かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ナーサリースクールT&Yこもれびの森

対象事業所名 ナーサリースクールT&Yこもれびの森
経営主体(法人等) 社会福祉法人 さとり
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0332
南区西大沼3-5-8
tel:042-702-9558
設立年月日 2015(平成27)年02月01日
公表年月 2019(令和元)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]

ナーサリースクールT&Yこもれびの森は、小田急線「相模大野」駅からバスでオルガノ前停留所下車徒歩約5分の場所にあり、近くには小中学校があり、緑多い環境に恵まれた園です。
園は平成27年2月1日に社会福祉法人 さとりが開園しました。定員90名に対して、現在90名が在籍する中規模園です。園舎は鉄筋コンクリート造りの2階建てで、建物の南側の庭と屋上を園庭としています。周辺はこもれびの森や公園など緑が多く、自然に恵まれており、子ども達の散歩や遊びに適した環境にあります。


≪優れている点≫

1.自然の中で子ども達は様々な体験を重ねながら、生きる力を育んでいます

緑多い環境に恵まれた中で、子どもたちが思いきり体を動かして遊ぶことができるよう戸外活動を多く取り入れています。
幼児クラスでは片道20分ほどかけて公園まで歩き、縄跳びや鬼ごっこ、ドッチボールをしたり、遊具で遊ぶなど好きな遊びを楽しんでいます。子ども達は友達と一緒に遊ぶなかで、ルールや約束ごとを理解し、コミュニケーションを取りながら遊ぶことを自然と身につけています。
恵まれた自然の中で、虫探しや落ち葉拾いをしたり四季を感じるなど自然にふれることで、五感を使い、探求心や想像力も養われています。日々の戸外での活動は体力や免疫力を高め、生きる力の基礎につながっています。乳児クラスでも発達に応じて、一人一人のペースに合わせて目的地まで歩き、思い思いに好きなことをして遊び、成長につながっています。
職員は安全には細心の注意をしながら、子ども達の自由な活動を見守り、必要に応じて支援をする姿勢で保育活動にあたっています。
作成した計画を振り返り、子ども達の意向を取り入れながら、楽しんで遊び込める環境確保を心がけています。子どもたちは保育士に見守られながら様々な経験を積み重ね、元気に園生活を送っています。

2.食の大切さを、楽しく伝える取り組みを行っています

食育計画を作成し、子ども達が少しでも食べ物に親しみや興味を持てるようにしています。楽しく食べることを通じて、食生活の自立を目指しています。ランチルームのカウンター越しに調理室が見え、4、5歳児が集まり楽しく食事を行っています。
園で栽培しているピーマン、オクラ、トマトなどを収穫して、野菜の触感を体験しています。年齢に応じてクッキングを行い、食材や調理の過程に興味が持てるように取り組んでいます。幼児クラスでは、旬の食材を取り上げて食の知識も学んでいます。また、季節行事の際には行事食を提供して、楽しんで食べられるように計画しています。
調理士は定期的に子どもと一緒に食事をとり、喫食状況を確認しています。子どもの状況把握を基に管理栄養士、調理士、保育士の給食会議で献立や調理方法に生かしています。
世代交流会では祖父母の他に両親も参加して一緒に給食を楽しむ機会を設けています。

3.地域の子育てを支援の要望を受け止め、サービス提供に生かしています

地域の保護者や子どもに対して、一時保育、園庭開放の他に園の行事やお誕生会への参加を呼びかけています。一時保育はできる限り受けるようにしており、特に緊急の場合は極力受け入れる努力をしています。
毎週金曜日に子育てサロンを開催し、地域の子どもたちと在園児が一緒に遊び交流の場を設けています。平均して1回当たり10数名の参加があります。また、子育てサロンでは常に保護者からの相談をうけるようにしています。育児講座を年に数回開催しています。児童館など地域の施設と交流を持ち、地域の支援ニーズに耳を傾けるように努力しています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.地域貢献を全職員で取り組み、継続的実施

地域に対して子育てサロンを設け、一時保育、園庭開放を行っており、育児講座も開催しています。児童館での交流会にも園長が参加しています。しかし、地域の子育てニーズの把握などは園長が進めており、職員間で話し合う機会が少ない状況です。育児相談は毎週行われる子育てサロンや電話などでも随時受け付けています。
地域支援を十分に浸透させ継続するためにも、園全体で推進が望まれます。園の保育活動との調整・協力や支援内容の検討に職位の参加が望まれます。関係機関や他施設との検討会や研究会の参加も職員の検討も望まれます。園が持っている保育の専門性を地域への子育て支援に生かすために、園全体での取り組みにより、その定着が期待されます。

2.職員全員参加による職員及び園の役割の明確化

保育所の理念や基本方針を職員に説明をして、事務、経理等ルールを定めて実施しています。内部監査を実施して改善を図るように努めています。主任は職員の業務状況を把握して適切な助言や指導を行い、常にコミュニケーションを取るように心がけています。
しかし、理念・基本方針などの理解度を職員に確認する仕組みはなく、職員のレベルごとの職務分掌や役割・責任を明文化して職員に周知していません。今後は異なる部門を交えて組織をあげての取り組み、職員の役割と確認する仕組みを検討することが期待されます。また、環境への考え方・取り組みなどを明文化して社会に率先して運営することも期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 運営法人が作成している「職員の心得」、「子どもの人権に関するマニュアル」に子どもに対する態度、言葉遣い等について明記されており、子どもの人権・人格があることを忘れずに接し、子どもの気持ちを尊重することや子どもを呼び捨てにしないことなどを職員に周知しています。職員は年に2回、「人権擁護セルフチェック」を用いて自己評価を行っています。

A 「個人情報マニュアル」と「個人情報保護の方針」「個人情報の取り扱いについて」「守秘義務について」などの文書が作成されています。マニュアル等に基づいて、園内研修で学ぶほか、職員会議で話し合うなどして周知しています。ボランティアや実習生にも文書を配布し説明しています。

B 子どもの発達や年齢に応じて、おもちゃの入れ替えを行っているほか、毎月新しい絵本を各クラスに補充しています。好きなことをして遊び込める時間を確保するように指導計画を作成しています。子どもたちが満足できるまで遊び込めるよう取り組んでいます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 「食育計画」があり、園で栽培している野菜を収穫して実際に手で触れたり匂いを嗅いだりして食材に興味が持てるようにしたり、栽培した野菜などを使い、年齢に応じてクッキングを行うなどして、子ども達が食事やその過程に関心が持てるよう工夫しています。おやつのメニューが月見団子の時には、調理職員からお月見にまつわるお話を聞いたり、毎月のお誕生食の時にはお誕生日カードを付けてくれるなど、保育士とも連携を取りながら、子ども達が楽しく食べられるような取り組みを行っています。

A 子どもの成長に合わせて、配置を換えるなど、より活動しやすい環境作りを心がけています。行事の際、全園児がランチルームに集まり過ごすなど、異年齢で活動する機会を作っています。低年齢児は保育室を区切り、居心地の良い空間になるよう工夫しています。

B お散歩や自由遊びの時間など、日常的に異年齢での活動を行っています。年長児が遊びの見本を見せて一緒に遊びをしたり、3歳児が5歳児のぬり絵を見て、真似してみたり、遊びを通して大きい子が小さい子を思いやる気持ちが育まれるよう配慮しています。子ども同士の小さな揉め事が起こった際には保育士が互いの話をじっくり聞いて子ども同士で解決ができるよう援助しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 慣らし保育を行っています。基本的には2週間程度を予定していますが、子どもが無理なく園生活に慣れるように、状況に応じて慣らし期間を調整しています。保護者の不安を和らげるために、子どもの様子を連絡ノートと口頭によって細かく伝えています。特に0歳児は2グループに分けることでお迎え時にゆっくりと話せるように配慮しています。クラスに関わらず職員全体で保育するよう心がけています。

A 0、1歳児は毎月、2歳児は2ヶ月ごと、3歳児は3ヶ月ごとに個別指導計画を見直しています。今回の評価に基づいて次回の計画を立てますが、子どもの発達状況を考慮して、柔軟に計画を変更しています。発達上必要と思われる子どもには保護者と面談を行った上で、個別指導計画を立てています。子どもの家庭状況、成長の記録は「健康台帳」に記録しています。進級時には「健康台帳」を使い、担任間で丁寧な引き継ぎを行っています。台帳の内容に変更あるいは周知する必要が生じた場合には職員会議で共有しています。

B 配慮を必要とする園児については、職員会議で「ケース会議」を設け情報共有を行い、内容を議事録に残すようにしています。特別に配慮が必要な子どもだけでなく、気になる子どもについてもケース会議で話し合うようにしています。子ども達について必要な情報は園児ごとにファイルにまとめられています。発達支援センターに通っている園児については、センターの計画書を共有したり保護者から様子を聞いたりして、園でも配慮するようにしています。積極的に研修に参加して、障害のある子どもの保育について学んでいます。

4 地域との交流・連携

@ 毎週金曜日に子育てサロンを設けて、地域の保護者や子どもが参加し、遊ぶ時間を提供しています。同時に育児相談に積極的に対応しており、育児相談を展開するため、チラシなどでお知らせするように心がけています。また、園だよりを連携している小学校へ届けています。

A 相模原市役所の療育相談担当、児童相談所、病院などの関係機関とは必要に応じて連絡を取り合い連携しています。内容によっては相模原市の子育て支援課や児童相談所などの行政関係機関と園長が連絡を取り、適切な対応をとるようにしています。関係機関のパンフレットはいつでも入手・参照できるように玄関入り口に置いています。嘱託医、相模原市の療育相談にはいつでも申し込み・相談ができるようになっています。

B 運動会や音楽会などの行事開催を地域に知らせて、自治会の方々を招待するなどしています。自治会に加入しており、年に一度自治会の防災訓練に参加しています。近隣小学校の運動会の練習を園児が見学したりするなどしています。散歩に出かけた際に子育て広場のチラシを配布し地域の親子を誘ったり、絵本の貸し出しを行ったり、近隣との友好的な関係を築くための取り組みをしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 法令の遵守については職員会議を通して周知しており、細かなルールなどは年に一度会議の場で話しています。経営、運営状況は法人として相模原市に報告しています。ヒヤリハット等については会議で報告し、再発防止に努めています。

A 保育士一人一人の自己評価から明らかになった保育所の課題を職員会議で話し合い、改善に結び付けるようにしています。園としての自己評価を作成するに当たっては、理念や基本方針、全体的な計画、保護者からの意見も参考にしています。職員からの改善提案を大事にして、園全員で現在の施設規模においてできる限りのサービス向上を目指していきたいと考えています。

B 法人として中長期計画を立てており、単年度の計画に展開するようになっています。中長期計画にもとづいて後継者の育成を計画し、実行しています。相模原市などの外部機関、あるいは専門家などの意見を運営に取り入れるよう心がけています。また、法人からの意見も取り入れ、保育内容や保育環境の改善に役立てています

6 職員の資質向上の促進

@ 職員一人一人と年度始めに目標を設定し、年度末に自己評価を行っています。自己評価の結果を踏まえて、研修など技術の向上のために必要なことを次年度に行えるように考慮しています。園内研修は毎月行っており、可能な限り園外研修に参加する機会を提供できるよう調整を行っています。非常勤職員は状況に応じて職員会議に参加してもらい、職員と考えを共有できるように努めています。

A 年に2回職員面談を行っており、目標ややりがい、満足度、また改善点などを話し合っています。担任したいクラスの希望があった場合は、全体のバランスを考えたうえで、なるべく本人の意向を尊重するように配置をしています。

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