「入園児家庭調査票」「お子さまの状況について」などと、入園前面談で把握します。入園後は、1歳児の生活記録簿、2歳児以上の保育日誌、児童票などで心身の状況や生活状況を記録しています。職員は情報を共有して日々の保育に活かしています。

・入園前説明会で、徐々に保育時間を延ばす慣らし保育を勧めています。初日から午睡をとるようなスケジュールにならないようにし、保護者の都合に合わせ、1週間から10日くらい慣らし保育を行っています。

・指導計画は全体的な計画に基づいて策定し、園長が承認しています。年間指導計画、月間指導計画、週案には評価反省欄があり、それぞれの期末に評価反省を行い、計画に基づく保育がされているかを確認し見直しています。

・子どもに関する記録管理の責任者は園長で、すべての記録の最終確認をしています。記録の保管、保存、廃棄に関しては「個人情報管理規程」に定められています。

・設置法人は「保育園業務マニュアル」を制定し、保育の基本事項や手順、対応方法、子どもへの言葉かけ、保護者対応、守秘義務などを明確にしています。また、
衛生マニュアル、事故防止対応マニュアル、感染症対応マニュアル、など、種類別にマニュアルを制定しています。

・事故・災害・感染症などに対応したマニュアルがあり、アクシデント発生時の緊急連絡フローを掲示して職員に周知しています。

・アクシデント報告書記載のケガだけでなく、ケガにつながるような出来事をどんな小さなことでもヒヤリハットとして記録しています。記録をもとに昼礼で発生要因を分析して対策を講じ、未然防止に努めています。

4 地域との交流・連携

・開かれた組織となるよう、園のパンフレットや設置法人のホームページ、高津区発行の「ひろばノート」で園の情報を発信しています。また、園の外壁に園行事の夏祭り、運動会、クリスマスなどの案内を掲示しています。

・「ボランティア受け入れのガイドライン」があり、受け入れ時にプライバシーの尊重、守秘義務、個人情報の取り扱い、その他、活動するうえでの遵守事項について説明することになっており、受け入れの体制はありますが、今年度の受け入れはありません。

・園長が高津区認可保育園園長連絡会に参加して、待機児童、保育人材の確保などのニーズについて情報交換をしています。

・5歳児の就学に向けて、年長児担任が高津区年長児担当者会や近隣小学校の授業参観に参加して課題について話し合い、解決に向けて協働して取り組んでいます。そこで得た情報は必要に応じ、保護者と職員に伝えています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念・基本方針は、安全への配慮や子どもの自立に向けた発達援助などからなり、子どもの最善の利益を追求する設置法人の福祉サービスの内容や考え方を読み取ることができます。

・理念や基本方針は、常勤職員は入社前研修で説明を受け、園長からは職員会議や実際の指導の際に具体的に説明を受けています。
・運営理念・保育理念の実現に向けて中・長期計画を策定しています。30年度の事業計画では、取り組み項目に応じ、担当者を決めて具体的内容を示しています。実施時期、予定回数など数値目標を示し評価を行えるようにしています。

・園長は質の向上を目指し、指導力を発揮しています。年間指導計画、月案、週案の評価、反省欄を確認し、必要に応じ、指導事項を付箋に記し、継続して評価しています。自らも保育に参加することにより、各クラスの問題点を担任と共有し、ともに課題解決に取り組んでいます。

・全職員は年2回の自己査定により振り返り、反省を行っています。開園以降、第三者評価を毎年受審し、自己評価を実施し、外部からの視点を保育に生かしています。

・園長は業務の効率化と改善に向けて指導力を発揮しています。各クラスの状況、職員との日々の会話や面談を通じ、現状を把握し、働きやすい環境整備に努めています。できる範囲でシフトの作成を職員に参加してもらうことにより、職員の意識も高めています。園の経費削減に力を入れ、園全体で節電、節約に努め、使用していない電灯の消灯、月の備品購入予算を園独自に定め、予算の範囲で購入するようにし、経費削減にも努めています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人は理念や基本方針に基づいた保育を実現させるため、人材育成・人事管理の具体的な考え方を確立しています。そのうえ、園運営に必要な保育士や栄養士などの人材を設置法人が採用し、園に配置しています。

・就業規則や倫理規定、保育園業務マニュアルで遵守すべき法令・倫理について定めており、職員は入社時の設置法人研修を受け、理解しています。

・組織が職員に求める基本的姿勢や意識は、「CREDO(規範)」の中に約束、こころざし、宣誓として明示し、常勤職員は常に携帯することになっています。設置法人が職員に求める専門技術や専門資格は、「保育士人材育成ビジョン」の中に明示しています。

・常勤職員は、成長目標、研修目標、研修テーマを決めた個人ごとの研修計画を作成し、園長のアドバイスを受けています。研修計画に基づいて、職員は設置法人の階層別研修や自由選択研修、キャリアパス研修を受講しています。

・研修を受講した職員は、必ずレポートを提出しています。レポートは事務所に保管し、他の職員はいつでも閲覧できるようになっています。また、受講した職員が職員会議や昼礼で発表することもあります。

・「実習生受入れガイドライン」が整備され、実習生受け入れにあたっての具体的な対応が明確にされていますが、昨年度と今年度は受け入れがありません。

・園長は、出勤簿、残業簿を毎月チェックして、職員の有給休暇の取得状況や残業の実態を把握しています。時間外勤務が多い職員や有給休暇取得状況に問題がある職員について、園長は、職員配置やシフトの変更を行うなど改善を図っています。

・園長は、常勤職員と年3回、個人面談をし、それ以外にも声かけをして相談しやすい雰囲気を作るようにしています。

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