かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ラフ・クルー星川保育園(3回目受審)

対象事業所名 ラフ・クルー星川保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社コミニティハウス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0065
保土ヶ谷区和田2-3-3
tel:045-442-7546
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【ラフ・クルー星川保育園の立地・概要】
●ラフ・クルー星川保育園は、相鉄線星川駅から徒歩5分、国道16号線沿いに位置しています。周辺は八王子街道沿線に開けた地域であり、横浜新道にも隣接した交通の要衝であり、近くには常盤公園等多くの公園も点在して緑も豊かであり、少し足を伸ばせば三ツ沢競技場、保土ヶ谷球場等があります。星川駅前には保土ヶ谷区役所や関連の官公庁が集結し、教育では横浜国立大学、保土ヶ谷高校、桜ヶ丘高校、ろう学校があり、保土ヶ谷区の中心部と言えます。
●園舎は、国道に面したマンションの2階部分にあり、階段を上り、玄関の入り口からは保育室内に入る比較的長いスロープが設けられ、スロープの左側は裸足の区域、右側は外扱いで靴を脱いだり履いたりするスペースとなっており、子ども達が一斉に靴を履きかえることができるように工夫されています。スロープの先は事務室になっており、正面の窓からは園長や職員が園児の様子、保育士の様子、来客の状況・対応ができる体制になっています。事務室の左手前のドアから入ると、ランチルームが中央に設けられ、右側の大きな保育室は幼児の部屋として活用し、左側は乳児の保育室になっており、奥には談話室が設けられています。乳児クラスは、0歳児(つき)、1歳児(ほし)、2歳児(そら)とクラス別になっており、幼児は日常的に異年齢で一緒に過ごしています。3歳(はな)、4歳児(にじ)、5歳児(とり)のグループ活動と共に、5歳児は就学に向けて別室で過ごす等、柔軟な体制で保育にあたり、有機的に活動が行われています。ラフ・クルー星川保育園の子ども達は、家庭的な雰囲気に包まれ、思いやりを育み、明るい笑顔で溢れています。


【ラフ・クルー星川保育園の方針】
●園の名称である「ラフ・クルー」とは、Laugh(笑顔)とCrew(仲間)が歯車となってつながって行く願いを込めて名付けられています。「子どもの個性を尊重し、豊かな心を育て、たゆみない笑顔を創造する」ことで“歯車”が潤滑し、豊かに回転しています。ラフ・クルー星川保育園の特徴は大きく5つあります。それは、担当制・異年齢保育・子ども社会(兄弟姉妹のようなかかわりの生活)・共育て・ランチルーム、そしてホワイトボードの工夫が挙げられます。特に、大きな特徴として、「心の育ち」と「子ども社会」と「共育て」が中核となっています。乳児は担当制を取り入れ、軸になる担当保育士との信頼関係・愛着関係を大事にしながら子どもの「心の育ち」を大切に考えています。異年齢は3歳〜5歳児がグループに分かれて活動していることと併せ、お世話や指導をしながら異年齢での生活が楽しみとなるようにつなげています。ランチルーム・ホワイトボードは、有効な活用を図り、独自の取り組みが成されています。さらに、障害を持つ子どもを受け入れ、その子の全てを受け入れる体制で全保育士で保育に当たっており、他の子ども達も自然に受け入れ、共に育まれています。


≪優れている点≫
1.【「共育て」の推進】
●子どもと保護者、保育園とよる「共育て」をラフ・クルー星川保育園の保育方針としています。子どもの育成を共に悩み、一緒に育てることで保護者も保育園(全保育士)、そして子どもも一緒に成長することができます。開設当初は、保護者・園長による「共育て」、保護者対応は園長が行っている状況でしたが、保育園(全保育士)の成長を見据え、園長・主任がサポートしながら、子どもや保護者の対応は現場の水際で行なうべきと考え、「共育て」を水際に移し、これにより担任保育士が育ち、子育てに不安を抱える保護者も成長が見られています。また、年齢の近い担任保育士と保護者間に共感も生まれています。保育園の使命はお預かりした子どもを健やかに育成することにありますが、保護者にはそれ以上に自分の子どもに対する責任があります。今後も一層、「共育て」を推進し、保育士、保育園の尽力に大きく期待しています。
2.【一人一人の心の育ちにしっかり向き合う保育】
●ラフ・クルー星川保育園では、乳児担当制を採用しています。自己肯定感を育成する乳児期の一番大切な時期を乳児担当制により、一人一人の心の育ちにしっかり向き合う保育を実践し、愛情溢れる担当保育士との愛着関係を謳歌し、心の豊かな子どもに育まれるよう努めています。シフトにより100%担当保育士と過ごすことは難しい面もありますが、生活においてなるべく担当保育士が主として担当するゆるやかな担当制をとり、生活リズム、保育の進め方を構成しています。保育器材や玩具等の消毒は舐めても大丈夫なチュチュベビーを採用し、環境保全にも留意し、毎日清掃・消毒を欠かさず実施しています。


≪さらなる期待される点≫
1.【さらなる保育士の質の向上について】               
●ラフ・クルー星川保育園では、法人の理念、保育方針に沿い、異年齢保育・子ども社会・共育て・ランチルーム等の施策を展開し、急速な進展を遂げています。これらの素晴らしい施策に沿って若手の保育士の方々も急速に力を付けていることは刮目に値します。今後も継続してさらに研鑽を積み、職員一人一人が自ら施策を構築できるスキルを身に付けるよう努力が期待されます。また、先輩保育士は後輩保育士にノウハウの伝授に努め、標準化が図れることを期待しています。
2.【地域子育て支援活動への参加者募集の推進について】
●地域には子育ての悩みを誰にも言えず困っている母親等、行政でも子育ての悩みを持つ保護者に対する子育て支援を推奨しています。ラフ・クルー星川保育園では、Meet baby、一時保育を実施し、地域の方との交流や、赤ちゃん教室の開催等、より参加者数が望まれる現状です。需要側と供給側において、公立保育園のセンター保育園のネットワーク保育士の活用もアプローチの1つとして考え、地域との協働も視野に入れる等、取り組みに期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●ラフ・クルー星川保育園の保育方針は、子どもの最善の利益を第一義とし、子ども本人を尊重した内容になっています。保育内容、保育方針は明文化し、入園案内に掲載して保護者に周知をしています。保育方針の理解については、入社時の新人研修で学び、年2回の評価を通して内容・方針の振り返りを行い、確認しています。また、入園案内を職員休憩室に置いて理解を深めるようにしています。園長・主任は、月案・週案に必ず目を通し、保育方針に沿っているかをチェックし、日常の保育の見廻りを実施して確認しています。
●個人情報の取り扱いや守秘義務については、個人情報の取り扱いについてのマニュアルを備え、定期的に個人情報の管理・扱いについて園内研修で確認し周知しています。ボランティア、実習生等にもオリエンテーションの際に個人情報取り扱いについて周知し、共通認識を図っています。保護者には、入園時等に個人情報の守秘義務について説明を行い、個人情報の取り扱い(肖像権等)の確認を行い、同意書を得、個人情報漏洩の恐れのある書類は手渡しをしています。職員会議議事録、資料、個人情報の書類は所定の場所に保管管理し、外部持ち出しを禁じています。また、伝達ノート、名簿は伏せるよう職員に徹底を図っています。
●性差に関する配慮では、全園児が平等に活動できるよう活動内容を考慮し、遊びや行事の役割、持ち物の区別、名簿、ロッカーの位置、グループ分けや整列も性別で区分けすることはしていません。ネームプレートやカラー帽子の色は年齢別に統一しています。子どもや保護者に対して、父親・母親の役割を固定的に捉えた話し方や表現をしないように心得、クラスミーティングで無意識の言動等があれば話し合い、共通認識を図る体制を整えています。園では、父の日、母の日、敬老の日を「特別な日」と捉えない保育を行っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●指導計画は子ども個々の発達記録、排泄記録、睡眠チェック表等を考慮した上で計画を作成しています。月案、週案は評価・反省を記入してかかわり方の見直しや子ども個々の発達過程・状況を十分に踏まえながら見直し、日々の保育を通して翌月、翌日の保育の見直し・立て直しを行っています。また、前年度の行事アンケートを基に職員会議で反省点や意見を出し合い、反映させるように努めています。
●施設環境については、職員の掃除分担を明確にし、毎日、玩具、窓・壁拭き、トイレ掃除を実施し、園舎を清潔に保っています。また、室内の温・湿度管理を行い、適宜、通気、換気に配慮しています。冬場には、室内に濡れたタオルや加湿器を設置して湿度維持に努め、観葉植物を置いて空気の清浄、加湿の一助にする等、環境整備に努めています。園舎内は陽光が十分に入り、日中は自然の明るさの中で生活し、0歳児の保育室には天蓋を設置し、光の調整や落ち着ける空間作りがされています。
●献立は園独自に作成し、季節感を大切にし、食欲が湧くよう盛り付け等に工夫をして楽しく食べられるよう提供しています。栄養士は、食事・おやつの様子を見廻り、子ども達と会話をしながら、喫食状況、残食量を把握し、給食会議で形状、硬さ、大きさ等を話し合い、給食の改善につなげています。給食記録には毎日の残食、調理の仕方等が詳細に記録されています。離乳食では食材の味を生かし、適度な固さ・色合いもチェックし、形状についてはアドバイスを行っています。食材は長野県からの調達や、地域の業者より取り寄せて素の味を大切にし、安全に提供しています。食器は環境ホルモンに配慮した陶器の食器を採用し、大切に扱うように伝え、食事マナー、物を大切に扱う意識につなげています。乳児は取り皿を用い、個々の一口の量が分かるようにしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

●配慮を要する子どもについては、個別の月案を作成し、個々の配慮点、様子や発達、かかわりを記録し、自己評価を踏まえて、各クラスで次につなげる話し合いを行っています。話し合いの結果は職員会議で報告し、全職員で共通認識を図り、全体でかかわるようにしています。研修にも参加して学び、報告を行い、職員間で知識の共有を図り、保育に生かしています。また、保護者との情報、やり取りを伝達ノートに記入して相互に把握し、必要に応じてミーティングで進め方・対応方法を決めています。
●虐待については、マニュアルに定義を明示し、職員に周知しています。日々の視診により虐待が疑われるようなケガ、アザや衣服の汚れについて確認し、状況に応じて記録に残しています。また、子どもの発言から虐待が疑われるような言動があった場合は園長・主任に報告し、ミーティングノートに対象児への対応等を記入し、記録を残しています。保護者とはコミュニケーションを図り、異変に対する気付きの意識を持ち、異変を感じた場合は園長・主任に報告し、職員間で共有してサポートするようにしています。さらに、地域(小学校、区役所、児童相談所等)と連絡を密に図り、情報を共有するように努めています。
●食物アレルギー疾患のある子どもの除去食を提供する場合は、生活管理指導表をかかりつけ医に記入してもらい、適切な対応を行っています。保護者には入園面談時に使用食材一覧表と食材チェックシートの説明を行い、チェックシートの記入および提出をしてもらっています。動植物へのアレルギー児については、保護者と相談の上、職員間で情報を共有し、子ども本人に意識付の声かけを行うようにしています。職員はアレルギー対応マニュアルを熟読し、マニュアルに忠実に沿って実践しています。給食では、色違いの専用食器を用い、除去食品、名前をトレーに記載し、調理室から除去の有無、代替えの食品、食材成分について伝達を受け、確認を徹底し、誤配膳、誤食がないようにしています。また、食事の順番、席の位置にも配慮し、誤食を防止しています。
●保護者からの苦情などに関しては、インフォメーションに苦情・相談の窓口担当者、第三者委員の連絡先を掲示し、行政窓口の紹介も行い、苦情に対する対応姿勢と手続き方法を示しています。要望や意見等を聞く機会としては、意見箱・用紙を常時玄関に設置して気軽に意見が述べられるようにしています。また、行事後にはアンケートを実施して保護者の意見を抽出し、年2回、運営委員会を開催して保護者代表数名に参加をしてもらい園に対する意見を聴いています。
●感染症等について、感染症に関するマニュアルを備え、登園停止基準や保育中に感染症等の疑いが生じた場合の対応について、入園時に入園案内に明示して保護者に説明しています。感染症が発生した場合は、園内での感染症蔓延に注意し、注意喚起の掲示を行い、職員に対しても必要な情報を速やかに周知しています。保育中に発症した場合は、速やかに保護者に連絡を行い、お迎えまで事務所や談話室で個別に対応しています。地域、最新の感染症情報は行政や地域等から入手し、回覧をして職員間で共有化を図り、玄関に掲示して保護者にも周知しています。
●外部からの侵入に対して、不審者対応マニュアルに沿って訓練を実施し、職員間で認識する合言葉を取り決め、避難体制の確認を行っています。玄関出入口は常に施錠して安全に配慮し、インターホンで来訪者の確認を行っています。また、園内数箇所に警備会社への緊急通報装置を設置し、速やかに連絡できる体制を整備しています。送迎予定者は写真を事前に提出してもらい、全職員が把握して対応できるようにしています。また、保護者にはICカードを使用してもらい、閉園時間はロックして使用不可とし、不審者侵入防止に努めています。不審者情報は、保土ヶ谷区よりメール配信にて情報を入手し、必要に応じて掲示をして保護者へ周知しています。

4 地域との交流・連携 ●地域の子育て支援ニーズを把握するために、保土ヶ谷区の赤ちゃん教室、合同育児講座等の地域交流に参加し、保育所への要望や情報を収集し、把握に努めています。また、虐待防止連絡会に参加し、関係機関と連携を図っています。地域の子育て支援連絡会では各施設の現状の情報交換を図り、職員会議で報告し、ニーズについて話し合っています。ラフ・クルー星川保育園では、「Meet baby」を開催し、初めての出産を控えた父母に対して赤ちゃんとのふれあい方、育児相談、子育ての不安軽減等、支援を行っています。
●地域の子育て支援については、現在、子育て事業の計画段階であり、定期的に職員間で話し合っています。ラフ・クルー星川保育園は、一時保育の受け入れを行い、登録時に園見学、案内・説明を行って周知しています。
また、年1回、保土ヶ谷区の赤ちゃん教室に園を提供し、一時保育での登録面談の際にもサービスのニーズの把握に努めています。
●地域への園の理解促進のための取り組みとして、地域の祭りへの参加やハロウィンで地域を巡回し、子育て親子や地域の方々と交流を図り、年1回、赤ちゃん教室の会場として園を提供し、育児相談を実施しています。また、マンションの理事会に年3〜4回参加して園運営の理解を促し、卒園児に親子スポーツフエスタの招待状を送付して参加を募り、交流を深めています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●保育所、職員として守るべき法・規範・倫理等の周知は、入社時の新人研修でコーポレートポリシーを学び、社会規範を遵守しています。コンプライアンスの要領等を備え、園長は他施設の事故・不祥事等の事例について、職員に回覧し、周知をしています。また、個人情報の扱い、義務遵守の徹底を心がけています。
●ゴミ減量化、リサイクル・省エネ促進と緑化推進では、夏季・冬季での室温設定を定め、牛乳パックやトイレットペーパーの芯等の廃材を活用して手作り玩具を作り、リサイクルと教育に生かしています。保育室には観葉植物を置き、園庭にはキウィ棚により緑化を図り、省エネでは水の量の調整を行い、石鹸の量が少量になるよう工夫してエコ化に努めています。職員個人のゴミは持ち帰るよう実践し、ゴミ減量や環境への意識を高めています。会社のコーポレートポリシーにコンプライアンスを掲げ、積極的に環境保全に取り組み、園全体で節電の計画目標を立てて取り組んでいます。
●園の運営面における情報は、横浜市の園長会議等に参加して情報を収集・分析を行い、保土ヶ谷区こども家庭支援課からも情報を得、重要性の高い情報は職員会議で話し合い、全職員に周知を図り、園運営に生かしています。事業運営に関してはリーダー会を設け、議論を行い、全職員に周知し、園全体で改善に取り組んでいます。保育所の自己評価や改善課題についても話し合いの場を設け、より良い園作りに向けて取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進 ●正規職員、非常勤職員の研修体制については、キャリアアップ研修を含む研修計画を作成し、職員が万遍なく研修が受けられるようにしています。法人主催の研修、他園見学会、園内研修、外部講師を召喚して研修を行う等、非常勤職員も希望により参加できるようにして知識・技術の向上を図っています。外部研修受講後は研修報告書を提出し、職員会議時に報告を行い、職員間で共有を図り、日々の保育で生かしています。報告書はファイリングして閲覧できるようにしています。
●園では、非常勤職員のマニュアルを設け、勤務体制を正規職員と組み合わせるよう配慮し、主任が子ども個々の様子、保育の方法、補助の仕方等を細かく指導を行い、新入職員用の書類を配付して心得等の共通認識を図っています。年1回、園長との面談を設けて要望等を把握するようにし、正規職員、非常勤職員間でコミュニケーションを図りながら園の円滑な業務につなげています。
●園長は、職員一人一人と面談し、満足度・要望等を把握しています。権限委譲については、可能な限り現場職員に委譲し、緊急時は担当職員に判断を委ね、必ず園長、主任に報告を行い、指示を仰いでいます。係活動や行事担当では、係長を定め、係長が意見のまとめ、作業の取りまとめを行うようにし、週案の作成では、各クラスの職員が順番に携わり、週の活動のまとめを行う等、役割分担を明確にしています。

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