かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

スターチャイルド≪川和ナーサリー≫(2回目受審)

対象事業所名 スターチャイルド≪川和ナーサリー≫(2回目受審)
経営主体(法人等) ヒューマンスターチャイルド株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0057
都筑区川和町1250-3 ガーデンプラザ川和EAST 2F
tel:045-929-2223
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
スターチャイルド《川和ナーサリー》は横浜市営地下鉄グリーンライン川和町駅から徒歩1分、改札口から続く歩道橋を渡った先にあります。2011年(平成23年)4月、ヒューマンスターチャイルド株式会社によって開設されました。
園は2階建てビルの2階にあり、保育室、事務室、職員更衣室、調理室などがあります。ワンフロアになっている保育室の真ん中部分に円形の調理室があり、空間を仕切る役割にもなっています。園庭はありませんが、保育室の東側には広いテラスがあり、夏場はプールを設置しています。近隣には公園も多く、川や畑、山林もある自然豊かな地域です。
定員は39名(産明け児から2歳児)開園時間は月曜日〜金曜日は7時〜20時、土曜日は7時〜18時となっています。
園の保育理念は「子どもたちが輝く」とし、「子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します」と定め、保育目標・方針に「@良く考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を支援します)、A個性豊かな子(個性を尊重し長所を伸ばします)、Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身に着けます)」としています。


1. 高く評価できる点  

● 職員全員が連携して、一人一人を大切にする保育を行うよう努めています
園の定員が39名と小人数のため、保育士は園児全員の家庭の状況や子どもたちの性格などを理解しています。毎朝出勤すると、自分のクラスだけでなく全員の伝達ボードを確認し、その日の子どもの様子を把握しています。そして、それぞれの子どもの特性に合わせて、子どもに寄り添い、その状況にふさわしい声かけや援助をしています。それはクラス会議やクラスリーダー会議などで施設長や主任も交え、子どもの姿についてよく話し合い、意見を出し合ったり、議論をして、一人一人の状況を共有し、保育の方向性を共有することで実現できています。保育士は会議の場面だけでなく、日常的に休憩時間や更衣室でも子どもたちのことを話題にして、より良い保育に向けて、気持ちを一つにしています。
また、栄養士とも連携をとっており、栄養士が6月の虫歯予防週間に、歯磨きのことに加え歯でよく噛むことの大切さを知らせたり、食べ物が体に入ったらどうなるか、保育士がイラストを描いたものを用いて説明したりして、その後の食育につなげる時間を持っています。普段の給食については、栄養士が子どもたちの食べている様子を見て、その日のうちに保育士と意見交換し、切り方やゆで方を改善するなどしています。
こうした保育について保護者からの園に対する信頼も厚く、今回の利用者アンケートでも園に対する満足度は極めて高い結果になっています。

● 子どもたちは保育士の見守りの中で基本的生活習慣を身につけ、様々な経験をしています               
子どもたちは排泄や食事、歯磨き、着替え、外出前の身支度など基本的生活習慣を保育士の丁寧な関わりの中で繰り返し学び、身につけています。保育士はトイレ、ズボンの着脱場、手洗い場、など、それぞれの場面にいて、せかすことなく見守り、丁寧にその年齢、発達にあった援助をしています。
1歳児クラスでは靴がなかなか履けずにいる子どもに、保育士が手を貸そうとしますが、「自分で!」という子どもには時間がかかっても見守り、できたら、「上手に履けたね!」と褒め、「やって」と言うように手助けを求めるような表情の子どもには「ここを持ってごらん」など助言し、それでもできない子どもには「ちょっと難しかったね」と声をかけて履かせていました。2歳児クラスになると、散歩に行くために靴下を履く、帽子をかぶる、靴を履く、などを保育士の手助けなしにスムーズに、自分たちでどんどん行っていました。保育士に見守られながら、子どもたちは自分のペースで自分でできることに挑戦して、できた時には保育士に一緒に喜んでもらい、少しずつできることを増やしています。
また、子どもたちは砂場の砂、ゼラチンや小麦粉粘土、新聞紙、緩衝材のエアーパッキンなど様々なものに触れながら、その触感を楽しんだり、音を楽しんだりしながら遊んでいます。水遊びの時には、氷を入れてもらい、氷の冷たさを感じたりしています。2歳児はたらいに石鹸と水を入れて、ままごと遊びで使っているエプロンやタオルを洗う「洗濯ごっこ」をしたり、クッキングでキャベツをちぎったり、おにぎりを握ったり、クッキーの型抜きをするなど、様々な経験をし、園生活を楽しんでいます。


2. 工夫・改善が望まれる点 

● 地域子育て支援の充実が期待されます   
園では「地域子育て支援プログラム」として、年に3回の育児講座を、親子で一緒に体験できるプログラムとして企画し「親子でリトミック」「読み聞かせ」「英語で遊ぼう」を開催しています。また、年3回の交流保育「七夕まつり」「作って遊ぼう」「節分」を開催したり、毎月1回施設開放として、保育室とテラスを開放し、7・8月は水遊びもできるようにしています。園では周知の方法について検討していますが、現在の参加者は多くありません。今後は更に周知の方法を工夫したり、定期的な育児相談日を設けるなどして、さらなる地域支援の充実が期待されます。  

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育マニュアルに差別の禁止マニュアルがあり、子どもの人格を尊重し保育にあたることを、運営会社で行う入社時研修や全体研修で周知しています。園内研修や職員会議等では子どもの気持ちを受け入れて肯定的な言葉かけで接することを施設長から職員に伝えています。日々の保育の中で、子どもへの対応について職員同士で話し合ったり、カリキュラム会議で意見交換するなどして実践につなげています。
・子どもの様子を見ながら、保育士間で連携し、必要に応じて2歳児クラスの棚の後ろのスペースなどを一人で過ごす空間として利用したり、保育士が子どもと落ち着いて話をしたいときに利用するなどしています。子どもが一人で事務室に来て施設長と話をし、気持ちを切り替えてクラスに戻るなど、子どもの気持ちに寄り添って対応しています。
・個人情報の取り扱いや守秘義務等については、保育マニュアルに明記し職員に周知するとともに、毎年個人情報に関する確認テストを行って職員の意識向上に努めています。保護者には個人情報取り扱いに関する文書を配付するとともに、入園説明会で説明しており、同意書を提出してもらっています。子どもの記録など個人情報に関する書類は、事務室の鍵のかかるキャビネットに保管しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は、保育理念、保育目標・方針に基づき、養護、教育、健康支援などの項目ごとに作成しています。家庭の状況や周囲の自然環境を考慮し、子どもの最善の利益を第一義にしています。
・各年齢ともに年間指導計画と月間指導計画、週案を作成しています。毎月振り返りを必ず行っており、子どもの発達や状況に応じて翌月の計画に反映しています。
・保育室は全面が窓となっており、十分な明るさがあります。遮熱遮光のロールスクリーンを用いて、陽光の調節を行っています。保育室は床暖房、エアコンが設置されており、加湿器を使用するなど温度・湿度の管理が適切に行われています。
・保育室はオープンスペースなので、保育時間の中で、マットを用いたり、ロッカーやおもちゃ棚、衝立等で区切る等、活動に合わせて保育室の使い方を工夫しています。また、異年齢の交流の場は朝夕の合同保育で、各保育室を活用しています。
・年間指導計画をもとに、自由遊びとテーマを設定して行う活動のバランスを考慮し、月案、週案を作成しています。0、1歳児は探索活動が存分にできるよう、保育士が見守りながら援助しています。2歳児はたらいに石鹸と水を入れて、ままごと遊びで使っているエプロンやタオルを洗って洗濯ごっこをしたり、おままごとのおもちゃを使ってお店屋さんごっこしたり、子どもたちが興味関心を持って遊べるように配慮しています。
・子どもの年齢や発達に応じて小麦粘土やゼラチン、折り紙、はさみ、クレヨンなどを用意しています。新聞紙をビリビリと破いて音を楽しんだり、お布団のように広げて遊んだりしているほか、緩衝材のエアーパッキンをつぶして、触感を楽しんだり、水遊びの時に氷を入れて冷たさを経験したりするなど、身近な素材を使って遊べるようにしています。
・授乳や離乳食は、子ども一人一人の状態を見ながら、保育士が一対一で対応しています。栄養士は子どもの食べる様子を見て、保育士と相談しながら、食材の硬さや大きさを調整するなどしています。離乳食の進め方や調理方法等について栄養士が保護者と直接話をしたり、サンプルを見てもらうなどして個別に対応しています。
・一人一人の子どもの様子を連絡ノートに記載して保護者に伝えるとともに、日常的な保護者とのコミュニケーションを大切にして相互の情報共有に努めています。毎年3月に全体の保護者会のあと、クラス懇談会を行い、クラス全体の様子を伝えています。個別面談は、2歳児クラスで期間を設けて日程を調整し年に1回実施しているほか、0、1歳児クラスでは保護者の希望に応じて随時受け付けています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・0、1歳児の新入園児に対しては、主に食事の介助や連絡ノートを書く担当の保育士を決めたり、心理的拠り所になる物も持ち込みをできるようにして、不安を解消できるよう配慮しています。
・乳児保育においては、保育士が優しく語りかけ、子どもたちは表情豊かに気持ちを表現しています。室内は安全で清潔に保たれ、子どもたちの発達にあった興味が満たされるよう、つかまり立ちできる柵を設けたり、壁に玩具を取り付けたり、ハイハイができるようにマットを用いて山を作る等、環境が工夫されています。
・特に配慮を要する子どもの保育に必要な最新の情報は、都筑区こども家庭支援課や横浜市北部地域療育センターから施設長を通じて職員へ伝えたり、都筑区保育所職員要支援児研修に参加した職員からの報告を受け、職員会議やカリキュラム会議の中で話し合われ、職員間で共有し、記録に残されています。
・障害児の特性を考慮して、個別支援計画を作成しています。また、障害児保育については、職員会議やカリキュラム会議でも話し合っています。
・要望や苦情、意見は会議などを通じて、内容説明し全職員に周知し、記録されています。
・健康診断は年に2回、歯科健診は年に1回行われています。結果は所定の用紙に記載し、保護者に渡して報告するとともに、個別にファイリングして職員間で共有しています。健診前に保護者から気になることなどについて質問事項を受け付け、健診時に医師からアドバイスを受けて保護者に回答しています。医師とは日常的に相談できる関係性があり、必要に応じて診察をしてもらうなどしています。
・感染症マニュアルに感染症予防や対応方法について明記されており、職員会議などで周知しています。毎年運営会社でマニュアルの見直しを行っており、対応方法等に変更があった際は、速やかに職員に伝えて情報を共有しています。登園停止基準は入園のしおりに明記されており、入園説明会で説明しているほか、流行時期になる前に保健だより等で保護者に周知しています。保育中に感染症の疑いが生じた場合は保護者に電話連絡し、お迎えまで事務室で対応しています。園内で感染症が発症した場合は、保護者専用のアプリ配信で知らせるほか、玄関に状況を掲示して伝えています。
・事故防止マニュアル及び事故対応マニュアルがあり、保護者や救急機関等への連絡体制が作成されています。事故やケガが発生した際は、事故報告書やヒヤリハット報告書に状況、対応、処置について記録するとともに原因の考察、改善点等を記載し、職員会議で再発防止について話し合っています。子どものケガについては軽傷であっても施設長や主任が必ず保護者に直接報告しています。
・玄関はオートロックで管理されており、警備会社と契約して24時間のセキュリティ通報システムが導入されています。不審者情報については近隣の交番からプリントが配布されたり、都筑区こども家庭支援課からのファックスで情報を入手したりしています。不審者対応マニュアルに基づいて、不審者対応訓練を行っています。
4 地域との交流・連携 ・園では、保護者と子どもに向けて地域子育て支援プログラムを作成しています。月に一度の施設開放では室内での遊びのほか、夏場はテラスでの水遊びができるようになっています。交流保育は七夕やクリスマス、節分など行事にちなんだ製作を園児と一緒にできるよう計画しています。また、年に3回計画されている育児講座は、「親子でリトミック」や「読み聞かせ」、「英語で遊ぼう」などをテーマにして、楽しく遊びながら、親子で一緒に体験できるプログラムになっています。園では周知方法について検討するなど、参加者数の拡大を目指して取り組んでいます。
・施設開放や育児講座の開催など、地域の子育て支援の取り組みにあたり、横浜市北部地域療育センターや都筑区こども家庭支援課等各関係機関の情報をリスト化して、職員間で共有しています。関係機関とは、施設長が中心となって日常的に連携が取れるようにしています。
・園の行事などのチラシを玄関前に掲示して、夏祭りや運動会に地域の保護者と子どもが訪れています。地域のボランティアが2か月に1回、読み聞かせや歌あそびなどを全クラスを対象に行っています。運営会社が企画している「キラキラ保育士体験」について、近隣の小学校と中学校に案内をお知らせしています。園児と一緒に遊んで、給食を食べてもらうなどを体験した小学生から、「保育士になりたい」などの感想がありました。
・ボランティア受け入れ規程があり、園と地域交流の充実を図ることを目的として行われることが定められています。規程にはボランティアの受け入れ方法や活動の際の留意事項等が明記され、職員に周知しています。ボランティア受け入れの担当は施設長が行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・園の自己評価シートは人権尊重、保育内容、要保護児童への対応、健康支援、保護者への支援など11項目にわたって詳細に設定されています。クラスリーダーが中心となり、話し合いを重ね、年に一度行っています。自己評価結果は保護者が閲覧できるように玄関のカウンターに置かれています。
・園の保育マニュアルの中に、「全国保育士会倫理綱領」「個人情報管理マニュアル」が盛り込まれていて、職員が不正、不適切なことを行わないように教育・指導しています。
・職務分掌と権限・責任が明確にされ、明文化されています。また、運営会社による内部監査、会計士による外部監査が行われ、経営改善のための取り組みを行っています。
・主任は、自分の役割を「施設長と保育士の間に入って関係を繋げること」と認識していて、保育士の希望や状況を施設長に伝えたり、施設長の考えを保育士に伝えたりしています。また、新人に寄り添い保育技術の指導をしたり、個々の能力や経験に合わせて、適切な援助をしています。
・運営会社は事業運営に影響のある情報を収集・分析し各園に情報を提供しています。園長はこれらの情報とともに、私立保育園園長会議、都筑区園長会など外部の組織とのかかわりの中で、事業運営に影響のある情報を収集分析しています。
6 職員の資質向上の促進 ・理念や子どもへの肯定的な言葉かけについてなど、内部研修が定期的に実施されており、非常勤職員も参加することができます。職員は横浜市のキャリアアップ研修(食育やアレルギー等)や都筑区の保育所職員研修(絵本の読み聞かせや要支援児研修)、横浜市北部地域領域センターの実地研修などに参加したり、運営会社主催の研修、新任管理職研修や中堅研修、チューター研修、保育実践研修など、希望する研修に参加しています。また、運営会社の認定資格研修(ベビーマッサージやアンガーマネージメント等)に参加し、資格を取得しています。
・保育士は考課シートによる自己評価をし、年に2回達成度を評価したり、保育園の自己評価を年度末に行っています。また、2ヵ月に一度、園の取り組みを話し合う会議があり、今年度は環境設定について、話し合っています。その他にも運営会社による職員代表者会議があり、他園の取り組みや工夫を知り、実際の保育に活かしたり、必要に応じて大学や保育専門学校から保育の技術のアドバイスを受ける仕組みがあります。

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