かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アイネットきたざと

対象事業所名 アイネットきたざと
経営主体(法人等) 社会福祉法人 県央福祉会
対象サービス 障害分野 居宅介護
事業所住所等 〒 252 - 0225
中央区緑ヶ丘1-46-26
tel:042-786-1850
設立年月日 2006(平成18)年10月01日
公表年月 2019(平成31)年01月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<事業所の特色>
 「アイネットきたざと」は障害者総合支援法に基づき、相模原市内在住の方を対象として地域生活を支えるため生活全般の支援を行う居宅介護事業所として平成18年10月に開設しました。
 サービス内容としては利用者の居宅を訪問しての、身体介護(入浴、排泄、食事等の介助)、家事援助(調理、洗濯、掃除、生活必需品の買い物など)、通院介助、その他生活全般にわたる援助や生活に関する相談や助言を行っています。
 社会福祉法人県央福祉会が運営を行い、「1)人権の尊重とサービスの向上を図る。2)インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者主体の支援を行う 。3)地域との共生」の理念のもと利用者支援に取り組んでいます。


<特に良いと思う点>

1.事業所が目指している理念・ビジョン・基本方針を周知しています
 法人本部の目的と基本方針をマスタープランから受け、障害者居宅介護・重度訪問会議・同行援護・行動援護事業、障害者移動介護事業(市町村地域生活支援事業)アイネットきたざと事業所の事業計画書を策定しています。この事業計画書の策定にあたっては職員からの意見を入れ、また、利用者の意向や要望は利用者アンケートなどから把握し検討したものを反映しています。職員には事務所の掲示や職員会議やメール配信で知らせています。掲示物は法人の目的・基本方針・使命・職員の行動指針ならびにアイネットきたざと目標と介護部会目標です。


2.事業計画を策定し、着実な実行に取り組んでいます
 単年度の事業計画を策定してあり、職制表担当者を決めてこれの実践実行にあたっています。部会などで中期の計画を話し合うこともあります。予算を決め執行状況を月次・半期の決算から見直し変更することもあります。職員は決められた担当に従って計画の達成に励んでいます。所長が現業作業のシフト体制に組み込まれているために、本来の所長業務が手薄になっている傾向が見えます。通期の決算および事業報告書から課題を洗い出し、エリア会議、理事会を経て次期の事業計画書に反映させることになっています。


3.組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいます
 組織力の向上と、定着の促進に向けて職員研修に力を注いでいます。前年度は本部研修に31回参加し、事業所内およびヘルパー向け研修は、主に職員が講師になっています。自己研鑽の外部研修(行動養護従事者養成研修)には8回ヘルパーと職員が参加しています。それぞれの受講内容は職員会議やヘルパー連絡会議で報告するなどして全員の共有を図っています。ヘルパー会議3日制(勤務の関係から全員が一堂に会せないために同じことを3回に分けて実施しています)では平成29年4月から30年3月まで11回実施して延べ170名が参加しています。


<事業所が特に力を入れている点>
1.毎月ヘルパー連絡会で研修を実施し、登録ヘルパーのスキルアップに取組んでいます
 毎月ヘルパー連絡会議を開催し、登録ヘルパーを対象に研修を行っています。救命救急、介護技術、障がいの理解、感染症予防などの研修を実施し、ヘルパーのスキルアップを図るとともに、ヘルパー同士のコミュニケーションをとる場にもなっています。お茶を飲みながら、ヘルパー同士やサービス提供責任者と情報交換を行っています。また「登録型訪問介護員マニュアル」で、サービス提供責任者がヘルパーのマナーや接遇などヘルパーの心得について指導しています。


2.365日、朝早くから夜遅くまで利用者の状態に合わせサービスを提供しています
 ヘルパーの業務は365日、7時〜24時まで提供しています。利用者の状態により、車いすの利用者には早朝訪問し、起床後ベッドから車椅子に移乗しトイレ介助を行っています。また就寝前の入浴介助やトイレ介助など夜遅くのサービス提供も行っています。ヘルパーの介助は同性介助を基本とし、サービス提供責任者もヘルパーも同性にしています。ヘルパーが訪問出来ない時間にはサービス提供責任者が対応し、利用者の状態に合わせた時間帯に必要なサービスを提供しています。


3.利用者毎に複数のヘルパーが関わっているので、代替可能な体制になっています
 担当ヘルパーが支援を行っている時に他のヘルパーも同行し、利用者の様子やサービス内容について理解しています。利用者毎に複数のヘルパーが同行しているので、ヘルパーが訪問出来なくなった場合でも代替ヘルパーで対応できる体制になっています。前もってヘルパーが訪問できないことが分かっている場合は、ヘルパー同士で調整することもあります。突然ヘルパーが訪問出来なくなった場合はサービス提供責任者が交替しています。毎月のヘルパー連絡会議でも利用者の情報交換を行い、担当以外の利用者の情報も把握しています。


<改善が望まれる点>

1.リスクマネジメントのシステムの構築と確実な実行が望まれます
 車の安全運転で本部から表彰されています。一方で昨年度は事故報告が1件、インシデント0件ヒヤリハットが12件起きています。事業所としてリスクマネジメントを実施して「プラン・ドー・チェック・アクション」の管理サイクルの構築が求められます。計画を策定し、実行し、評価して見直し修正することでさらなる福祉サービスの質の向上が図れます。利用者及び家族も安心して施設に任せることができるようになります。居住者がいないためなのか防災避難訓練は実施していません。所長は、法人の合同訓練に参加しています。


2.地域社会に役立つ取り組み地域貢献制度への取り組みが期待されます
 事業所の性格上困難なのかもしれませんが、ボランティアや実習生の受け入れについてどのようにすれば受け入れが可能か工夫し検討の上で受け入れ体制の構築が望まれます。受け入れ基準マニュアルを作り、受け入れ担当者を任命することが肝要です。事業所が地域の一員として保有している機能や福祉の専門性を活かしながら、関係機関と連携し連絡を取り合って地域の一員としての役割を担うことが期待されます。地域社会に役立つ取り組み地域貢献体制の構築が望まれます。


3.所長がサービス提供責任者として毎日利用者の介護を担っていますので、介護業務を軽減し管理業務により注力されることが望まれます
 所長はサービス提供責任者として、殆ど毎日3〜4回利用者宅を訪問し介護業務を行っています。同性介助を事業所の基本としていますので、男性の登録ヘルパーが少ない為、男性の利用者宅の訪問が多くなっています。現在は毎日ほぼ半分の時間を利用者サービスに費やしていますので、管理業務が手薄になりかねません。今後は男性の登録ヘルパーを育成するなどで、所長としての管理業務により一層注力されることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 非正規社員を含む全職員にハンドブックを渡しています。コンプライアンス(法令順守)を明記し職員全員に周知徹底を図っています。また、コンプライアンス・セルフチェックする仕組みを構築しています。本部にコンプライアンス・ホットラインを設けてあり職員はいつでも相談できるように工夫しています。倫理行動綱領を定め、倫理行動マニュアル(利用者さんとの関係・法人施設との関係・地域社会との関わり・ご家族との関係)やオフィスマナー、就業時のマナーも明記してあります。職員は入職時研修などで学び実践に活かしています。


A 事業所の情報管理は、情報の収集、利用、保管、廃棄について文書管理規程に則り、また、情報セキュリティポリシーにより適切に管理されています。収集した情報は共有のフォルダーに保管してあり、職員は職務などによって決められたアクセス権に従い何時でも必要な情報は引き出して利用することができます。情報の漏洩防止に万全の注意を払っています。事業所で扱っている個人情報については「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて利用目的の明示及び開示請求への対応を契約書などで明確にしてあります。重要な書類はカギの掛かる書棚に保管してあります。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ サービス開始時にはサービス提供責任者が利用者宅を訪問し、利用者や家族に重要事項の説明をして利用契約を交わしています。重要事項説明書で、サービス提供日・時間サービス内容、サービス利用料・利用者負担金、有料サービス、キャンセル料などの説明をし、同意を得ています。またサービス利用契約書の説明をし、同意の署名・捺印をもらい取り交わしています。初回面談時に聞き取った利用者の意向や状態などを「相談受付票」に記録し、サービス提供に活かしています。


A サービス開始後1〜2回はサービス提供責任者が訪問しサービス提供をしています。利用者の状況やサービス内容などを確認し、利用者に合った担当のヘルパーを決めています。担当ヘルパーが初回訪問時には必ずサービス提供責任者が同行し、サービス内容などの適切な指導を行い、利用者の意向も伝えています。利用者毎に2人以上のヘルパーが担当できるように同行しています。サービス開始1ヵ月後には、サービス提供責任者が訪問し、利用者の意向を聞き取り不安解消に努めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 利用者アンケートを実施し、内容の収集分析を行い利用者に報告すると同時に、個人別サービス計画表に記入することで利用者が望むサービス提供を指向し、さらなるサービスの向上を目論んでいます。今期は第三者評価機関による利用者アンケートを実施、利用者の希望や要望を把握して来期以降のサービス提供の参考にする予定にしています。職員の運営に関する意向は個人面談や職員会議から把握しています。県や市からの情報は直接入手できます。また、国からの情報は本部経由で把握し、運営の参考にしています。経営状況は決算書などから把握しています。


A 事業所では本部からのマスタープランの目的、基本方針をもとに当年度の事業計画を策定しています。「利用者さんが元気で明るく活動できるよう魅力あるサービスに取り組みます」「職員の働きやすい環境を整え、職員の定着に努めます」「職員の専門性や支援力・介護力を育て、職員を育成します」「健全な財務経営のために、どのような取り組みをするか検討し実践します」「事業所内研修を参加しやすい環境を作り、職員育成に努めます」「介護部会目標を達成するため利用者ニーズに広く応えられる人材育成を目指します」と定め着実に実行しています。

4 地域との交流・連携

@ ヘルパー連絡会議で、ヘルパー間で地域の情報交換を行っています。障がい者でも安心して入れるプールの場所や、障がい者用のトイレの場所、障がい者マラソン、地域の祭りなどの情報収集を行い、利用者に伝えています。また他のサービス事業所や相談支援事業所とも情報交換をし、利用者に必要な情報を収集しています。


A 今期は第三者評価機関による第三者評価を受審して、その結果を公表することで透明性を確保します。事業所には現在ボランティアや実習生の受け入れがありません。同様に地域のネットワークに加入して地域のニーズや要望を把握して福祉サービスのさらなる質の向上を目指すことが期待されます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 法人の目的および基本方針と事業所の目的ならびに介護部会目標を事務所に掲示し、アイネットきたざと障がい者居宅介護事業・行動援護事業・重度訪問介護事業・移動介護事業運営規程ならびにアイネットきたざと指定同行援護運営規程に明記してあります。職員には職員会議で、ヘルパーにはヘルパー連絡会議で所員への周知徹底を図っています。また、職員にはハンドブックを渡して周知徹底をしています。


A 所長は、運営に関する職員などからの意見を日常の会話や職員会議、個人面談などから把握に努め、運営改善に努力し事業計画書の策定の参考にしています。月に1回の職員会議や支援会議および部会会議で職員との意見交換をしています。決定事項で緊急を要する事項についてはメールで全職員に配信することもあります。ヘルパーとは月に1回のヘルパー連絡会議など報告・決定事項を伝えることもあります。利用者などへの伝達方法は、職員会議で討議した後に担当のサービス提供責任者より伝えています。

6 職員の資質向上の促進

@ 常勤職員の採用および異動は法人本部で行っています。非常勤職員の採用はエリアマネジャーを通して行います。事業所からの要求はエリア会議の議題に上げています。常勤職員の育成計画・実施(新入社員・階層別・職種別など)を法人本部が担当しています。チャレンジシートを用いて評価もこの用紙で行っています。事業所ではヘルパー向けの研修を職員が講師で実施しています。外部研修の行動養護従事者養成講座に職員およびヘルパーが参加しています。職場環境の整備に努めています。


A ヘルパー連絡会議・職員会議・支援会議および部会会議をそれぞれ月に1回開催してお互いの情報を共有しています。職員会議・支援会議ならびにヘルパー連絡会議の議題を月別に設定してあります。ヘルパー連絡会議の議題は、4月救命救急、5月メンタルヘルスマネジメント、6月熱中症・脱水予防について、7月介護技術T8月口腔ケアの基本、9月リフレッシュ(ヨガ・体操)、10月障がいの理解、11月ノロウィルスに対する予防・消毒、12月危機管理(事例研究)1月介護技術U、2月精神疾患について、3月福祉職とは?になっています。

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