かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

茅ヶ崎ゆめいろ保育園

対象事業所名 茅ヶ崎ゆめいろ保育園
経営主体(法人等) 株式会社ステーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 253 - 0044
茅ヶ崎市新栄町12-12 トラストビル1F
tel:0467-82-1119
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]

 茅ヶ崎ゆめいろ保育園は平成22年に認可外保育所として開園し、平成23年に認定保育所、平成27年に認可保育所へ移行し3年が経過しています。認定を受けた際に、現在の園名に変更をして運営を開始しています。
 園はJR茅ヶ崎駅から徒歩5分ほどの利便性の良い場所にあり、周辺は大型商業施設や大型集合住宅が立ち並ぶ商業地域です。園舎は4階建てのビルの1階を使用しています。近隣には広い公園があり、子ども達は日々散歩など園外活動に出かけています。
 園は生後6ヶ月から就学前の児童を対象とし、定員は53名で現在49名が在籍しています。設置法人は株式会社ステーションで、保育園運営のほか、幅広く事業を展開しています。


≪優れている点≫

1.異年齢を交えたアットホームな保育環境の中、子どもの育ち合いを支援しています

 オープンフロア保育を行い、小規模園ならではのアットホームな雰囲気の中で、子どもが過ごしやすい環境設定に配慮しています。
 全体が見渡せるオープンフロアのメリットを生かし、クラス活動と全体のバランスを意識し、全職員が配慮し合い、お互いの保育を確認しながら子ども達の状況に合わせてプログラムを変更するなど柔軟に保育を行っています。
 子ども達は日常的な室内活動のほかに、散歩などの戸外活動を通じても異年齢で関わりを持っています。また、定期的な英会話リトミック、手話による絵本の読み聞かせは全園児が一緒に楽しんでいます。
 職員は担当クラスに留まらず、全園児との関わりの中で、子どもが前向きになるような肯定的な言葉がけを常に心がけて対応しています。職員による日常的な関わりや子ども同士の関わりの積み重ねの中から、年上の子どもは年下の子どもに対してお世話をしたり、優しく接することを自然と覚えるようになっています。散歩時の手つなぎ、ゲームをする時は気持ちを考えてあげることなど年上らしさを発揮していきます。そのような触れ合いの中から年下の子どもは年上へのあこがれや目標が芽生えるなど、子ども同士の育ちにもつながっています。そのような日々の子どもの育ちを職員一丸となって支えています。


2.全職員が連携を取りあい、全園児の育ちを全職員のチームワークで支えています

 日々の保育の中で子どもの様子の変化や些細な伝達事項でも、職員同士が自然に伝え合い、連携を取っています。園長をはじめ、開園当初から在籍している職員が多く良好なコミュニケーションが図れています。離職率も低く、職員同士のチームワークの良さや風通しの良さが連携の取れた保育につながっています。
 オープンフロア保育のため、声の大きさが他クラスの騒音にならないように、職員は気を配って保育にあたっています。またクラス担任だけでなく、全職員でお互いの保育を確認し合い、フォローし合う姿勢があります。清掃などにおいても担当職員ができない時は、手の空いている職員が自主的に行うなど支え合うことを心がけています。
 園長は、全職員での情報共有を大切に考え、職員会議を欠席した職員や非常勤職員を個人別または小グループに分けて情報伝達に努めています。職員会議の内容や重要な情報、改善課題を説明してその徹底化を図り、全職員が同じ認識のもとで保育を実践しています。


3.食育活動を通し、子ども達が食に関する興味・関心を持つように育んでいます

 職員は子ども達のクッキング、栽培などの食育計画を作成して、当番活動も含めて取り組んでいます。クッキングは梅シロップ、お餅つき、うどん、クッキー作りなどに挑戦しています。
 今年度の栽培活動は、プランターでアサガオ、ミニトマト、カボチャを育てています。子ども達は年齢に応じて水やりをしたり、観察画を描いたりと関わっています。クッキングに関わることが難しい乳児は食材に触れて、スタンプ遊びをしています。
 市街地という立地上、日常的に畑の土に触れることは難しいですが、園バスを利用して、ジャガイモ掘りサツマイモ堀りを体験する機会を設けており、子ども達は成長や収穫の喜びを味わっています。収穫物は給食で食べているほか、クッキングに取り入れ調理体験をし、みんなで味わうことも行っています。さまざまな取り組みを通し、子ども達の食に関する興味関心を育んでいます。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.子どもが主体的に活動できる環境構成

 現在、各クラス(0歳児クラスは小さなおもちゃ棚があり)では、子どもの興味やリクエスト、発達状況に応じ、職員がその都度おもちゃなどを出しています。
 子どもが主体となって遊びを深めるには、子どもがすぐに取り組める環境が大切です。使いやすい場所に道具や教材を置いたり、子ども自身が好きな時に自由におもちゃを選んで取り出せるような環境が理想です。スペース的な制約があり、十分な確保は難しい状況ではありますが、配置の工夫などにより、子ども達が主体的に遊べる保育室の環境構成が期待されます。年齢や発達にふさわしい環境整備を検討されることが望まれます。


2.各種マニュアルの整備

 在籍年数の長い職員が多いこともあり、豊富な経験や良好なコミュニケーションが図られる中で、口頭確認のみで職員に周知される状況が見受けられます。しかしながら業務の標準化、明確な方法を示すためにも、マニュアル化は必要です。長期的観点からも退職などにより、職員の入れ替えが推測されます。衛生管理マニュアル、健康管理マニュアル、ボランティア受け入れマニュアル、実習生受け入れマニュアルなどマニュアル類の整備が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 設置法人としての保育理念「子どもの人権や主体性・個性を尊重し、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す」を掲げています。子どもや家庭に対して「わけへだてない保育をおこない、プライバシーを保護する」といった保育方針や、「様々な体験を通して、たくましく・心豊かな・思いやりのある子どもを育てる」という保育目標を掲げ、利用者一人一人を尊重したものとなっています。


A 子ども一人一人の気持ちを大切にし、子どもの気持ちに寄り添いながら職員として望ましい対応を心がけています。オープンフロア保育のため、クラス担任だけでなく、保育補助職員、他クラスの職員など全職員でお互いの保育を確認できるアットホームな環境があります。必要がある時は玄関ホールや職員室を利用し、子どもと1対1で話したり、他の子どもや職員の視線を意識せず過ごせるよう配慮をしています。


B 個人情報の取り扱いや守秘義務について、職員は入職時に説明を受けています。保護者には入園前に園での対応を説明しています。今後は、子どもの個人情報を含む書類の適切な保管管理方法について、検討が急がれます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 保育課程に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画、週・日指導計画を作成しています。作成にあたっては日々の子ども達の態度・表情・雰囲気などから興味、関心を汲みとり、子どもの考えや発言、やりたい気持ちを取り入れ、子ども達が意欲的に活動できるように努め、計画には柔軟性を持たせています。


A 園はオープンフロアでの保育で、各低年齢クラスの間と幼児クラスは低い棚で仕切っています。幼児クラスは合同保育で、テーブルごとに年齢や遊びを分けています。食事と午睡の場所は同じですが、食事が終わってから拭き掃除をして、ベッドを置いています。朝の体操、日々の食事、午睡、遊びのほか、英会話リトミック、手話での読み聞かせなどで全園児が交流しています。


B 0〜2歳児クラスは個別の指導計画を作成しています。幼児については、特別な配慮や援助が必要な子どもには職員会議やケース会議で検討し、職員会議録や職員連絡ノートに記録し、全職員は情報を共有しています。成長が著しく、個人差が大きい0歳児保育において、職員は一人一人の子どもの状況に応じた保育を心がけています。


C 食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携をとり、家庭との連続性を心がけています。毎月の給食会議では給食日誌を基にした話し合いで調理の工夫や献立に反映しています。また、法人内姉妹園4園の調理担当者間でも連携し、常に連絡が取り合える体制があり、こまめに情報交換を行っています。子ども達は、クッキング、食材に触れる、栄養の話(パネルシアター、食事のマナーなど)、当番活動を通し、食に関する興味関心を育んでいます。


D 送迎時のやりとり、個別の連絡帳、懇談会、個別面談、保育参観、園行事など保護者との交流の機会を設けています。お迎えの時は「引継ぎノート」を活用し、保護者に口頭で子どもの様子を伝えています。2歳児クラスまでは個別の連絡帳でその日の様子をやりとりし、保護者と情報交換を密にしています。スマートフォンの連絡アプリを導入し、保護者への一斉配信や必要時には個別連絡にも活用しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 入園時に把握した生育歴、家庭状況、入園後の子どもの身体測定や歯科健診などの成長発達記録は個人別に「児童票」として個人別にファイルしています。0、1歳児クラスは毎月、2〜5歳児クラスは3ヶ月ごとに発達状況を確認しています。児童票は事務所の棚に保管し、全職員が共有できるようにしています。


A 食物アレルギー、外国籍、家庭支援の必要な子どもなど特に配慮を要する子どもを受け入れる体制があり、職員会議の中でケース会議を行い、配慮する点や関わり方が適切かどうかを話し合い、職員会議録、職員連絡ノートに記録しています。気になる子どもには茅ヶ崎市保育課、育成相談課子どもセンターから巡回指導、助言を受ける体制があります。


B 行事後の保護者アンケート、懇談会、個人面談、連絡帳、スマートフォンの連絡アプリなどで意見や要望の把握に努めています。さらに職員は送迎時に保護者に声をかけ、日常会話や普段の様子から意向を汲みとるように努めています。「利用者の相談・苦情解決実施要領」に基づいた対応をし、園で対応困難な場合は第三者委員や茅ヶ崎市保育課、保育コンシェルジュと連携を図っていく体制を整えています。

4 地域との交流・連携

@ 入園を考えている見学者からの子育てに関する様々な相談や質問を通じて、地域の子育て支援ニーズを把握しています。園長は保幼小連携協議会の勉強会などに出席し、地域の情報を得ています。


A 開かれた運営のため、今年度から茅ヶ崎市の市民団体が主催する公園プロジェクトに協力し、公園アートの取り組みに子ども達と参加する予定です。学校とは、茅ケ崎市、寒川町の中学生の職業体験を毎年受け入れているほか、小学生との公園遊びで交流する機会を持っています。


B 利用希望者の問い合わせや見学希望には、園長あるいは主任が対応しています。園見学の際は、基本的には園が設定した日程(平日の10時、11時、16時)でお願いをしていますが、希望者の都合に応じ、土曜日も対応可能としています。基本1組ずつの見学で丁寧な説明を心がけています。昨年度は84組の見学に対応しており、園への関心の高さが窺えます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 職員が守るべき法・規範・服務規程などは就業規則に明記されており、入職時に説明をしています。園の経営、運営状況などは設置法人の本社に用意があり、求めに応じて公開することができます。


A 園の事務、経理、取引などに関する責任者は園長です。給食業者など取引のある業者のリストを事務室に掲示しています。月1回、内部監査を実施しています。年1回の外部監査の結果、育児休業を延長するなど経営改善を実施しています。


B 事業運営に関わる情報の収集・分析は法人で行っています。園長は設置法人の園長会のほか、保幼小連携協議会などに出席し、情報取集をしています。園に関わる重要な情報や改善課題については、職員を小グループに分けて、説明し職員に周知しています。


C 園の重要な意思決定として、認可外保育所から認定保育所、認定保育所から認可保育所に変更になる際は、保護者に個別に説明し、保護者の理解を求め、不安解消に努めています。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員は年度末に自己評価を行い、園長は日常の会話や職員会議の中で達成度を確認し、次期の計画に反映しています。


A 非常勤職員は原則保育補助の立場で保育に関わっています。常勤職員同様に園の状況を把握できるよう、職員会議録や研修報告書など自由に閲覧することができます。また園長は非常勤職員を数名ずつの小グループに分け、職員会議の内容など重要な情報や改善課題を口頭でも説明し、全職員は共有しています。


B 年間指導計画、月間指導計画、週・日指導計画に「自己評価」「子どもの振り返り」「子どもの評価」「行った保護者支援」欄があり、計画が狙いに沿って行われているか振り返り、自己評価できるようになっています。職員は自己の保育内容、子どもの姿について職員会議などで話し合い、気づきや課題を次期計画に反映しています。


C 園長は職員の業務改善の提案や意見を職員会議や日々の会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話ができる環境を整えています。年1回(希望があれば随時)、設置法人理事長は職員と個人面談し、次年度の契約のほか、職員から意向・意見を聞いています。

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