かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

五月台ルミナス保育園(2回目受審)

対象事業所名 五月台ルミナス保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 経営主体(法人等) 株式会社アイオル
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 215 - 0025
麻生区五力田3−18−3
tel:044-299-9111
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年01月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地                                        
  五月台ルミナス保育園は、平成23年4月1日開園しました。定員70名(1〜5歳児)で現在1〜5歳児72名が在籍しています。設置法人は株式会社アイオルで、川崎市内に3か所の系列園があります。小田急電鉄多摩線五月台駅下車1分線路沿いで、2階建ての園舎と約812uの園庭があります。駅から近距離ですが、近隣には、高尾根公園、片平公園、隠れ谷公園、葉積緑地、畑などがあり、自然に触れながら戸外活動ができる環境にあります。
・特徴
  保育方針は「笑顔で接し、やさしく語りかけ、認めて、褒めて大きくする」「子どもだって小さな社会人」としています。専門講師によるサッカー遊び、リズムダンス遊び、リトミック遊び、英語遊びの保育プログラムや、クッキング保育など定期的に行っています。

【特に優れていると思われる点】
1.子どもの体験を広げる工夫
  室内は、コーナーを設定し遊びこめるようにしています。子どもが自由におもちゃ類を取り出せるように、ワゴンに素材、教材を用意して移動できるようにしています。保育活動の中に「和」をテーマに入れたり、「おはなしディスカッション」で皆で話し合う機会を作っています。クワガタ、おたまじゃくしなどの飼育、食育活動、専門講師によるリトミック遊び、英語遊び、サッカーなどのプログラムを楽しんでいます。定期的な近隣の高齢者施設訪問、年長児が工場見学に行くなど地域や社会との関わりの中でも保育活動を広げる工夫をしています。

2.業務改善を進める努力
前回(平成26年度)の第三者評価受審結果を踏まえ、「@子ども主体で遊べる環境設定A標準的な実施方法の文書化B中長期計画・事業計画作成」について取り組み、着実に整備してきました。設置法人では、業務の改善のために、各園から施設長・主任クラスの職員が法人本部に集まり、定期的に検討会を開催しています。園では、改善と保育の質向上を図るために、職員全員が運営に携わり、安全、保健、写真、環境整備、子育て支援、行事調整、備品発注などの係を設け、係ごとに、積極的に話し合い、検討や具体策を講じています。

3.職員の資質向上への体制作り
中長期計画・事業計画に「職員の資質向上」を盛り込んでいます。職階別に求められる専門性、社会性、管理能力などが示された「職員成長シート」により職員は半年ごとに振り返り、施設長と面談し今後の目標や課題について確認しています。外部・園内・法人研修への積極的な参加、地域子育て支援への協力や各係の責任ある遂行、行事や園内研修の企画・実施を職員間で順番に行うなどにより、意欲的に保育に関わる体制ができています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】 
1.保護者へ向けての、わかりかりやすい苦情解決の流れの説明
苦情解決について、保護者に「重要事項説明書」配付時に説明しています。さらに、保護者に向けて、苦情解決の仕組みを、わかりやすく説明した図などを作成して掲示や説明をして知らせ、理解してもらうことが期待されます。                                           

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人は、保育に対する基本的な考え方として「乱暴に扱わない」「放置しない」「否定しない」「命令しない」「無理強いしない」をポイントとして示しています。自分の気持ちをうまく表現できない子どもには「〜したかったの?」「AとBではどちらが良い?」「〜のかわりに〜してみようか」など言葉かけをし、子どもに寄り添って気持ちを汲み取るようにしています。

・職員は、相手に対して思いや大事なことを言葉で伝えることを大切にし、研修で学ぶほか「職員成長シート」でも『認める言葉をたくさんかけている』ことを評価項目の一つにしています。

・人権については、川崎市作成の教材やインターネット動画を題材として、園内研修を実施しています。気になることを発見した場合の連絡や必要な対応については「虐待防止マニュアル」や「乳幼児期における気づきのポイントとその対応(川崎市作成)」で、職員間で確認しています。

・個人情報の取扱いは入社時に「個人情報保護規程」等について研修を受け、その後も職員会議で話題にし、注意喚起しています。

・外部機関と個人情報をやり取りする必要がある場合は、事前に保護者と面談し同意を得ています。ホームページなどに掲載する写真については、入園時に「個人情報同意書」の提出を受け保護者の意向を確認して対応しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保護者の考えや提案は、連絡ノート、保護者懇談会、個人面談、行事アンケート、保護者アンケートで把握し、日常会話や送迎時の保護者の声などからも意向を把握するよう努めています。

・子どもの考えや満足度は、日常の遊びや会話、登降園時の様子から把握しています。保護者アンケートの分析結果は職員会議で話し合い、結果や次年度の取り組みを、書面で保護者に配付しています。

・苦情・要望の相談機関として、重要事項説明書に、園の相談窓口、第三者委員について記載し、保護者に説明しています。園内には「川崎人権オンブズパーソン相談案内ポスター」を掲示しています。

・子どもや保護者が相談や意見を述べやすいように、また、保護者に向けて、苦情解決の仕組みをわかりやすく説明した図などを掲示して知らせ、理解してもらうことが期待されます。

・年齢や発達に応じた、おもちゃ・素材・絵本を用意しています。戸外活動、散歩、食育活動の栽培や昆虫の飼育・観察などで、体を動かし自然に触れる機会を設けています。食育活動、リズムダンス遊び・英語遊びなどのプログラム、季節ごとの行事・製作で、季節感や文化を享受できるようにしています。今年度は「和」をテーマに、給食に郷土食を取り入れ、各地の食文化に触れる機会としています。

・各クラスに、子どもが自分で取り出したり片づけたりしやすい高さの棚や、箱、場所を設定し、おもちゃや教材を置き、自由遊びでは、机、カーペットなどでコーナーを区切り、遊びこめるようにしています。

・子どもが安心して意思を伝えられる関係つくりを大切にし「おはなしディスカッション」で思いを言葉で伝え、友達の意見を聞き、話し合う機会を作っています。

・子どもに対して、手洗い、うがいの習慣が身につくよう支援し、3〜5歳児クラスでは「健康集会」で健康や病気について分かりやすく説明しています。「避難訓練集会」(子ども向け年4回)では避難の仕方、危険への対処などを説明し、安全な行動が自覚できるようにしています。 

3 サービスマネジメントシステムの確立

・ホームページやパンフレットでは、園の概要、保育内容、行事、生活の様子を、写真・イラスト入りで分かりやすく紹介しています。利用希望者からの問い合わせは随時受け付け、見学は、1回に1組ずつ、施設長・主任が丁寧に説明をして不安や心配がないようにしています。

・入園前説明会は保護者が参加しやすいように2回実施し、サービスの内容、延長料金、食事代などのほか、持ち物、準備するものについては、写真や実物を見せて説明しています。また、「慣らし保育」の説明をし、1週間程度を目途に実施し、子どもや保護者の不安を軽減しています。

・入園前に「児童連絡票」「健康記録表」に必要事項の記入を受け、その後得た情報は「個人面談記録表」に記載し、個別ファイルを作成しています。入園後の発達状況は、14か月未満児は毎月、15か月〜23か月までは2か月ごと、2歳児は3か月ごと、3歳児は4か月ごと、4歳児以上は6か月ごとに、「児童連絡票」の「個人観察記録」に記載しています。

・各クラスの担当職員が年間指導計画、月間指導計画、週案を作成し、主任が点検し、施設長が最終確認しています。各指導計画は、栄養士、設置法人の看護師、園の保健係チームとも合議し、子どもの意向も把握して策定しています。各計画は所定の時期に評価・見直しを行い、週案・日案は、天候、子どもの体調、様子に応じて柔軟に見直し、活動内容や環境構成の変更を行っています。

・個々の子どもに関するサービスの実施状況は、個別連絡ノート、1・2歳児の個別月間指導計画、児童連絡票の個人記録記載ページに担任が記録し、主任・施設長が確認しています。

・朝の受け入れ時や前日からの家庭での子どもの様子は、クラス別の「受け入れ・申し送り表」に記入し、確認しています。また9月より、インターネットを利用して、子どもの様子や保護者からの連絡事項などの情報をいつでも把握できるようになりました。

・毎月の職員会議、乳児・幼児会議やほぼ毎日のミーティングで各クラスの様子、個別の子どもの様子を職員間で共有しています。 

・職員は、各指導計画の見直し時に、マニュアルに定められた「標準的な実施方法」により保育が実施されていることを確認しています。主任・副主任が保育日誌や各指導計画の評価・振り返り欄で確認するとともに、クラスに入り子どもの様子や安全面を確認し、状況に応じ職員の指導をしています。設置法人は、各系列園からの意見をもとに、年度末に「標準的な実施方法」の見直しを行っています。

・災害時、緊急時に対応した「危機管理、安全管理」マニュアルがあり、その他リスク別に事故防止、食物アレルギー対応、不審者侵入対応などのマニュアルを整備しています。

・麻生区版ハザードマップを入手し、また、避難時の役割・行動が記載された「アクションカード」を使用し、毎月防災訓練を実施しています。4、5歳児は防災頭巾をかぶり移動訓練をしました。クラスごとに緊急用携帯電話を準備し、緊急時の「災害時安心伝言板サービス」についても「重要事項説明書」に記載するとともに、懇談会で保護者に使い方を説明しています。
 ・主任が設置法人の「安全推進委員会」のメンバーとして、安全に関する具体例や情報を園に持ち帰り、職員間で話し合い具体策を検討しています。園に「安全係」を設置し、園で起きたケガは小さなケガでも記録に残し、毎月分析と検討を行い、ケガが多い曜日、時間帯、環境設定など把握して、対応策を講じ、防止に努めています。

4 地域との交流・連携

・毎週金曜日に園庭解放「ルミナス広場」を行っています。地域子育て支援センターかたひらでは、栄養士が離乳食の講演や食事指導を行ったり、職員と地域の親子の交流会「ルンルンルミナス」を実施しています。また、麻生区社会福祉協議会主催の子ども支援の催事に職員を派遣し、リトミックなどを指導しています。地域の子育ての悩みや相談に応じ、保護者との交流の中でつかんだ課題やニーズを中期計画や事業計画の目標として盛り込んでいます。

・ボランティアの受け入れは「ボランティア受入規程」にもとづき、オリエンテーションを行い、プライバシーの尊重や守秘義務について同意書の提出を受けて実施しています。最近では、昨年9月と今年6月に受け入れ実績があります。

・麻生区の幼保小園長連絡会議や幼保小実務担当者会議に参加し、職員は地域の保育に関する共通課題について話し合っています。小学校1年生との就学に向けた交流や、麻生区の保育祭りで年長児が他園の年長児と交流を図る機会を設け、就学への期待が持てるようにしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念や保育方針は重要事項説明書、パンフレット、ホームページなどで公開し、4月の保育説明会では、保護者に理念や方針にもとづく昨年度の取り組みと今年度の計画を、資料やプロジェクターを使って説明しています。

・職員は、入社時に理念や保育方針について経営者から研修を受け、職員会議やミーティングでは、課題解決に向けて理念や基本方針に立ち戻って議論しています。

・中期計画および事業計画は、2018年度から実施内容・項目・結果・評価・反省欄からなる新しい書式により、理念、保育現場の問題点、自己評価結果、保護者のニーズなどから職員が話し合い、中期計画として「子ども・保護者・職員が笑顔でつながりあえる園を目指す」ほか4つの項目を掲げています。

・中期計画実現に向けて今年度実施すべき事項を事業計画としてとりあげ、4月の職員会議で全員に説明し、3か月ごとに評価し結果は職員会議で、なぜできたか、できなかったかを話し合い、必要に応じ翌期の計画に反映しています。

・業務の改善や効率化のため、系列園から施設長・主任クラスの職員が法人本部に集まり、共通の課題である「保育」「採用」「一般教育」の各項目について、現場の管理者の視点で定期的に検討を行っています。

・園内では、業務運営の効率化を図るため、安全係、保健係、写真係、環境整備係、子育て支援係、行事調整係、備品発注係を設けて業務を分担し、施設長がそのとりまとめをしています。また、中期計画の「子ども・保護者・職員が笑顔でつながりあえる園を目指す」の実現のため、連絡ノートのICT化を進め、園での様子を伝えるとともに事務の効率化を図っています

・麻生区保健福祉センター児童家庭課や地域子育て支援センターかたひらと連携して収集した保育に関する動向や、設置法人から全体的な入園者数や保育ニーズについてデータの還元を受け、中期計画・事業計画には「地域支援の充実」を目標として上げて取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

・新卒1年目は2人担任クラスを担当し(OJT制度)、2年目で1人担任、7年目から副主任を目指すなど、設置法人が育成方針を定めています。職階別に求められる専門性、社会性、管理能力が示された「職員成長シート」により半年ごとに振り返り、施設長と今後の目標や必要な研修について面談する仕組みになっています。

・職員は、コミュニケーション研修、担当クラス研修、キャリアアップ研修など園内・法人・外部の研修を受講し、研修後はレポートを作成しています。
・職員は、入社時に服務規律や守秘義務などコンプライアンス全般について研修を受けています。月に一度、服務規程の読み合わせやロールプレイングを行って理解を深めるとともに、施設長は、必要に応じ、園内研修や職員会議でコンプライアンスの基本に戻り、説明をしています。

・各系列園の主任がチームを組み、共通の課題について毎月2回検討会を実施し、職員の「成長とブラッシュアップ」をテーマに取り組んでいます。また、当園では、職場環境は与えられるものではなく自分達で作って泉くものとの意識で、独自にテーマを決めて職員相互評価の試みを実施しています。「子どもたちや保護者に好印象を与える笑顔」をテーマに園全体で取り組みました。

・職員の悩みごとについては、施設長と主任を相談窓口として対応するほか、外部の産業カウンセラーとも契約し、相談に応じています。また。新卒職員にはOJT制度があります。


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