かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

社家ゆめいろ保育園

対象事業所名 社家ゆめいろ保育園
経営主体(法人等) 株式会社ステーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 243 - 0424
海老名市社家83
tel:046-238-8686
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]

 社家ゆめいろ保育園は、認可外保育所、認定保育所を経て、平成26年4月に海老名市認可保育所として開所しています。
 園はJR相模線社家駅から徒歩8分ほどの場所に、木造平屋建てのゆったりとした造りの園舎と2ヶ所の園庭(土タイプと人工芝タイプ)を設置しています。園の定員は90名で現在89名が在籍しています。
 運営法人は株式会社ステーションで、園の隣に本社があります。法人内姉妹園共通の保育目標を「様々な体験を通して、たくましく・心豊かな・思いやりのある子どもを育てる」と掲げています。
 園周辺はのどかな環境に恵まれ、様々な公園や神社があります。また、子どもたちが大好きなフォークリフトを見ることができる工場などもあり、年齢や発達に応じた活動や、季節の移り変わりを楽しめるように積極的に散歩に出かけています。毎月、外部の講師による英会話リトミックとボランティアによる手話読み聞かせで表現活動を楽しんでいます。


≪優れている点≫

1. 充実した環境のもとさまざまな体験を重ね、のびのびと子どもの成長を支援しています

 保育室や廊下は木のぬくもりが感じられる温かみある空間で、天井が高く、日差しが十分に入る園舎内は明るく広々としています。行事の時は3つの保育室の間の可動式の壁を開けて、全園児が集まることができます。園舎の奥の園庭には遊具、砂場、野菜畑があり、玄関前は人工芝の広場になっていて夏は組立プールを設置しています。
 子どもは恵まれた施設環境の下で、毎月の「誕生会」「手話読み聞かせ」「英会話リトミック」の他に、「夏まつり」「クリスマス会」など季節ごとのたくさんの行事を楽しんでいます。天気の良い日は園外活動で公園や地域施設を利用し、年2回の遠足はクラスごとに行先を決めて、園のバスに乗って出かけます。散歩の途中では地域の人たちとふれあい、定期的に近隣の保育園や高齢者施設との交流も行っています。
 近隣の農家の声かけで園児がレタスの収穫をした際は、新聞の地域版の取材を受け、地域の中で自然とふれあう子どもたちの様子が掲載されました。職員は設備や資源を最大限に活用し、多くの体験機会を子どもに提供し、いろいろな保育活動を通して子どもたちの遊びや生活が充実するよう支援しています。子どもたちはたくさんの体験を通して、のびのびと成長しています。


2.職員の連携体制を整え、子どもたちの豊かな園生活を支えています

 園では、クラス担任のほか、各クラスに補助担任を配置しフリー職員が子どもたちの活動や状況に応じ随時保育補助に入ることができる職員体制を整えています。その他に、調理担当職員、安全監視員、清掃専任職員もそれぞれの役割りを担った手厚い体制が取られています。
 園長は、職員に対し、日常の業務のみならず、園だより(クラスだより含む)作成、避難訓練、行事など、輪番制でリーダーとなってまとめていく仕組みの中で、主体的、自発的に判断して行動できるようにしています。法人本部もサポートしながら園運営を行っています。
 理事長による職員との面談では満足度・要望の把握に努めています。産休、育休後の復帰支援、非常勤職員の働き方など、それぞれの状況がある中で、職員一人一人が働きやすいよう、総合的に柔軟に対応しており、定着率の高さにつながっています。
 園長以下全職員、法人本部が連携を図りながら「様々な体験を通して、たくましく・心豊かな・思いやりのある子どもを育てる」との目標に向い子どもたちの園生活を支えています。


3.子どもたちが食事を豊かに楽しめるように食育活動に工夫をしています

 園庭に畑を作りいろいろな野菜を栽培し、収穫した野菜は給食や「クッキング」で調理しています。5歳児がじゃがいも、人参などをカットして、コンロでカレー作りを担当します。パフェ・クッキー・月見団子・ホットケーキなどのおやつ作りの日があり、1歳児もパフェのトッピングなどをしています。
 野菜を育てて収穫し調理の体験を通して、子どもたちの食材に対する興味や知識が広がるように工夫しています。日常の保育活動では、食事や食材に関する紙芝居やパネルシアター、調理室からの匂いで献立を当てるクイズなどを各クラスで楽しんでいます。
 職員は、子どもの食事量や好き嫌いを把握し、盛付の量を調整することで完食する喜びを感じられるように個々に対応しています。職員は「食育計画」に沿って計画的な食育活動を行い、子どもたちが食に関わる体験を積み重ねて、食事を豊かに楽しめるように工夫しています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.地域支援機能のさらなる充実

 地域の子育て支援ニーズに応えられるよう一時保育、園庭開放(毎週木曜日、10時から12時)を行っていますが、利用者は少ない現状です。育児相談や、子育てに関する講習会開催など変化する地域の子育てニーズの把握と参加しやすい対策が望まれます。手厚い職員体制や充実した施設環境の活用を進めて、園の専門性を生かした地域支援につなげていかれることが期待されます。


2.子どもが好きなことをして遊び込める環境整備

 絵本、おままごと、ブロック以外のおもちゃは倉庫などに保管し、自由遊びの時は子どもたちの希望を聞いて、保育士が数種類のおもちゃを用意し、コーナーを作っています。0歳児と1歳児の保育室は広々としたサークルを置き、安全に遊べるようにしています。
 子どもが主体的に遊び込むことができる環境づくりという観点から、おもちゃが子どもたちの手の届くところにあることも必要です。自分で選んで取り出し、好きな遊びに集中したり片付けたりできるようになっていることや、0歳児や1歳児については探索活動が十分できるような環境設定が望まれます。子どもたちがより主体的に活動できる環境構成についての検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 法人内の姉妹園4園の共通で「子どもの人権や主体性・個性を尊重し、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す」という保育理念を掲げています。保育方針は、「子どもや家庭に対してわけへだてない保育をおこない、プライバシーを保護する」を定め、保育目標を「様々な体験を通して、たくましく・心豊かな・思いやりのある子どもを育てる」とし、いずれも利用者本人を尊重したものとなっています。


A 職員は、保育方針にある「わけへだてない保育」を実践するために、穏やかで分かりやすい言葉がけを工夫して、子どもの気持ちや発言を受け入れられるように配慮しています。職員一人一人が、子どもの自尊心を傷つけないように振り返りを行い、職員間で話し合う環境を作っています。子どもと一対一で対応する必要がある時は、一時保育室や事務室を使用し子どものプライバシーに配慮しています。


B 個人情報の取扱いや守秘義務については、「社家ゆめいろ保育園規則」に明記し、職員に周知しています。採用時には職員から誓約書を提出してもらっています。保護者には、入園時や懇談会で個人情報の取扱いや、パンフレット・ホームページでの写真掲載についての説明を行い「入園前事項確認書」の確認印をもらっています。個人情報に関する記録等の保管・管理方法の検討が望まれます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 全体的な計画としての保育課程を作成しています。それを基に、年間指導計画、クラスごとに月間指導計画、週・日指導計画を作成しています。担任だけでなく、補助担任の意見も取り入れ計画を作成しています。さらに乳児、幼児に分かれたカリキュラム会議があり、子どもの発達状況を話し合い、指導計画に盛り込んでいます。また、アンケートに寄せられた保護者の意向を踏まえ、これまで年1回6月に実施していた保育参観を年2回(翌年2月)にすることを年度途中で変更、決定しています。


A 子どもが快適な室内環境を作るため、掃除専門の職員を中心に、他の職員も協力をしながら清掃をしています。各保育室にエアコンを設置しています。エアコンには、稼働したまま室温を変えずに空気の入れ替えができる機能があります。その他、空気の流れを作るよう天井にファンをつけています。トイレは開園時間中は換気扇を稼動しています。保育室の窓は大きく陽光を十分に取り入れることができます。園舎内は無垢材をふんだんに使用し、温もりを感じさせます。また、保育室はそれぞれ独立していますが、キーボードの音量や職員の声の大きさにも気をつけています。


B 発達の個人差を踏まえた上で、一人一人に見合った保育が行われるよう2歳児クラスまでは個別指導計画を作成しています。今年度、より成長が分かりやすく記入できるように個別指導計画の書式の変更をし、保育に生かそうとしています。計画は子ども一人一人の成長、発達状況に合わせ、無理をせず次月も引き続き取り組んで行くなど柔軟に変更、見直しを行っています。保護者には、離乳食について、トイレットトレーニング、その他個別の課題がある場合など、園での工夫点を交えながら子どもの状況に合わせて説明し、同意を得ています。


C 職員は子どもの食べようとする意欲を大切にして、個人差を考慮して援助をしています。少食の子や偏食の子には盛付ける量を少なめにして、完食の達成感やおかわりの喜びを感じられるように配慮しています。「食育計画」を作成し、子どもたちが食事や食材に興味を持てるように、食育目標・ねらい・配慮事項などを定めています。午睡の前には絵本を読んだり、オルゴール音楽を流して、安心して眠りにつけるように工夫しています。トイレットトレーニングは、一人一人の発達に応じて保護者と情報交換をしながら行っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 入園時に把握した生育歴を始め、入園後の子どもの成長発達記録をファイルしています。0〜2歳児は個別の保育日誌があり、毎日記録をし、発達記録とすることで子ども一人一人の育ちを丁寧に見守っていく仕組みをつくっています。また、週・日指導計画と保育日誌を同じファイルに綴じることで、より子どもたちの様子が分かり、職員間での共有がしやすよ工夫をしています。3〜5歳児は3ヶ月ごとに発達状況を確認しています。


A 障害のある子どもや外国籍の子どもなど特に配慮を要する子どもを受け入れる体制があり、受け入れています。必要に応じて職員会議やカリキュラム会議で各クラスの様子を確認したり、ケース検討を行っています。また、児童発達支援事業と放課後等デイサービス事業を行っている海老名市わかば学園の臨床心理士の訪問が毎月あり、専門的な立場からの指導やアドバイスを受け、保育に生かしています。


B 保護者からの意見、要望は、懇談会、アンケートのほか、園長以下保護者との普段のコミュニケーションを図ることで把握するよう努めています。メモ、手紙等で寄せられた意見、要望に関してはファイルをつくり、職員に周知しています。現在までありませんが、園単独での対応が難しい場合は、法人本社、第三者委員、海老名市保育課と連携を図っていく体制を整えています。

4 地域との交流・連携

@ 地域の子育て支援ニーズに応えられるよう一時保育、園庭開放(毎週木曜日、10時から12時)を行っています。園庭開放時に利用者があった時は、同年代のクラスの子どもたちと遊べるよう配慮するようにしています。


A 近隣との友好的な関係を築くために、日頃から挨拶や声かけを行っています。近隣の保育園で行われるドッチボール大会や移動動物園に参加し、他の保育園児と交流しています。5歳児の子どもたちが地域の高齢者施設と交流し、楽器の演奏を披露したり一緒に折り紙を楽しんでいます。


B 園の利用条件や保育内容についての問い合わせには常時対応しており、見学の案内をしています。入園の申し込みを前提とした見学が多いため、見学後に個室で対応し、園の基本方針やサービス内容などきめ細かい説明を行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 職員が守るべき法・規範・服務規程などは就業規則に明記されており、入職時に説明をしています。就業規則は事務室に常置してあり、いつでも確認ができます。法人内姉妹園4園での内部研修があり、お互いの保育を確認し合ったり、高め合う機会を持っています。また、新聞やニュース報道などの他施設の不適切な事案を職員会議で取りあげ、話し合っています。


A 園の経営、運営状況などは隣接する法人本社に用意があり、必要に応じて公開することができます。本社の管理部により、定期的に経営・運営について確認されています。県の監査を毎年受け、指導内容を職員に周知し、改善に取り組んでいます。


B 理念・方針・目標は玄関を始め目につく場所に掲示をし、いつでも確認ができるようにしています。園長は、職員会議で折に触れ保育の方針や目標に立ち返る話やこんな子どもに育って欲しいという園長の思いを話し、職員の理解を深めるようにしています。保育士、調理職員、安全監視員、清掃専任職員、法人本部が日頃から連携を図り取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

@ 外部研修、園内研修計画を園長が作成をしています。職員一人一人に必要なスキルアップ内容に合わせて積極的に受講をしています。研修受講後は、研修レポート提出をし、内容によっては園内研修に組み入れて学んでいます。毎月、海老名市立わかば学園の臨床心理士の訪問があり、障害のある子どもや配慮が必要な子どもへの専門的なアドバイスを受けています(絵カードの活用、職員の立ち位置など)。設置法人姉妹園4園合同の内部研修(年2回)や交換研修では他園の保育を学んでいます。


A 全職員が49項目からなる自己評価表に基づき、年2回自己評価をしています。集計後は全体的反省・評価をまとめています。また、年間指導計画、月間指導計画、週・日指導計画、日誌があり、反省・評価が出来る書式が定型化されています。見直し後、次の指導計画に反映しています。振り返りから気づいた課題などは、担任・補助担任同士やカリキュラム会議で話し合っています。


B 可能な限り現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう権限を委譲し、園長に報告することで最終的な責任を明確にしています。例えば、園だより(クラスだより含む)作成、避難訓練、行事など職員が輪番制でリーダーとなってまとめていく仕組みをつくっています。職員の意見や気づきは日常的に取り入れる姿勢があります。


C 理事長は年1回、職員と面接を実施し、職員の満足度・要望の把握に努めています。園長は、主任と協力し、日々の業務を通じて職員一人一人と言葉を交わし、コミュニケーションを深めるように努めています。全職員一人一人の状況に合わせて働きやすいよう総合的に柔軟に対応している姿勢があります。

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