かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市細谷戸保育園(2回目受審)

対象事業所名 横浜市細谷戸保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 246 - 0003
瀬谷区瀬谷町5945
tel:045-301-1927
設立年月日 1965年07月01日
公表年月 2018(平成30)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【横浜市細谷戸保育園の立地・概要】
●横浜市細谷戸保育園は、相鉄線瀬谷駅からバスで10分、「細谷戸第4」下車徒歩1分の県営細谷戸ハイツの北部に位置し、周囲は開放的な視界が広がり、瀬谷市民の森やその他公園等も多く年間を通じて昆虫や小鳥など様々な生き物に出会える豊かな自然環境の中にあります。園舎は鉄筋コンクリート造りの築30年を経過した平屋建てで、外観のピンク色と空のブルー、白い雲がマッチして夢を彩る雰囲気を醸した保育園です。
●横浜市細谷戸保育園は1965年に横浜市立細谷戸保育園として開設され、53年目を迎えた保育園であり、平成32年には横浜市から民間へ移管予定が決定しています。横浜市細谷戸保育園の保育理念は、「子どもの最善の利益を目指します」、「保護者との関係を大切にします」、「子育て支援を行います」とし、理念の基、地域に根差した開かれた保育園として、園庭開放・育児講座・交流保育等の子育て支援を行い、子どもたちと地域との関わりを豊かにつなげ、子どもを中心に保護者と信頼関係を築きながらより良い保育に尽力しています。


【横浜市細谷戸保育園の方針】
●横浜市細谷戸保育園の保育理念を基に、保育方針として、@安全と安心を第一に一人ひとり伸びる力を大切にしながら、個性に応じた多様性のある保育をする。A豊かな愛情をもって一人ひとりの気持ちを受け止め、主体的な活動を育む。B子どもを中心に家庭や地域との信頼関係を築き、環境を通して人や物とのかかわりを大切にする。C地域の中の保育園として園庭開放や交流保育など地域との交流を大切にすると謳っています。園目標では、「安定した生活のもと自信を持って遊べる子」、「自分の気持ちを伝えられる子」、「友だちを思いやり行動できる子」を目指し、保育姿勢として「気持ち良く1日を過ごせる保育を目指します」「子どもの声に耳を傾け気持ちを受け止めていきます」「職員が明るく意欲的に過ごし、子どもと一緒に楽しみながら豊かな心を育てます」を全職員が心得、日々保育にあたっています。さらに、園として大切にしていることとして、細谷戸保育園の「ほ・そ・や・ど」を用いて「ほほえみかわし、そだちゆくこころ、やさしさはぐくみ、どのこもかがやく」のキャッチフレーズを作成し、大切にしていることをわかりやすく示しています。保護者の子育てパートナーとなり、職員同士のチームワークを大切にしながら皆で育ち合う保育・園作りに努めています。子どもが心身共に成長する大切な時期を過ごす保育園生活に自然豊かな環境を生かし、地域との連携を大切にして子ども一人一人に合わせた対応・援助に取り組んでいます。


≪優れている点≫
1.【「子ども本人を尊重した保育」の推進】
●保育の実施内容(子どもたちの遊び込める環境作り)では、細谷戸保育園の頭文字に絡めて作られたキャッチフレーズ「ほほえみかわし・そだちゆくこころ・やさしさはぐくみ・どのこもかがやく」を理念・方針と共にカードにして携行し、唱和を行って全職員で共通理解を図っていると共に、地域環境を生かして異年齢交流、戸外遊び、散歩等を積極的・計画的に推進しています。近年外国籍に係る入所増加に伴い、20%におよぶ外国籍の子どもの保育にあたり、文化・言葉の違いを日々の対応や、職員の努力と地域の支援により工夫した保育を実施しています。また、散歩時では交通マナーを学び、室内遊びでは遊び終えた玩具は収納棚の所定の場所に戻すよう「使ったものはキチンと片づける」等、社会性、自立に向けてマナーが身に付くよう保育を進めています。


2.【地域の子育て支援】
●地域に開かれた施設として、地域の子育て支援に力を入れています。月曜日〜金曜日の9:30〜12:00は「園庭開放」、夏は「プール開放」を実施しています。また、育児相談は来園時、または電話で随時受けています。「園文庫」として絵本の貸し出しも行っています。その他、ふれ合い遊びなど育児講座を年2回、交流保育を年10回程度行っています。さらに、毎月、誕生会に案内して地域の子育て親子と交流を図り、散歩時に公園で遊んでいる地域の親子にも園のパンフレットや案内を渡す等、積極的に取り組み、地域の子育てお母さんの集いに参加して保育提供する等、園外でのサポートも行っています。


3.【職員資質の向上に向けた取り組みの推進】
●職員の資質向上への取り組み、人材育成について、横浜市の人事考課を基に目標共有シートやキャリアラダーを活用して職員個々の目標を設定し、園長と共有を図り、職員個々のスキルアップに取り組んでいます。人材育成では、横浜市が主催する各種研修に積極的に参加して保育や援助技術を学び、園内研修では個々のキャリアに合わせた研修内容を計画し、非常勤職員も含めた全職員対象とした研修を行い、職員の資質向上を図り、保育所全体のサービス向上につなげています。


≪さらなる期待がされる点≫
1.【保育の実施に伴う取り組みとして】                   
●会議等全員が揃って行うことが難しい職場環境を踏まえ、保育指針の改定や環境に応じた計画の変更等、全職員が確認および理解を必要とする事項の徹底について、職種間での連携会議、ミーティング、情報共有ボード等、活用・方法の検討で漏れのない伝達方法の手段を活用し、定期的に見直し、より高い実効性と、さらなる全職員の意識強化を図っていかれることを期待いたします。


2.【保育の実施に伴う取り組みとして】
●外国籍に係る子どもの長時間保育のニーズが増加傾向にあることを認識したさらなる取り組みが望まれると共に、移管計画に伴い、近隣の小学校や幼稚園と連携を密にした取り組みを進め、保護者へのより一層丁寧な説明対応が今後期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●保育理念、保育目標、保育方針は、子どもの人権や自立への援助に加え、保護者とのパートナーシップと地域の子育て支援を重視した基本方針になっており、年度末の会議において反省も含め意見を出し合い、共通理解を図って作成しています。保育方針の理解については、園目標・保育方針・保育姿勢を事務室、玄関、保育室に掲示し、保護者の目の付くところに示して理解を促しています。パート職員を含む全職員には保育理念・園目標・職員の保育姿勢と園のキャッチフレーズが記載された携帯カードを配付し、ミーティング時に唱和を行って理解を深め、共通理解の基、保育にあたっています。
●個人情報の取り扱いや守秘義務については、個人情報の取り扱いについてのガイドラインを備え、個人情報の管理・扱いについてガイドラインに沿って園内研修で確認し周知しています。全職員(ボランティア、実習生含む)に、定義・目的について周知し、共通認識を図り、誓約書を交わしています。保護者には、入園時や懇談会時に個人情報の守秘義務について説明を行い、個人情報の取り扱い(肖像権等)の確認を行い、同意を得ています。各クラスの保育日誌や名簿類は所定の場所に保管し、閲覧場所を定めて管理しています。また、散歩時には子どもの帽子に個人のマークのみを表示し、名札は付けないよう個人情報管理に留意しています。

●性差に関する配慮では、全園児が平等に活動できるよう活動内容を考慮し、遊びや行事の役割、持ち物の区別、順番、グループ分けや整列も性別で区分けすることはしていません。子どもや保護者に対して、父親・母親の役割を固定的に捉えた話し方や表現をしないように心得、職員会議等で性差について話し合い、共通認識を図る体制を整えています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●個別指導計画は子どもの発達状況に応じて計画を作成しています。年間指導計画を生かし、月間指導計画、週案は他のクラスや全体と調整し、話し合いながら作成しています。また、状況に応じて計画を変更する等、柔軟に対応しています。改定では、毎月のカリキュラム会議で振り返り、乳児会議、幼児会議、クラス連携会議等でも職員の意見を出し合い計画に生かしています。行事のアンケート、個人面談、懇談会、意見箱を通して保護者の意見を抽出し、反映させるようにしています。
●施設環境については、毎日、登園前に室内外の安全点検を行い、園舎、園庭、道路等も異常がないか確認しています。また、保育室、トイレ、廊下等、マニュアルに沿って掃除および清掃を実施し、園舎を清潔に保っています。また、室内の温・湿度管理を行い、日誌に記録し、日々通気、換気に配慮しています。必要に応じて建屋を含む諸設備の修理をその都度行い、安全と環境整備に努めています。日差しの強い季節は、遮光ネット、ゴーヤや朝顔によるグリーンカーテンを設置しています。
●食事を豊かに楽しむ工夫として、年間の食育計画、栽培計画を立案し、1年を通じて目標を定め、夏野菜のバーベキューやカレーパーティーを催し、園庭で収穫した野菜等を給食に取り入れる等、子どもが楽しめるよう工夫して提供しています。食事では子ども自身の判断でお代わりできるようにしています。年齢に応じて調理・配膳片づけ等も行い、食事一連の流れを学び、食事を楽しめるように工夫しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ●細谷戸保育園は、配慮を要する子どもの受け入れを行っています。配慮を要する子どもについては、個別のケースに関してカリキュラム会議や毎日のミーティング、共有ボードを活用して状況や対応を話し合い、記録に残しています。会議に出席できなかった職員へはミーティングノートで確認するよう徹底を図っています。研修にも積極的に参加し学んでいます。職員会議や夕方のミーティング後に報告を行い、全職員で知識の共有を図り、保育に生かしています。新しい制度や情報に関しては園長から口頭説明とファイルを作成して周知しています。巡回相談記録、個別日誌、個別指導計画、個人面談記録等については決められた場所に保管し、閲覧場所を定める等情報の管理を徹底しています。
●虐待については、虐待防止マニュアルを作成し、周知しています。虐待対応に関する研修を受講し、横浜市子ども虐待防止ハンドブックより抜粋した定義を職員が目にする場所(事務室、休憩室等)に掲示して啓蒙しています。また、瀬谷区役所、保健師、児童相談所等の関連機関の連絡先や連携方法を分かり易く記載し、職員全体に周知しています。送迎時には単なる挨拶に留めず保護者との会話を通じて家庭での親子関係の把握を心がけ、受け入れには特に慎重を期し、継続的に見守りを行っています。子どもや保護者の様子を記録に取り、丁寧かつ迅速な対応を心がけています。身体の変化、傷等気になる点は、嘱託医に状態観察を依頼して適切な対応を行っています。虐待が明確になった場合や、心配や見守りが必要な場合には区役所、保健師、児童相談所に通告・相談し、連携して取り組みます。園長は、地域の児童虐待連絡会に参加し、地域の情報を共有しています。
●食物アレルギー疾患のある子どもの除去食を提供する場合は、横浜市が定める「食物アレルギー対応マニュアル」に沿って、かかりつけ医の指示を基に保護者と密に連携を図り、除去食を提供しています。前日のミーティングで、全体で確認すると共に提供の仕方や対応の確認についてもマニュアルに沿って朝の人数確認、食事の提供ごとのタイミングで行っています。給食では、色違いの専用食器を用い、名札を活用して個別配膳と複数職員での確認を徹底し、誤配膳、誤食がないよう努めています。除去食で対応不可の場合は弁当持参で対応しています。
●保護者からの苦情などに関しては、重要事項説明書に苦情・相談の窓口担当者を明示し、面談、文書等の方法により相談・意見を受け付けていることを知らせています。第三者委員の連絡先は事務所前に掲示し、横浜市福祉調整委員会・神奈川福祉サービス適正化委員会等の行政窓口の紹介も行い、苦情に対する対応姿勢と手続方法を示しています。要望や意見等を聞く機会としては、意見箱を玄関に設置しています。行事後にはアンケートを実施しています。
●感染症等について、感染症に関するマニュアルを備え、登園停止基準や保育中に感染症等の疑いが生じた場合の対応について、入園時に保護者に説明しています。感染症が発生した場合は、園内での感染症蔓延に注意し、注意喚起の掲示を行い、職員に対して必要な情報をミーティングやノートで速やかに周知しています。保育中に発症した場合は、速やかに保護者に連絡を行い、可能な限り別室で個別に対応しています。地域、最新の感染症情報は、行政や地域等から入手し、職員間で情報を共有し、掲示板、口頭で保護者にも周知しています。また、横浜市の「すくすく」を配付して保護者に健康についての関心を高めるように啓蒙しています。
●外部からの侵入に対して、不審者対応マニュアルに沿って訓練を実施し、侵入経路と避難体制の確認を行っています。門は電子錠を使用して安全に配慮し、インターホンで来訪者の確認を行っています。また、園内に緊急時の110番自動通報装置を設置し、直通で警察に連絡できる体制を整備しています。行事等の来園者多数時の対策ではリボン着用とし、不審者侵入防止に努めています。午睡時は、各クラスの窓を施錠し、カーテンを少し開けて戸外の様子をうかがえるようにしています。不審者情報は、瀬谷区こども家庭支援課、近隣保育所等と連携しており、速やかな情報伝達と安全管理を徹底しています。
4 地域との交流・連携 ●地域の子育て支援では、育児支援計画を作成し、年度末に自己評価および反省を行い、次年度の計画と実施に生かしています。地域の子育て中の親子に園庭開放や、育児相談、育児講座、絵本の貸し出し、親子の集いの場を提供し、交流保育等を通じて子育て相談等を適宜受け付けて支援を行っています。子育てイベントとして「瀬谷っこまつり」や地域別の合同育児講座にも積極的に参加しています。その際には、必ずアンケートを実施し、意見を把握して子育てニーズの対応に努めています。育児相談は毎日9:30〜12:00に実施しています。また、地域の民生委員や主任児童員と連携し一緒に子育て支援活動を行っています。
●瀬谷区の子育て情報サイト、広報よこはま瀬谷区版等に掲載して情報提供しています。相談事業については瀬谷区の広報誌や、瀬谷区のホームページに子育て相談の案内、交流保育の受け入れ、園の紹介を掲載し、育児相談に応じる旨を発信しています。また、子育て支援事業の利用者や園見学者にも園の情報を提供し、掲示板での告知や地域の親子にチラシを配布し、情報を提供しています。
●地域への園の理解促進のための取り組みとして、園行事(運動会・お楽しみ会・卒園を祝う会)に地区内の小学校長、中学校長、第三者委員、高齢者施設の方等を招待して園の理解を促しています。地域の細谷戸盆踊り大会では子どもたちの山車・踊り等を披露し、交流を図っています。5歳児は地域の公園の落ち葉拾いにボランティアで参加して美化運動を行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●職員の自己評価は、会議等に持ち寄り、保育内容や技術について話し合いや意見交換を行い、園全体の保育の質の向上につなげています。クラス間や乳・幼児ミーティング、調理員が参加した会議等でも意見交換を行い、振り返り、良いサービス提供につなげています。保育所の自己評価は行事後の利用者アンケートと、全職員の自己評価から年末にまとめ、保護者へ公表しています。今年度、第三者評価を受審し、保育所全体の運営の向上に向けて取り組んでいきます。
●スーパーバイズのできる主任クラスの育成は、横浜市の保育士育成ビジョン・キャリラダー等の育成プログラムを基に主任会議や研修等に参加したり、区内の他保育園の主任と学び合う等、研鑽を図っています。主任は、職員の業務状況を実務や書類等で進捗を把握し、職員個々の精神面、体調等に配慮して必要に応じて応援体制の調整を行っています。細谷戸保育園では主任を補佐する職員を配置しており、主任を助け、不在時にはその役割を果たしています。主任と主任補佐は、職員一人ひとりの能力や経験に応じて助言や指導を行う等、園長の補佐としてまとめ役およびパイプ役となり、円滑な園運営に努めています。
●園の運営面における情報は、横浜市こども青少年局保育・教育人材課や瀬谷区こども家庭支援課から得ています。責任者会議や園の会議において分析し、園運営に生かしています。情報は職員全体に周知し、話し合い、園全体で取り組んでいます。保育所の自己評価や改善課題についても全職員で話し合い、より良い園作りに向けて取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進

●常勤職員、嘱託職員、アルバイト職員の研修体制については、研修の担当がニーズに応じて計画を立案し、職員会議後に定期的に内部研修を設け、全職員が参加できるようにして知識・技術の向上を図っています。外部研修受講後は研修報告書を作成し、職員会議時に報告を行い、職員間で共有を図り、報告書はファイリングして閲覧できるようにしています。
●職員の自己評価は、会議等に持ち寄り、保育内容や技術について話し合いや意見交換を行い、園全体の保育の質の向上につなげています。クラス間や乳・幼児ミーティング、調理員が参加した会議等でも意見交換を行い、振り返り、良いサービス提供につなげています。保育所の自己評価は行事後の利用者アンケートと、全職員の自己評価から年末にまとめ、保護者へ公表しています。今年度、第三者評価を受審し、保育所全体の運営の向上に向けて取り組んでいきます。
●総合的な人事管理では、園の理念、保育方針に基づいて人材育成計画を行い、人事基準は横浜市の公立園として明確に定められた基準に基づいて運用しています。横浜市では職場のコミュニケーションの円滑化を図り、職員一人ひとりの人材育成や能力開発につなげていくことを目的として人事考課制度を確立しています。人事考課、昇任、昇級等のあらゆる側面から人事給与制度の改革に取り組み、全職員にも周知しています。

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