かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

つきみ野かりん

対象事業所名 つきみ野かりん
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 高齢分野 通所介護(ディサービス)
事業所住所等 〒 242 - 0001
大和市下鶴間2160-1
tel:046-204-5835
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年12月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<事業所の特色>

 「つきみ野かりん」は大和市下鶴間にある、登録者数40名で1日の利用定員が15名の通所介護施設です。高齢者に「楽しく無理なくリハビリや運動を行うことで、より健康に、よりその人らしく、より自立した生活を送っていただくこと」を目的にしています。
 運営は社会福祉法人県央福祉会が行い、理念を「1)人権の尊重とサービスの向上を図る。2)インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者主体の支援を行う 。3)地域との共生 。」としています。
 事業所は「法人の理念に共感し利用者の心に寄り添い思いやりを持って対応が出来る人材」の職員に「コミュニケーション能力・柔軟性・向上心」を期待しています。                   


<特に良いと思う点>

1. 事業所特性を生かしたサービスを地域に提供しています

 事業所はすでに、自治会に参加し、主催の夏・秋祭りへの参加、事業所見学の受け入れ、「つきみ野かりん通信」の配布など地域で積極的に活動しています。事業所の機能訓練を中心とする通所介護事業という特性を活かし、地域に開かれた日曜日開催の「健康セミナー」を開催しています。また、近隣高齢者を対象とした機能訓練プログラムを地域からの参加を募り実施して、地域の高齢者に喜ばれています。


2. 毎日充実したレクリエーションと全国から取り寄せた銘菓のおやつを楽しんでいます

 毎日運動プログラムの他に機能訓練を取り入れたレクリエーションを行っています。プログラムは、脳トレ、ビンゴ、漢字ゲーム、グランドゴルフ、絵手紙、作品作りなど種類が多く、利用者は楽しんで参加しています。30分のおやつの休憩時間には、全国47都道府県から取り寄せた銘菓を週替わりで出しています。利用者はお菓子を食べながら地方の話題で話が盛り上がり、楽しみな時間になっています。


3. 送迎車の乗降時は一人ひとり個別に介助をし、安全に配慮しています

 送迎はワゴン車2〜3台で専任の運転手が行っています。乗降時は利用者に玄関前の椅子に座って待ってもらい、一人ひとり個別に安全な乗り降りの介助を行なっています。車酔いのする利用者は遅めの迎え、早めの送りにし、長くても30分以内の乗車になるようにしています。毎日の各自の送迎時間を個別に連絡しています。また契約時に利用者から座席の位置の希望を聞き、出来るだけ希望した座席に座れるよう配慮しています。


<事業所が特に力を入れている取り組み>

1. 理学療法士や作業療法士の指導で毎日1時間かけて準備体操を行っています

 機能訓練型の通所介護事業所ですので、個別機能訓練の内容が充実しています。一日通所や半日通所の利用者に理学療法士や作業療法士の指導で、1時間かけて座位で頭の先から足の先まで動かす準備運動を行っています。認知症予防のコグニサイズやシナプソロジーの運動も取り入れています。個別運動プログラムでは7種類のマシーンを使用した運動や室内歩行、階段、平行棒訓練など利用者の状態に応じ、通所介護計画に基づいて実施しています。          


<さらなる改善が望まれる点>

1.リスクマネジメントを計画的に行うことが期待されます

 リスクマネジメントについては、法人全体で取り組む新しい経営課題ですが、事業所としては、従来から、リスクとみなされてきた災害(火災、地震、盗難等)については火災を最重点として対応しています。しかし、リスクのすべてを網羅した表などを作成し、優先順位をつけているという状態ではありません。また事業継続計画については、どういう計画を作成すべきかの理解が進んでいません。法人と連動してリスクマネジメントの全体像の把握と計画を作成し、事業所レベルでの実施事項を定めることが期待されます。


2.ボランティアの更なる受け入れが期待されます

 現在レクリエーションで、ものづくりプログラムに1名、近隣の方が月4〜5回ボランティアで支援してもらっています。マジックショー、ハワイアンダンス、ハンドベルなどのイベントもボランティアの方が来て利用者を楽しませています。しかし、利用者アンケートに、外部のボランティアをもっと積極的に導入してはどうか、との声があり、楽しみにしている行事や活動がない、という声もあります。レクリエーションだけでなく、機能訓練、食事手伝い、お話相手などサービス全般にわたって、ボランティアの更なる導入の検討が期待されます。


3.記録の効率化と点検表の整備が望まれます

 来所持に利用者全員にバイタルチェックを行い、体温・血圧・脈拍など来所持の記録を経過記録と連絡帳の両方に記録しています。忙しい時に両方記録しないでも片方の記録を反映できる方法を考え効率化を図ることが望まれます。また福祉用具は定期的に点検し安全性を確認していますが、点検表が作成されていませんので、今後は点検表を作成し点検結果を記録されることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 毎年年度初めに職員を対象に、支援会議のテーマで規範や倫理などに関して研修を実施し、周知徹底を図っています。また、利用者の権利擁護については、苦情解決のための制度を作り、事業所で掲示し担当者一覧を定め、事業所発行新聞への掲載を行っています。


A 年1回倫理行動綱領、倫理行動マニュアルを基に職員研修を行っています。虐待に関する知識共有のためのビデオを上映し、理解を深めています。法人の人権委員会による研修に参加して防止対策を学んでいます。支援会議で虐待防止の職員研修を実施しています。


B 契約時に個人情報の保護の契約を行っています。個人当ての郵便物、郵送物がある場合は直接手渡しをしています。個人の住所・氏名が記された書類を廃棄する場合は必ず外部に漏れないようシュレッダーなどで処理しています。利用者の個人ファイルは鍵のかかる戸棚に収納しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 契約時に相談員が自宅訪問をし、利用者の心身状況や生活状況についてアセスメントを行っています。事業所独自のアセスメント表には、利用者の希望、健康状態、主治医、身体状況、コミュニケーションなどの他に送迎時の座席の希望なども聞いて記録しています。アセスメント表を基に理学療法士や作業療法士が通所介護計画書を作成しています。


A アセスメントの際に、利用者の希望や状態を把握し、食事、排泄、機能訓練の際に反映しています。機能訓練では、身体状況を本人に確認し、理学療法士や作業療法士による計測の際に希望を聞いて運動メニューの作成を行って実施しています。食事はどのような形態で行うのか、入浴は機械浴か一般浴かなど利用者の希望を把握して、サービス提供を行っています。


B 個別の通所介護計画書は理学療法士か作業療法士が10種類の運動の中から状態に応じた個別プログラムを作成しています。介護職員は介護計画書の個別運動プログラムの内容を確認し、マシーンのセッティングや負荷などのチェック、利用者の付き添い、訓練中の見守りなどを行っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 事故とヒヤリハットに関しては、発生した場合は、対応を行った上で、事故報告書、ヒヤリハット報告書を作成しています。報告書は所内の職員全員にファイルで回覧している他、事故報告書は市の担当課へ報告しています。


A 法人規定に従い、事業所情報管理を行っています。情報管理については、法人レベルで規定を作成し、傘下の全事業所で規定に基づいて実施しています。ファイルは保管場所を決めて閲覧できるようになっています。個人が特定できる書類は保管時に鍵をかけています。


B 事業所では、法人作成のマニュアルをベースにして作成した事業所のマニュアルを法人マニュアルと併用して使用しています。機能訓練事業所という特性から、機能訓練に使用する各種運動機器のマニュアルもあり精読して利用者の安全を守るようにしています。管理者は事業所の標準的な業務の水準を見直し、業務の取り組みや点検等の改善を行ってマニュアルの改正をしたいとの意向を持っています。

4 地域との交流・連携

@ 地域包括支援センターからの情報収集を中心とし、ケアマネジャー連絡会、通所介護連絡会に参加して、地域の福祉の現状を定期的に把握し、所内に伝達しています。


A 月1回地域対象の日曜セミナー講座を開き、機能訓練につながる運動など指導し、地域の介護予防に貢献しています。自治会へは加入しており、地域の盆踊り、夏祭り、秋祭りに参加して交流を行っています。地域の福祉ネットワークには、通所介護、ケアマネジャーの各連絡会、包括支援センターとの利用者に関する情報交換など、日常的な活動を行い参加しています。


B 毎月1回町内会など地域に向けて、2時間の理学療法士による運動セミナーを開催しています。理学療法士が運動の解説をして、ストレッチ実技指導や健康相談等を行っています。マシーンも職員が付いて利用してもらっています。チラシは町内会の掲示板に掲載してもらい、健康作りの機会として、事業所を開放して定期的に地域住民との連携を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 事業所入口や事務室、更衣室に、法人理念を掲示しています。年度事業計画の冒頭に法人理念と基本方針を明記し、職員に周知を図っています。非常勤職員にも入職時に入社時手続き一覧を配布し、その中に理念・基本方針を記載しています。


A 毎年年度計画を作成し重点目標と重点課題を明示したうえで、取り組む業務、目標を掲げ、事業所のその年の方向性を示しています。業務の役割分担はシフトにもとづいて決め、それぞれの役割に応じて実施しています。


B 安定した事業経営に向けて、事業活動を活発化し、収支の改善を図っていくという方向で取り組んでいます。収支の現状を月単位で把握しつつ、利用者、利用率を増やし、よりきめ細かいサービスの実施を着実に実行しています。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員を採用するにあたっては、法人の理念を理解・共感し、福祉職員として自覚を持つ人材を採用しています。法人において採用前に5日間の実習研修を行い職員として合格かを評価した上で採用決定しています。適正かつ保有資格を活かした人員配置になるよう、面接にて本人の意向を聴き配属に反映しています。


A 職員を長期的視野に立って育成するため、定期的に業務の評価と今後への育成の方向を決める個人面接を行っています。法人研修委員会において、階層別の研修を定期的に実施して育成を図っています。業務内容をテーマ毎に項目化して、実施状況を職員が自己評価したチャレンジシートで上司と面接し、達成状況を相互に把握し、今後の能力向上のための話し合いを行っています。


B 毎朝、毎夕に打ち合わせを行い、日々の利用者状況を把握し、意見交換を行っています。連絡ノートに利用者状況を記入し、情報を共有しています。月1回職員会議、支援会議を開催しています。支援会議の際には各回テーマを定めて職員研修を行っています。運営上の重要なテーマ、介護保険制度、緊急時・災害時対応、高齢者の栄養、虐待防止、感染症・食中毒予防などの研修を年12回行っています。

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