かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

逗子ホームせせらぎ(2回目受審)

対象事業所名 逗子ホームせせらぎ(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人地域福祉協会
対象サービス 高齢分野 特別養護老人ホーム
事業所住所等 〒 249 - 0003
逗子市池子3−789
tel:046-873-2501
設立年月日 1983(昭和58)年05月10日
公表年月 2019(令和元)年03月 〜
使用評価項目 推進機構評価項目ガイドライン準拠版
評価機関名 公益社団法人 神奈川県介護福祉士会
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
○「当たり前を一生懸命に」の理念を「私たちの思い」にまとめている。「ご利用者それぞれの方の『当たり前の生活』を送って頂くために職員一同努力して参ります。決して施設に入所することを望んでいないご利用者、またご家族の思いを、入所して『よかった』『幸せだった』と言って戴けるために、施設の当たり前を押し付けません。利用者の基本的人権を尊重し、尊敬と信頼を持って、個別の具体的なニーズの充足を計り、在宅生活の延長線上に施設があることを目指します。」としている。
〇利用者のこれまでの生活を大切にして、家で毎晩晩酌をしていた利用者は、施設でも毎晩晩酌を楽しんでいる。囲碁センターや料理教室に通っていた利用者は、施設入居後も施設職員の送迎で定期的に出掛けている。
〇利用者は、本館と別館の4人部屋を中心にした多床室で生活を送っている。利用者の居室は、部屋全体に昔懐かしい障子があり、優しい光が窓から差し込んでいる。年末には、ボランティアがすべての居室の、400枚の障子を貼り替え、利用者が新鮮な気持ちで、新しい年を迎えることができるようにしている。利用者ひとりずつのスペースをカーテンで仕切り、プライバシーを確保している。
〇利用者に季節感を味わってもらうため、職員手作りの門松で新年を迎え、御所車のお重でお祝い膳を囲み、お正月を祝っている。2月は豆まき、3月は雛祭りと、四季折々の行事を行っている。6月には園庭にホタルが飛び交い、居室からホタルを鑑賞することもできる。8月には迎え火、送り火とお盆の行事を行い、先祖を大切にしている。利用者は様々な行事を懐かしみながら、落ち着いて楽しい生活を送っている。
〇食事は管理栄養士が献立を作成し、外注に頼らず、施設の調理員が手作りの食事を提供している。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、温冷配膳車を使用している。季節の行事食を提供する他、手作りおやつや、誕生日を迎えた利用者には手作りデザートを楽しんでもらっている。毎月1日と15日の朝食には小豆粥を、聖観音の日や誕生日祝い膳の日には、赤飯を提供している。
〇「利用者に食べたいものを食べてもらう」ため、日用品の出張販売では、お菓子だけでなく、お弁当やお刺身等も揃えている。利用者は出張販売で好きな物を購入し、お茶やおやつの時間、食事時に購入した物を楽しんでいる。
〇様々な日中活動を提供している。季節ごとの衣類の買い物や、季節のバスハイク・茶話会・和風喫茶の実施、生け花クラブ・絵手紙・フラワーアレンジメント・体操クラブ・音楽クラブ等のクラブ活動、せせらぎ祭り・クリスマス会等の行事、利用者希望物品の代理購入、しょうぶ湯・ゆず湯の提供、月に1度の夜間映画会、利用者希望の外出・年越し会・花火大会・夏祭り等を行っている。
〇施設では多くのボランティアが活動している。車椅子のメンテナンス等の技術を提供してくれるボランティア、洗濯物たたみやリネン交換を行うボランティア、クラブ活動支援のボランティア、イベント関連のボランティア等、毎日、誰かが施設を訪れている。「鯉のぼり大会」や「せせらぎ祭り」等の施設行事の開催時には、地域の方やボランティアが600人以上参加している。
〇地域の中学3校からのサマースクールでの学生の受入れや、講習会に施設内の部屋を提供している。また、地域の方々に向け、市社会福祉協議会が実施するセミナーの福祉教育チームとして、「こころチーム」を作っている。市内の中学校等に出向き、認知症や発達障害等の講習を行っている。福祉教育の活動は14年間継続している。地域の草刈りや公園の掃除等も行い、美化清掃活動にも貢献している。
〇福祉サービス第三者評価の受審は今回が2回目となる。第三者評価を継続して受審することで、提供する福祉サービスの質の向上に取り組んでいる。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○利用者の人権の尊重を「介護マニュアル」に記載し、職員に周知を図っている。年2回開催する全体研修では、利用者役と職員役を決めて寸劇を行い、その中で使われた言葉遣いや態度について、話し合いを行っている。劇の中での遣り取りで、何が適切で何が不適切か、職員に具体的に示している。
〇幼児言葉を使わない等、利用者に対し丁寧な言葉遣いをすることを、職員の基本的な心構えとして、職員全員に周知している。「ちゃん」「くん」付けはしないことを徹底し、問題がある場合には、新人、ベテランの区別なく注意を促している。
〇「プライバシー保護マニュアル」を整備し、施設介護計画書や排泄表、入浴表、ケース記録等は、面会者や利用者に見えないように寮母室の中で保管している。朝のミーティングも、利用者が近くにいる場合は、職員が場所を移動して行っている。
〇訪問者や実習生が施設を訪れる際には、実習指導者や生活相談員、介護支援専門員が館内放送で伝えたり、食事時に口頭で伝えたりして、利用者には事前に説明するようにしている。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ○毎朝、介護支援専門員や生活相談員が各フロアを巡回し、利用者一人ひとりに挨拶しながら、利用者の困りごとや思いを聴き取っている。日頃のフロア職員との関わりや、月1回開催する利用者懇談会等でも、利用者の思いを確認している。聴き取った情報は、「利用者情報シート」に記入している。
〇意思表示が難しく、利用者本人の意向が確認できない場合は、本人の表情や行動等から推測したり、家族の面会時等に聴き取りを行い、施設介護計画につなげている。
〇利用者自身ができることに取り組むことができるよう、利用者や家族に聴き取りを行い、サービス担当者会議で内容を検討している。利用者は得意とする趣味等に取り組んでいる。
3 サービスマネジメントシステムの確立 〇苦情解決の仕組みを掲示板に掲示し、苦情解決窓口や第三者委員の設置等をわかりやすく記載している。利用者や家族には、入居時に「重要事項説明書」にて、苦情解決の仕組みを説明している。
〇利用者個々のケース記録や受診記録、フロア内の申し送り、看護師からの申し送り等で、利用者のリスクの共有を行っている。それぞれのリスクは、サービス担当者会議で検討し、施設介護計画に反映している。
〇事故発生時には、状況説明書にて報告を行っている。事故の原因の分析、今後の対応策等を記載し、全職員に回覧して周知徹底し、再発防止に取り組んでいる。ヒヤリハットの記入シートも、いつでも記録ができるように、各フロアに置いている。
〇「感染症マニュアル」や「夜間緊急マニュアル」、「災害対策マニュアル」を各フロアに置き、職員がいつでも内容を確認できるようにして、緊急事態の発生に備えている。
4 地域との交流・連携 ○ボランティアが活発に活動し、300名程の登録がある。毎日午前、午後、何らかの形でボランティアが来園し、活動している。和風喫茶開催時には、車椅子の移動を支援する方、お茶を入れる方、ハーモニカ演奏を行う方等、複数のボランティアグループが一緒に活動している。絵手紙やフラワーアレンジメント等のクラブ活動やリネン交換、洗濯物たたみも、ボランティアが中心になって行っている。
〇施設の2大行事の「鯉のぼり大会」と「せせらぎ祭り」には、地域の方やボランティアが多く参加している。「鯉のぼり大会」では、他施設や地域住民、ボランティアの協力を仰ぎ、およそ300匹にも及ぶ鯉のぼりを山から山へロープを渡して泳がせている。
〇地域の中学3校からのサマースクールでの学生の受入れや、市の社会福祉協議会主催の講習会に、施設内の部屋を提供している。ボランティアグループへの部屋の貸し出し等、福祉活動の場の提供を積極的に行っている。
〇地域の方々に向け、市社会福祉協議会が実施するセミナーの福祉教育チームとして、「こころチーム」を作っている。大学の講師や他施設の職員と一緒に市内の中学校等に出向き、認知症や発達障害等の講習を行い、地域の方に理解を深めてもらっている。福祉教育の活動は、14年間継続している。
〇市内の中学校の生徒や緑政課、ボランティア団体、家族会と協力し、地域の中で、草刈り等の環境整備を共同で行ったり、公園の掃除等も行い、地域の美化清掃活動に貢献している。
5 運営上の透明性の確保と継続性

○法人の理念は、事業計画書やホームページに掲載するとともに、職員に周知している。理念が言葉だけのものにならないよう、年2回、職員に内容の問いかけを行っている。
〇家族会総会では、提供する事業内容を報告している。1階の事務室前には、事業計画書や事業報告書を置き、家族会総会に出席できなかった家族や利用者が、いつでも閲覧できるようにしている。
〇介護現場からあがった声や課題については、随時検討している。現場の声をサービスの質の向上につなげ、「せせらぎで働きたい」と言われるよう、取り組みをすすめている。

6 職員の資質向上の促進 ○外部研修参加後は、研修報告書を回覧し、職員に周知を図っている。受講した研修内容をその後どう活かすかで、研修参加の意義があると捉えている。介護支援専門員更新研修は、職務免除で受講できるよう配慮している。
〇階層別の基本業務や業務基準を、職員に示している。職員の配置は、現在基準数を確保できているが、人材不足が見込まれることから、各就職相談会へ積極的に出向き、人材の確保に努めている。
〇介護係長と介護主任の2名を実習指導者として配置し、介護福祉士養成研修等の受入れを積極的に行っている。

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