かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

プレスクールあおば

対象事業所名 プレスクールあおば
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人 プレスクールあおば
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0062
青葉区青葉台1-18-13 
tel:045-981-0080
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
プレスクールあおばは東急田園都市線青葉台駅から7分ほど歩いた緑豊かな住宅街の中にあります。近隣には、大小様々な公園があり、子どもたちの散歩コースとなっています。
プレスクールあおばは、平成24年(2012年)4月に、特定非営利活動法人プレスクールあおばによって設立されました。平成29年(2017年)に横浜市まちづくり条例に基づき同じ敷地内に一時保育室を設置しています。
園舎は平屋造りで日当たりが良く、明るいです。砂場がある園庭があり、夏には子どもたちがプール遊びを楽しんでいます。また、子どもたちが季節の花や野菜を育てています。
定員は、40人(産休明け〜5歳児)、開園時間は、平日(月曜日〜金曜日)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時30分です。
保育理念は、「育ち合いの保育」(安全で安心な環境の中で一人ひとりが人間として丸ごと尊重される体験を通して豊かな感情を育み、ちがいを受け入れながら互いに必要とし合う「育ち合いの保育」をし大切に育む)、保育目標は「丈夫な身体」「やさしい心」「グローバルな人づくり」です。

◆高く評価できる点
1、子どもたちは自分の気持ちを素直に表現して保育士に甘え、のびのびと生活しています
保育士は、子どもの気づきや発見を保育に取り入れるようにしていて、子どもの言葉や態度から、子どもの意思や関心を汲み取っています。言葉にならない乳児の表情や仕草、視線の動きなどにも一つ一つ応じ、言葉にして返し、子どもの気持ちを確認しています。このような保育士の働きかけの結果、子どもたちはおしゃべりが上手で、1歳児でも言葉で自分の気持ちを伝えようとしています。
園は、「子どもが甘えたい時にいつでも甘えさせてあげる」ことを大切にしていて、子どもたちは保育士の膝に乗って甘えたり、寄り添って話を聞いてもらったりしています。このように、保育士に自分の気持ちを丸ごと受け止めてもらっているので、子どもたちの表情は落ち着いて、のびのびしています。
保育室には、子どもの年齢や興味にあわせて、おもちゃや文具、絵本などが子どもの手の届く高さに並べられていて、子どもたちは自由に好きな物を選んで、遊びを広げています。2・3歳児の保育室では、子どもたちが、布をドレスのように身にまとったり、カーテンに見立ててお家ごっこをしたり、三つ編みにして頭につけてお姫様ごっこをしたりしています。4・5歳児では、廃材で作ったギターをきっかけにバンドをやることになってピアノ、ドラムと楽器が増え、子どもの想像力でスピーカーや開演のブザーと広がり、2・3歳児をお客さんにロックコンサートをやったなど、楽しい事例がたくさんあります。
異年齢の交流も盛んで、全園児一緒の朝の会を始めとして、異年齢で一緒に散歩に出かけたり、コーナー遊びを楽しんだりしています。異年齢で過ごす中で、年上の子どもたちは年下の子どもに手助けをしつつリードし、年下の子どもたちはあこがれの気持ちを持って一生懸命まねをしています。
このように、子どもたちはのびのびと自由な発想を広げ、園生活を楽しんでいます

2、保育士は子どもの人権を大切にし、子どもの良さを引き出しています
園は、保育理念として「育ち合いの保育」を掲げ、子ども一人一人を丸ごと尊重することを謳い、入職時に説明するととともに、職員会議などで折りに触れて取り上げ、確認しています。保育士は、クラス会議や職員会議で一人一人の子どもの状況について話し合って共有し、皆が同じ対応ができるようにしています。小規模保育園ということもあり全職員が全園児のことを理解していて、保育士は子どもへの思いを共有し、子どもの全てを受け止め、子どもの気持ちに寄り添っています。
保育士は、子どもが主体的に活動することを大切にしていて、子どもがやりたいということを禁止することなく、年齢や発達に合わせて環境を整え、子どもが安全に自分の好きなことに取り組めるようにしています。保育士は、一人一人の子どもに合わせて一緒に遊んだり、調べたり、そばで見守ったりし、子どもと気持ちを共有することで、子どもが自分で興味や関心を広げ、楽しみながら様々な学びを得られるようにしています。このように、一人一人の子どもを尊重し、子どもに合わせた働きかけをすることで、その子どもの良さが引き出されています。

3、保護者とコミュニケーションを密にし、連携しています
園は、目指す「育ち合いの保育」を実践するためには、保護者との連携が不可欠であると考え、保護者とのコミュニケーションに力を入れています。送迎時には、保護者と丁寧に会話をし、子どもの様子について伝え合っています。保護者懇談会では、飲み物や菓子を用意し、楽しい雰囲気の中、保育士とだけでなく保護者同士も懇親を深める機会としています。行事も子どもの成長を伝えるとともに、保護者や職員も楽しめるようにプログラムを工夫しています。クリスマスには、保育中の子どもの写真を一人一人のアルバムにして全園児にプレゼントしていて、保護者にも好評です。
また、日ごろから保護者の声に応える姿勢を持ち、紙おむつへの変更、英語クラスの廃止など大きな変更点があるときには、必ずアンケートなどで保護者の意向を確認しています。保護者代表が参加する運営委員会でも活発に意見交換が行なわれています。
このような取り組みを通し、園は、子どもを真ん中にして保護者との協力関係を築いています。

◆改善や工夫が望まれる点
1、地域の福祉施設として、園の専門性を地域に還元していくことが期待されます
天気が良ければ毎日のように近隣の公園に散歩に出かけ、保育士と子どもたちは、地域住民と挨拶や会話をしたり、地域の親子と一緒に遊んだりしています。また、近隣とも良好な関係を築いていて、地域住民から庭になった柿の実をもらうなどしています。
ただし、ホームページも今年度中に立ち上げる予定となっていて、園からの地域への働きかけは少ないです。地域のニーズを積極的に把握して、育児相談や育児講座などを実施することもしていません。 
園の存在を地域住民に知ってもらうことは運営上の視点からも大切です。検討中の掲示板などを早急に実現して園についての情報提供を積極的に行なって行くことが期待されます。また、独立した一時保育室を利用して、少人数の子育てサロンや離乳食体験、育児相談などの家庭的で落ち着いた雰囲気を生かした育児支援を実施して、地域に園の専門性を還元していくことが期待されます。

2、職員の視野を広げるためにも、園を地域に開いていくことが期待されます
園長が地域の会議には出ているものの、保育士が、地域の子育て支援イベントに参加・協力することはしていません。また、地域の連絡会や研修などへの出席も少ないです。小規模な保育園で他の保育や事例を見る機会が少ないので、地域の子育て支援イベントや外部研修に参加することで、様々な保育方法やケースを見、改善点だけでなく自園の良さを見直すことができ、職員の活性化にもつながります。
また、現在受け入れの実績がない実習生についても、職員が指導することで刺激を受け、自らの保育の振り返りと自信につながります。
職員の視野を広げ園の良さを再認識するためにも、園を地域に開いていくことが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は「育ち合いの保育」、保育目標は「丈夫な身体」「やさしい心」「グローバルな人づくり」で子ども本人を尊重したものとなっています。玄関に保育理念、保育目標を掲示し、いつでも確認できるようにしています。
・園の倫理規程には、子どもへの接し方や叱り方に関しても取りあげ、第一義に「子どもの心を傷つけない」としています。子どもの呼び方は、さん・くん・ちゃん等を用いており呼び捨てにすることはありません。
・園の基本理念には、「一人ひとりが人間として丸ごと尊重される体験」を保証するとしています。職員はこの理念に基づき、それぞれの子どもを尊重する保育を行っています。
・個人情報の取り扱い及び守秘義務については園の規定で定め、全職員(ボランティアの学生を含む)が周知しています。個人情報に関する記録は事務室内の書庫で施錠管理し、園外への持ち出しを禁じています。またパソコン内の個人情報についてはパスワードを用いて管理しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育室内では、数人でブロック遊び・制作遊び・ごっこ遊び等をしたり、一人で絵本や図鑑を読んでいたリ、パズルやお絵描きに集中するなど、一人ひとりが自由に自分のしたい遊びを選んで楽しんでいます。
・地元農家で、子どもたちが田植えや稲刈りの体験をさせてもらっています。稲刈り後の脱穀にも参加させてもらい、子どもの作ったおにぎりで保護者を招待する「おもてなしカフェ」へと展開しています。園庭においてもヒマワリや夏野菜を植え、生育の様子を観察して記録をつけたり、収穫して食べるまでの経験をしたりしています。
・異年齢間の関わりとしては、基本的に0・1歳児、2・3歳児、4・5歳児の2学年ずつの3クラス編成になっています。毎日の朝の会は0歳児からの全園児が合同で行うほか、「お楽しみ給食」として月に1回、全園児が一緒に給食を食べる日を設けています。
・給食は、食前食後の挨拶をそろって言い、みんなで一緒の楽しい食事時間となるように配慮しています。毎月1回、「お楽しみ給食」の日を設け、保育室を広げたスペースで全クラスの子どもと全職員が一緒の食事をしています。
・給食に使用する食材は、出来るだけ添加物のないものを調達し、おやつも含め手作りを基本にしています。食器は安全を考慮し、強化磁器製を使用しています。
・保護者懇談会を年2回実施しています。保育の内容や子どもの成長の様子を伝えると共に、保護者間の懇親を深める機会とも位置付けています。飲み物やお菓子を用意し、保護者に楽しんでもらえる会を目指しています。
・保護者代表2名が出席する運営委員会は、園事業内容の説明や報告と共に保護者からの意見や要望を伝える場でもあります。日頃から保護者の声に真摯に応える姿勢を持ち、保護者との信頼関係が構築されています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・全体的な計画に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月案、週案を作成しています。0・1・2歳児および特別な課題がある幼児に対しては、個別指導計画を作成しています。
・子どもや家庭の状況や保護者の要望、既往症などを、毎年、保護者に児童票、健康台帳を記載してもらっています。入園後の子どもの発達は、経過記録に4期に分けて記録しています。子どもの記録は一人ずつファイルし、事務室に置かれていて、必要な職員はいつでも確認することができます
・苦情受け入れ体制を整え、玄関に掲示するとともに、入園のしおりに記載し、入園説明会で説明しています。寄せられた要望や苦情は職員会議で報告し、解決策について話し合っています。苦情や要望は記録してファイルし、データとして生かされています
・健康管理、感染症、衛生管理、「安全対策・事故防止対策マニュアル」などの各種マニュアルを整備しています。マニュアル集は、職員休憩室に備え、職員がいつでも手に取ることができるようにしています。
4 地域との交流・連携 ・園見学者からの相談や、日々の散歩先の公園で出会う親子づれとの会話や交流を通して、園への要望を把握しています。子どもを集団にいれる時期や子どもの食事に関する相談等に、保育の専門家としての助言を行っています。
・地域の親子に向けた育児講座等の取り組みは行っていません。また、週1回の相談日を設けた育児相談は行っていません。地域の子育て家庭に向けて園の専門性を還元していくことが期待されます。
・地域の小学校とは、就学に向けた5歳児の学校訪問や、運動会の会場に体育館を借りるなどの、定期的な交流があります。中学校や看護大学の職業体験を受け入れています。園から数分の距離にある他園とは、プール遊びや絵本の読み聞かせなどで、子ども同士が交流しています。
・園舎は住宅街の中にありますが、近隣の人々の理解を得て、大変良好な関係を構築しています。
・地域の公園への散歩等を、ほとんど毎日行っており、行き来に出会う地域の人々と親しく挨拶や会話を交わしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・一人一人の自己評価の結果を基に全体会議で話し合い、園としての自己評価を作成しています。自己評価の結果を集計し、全体会議で課題を抽出しています。園の自己評価は園の理念や方針、全体的な計画に沿って行なわれています。自己評価の結果を玄関に掲示し、公表しています。
・倫理規程とマニュアル「子どもの人権と虐待について」を全職員に配付し、職員会議で確認しています。新聞や行政から得た他施設の不正、不適切な事案を、職員会議で取り上げ、話し合っています。
・食育は保育士と給食職員、行事の担当は、保育士、パート職員、給食職員、事務でチームを組み取り組んでいます。職種を超えて皆で関わることで、職員間のコミュニケーションが図られています。
・園長は、横浜市や青葉区の公私立園長会、私立園長会、子育てエリア別意見交換会、幼保小連携事業などに参加し、保育園運営に影響のある情報を収集・分析しています。
・運営法人による中期計画があり、それに基づき、年度ごとの事業計画を作成しています。
6 職員の資質向上の促進 ・職務・職階ごとに求められるスキルや職責、必要な研修などを定めた人材育成計画が策定されています。自己評価表を用いて目標設定と自己評価を行い、園長・アドバイザー(理事)が面談をし、達成度の評価と翌年度の目標設定に向けたアドバイスをしています。9月の面談では、進捗状況をチェックし、アドバイスをしています。
・研修担当は園長・主任で、職員のスキルや職責に応じた研修計画を作成しています。ブラッシング指導、嘔吐下痢対応などの園内研修を実施し、常勤・非常勤職員とも必要な職員が参加しています。職員は、横浜市や地域療育センターあおばが主催する外部研修に参加しています。研修に参加した職員は、研修報告書を作成し、職員会議で報告しています。
・職員会議で、研修や他の保育園との交流で得た工夫事例や改善事例などについて報告し、話し合っています。横浜市保育巡回訪問、地域療育センターあおばの巡回相談から指導やアドバイスを受けています。また、園医から健康発達の指導、歯科医から歯磨き指導を受けています。
・月当番、行事の担当などで、非常勤職員を含む全職員に権限を委譲し、職員が自主的に判断できるようにし、組織図で責任を明確化しています。職員アンケートは実施していませんが、職員会議や職員面談で職員の提案を聞いています。掃除の方法や乳児の保育体制を見直したり、防災訓練のやり方を変更したりするなど、職員の提案や疑問を業務の改善に生かしています。

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