かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

げんきっず第2保育園

対象事業所名 げんきっず第2保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 みらい
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0143
緑区橋本5-30-23
tel:042-700-7770
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2019(平成31)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
【施設の概要】
 げんきっず第2保育園はJR横浜線・JR相模原線・京王相模原線 橋本駅から徒歩10分。幹線
道路から少し入った静かな住宅地にあります。
平成27年4月社会福祉法人みらいによって設立されました。運営法人は他に相模原市内に2園、藤沢市に1園、横浜市に1園、保育園を経営しています。
園舎は鉄筋2階建てで、窓も大きく、陽光を十分取り入れられるようになっています。屋上は夏場にはプールを設置してプール遊びをするほか、遊具もあり、普段から遊ぶことができます。園庭は玄関前に砂場と固定遊具があります。
定員は70名(産休明け児から5歳児)開園時間は7時〜19時です。
園の基本保育理念は「夢見る力と大きな感動を」と定め、理念に基づいて、保育方針は「健康・情緒安定・自己発揮を重視した環境整備」「子ども・保護者が安心できる保育園」「自然との触れ合いを通した興味関心の育成」「地域に深く関わり、社会性を養成」としています。保育目標は「健康で明るい子ども」「自分で考えて行動できる子ども」「自分の思いを表現できる子ども」としています。
1.高く評価できる点  
● 子どもたちは保育士に思いを共感してもらうことで、素直に自分を表現し、穏やかに園生活を楽しんでいます。
保育士は笑顔で子どもに寄り添い、子どもの表情やしぐさ、言葉などから子どもの気持ちを汲み取っており、どの保育士も園全体の子どもたち、一人一人を大切に保育にあたっています。 
子どもたちは自分たちの思いを保育士が笑顔で聞いてくれるので、家庭で出かけた時のことを話したり、ブロックで作った作品について説明したり、わからないことをそのままにせず、保育士に確認に行ったり、どんな場面でも保育士によく話しています。まだ上手に言葉を話せない乳児も保育士のそばで一生懸命話しかけています。
乳児の頃から、「ダメ」と禁止や制止をされることなく、気持ちを受け止めてもらい、優しい口調で話しかけられ、子どもの発見や思いを共感してもらっているため、どの年齢の子どもたちも安心して、好きな遊びを楽しみ、素直に自分の思いを表現できています。
子どもたちがケンカをしている場面でも、保育士は穏やかに見守り、子どもたちでの解決を待ちます、乳児の場合は双方の気持ちを聞き、それぞれの子どもに合わせた優しい声掛けをしています。そのため、すぐに仲直りして遊びだしていました。幼児も語気が強くなることなく、自分の思いを伝え、相手の気持ちもわかり、保育士の仲介を待たなくても自分たちで解決していました。訪問調査の2日間でケンカの場面を見ることがほとんどなく、普段から仲良く穏やかに過ごしていることがわかりました。
● 子どもたちは自然の中や園で、発達に合わせた身体を使った遊びを十分楽しんでいます。         
 子どもたちはお天気の良い日は近隣の公園に遊びに行きます。0歳児クラスは散歩車に乗って行く子どももいますが、歩ける子どもは歩いて行きます。1歳児クラスになると全員手つなぎで歩いて行き、たくさん遊んだ帰りもしっかり歩いて帰ります。道行く人からも親しく声をかけてもらい、民家や畑の木々や作物の変化を感じながら歩き、保育士も子どもの気づきに答えています。幼児クラスになると30分歩いて公園に行くこともあります。どのクラスも公園では斜面を歩いたり、ころがったり、落ち葉で遊んだりして、自然を楽しみ、また、細い砂場のへりを歩いたり、追いかけっこや鬼ごっこしたり、ドッジボールをしたりして、年齢に応じた身体を使った遊びを思い切り、楽しんでいます。保育士は探索活動をしている子どもたちを邪魔することなく、見守り、興味関心を引き出しています。天気の悪い日も室内の環境を工夫して、平均台やマットを使ったり、室内でもドッジボールをしたり、身体を使って遊べるように保育士は配慮しています。
2.さらなる工夫・改善が望まれる点 
● 園としての取り組みを明文化して共有することが望まれます 
マニュアルはそれぞれ作成されていますが、日々の保育での手順や取り組みの実践について、不明確なところが見られました。マニュアルを職員全員で意見を出し合って見直したり、園としてどの職員が関わっても常に同じ水準の内容の保育サービスや環境設定が提供できるよう明文化し、非常勤職員を含めて全職員に周知し、実践されるような体制作りが期待されます。
●計画的な人材育成に取り組まれることが期待されます 
 個々の職員の資質向上にむけた目標設定や達成度の振り返りはしていますが、保育士が自分で将来像を描けるような経験や職務に応じて求められる資質や役割が明文化されていません。今後は園の人材育成に対する考え方やそのための方法、キャリアアップの仕組みなどを人材育成計画として、文書化し、計画的に人材育成に取り組まれることが期待されます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育目標は「健康で明るい子ども」「自分で考え行動できる子ども」「自分の思いを表現できる子ども」として、利用者本人を尊重したものになっており、職員は理解して実践しています。
・園内研修では、子どもに対する言葉の使い方について園長から職員に話す機会を設けたり、自己点検表で自分の保育を振り返り、園長と面談する機会もあります。
・どのクラスでも、保育士は分かりやすい言葉で穏やかに子どもに話しかけています。幼児クラスでは、子どもたちに質問を投げかけることで、子どもたちが考えて行動できるように配慮しています。
・子どものプライバシーが守れる空間として、一時保育室や廊下の一角などを利用し、子どもたちが友だちや保育士の視線を意識せずに過ごしたり、静かに話し合ったりしています。
・個人情報保護のため、「秘密保持に関する誓約書」を全職員と交わしています。保護者には「写真掲載について」という書面に基づいて、ホームページや園だよりへの写真の掲載について意向を確認するとともに、運動会など行事のたびに、SNSに他の子どもが写った写真を載せないようにお願いをしています。
・性差への先入観を子どもに植え付けないよう、遊びや行事の役割、持ち物、服装などを男女で分けることはしていません。また、順番やグループ分け等も男女で区別していません。職員が定期的に自己点検できるよう、自己点検表に「『男・女の子だから…しない』等と、行動について性差へ固定的な対応をしないよう配慮していますか」という項目を設けて振り返ることができるようにしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は保育理念、保育方針、保育目標に沿い、地域の実態や家庭の状況を考慮して作成されていて、子どもの最善の利益を第一義にしています。
・入園説明時に、面接シートを用いながら、保護者と個別面談を実施しています。また。0、1歳児はならし保育時に面談をして、離乳食の進み具合、食べられる食材、睡眠状況など詳しい項目を聞き取っています。
・屋内・外ともに清潔に保たれています。0、1歳児保育室には床暖房が入っています。各保育室に温・湿度計を設置し、エアコン、加湿器付空気清浄機を用いて温・湿度の管理を適切に行っています。窓は大きく、陽光を十分に取り入れることが出来ます。各保育室は独立しており、他のクラスの音や動きに影響されずに過ごすことができます。
・0〜2歳児は毎月個別指導計画を作成しています。幼児に関しても、特別な配慮が必要な場合には、個別指導計画を作成しています。個別指導計画は、毎月、クラス担任と主任で話し合い、見直しています。また、子どもの状況に変化があった場合には、その都度見直しています。
・子どもが主体的に活動できるように、子どもの年齢や発達に合わせて、玩具や絵本、教材などを子どもの手の届く場所に用意しています。子どもが選んだり片付けたりしやすいように玩具の棚に写真を貼るなどの工夫もみられます。4・5歳児クラスには、お店屋さんごっこで使用した銭湯や美容室をイメージしたコーナーを部屋に残してあり、継続して遊びを楽しんでいます。
・地域の方に畑を借りて、野菜や花の栽培をしています。収穫した野菜は給食で調理してもらったり、クッキングに使ったりしています。畑の前を通る時、子どもたちは「大きくなあれ、大きくなあれ」と合唱していました。園外活動を多く取り入れ、遠足では歩くことを大切にしています。4・5歳児クラスでは、高尾山に遠足に行き、年齢に応じて頂上に行くルートを変えています。
・子どもが自分を表現できるように、歌や手遊び、リズム、体操、製作を行っています。3歳児クラスになると、クレヨン・自由帳を個人で持つようになります。4・5歳児クラスは、鍵盤ハーモニカを学び、音楽コンサートでボランティアのバンドと協演したり、お遊戯会で発表する機会もあります。
・子ども同士のけんかについては、まずは見守り、介入しすぎないことを大切にしています。保育士は子どもの話しを聞き、お互いの思いを代弁するなどして、子ども同士で仲直りできるよう配慮しています。
・発達段階に応じて運動機能が高められるよう、乳児クラスでは、毎月リトミックを行っています。幼児クラスでは月2回体操教室を行っています。「てつぼうちゃれんじ」「なわとびちゃれんじ」の取り組みで子どもの意欲を高めています。
・食事を楽しむ工夫として、栽培した野菜をクッキングに取り入れたり、給食で調理してもらったりしています。当番活動では、2歳児クラスから当番ごっこをはじめ、3歳児クラスからみんなの前で挨拶したり、年齢に応じて配膳をするなどの当番活動に取り組んでいます。
・食器は、乳児クラスではメラミン樹脂のものを、幼児クラスでは、磁器製を用いるようにしています。箸は3歳児クラスの途中から取り入れています。
・子どもの食生活について、家庭と連携するため、離乳食の献立表と通常食の献立表、「しょくいくレター」を毎月保護者に配付しています。
・園だよりやクラスだよりなどを毎月発行して、園や子どもの様子、重要な情報を伝えています。3歳児クラス以上では、その日の活動内容や子どもたちの様子をクラスの前のホワイトボードに書き入れて、保護者に知らせています。また、お店屋さんごっこやハロウィンなど保育の様子を写真に撮り、その日のうちにクラスや廊下に掲示するといった取り組みもしています。ホームページにも子どもたちの様子が分かるように写真を掲載しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・クラス担任全員で子どもを見るという園の方針から、個別に主担当保育者を決めていませんが、人見知りなど子どもとの相性などを見ながら、食事、睡眠などを担当する職員を決める場合もあります。
・特に配慮を要する子どもを積極的に受け入れています。
・職員会議やケース会議で個別のケースについて話し合っています。相模原市緑区子育て支援センター療育相談班の巡回訪問を受けたり、職員が相模原市保育課の支援コーディネーターの養成研修を受けたり、相模原市緑区療育相談班から得た最新の情報は、報告書に記載するとともに、職員会議で報告し職員間で共有しています。
・園は2階建てで、エレベーターはありませんが、多目的トイレがあり、保育室、トイレなどには段差のないバリアフリー構造になっています。
・子どもの様子を確認したり、言動を記録するなどし、虐待が明白になった場合や疑わしい場合、見守りが必要な場合には、相模原市緑子育て支援班に相談、連携する体制が出来ています。
・アレルギー疾患のある子どもに対しては、子どものかかりつけ医が記載した「アレルギー疾患生活管理指導表」を保護者に提出してもらい、適切な対応をしています。食物アレルギーのある子どもに関しては、保護者と栄養士、担任で献立表を確認し、除去食や代替え食を提供しています。除去食提供の際には、献立表、チェック表を記載し、引渡し時と保育室内で声に出して確認しています。アレルギー専用トレーを用い、ラップに名前と除去内容を記し、テーブルを別にし、誤食を防いでいます。乳児はアレルギー専用のスポンジで哺乳瓶を洗い、別に消毒したり、アレルギー食の日は食後に全員で着替えをし、徹底しています。
・文化や生活習慣の違いを認め尊重して、家庭より希望があった呼び名にするなどしています。意思疎通が困難な保護者に対しては、絵カードや携帯の翻訳機能を使用したり、配布物をローマ字表記にしたり配慮しています。
・入園のしおり及び玄関に貼られたポスターで苦情受付方法が保護者に周知されています。その中に第三者委員の名前と電話番号、神奈川福祉サービス運営適正委員会が記載されており、直接苦情を言うことができます。
・保護者から得た健康に関する情報は「早遅表」を用いて共有しています。子どもの既往症に適切に対応するため、年度初めに一覧表を作成し、職員全体で共有しています。
・嘱託医から感染症の流行に関する情報提供を受けるなど、相談できる関係性を持っています。感染症に関するマニュアルを事務室と各クラスに配置しています。また、各クラスに「嘔吐物処理について」などを掲示し、緊急時に速やかに対応できるよう嘔吐物処理用のバケツセットを置いています。感染症が発生した時は玄関の登降園システムの画面に表示されるようにし、園だよりでも知らせています。嘔吐処理など重要度の高いものについては、毎年、園内研修で取り上げて全職員で対応できるようにしています。玩具の消毒をほぼ毎日実施し、砂場は週1回消毒しています。隔週の金曜日を「クリーンデー」と定めて、倉庫や園舎周りの清掃も定期的に実施し、園内は清潔・適切な状態が保たれています。
・子どものケガについては、軽症であっても担任から園長・主任に報告し、必要に応じて事前に保護者に電話で報告し、降園時に口頭で直接状況を伝えています。「インシデント・アクシデント報告書」を用意し、事故やケガの状況や今後の対策を記録し回覧しています。
4 地域との交流・連携 ・毎月実施している子育て広場や各種イベントの際、参加者にアンケートを採っています。また、子育て広場や園庭開放の参加者から育児相談を受けることでニーズを把握しています。「子育て広場年間予定表」を作成・配付し、毎回10組くらいの親子が参加しています。親子リトミック、屋上開放、ペットボトルを使った製作、食育講座のほか、防犯講習会や音楽コンサート、餅つき大会など、園の親子も参加できるような企画も実施しています。11月に相模原市内の保育園が一斉に行っている「保育ウィーク」では、1週間子どもたちの作品展を実施するほか、お店屋さんごっこを行い地域の親子を招いたり、食育講座として食に関する絵本やパネルシアター、レシピ紹介などを実施しています。
・園の掲示板に子育て広場や園庭開放、育児相談の案内を掲示して、近隣に情報提供をしています。近隣の小学校に園だよりを渡すとともに、園のホームページや「子育て支援情報サービスかながわ」のホームページに子育て広場などの最新情報を掲載することで、広く情報提供に努めています。
・運動会や保育ウィーク、防犯講習会、音楽コンサート、餅つき会などの園の行事に地域住民を招いて、園に対する地域の理解促進を図っています。小規模保育園にパネルシアターを貸し出したり、AEDを設置し、地域に貸し出せるようにしています。小学校の教師が保育参観に来たり、園の保育士が授業参観に行ったりする交流や、園の子どもと小学生の交流も実施しています。近所の人々とかかわりを持ち、頂いた季節のお花や手作りの作品を玄関に飾ったり、七夕で使う竹を頂いたりしています。雪が積もったときには、保育士が近隣の雪かきの手伝いをするなど、友好的な関係を築けるように取り組んでいます。
・地域との交流により、子どもの生活の充実を図っています。マジックショーや人形劇、絵本サークルなどのグループに協力してもらい、子どもたちが楽しめるようなイベントを開催しています。市の総合福祉センターの映画鑑賞会に参加したり、絵本を借りに子どもたちと図書館を利用しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・将来の利用者が、園の情報を入手しやすいように、ホームページに園の最新情報を掲載しています。遠足や誕生日会、食育活動、お店屋さんごっこなど、園の活動や子どもたちの生き生きとした様子が分かるように情報を提供しています。「子育て広場年間予定表」を子育て広場の利用者に提供し、参加しやすいように配慮しています。
・利用希望者の見学の開始時間を10時、14時、16時と3回設けて、見学者の都合に対応できるようにしています。見学の際には園のリーフレットを用いて、園内を案内しています。年間100名以上の見学者に対応しています。
・保育士等の自己評価の結果は職員会議などで報告し、意見交換をしています。自己評価の結果から、保育園としての課題を明らかにし、子どもとの関わり方など改善に取り組んでいます。
・コンプライアンスマニュアルがあり、職員に配布、周知されています。他施設での不正、不適切な事案を題材に、職員会議で取り上げ、それらの行為を行なわないよう職員に啓発しています。
・主任はフリーの立場で各保育室をまわり保育の支援をするなど保育の内容やその他の職務、個々の職員の業務状況を把握しています。
6 職員の資質向上の促進 ・「実習生の受け入れについて」や「実習生オリエンテーション」に基いて、実習生を受け入れています。実習は、本人の希望を確認した上で、0歳児クラスから5歳児クラスまで発達の過程がわかるよう全てのクラスに入ることができるように考慮しています。
・職員は年度初めに自分の目標を定め、年度末の自己評価で達成度を評価しています。園長は12月と3月に面談し、目標設定や進捗状況、達成度の振り返りと確認をしています。
・職員は相模原市保育課や保育連絡協議会、白峰学園等の園外の研修に参加し、職員会議で報告したり、報告書を回覧したりして、研修の成果を保育に活かせるよう努めています。
・非常勤職員に対し、業務に必要な重要事項は入職時に説明しており、業務にあたっては必ず正規職員と非常勤職員が組むよう配慮しています。
・相模原市緑区療育班の職員や相模原市緑区子育て支援センター療育相談班から指導を受けたり、法人間で、職場を交換して実地研修を行う、など保育の質の向上に努めています。

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