かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ほっぷ

対象事業所名 ほっぷ
経営主体(法人等) 社会福祉法人 県央福祉会
対象サービス 高齢分野 通所介護(ディサービス)
事業所住所等 〒 252 - 0226
中央区陽光台7-10-14
tel:042-777-7327
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年02月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<事業所の特色>
「ほっぷ」は相模原市陽光台にある、登録者数37名で、1日の利用定員が25名の通所介護施設です。高齢者に「日常日課での介助や支援を通じて、利用者さんが世の中とのつながりを実感し、役割を果たし生き生きとした日常につなげ、多くの仲間をつくり明るく楽しい生活場面を提供する。」を目的にしています。理念は「1) 利用者さん・ご家族は大切な「お客様」として、信頼される支援に努めます。2)笑顔を大切にした職場づくりをめざし、誰にでも礼儀正しく接します。3) 私たちは、お客様(利用者さん・ご家族)のために働きます。4)社会のニーズとは何かを常に考えて仕事をします。」としています。

<特に良いと思う点>

1 事業所全体が広くゆったりとした居心地の良い環境になっています
利用者が時間を多く過ごすリビングなどは、自然の採光があって大変に明るく、ゆったりと過ごせる広さになっています。テーブルやソファーなどの配置は、空間が広く、動線もゆとりがあります。トイレにはライトセンサーが設置され、浴室からも入れるようになっている所もあります。浴室は機械浴の他に個浴が3か所あり、十分な広さがあります。担当職員により毎日共用部分の清掃、消毒を行っていますので、清潔で快適な環境になっています。

2. ボランティアの受け入れを積極的に行っています
定期的なボランティアによるウクレレやハーモニカの演奏会があります。利用者の評判も良く、楽しみにしています。毎週金曜日、麻雀にボランティアの参加があります。事業所と併設事業所が共同(ほっぷ・パステルパレット)開催の「ほっぱれ祭り」に地域の「光が丘サポーター隊」に参加いただいています。家族や地域の皆さま、関係機関などに周知し、大勢の参加をいただいています。また近隣中学校の職場体験を受け入れています。近隣の高等学校福祉委員会との福祉交流会を実施しました。

3 安全運転のための標語を掲示し、注意喚起しています
送迎車4台を有し、車いすが4台乗れる大型車を配置しています。事業所独自に送迎マニュアルを作成し、安心安全な運転・送迎が行われるように取り組んでいます。併設の事業所と合同で安全運転講習会を実施し、意識向上を図っています。運転職員の部屋の入口の出入りする毎に、見える位置に、安全運転のための「標語」を掲示しています。「@毎週金曜日は、事故が多い傾向にあるので慎重に」「A車間距離を十分に・一時停止は確実に」「B駐車場では、慎重に」の標語を掲示し、注意喚起を図っています。

<事業所が特に力を入れている取り組み>

1 重要な案件の決定についての指示系統が確立されています
重要な案件の決定は事業所の職員会議で話し合った内容を管理者からエリアマネジャーに上げ、エリアマネジャーから法人幹部に上げて本部の理事長を含めた幹部で決定しています。またエリアごとに、毎週常務理事、エリアマネジャー、サブエリアマネジャーで職員の意識調査の結果を検討し、新規事業所の話し合いや採用の検討決定を行っています。事業所の管理者を本部の常任理事が兼務していますので、本部の情報が把握しやすく、事業所の方向性を示すなどリーダーシップを発揮しています。

2 街づくり協議会の「買い物お出掛隊」に車を貸し出すなど地域貢献を行っています
毎年10月に同敷地内に併設している事業所と合同で「ほっぱれ祭り」を開催し地域住民にビラを配り、町内会の回覧で回してもらうなどで、地域住民に呼びかけを行っています。地域住民に呼びかけを行っています。地域のボランティアにはウクレレの演奏をしてもらっています。町内会長や地域住民を含めて200人位の参加があり、職員、利用者、地域住民との交流が出来ています。また街づくり協会の「買い物お出掛隊」に事業所の車を貸し出して、スーパーマーケッティングなどに高齢者の買い物支援を行い地域に貢献しています。

3 機能訓練が必要な利用者に個別のプログラムにもとづいて実施しています
機能訓練が必要な利用者に対して個別にプログラムを作成し、訓練実施に力を入れています。併設の機能訓練指導員の指導のもとでプログラムを作成しています。訓練は、併設事業所と共有の2階フロア―の機能訓練室において行っています。機能訓練指導員の指導を受けた職員によって、利用者ごとのプログラムにもとづいて一人約30分間、行っています。平行棒歩行やマッサージ、両肩の上下・回転運動、ひざの屈伸運動、腿裏を伸ばす運動などを行っています。また日常活動の体操やボードゲーム、カードゲームなどを機能訓練の視点をもって行っています。

<さらなる改善が望まれる点>

1 地域の会合などに参加され、地域とのネットワークを構築し、ニーズ把握をしていくことが期待されます
地域の高齢者の買い物に事業所の車を定期的に提供するなど地域貢献はしていますが、地域の事業者連絡会や関係機関の会合などには参加出来ていません。職員の勤務状況に余裕がないとのことでしたが、今後は地域の会合や研修会などに参加して、他事業所や関係機関とのネットワークを構築し、地域のニーズなど情報収集することが期待されます。

2 研修報告書を作成し、研修内容を職員間で共有することが期待されます
研修は本部の階層別、共通研修や外部研修に参加していますが、研修報告書を作成していません。今後は研修参加後に研修内容、感想などを記録した研修報告書を作成して、資料などと一緒に回覧し、会議などで発表するなど、研修に参加しなかった職員にも研修内容を共有することが期待されます。

3 通所支援計画の作成に関わる手順書の整備が期待されます
通所介護計画は、居宅介護計画などと整合性をもって作成されています。通所介護計画作成にあたり、利用者・家族と面談し、利用者の健康状況や意向などを聞き取り、計画に反映しています。通所介護計画は、デイサービスの個別援助内容や留意事項を具体化した内容となっています。なお通所介護計画は、居宅介護計画と整合性をもって作成していますが、通所介護計画作成に関わる手順書が作成されていません。今後は誰でもが同じ基準で作成できるような手順書の作成が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 苦情解決責任者と苦情解決委員の名前と連絡先を本人の写真入りで事業所玄関に掲示しています。苦情があった場合には、クレーム(苦情)報告書に苦情内容、対応、再発防止に向けた取り組みなどを記載し、本部に報告しています。所長、エリアマネジャー、常務理事で対応を検討し、対応方法を本部から指示があり、主に所長が対応しています。クレーム対応マニュアルが整備され、対応の5原則が定められていますので、マニュアルに沿って対応を行っています。

A 毎年本部で人権に関する研修があり、参加しています。事業所でも「職員の接し方」のビデオ鑑賞し、年上である利用者に礼儀正しく接しているか、不適切な行動が無いかなどの振り返りを行っています。職員会議や日々の打合せで職員同士の言動について話し合う機会があります。虐待が疑われたケースがあった場合は市に通報し、市の職員やケアマネジャーと連携しながら対応を行っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 事業所の事業計画の重点事業に今年度も「食の重要性に焦点を当て、利用者が望む形態の食事を提供すること」を掲げ、取り組んでいます。昨年度、食事のアンケートを実施し、利用者の希望に添えるメニューが提供できるように努めています。また食事形態に関しても、各利用者に可能な限り対応できるように努めています。利用者アンケートでは、@食事の味(味付け・塩味・甘味など)、A食事の量・品数、Bおかずの種類について、嗜好や希望を収集しています。また利用者の状態に応じて食事を美味しく味わっていただける様に介助しています。

A 利用者の入浴に際し、看護職によって、健康状態のチェックを行い、入浴の可否判断を慎重に行っています。健康状態を「バイタルチェック表」に記録しています。入浴は同性介助を行っています。利用者の全身を健康チェックが出来る機会となっています。入浴担当職員が皮膚状態や体調に異常が感じられた時は、看護職によって状態観察をして必要な対応を行っています。看護職は、体温や血圧・脈拍などの基本チェックの他に、服薬管理(朝、利用者から薬を預り、昼食時に配薬・確認)や日常生活の看護的指導・相談・経過観察、急変時の対応などを行っています。

B 事業者所独自の排泄マニュアルに基づいて、職員は、利用者が快適で清潔に排泄が出来る様に介助を行っています。職員は、利用者の排泄パターンなどを共有し、誘導や声掛けを適時に行っています。利用者の排泄については、尿便の有無や特記事項などを活動日誌などに記録しています。失禁などの失敗があった時は、言葉かけなどに十分に注意して、自尊心を傷つけることがない様に心がけています。排泄介助を同性によって行っています。異性による介助に羞恥心などを感じる利用者にとっては、精神的負担の軽減につながっていると考えられます。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ リスク対策に優先順位をつけていませんが、法人のリスクマネジメント委員会の規定に沿って行っています。防災訓練は法人による訓練が年1回で、事業所独自で年3回実施しています。利用者と一緒に駐車場迄避難誘導訓練を行っています。感染症については看護師が感染症マニュアルを作成し、防止に努めています。不審者侵入に備え、セキュリティーシステムを導入しています。車両事故がないよう、安全運転のための標語を掲示し注意喚起を行っています。事業所は市よりの依頼で福祉災害拠点になっています。

A 本部で5か年計画(マスタープラン)を策定していますので、それを基に事業所で年度事業計画を策定しています。今年度の重点課題は本部で策定したものから選んで事業所の課題にしています。事業所のユニークな独創的取組は事業所独自の具体的な取り組みを載せています。毎月の収入、支出、人件費などを載せた試算表は事務職員が作成し、所長が確認し本部の事務局から理事長に提出しています。

4 地域との交流・連携

@ 毎年10月に同敷地内に併設している事業所と合同で「ほっぱれ祭り」を開催し地域住民にビラを配ったり、町内会の回覧で回してもらったり呼びかけています。模擬店で焼き鳥や秋刀魚を販売し、地域のボランティアによるウクレレやハンドベルなどの楽器の演奏などがあり、町内会長や地域住民を含めて200人位の参加があり、職員、利用者、地域住民との交流が出来ました。地区社協の街づくり協会の「買い物お助け隊」に事業所の車を出して、スーパーマーケットなどに高齢者の買い物支援を行っています。

A 常勤職員は2人のみなので業務に追われて、地域の連絡会などの会合には参加する余裕がないので、地域の情報は十分には収集出来ていません。制度改正や自己負担額の変更や加算についてなどの情報は本部の事務局から連絡があります。地域福祉の情報も本部で収集した内容をメールなどで各事業所に配信しています

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 法人の理念を事業所入口と事務所に掲示しています。職員には4月に新人研修が1週間あり、その中で法人パンフレットを用いて、理念や倫理についての説明があります。5月にはエリア新人交換会があり、理念に関する理解が深まるように取組んでいます。非常勤職員はエリア毎に非常勤職員研修を実施し、エリアマネジャーが理念の説明を行っています。毎月グループワークで、倫理行動綱領の読み合わせを行い、基本的理念や基本的支援姿勢を職員へ周知しています。家族や利用者に理解が深まる取り組みは積極的にはしていません。

A 管理者は本部の常務理事が兼務しているため、本部全体の状況も把握出来ています。週1日事業所に勤務し職員の相談を受け、業務の方向を示すなどリーダーシップを発揮しています。所長や管理職の役割は事業計画に明示してあります。管理者、所長、相談員などで事業所の行事や活動内容など大切な案件は決定し、職員会議で職員全員に周知しています。月1回開催される所長会議に、理事長、常務理事、事務局長などが参加し、決定した重要な案件を理事長から報告を受けています。

B 毎月エリアマネジャーとサブエリアマネジャーでエリアマネジャー会議を開催し、各エリアの情報交換を行っています。毎週常務理事、エリアマネジャー、サブエリアマネジャーで職員の意識調査の結果を検討し新規事業所の話し合いや採用の判断を行うなど重要な案件の検討、決定を行っています。職員会議で管理者から人事に関する通知など決定した内容を職員へ伝えています。重要な案件は事業所で検討したことをエリアマネジャーが統括し、法人幹部で決定するという系統になっています。

6 職員の資質向上の促進

@ 常勤職員の採用と異動は本部が行っていますが、非常勤職員の求人は事業所で行っています。面談は所長とエリアマネジャーが行い、常務理事が決定しています。職員の育成計画はチャレンジシートで行っています。はじめに本人が能力、成績、行動などの自己評価を行い、達成目標を立てます。それを基に所長と個別面談を行い、目標を達成させるためのアドバイスをもらっています。個別面談はチャレンジシート作成後と半年後、年度末などに行い、達成状況や問題点などの確認を行っています。

A 本部では階層別研修と共通研修があり、その他外部研修や他施設との合同研修も実施しています。チャレンジシートに希望する研修を記載し、研修後の振り返りを行っています。研修後の報告書を作成し、研修内容を発表するまでには至っていません。有給休暇の希望を聞いて、シフト作成をしています。親睦会は年間3回実施し、毎回2回に分かれて行っていますが職員の参加は多く、コミュニケーションを取る機会になっています。

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