かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

天才キッズクラブ楽学館保育園

対象事業所名 天才キッズクラブ楽学館保育園
経営主体(法人等) 株式会社TKC
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 215 - 0021
麻生区上麻生1-3-9 新百合ヶ丘KIビル2F
tel:044-959-3773
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 天才キッズクラブ楽学館保育園は、小田急線新百合ヶ丘駅から徒歩3分程の4階建てビルの2階部分にある認可保育園です。1歳児から5歳児の現在73名の園児が在籍しています。
 運営法人は、川崎市・横浜市を中心に認可保育園、認定保育園を運営する株式会社TKC(Tensai Kids Club)です。同じビルの3・4階には、同法人の認定保育園が併設されています。
 保育活動は、1歳児、2歳児、3歳児は各クラスに分かれ、4歳児、5歳児の保育はクラスの垣根をなくした合同の保育活動をしています。園舎が商業地区にあるため園庭はありませんが、園の裏門からすぐにの所に公園があります。その他いくつかの公園が近隣にあり、目的によって出かける公園を決めています。
 法人理念の「ダメな子なんていない。全ての子が天才である。」に基づき、いろいろなことにチャレンジし、成功体験と失敗体験をたくさんすることで「生きる力」を持った子どもたちを育てる保育を実践しています。活動には「ヨコミネ式教育法」を導入し、「読み・書き・計算・体操・音楽」を通して「学ぶ力」「体の力」「心の力」から子どもの可能性を引き出す保育を行っています。


<特によいと思う点>

1.子どもにチャレンジできる環境を用意して「生きる力」を育んでいます

 本人が自ら楽しんで活動に参加できるよう、やる気を引き出す声かけや配慮を行い、運動・ピアニカ・自学自習・英語など色々なことにチャレンジできる環境を用意しています。子どもが持っている「学力」「心力」「気力」の潜在能力を引き出すようにしています。
 家庭ではできない経験や教育により、保護者の多くが満足しています。競争による勝ち負けの体験をさせたり、学ぶこと・挑戦することの面白さを知ることで「生きる力」を持てる子どもたちを育んでいます。

2.子どもが自己肯定感を持てる取り組みを行っています

 朝の会では、3歳児〜5歳児の各クラスからそれぞれ一人を今日の「スーパーハッピー」として選び、その子のよいところを皆で出し合い、認め合う機会にしています。また、何気なく使っている言葉が「チクチク言葉・ニコニコ言葉」になる言葉を子どもたちが出し合い、相手に伝わる言葉の意味を気づかせています。
 園ではピグマリオン教育(人間としての発達段階に沿って考えられた教育)を園児や職員に取り入れ、園全体で優しく、思いやりのある雰囲気の中で、自己肯定感を持てるように取り組んでいます。

3.情報伝達は、保護者や職員にIT(電子手帳)を使用して効率と徹底を図っています

 保護者への日々の保育活動報告、園全体的・個別的なお知らせに電子手帳を活用しています。また、職員間の情報交換などに電子手帳を有効に利用して情報を共有しています。詳しい説明が必要な時は、写真を添付してタイムリーで確実な情報伝達を行っています。
 また、ITが難しく必要な連絡などは、紙資料の書類にて漏れがないように確認を行っています。IT活用にはパスワードを設置してセキュリティ保護を行っています。

<さらなる改善が望まれる点>

1. マニュアル等の整備により、職員による業務の標準化と質の確保

 園の理念・基本方針を明文化して保護者や職員に公表しています。さらなる質の向上に向け、遵守すべき規範・倫理、技術や知識を就業規則などに事例を盛り込んで具体的に示すことも必要です。
 電子化を進めて情報提供すると同時に、保育の実施方法などを保育・業務マニュアルとして文書化の検討が望まれます。標準的な保育の実施方法を具体的に引継ぎ、職員全体に周知徹底することが期待されます。

2.表現や探索の多様性を広げるための検討

 園では「読み・書き・計算・体操・音楽」を通して「学ぶ力」「体の力」「心の力」から子どもの可能性を引き出す保育プログラムを取り入れています。これらの活動は子どものチャレンジ精神や自信につながる成果をあげています。
 さらに子どもが持つ自発的で多様な可能性のため、自己表現や自らの探索など、子どもたちの興味を引き出す工夫が望まれます。素材や遊具を揃えて子どもが自分でで自由に使用できるような環境づくりの検討も期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 常に子どもの目線に立って対応し、本人が自ら楽しんで活動に参加できるよう、やる気を引き出す声かけや配慮を行っています。運動や学習などさまざまなことにチャレンジできる環境を用意し、認められる事、スポットライトがあたるような場面作りをしています。

A 入園の際、保護者に、写真使用について説明を行い、肖像権についての同意書を得ています。運動や制作など、うまくできない子どもや、時間が足りない子どもには、職員が個別に声かけをし、一緒に取り組むなどの支援をしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 電子連絡帳や、送迎時の保護者の意見に注意深く耳を傾けたり、定期的に個別面談や懇談会などを行い保護者の意見の聞き取りをしています。また、行事に参加した保護者に対しアンケートを実施し、アンケート結果から得た満足度や、改善点を活かし、より良いものとなるよう努めています。逆立ちや、ピアニカ、ことわざや、英語など家庭ではできない経験や、教育に満足している保護者の意見が多く見られます。

A 自分の目標に取り組み、それを応援し合える環境づくりや人の良い所を見る習慣づくりをしています。子どもの自由な表現や探索に欠かせないさらなる支援として多様な素材や遊具が、いつでも自由に取り出し、使用できるような環境づくりの工夫が課題となっています。

B 朝の視診と電子連絡帳で体調などについて確認しています。気温に応じた衣服の調節や水分摂取など適切な声掛けをしつつ、自主的に行おうとする時は時間が掛かっても見守っています。トイレトレーニング、はし、歯磨きなどは、保護者と連携して年齢に応じた支援をし、自立を促しています。お迎え時には職員から直接、または電子手帳にて写真などを用いて知らせています。電子連絡帳や送迎時、保護者会や、意見箱など、保護者の考えを述べやすい雰囲気づくりに努めています。

C 長時間保育の子どもには、同じ職員が担当し、家庭に近いわがままをさせるなど、リラックスできるよう配慮しています。年上の子には下の子と遊ぶ時の注意を教え、年齢差がある関わりに配慮しています。クリスマスや、年度末には、アンケートをもとにしたバイキングメニューで、子どもたちが季節や行事なども含め、食事を楽しめるよう工夫しています。食物アレルギー対応には除去や代替食などの個別メニューを専用容器に入れ、職員が付くなど徹底した管理を行っています。

D 散歩の前に必ず注意事項を伝え、歩きながらも簡単な交通ルールを教えています。感染症が流行る時期には、絵本などを使用した保健指導を行っています。 健康診断・歯科健診の結果は、「健康の記録」に記入し、その都度保護者に結果を知らせています。対応が必要な時など、職員同士情報共有しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 法人のホームページ、川崎市の「こそだてガイドブック」、園のパンフレットなどに園の情報を提供しています。また、見学は常時受け入れており、1年を通して就園前の子育て親子、保育園・幼稚園関係者などが多く訪れています。 見学会では、園児によるパフォーマンス(跳び箱や逆立ち歩きなど室内運動・読み書きや算数などの自学実習の様子)の披露や園のしおりを配布するなど保育内容をわかりやすく説明しています。一般の方向けにはメールマガジンも発信しています。

A 意見箱の設置や、面接・文書・電話などの方法で相談・苦情を受け付けている旨を「入園のしおり」で知らせています。第三者委員など、苦情処理窓口を設置し、園の入口に掲示するとともに、入園時に、重要事項説明書を提示して説明しています。 苦情を受け付けた際は、担任から主任、園長、園長会などに報告し、早急に調査・対応・対策をとり誠意を持って問題の早期解決に努めています。解決後は、園からのおたよりなどで、フィードバックをしています。

B 年度の全体的な計画、発達年齢に合わせた年間指導計画、月案・週案を作成しています。毎日の保育日誌では実施記録を確認することが出来ます。各クラス IT機器(ipad)の使用で具体的な活動内容や子どもの状況など写真添付し、非常勤職員も含めた職員間で共有しています。特に配慮が必要な子どもの情報は、職員間のメールだけでなく、職員会議で話し合い、共有しています。その日にあった園内すべての活動や報告は、漏らさず1冊にファイルし、回覧しています。このファイルは過去の記録として随時確認を取ることが出来ます。

C 年度の全体的な計画・年間指導計画・月案・週案・日案・食育計画などに保育の標準的な実施方法を明確にしています。また、カウンセラーによる園内研修も行っていますが、園における保育ガイド(業務の手引書や職務規定)などによる園の保育実践の基本や手順が明確に文書化されていません。今後は、園の標準的な実施方法について職員に周知徹底する手引書などの作成が課題となっています。

4 地域との交流・連携

@ 園の情報は、法人TKCのホームページに写真や活動内容を開示しています。川崎市のホームページ保育園紹介には、園で開催している子育て支援のイベント情報を掲載しています。見学は常時受け入れており、1年を通して就園前の子育て親子、保育園・幼稚園関係者などが多く訪れています。また、一般の人向けにはメールマガジンも発信し、園に関する活動内容や新しい情報を開示しています。

A 地域の子育て支援ニーズを把握し、園の特徴を生かした講座、イベントを開催したり、子ども夢基金助成活動としてジャズアートやミュージカルを開催するなど、関係機関と協働した取組みを、積極的に行っています。また、月に1回定期的に開催する子育てサロンでは、0歳児・1歳児の親子を中心に絵本の読み聞かせや子育て相談も行っています。園では、園の独自性を生かし、子どもを取り巻く大人たちの笑顔が増えるイベントをこれからも数多く開催していきたいと考えています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 年度の全体的計画、クラス別の年間指導計画、月間指導計画・週案・日案計画の作成は、保育所保育指針を基に園の理念や保育方針にぶれない内容で作成しています。各クラス担当が、自己評価や見直しを掛けながら、最終的な確認を園長・主任が行います。年1回の全体研修やTKC周年イベントでは、理念・方針の説明をしています。職員は毎月1回方針や理念の理解度の確認とする自己評価を提出しています。不備な場合は個別に研修を行うなど、職員の理解が深まる取り組みを行っています。

A 業務の効率化と改善に向けて職員間及び保護者への連絡をIT化し、タイムリーに発信しています。必要であれば写真添付にして、より詳細情報を流すことにより、連絡の確認をとることができます。保護者にとって都合の良い時に確認が出来ると共に職員の書類作成の軽減化にも繋げています。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員の福利厚生や健康の維持として年一度の健康診断の受診、スポーツジムの会員、育児・有給休暇、サークル活動やディズニーランドでの接客業の研修など、希望に応じて利用することが出来ます。

A 実習生の受け入れを積極的に行っています。学校や実習生の要望などを十分に聞き入れ、効果的なプログラムになるように配慮しています。また、保育士資格取得に必要な援助や研修の参加促進なども行います。

B 保育理念に基づいた保育の実現を目指すために職員の人材育成として外部講師による研修を行っています。職員が遵守すべき法令・規範・倫理など更なる理解として、園の理念・基本方針が明文化された就業規則、保育ガイドなどを作成し、園の確固たる方針を職員に徹底することが課題となっています。

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