かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

らいらっく幸保育園

対象事業所名 らいらっく幸保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 リラ福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0024
幸区塚越2丁目220番地37
tel:044-589-8601
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年11月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【概要・立地面の特色】
●らいらっく幸保育園は社会福祉法人リラ福祉会の経営です。らいらっく幸保育園は、リラ福祉会の2番目の保育園として平成28年4月に開園しました。法人は現在、「らいらっく保育園」、「らいらっく山吹保育園」を経営し、地域に大きく貢献しています。法人名及び園名は、理事長出身の北海道の名花に因み、法人名の「リラ」はフランス語由来の薄紫色の花、ライラックを語源とし、園名には子どもにわかりやすく平仮名で「らいらっく」と表示され、リラの花のように香りと枝先にみごとに房なりの花を咲かす木のように、子どもたちが集う保育園として思いが込められています。園舎は、警察の官舎があった跡地に細長い土地を有効活用し、北側に園舎を設け、陽がふんだんに当たる南側を園庭として子どもたちは伸び伸びと広い園庭を駆け回って遊んでいます。

●らいらっく幸保育園は、南部線矢向駅から徒歩8分、塚越商店街の並びにあります。商店街と反対の園庭の前は、以前は工場があった広大な敷地に大きなマンション群が立ち並び、周辺は旧京浜工業地帯と関連工場に勤務する住宅地であった場所であり、生産工場の海外転出に伴い、一般住宅地に生まれ変わった地域です。近隣は小学校や商店街であり、給食の食材の仕入れや散歩時には挨拶を交わす等、良好な関係を保っています。らいらっく幸保育園の保育理念は、「子どもの幸せを最優先し、健全な心身の発達が育成できるよう、養護と教育の創意工夫と環境づくりの中で保育を図る。」とし、保育目標の中で、保護者と園の「共育て」を推進し、自己評価を通して資質向上や職員相互の研鑽を図り、継続して展開しています。

<特に良いと思う点>
【共育ての実践】
らいらっく幸保育園では、乳児・幼児期は人間形成にとって極めて重要な土台作りの時期と捉え「居心地の良い場作り」と「刺激しなければ育たない経験」を、保護者と連携しながら「共育て」を進めています。子どもの状況や家庭・地域社会での生活実態を把握し、子ども主体の思いや願いを受け止め、子どもが自発的、意欲的に関われるよう保育環境の構成に努め、乳児・幼児期の豊かな体験や生活・遊びを、保護者と共に育てる保育に取り組んでいます。

【完全給食の実施】
らいらっく幸保育園では、保育園生活の一環として食育を重要視して完全給食を実施し、全職員で連携
して食育計画を策定しています。食事は季節の旬の食材を取り入れ、子どもたちに食材に触れる機会を
設ける等、食への興味関心から食す意欲の育みに取り組み、食事が楽しみとなるよう豊かな献立作りに
力を入れています。また、食材は近隣の商店街から仕入れ、食文化を意識した和食・洋食・中華のメニ
ューを盛り込み、季節ならではの料理や、日本の伝統的な料理を取り入れ、おやつは手作りヨーグルト
を提供し、健康でバランスのとれた食事を提供しています。食育では、園庭で季節の野菜を栽培し、収
穫までの生長の過程を楽しみ、収穫した野菜は給食で味わう等、日々の園生活を通して食べることの大
切さや食事の楽しさを育んでいます。

【ポジティブな養育を中心とした保育士の資質向上】
「保育は人なり」の信条を基幹とし、日常のあらゆる経験と共に積極的に専門知識・技術向上の研修を受講し、資質向上に努めています。園では、アメリカで発表された研究誌「保育の質の向上と子どもの発達」からポジティブ・ケア・ギビング(ポジティブな養育)の考え方を導入し、自己評価に「ポジティブな養育チェックリスト」を設け、自己評価により職員相互に違いの認識を図り、相互理解を深め、「気付き合う」ことにより信頼関係の構築に生かしています。

<さらなる期待がされる点>
【ポジティブ保育の研究・向上について】
園ではアメリカのポジティブ・ケア・ギビング(ポジティブな養育)の考え方を取り入れた保育を展開しています。展開に当たり、全職員が習得して展開を図るには、職員の安定化、各職員の力量の差異等を加味して日々の研鑽が求められます。特に、保育理論の根本を理解し、理論を応用して保育に展開するための理解力、理解した上での展開力については、職員間、職員と園との相互理解を深め、「気付き合う」体制の確立が望まれ、今後更なる研鑽が期待されます。

【地域への貢献について】
地域への貢献については、園行事への招待や、園見学・育児相談の受け入れを行い、地域の子育てサロンに出張保育の協力を行う等、地域とのつながりを重要視して取り組んでいます。また、近隣保育園(らいらっく山吹保育園、川崎市認定保育園 保育Roomことり等)や関係機関と連携を図りながら地域の子育て親子の支援に努めています。更に、地域の学生の保育体験を受け入れ、古川小学校の「こども110番」協力施設として進め、商店街との良好な関係も築かれ始め、地域の文化施設として更なる「子ども」を中心とした地域への貢献を期待いたしております。

【職員の資質向上を図る研究の継続について】
事業プロフィールの中で、今後取り組んでいきたい点として「保育の平準化と職員の資質向上」が挙げられていました。職員一人ひとりの資質向上については個々に時間を要することもありますが、様々なレベルでの集団において、個ではできないことも職場内で協力すればできることがたくさんあります。特に、ポジティブな養育を核として職員間で協力・連携し合うことで個々の職員のレベルアップも期待できます。法人系列園での研究の継続と共に職員の資質向上に期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●園では、子どもの意思を尊重し、子どもの気持ちを受け止め、発達過程に合わせて一人ひとりを分け隔てなく対応しています。また、家庭の事情に応じた受け入れを心がけています。人権尊重については園内研修で学び合い、理解を深めています。らいらっく幸保育園では、ポジティブ保育を実施し、園のしおりに保育理念、方針、目標、方法を集約して明示し、懇談会資料にも記載して保護者に理解を促しています。
●虐待の防止・早期発見については、虐待早期発見マニュアルを備え、保護者とコミュニケーションを密に図り、会話や登降園時の親子関係、着替え時の身体チェック、子どもの心身の状態を常に把握し、早期発見に努めています。会議等での情報や、異変を感じた場合は、園長に報告し、全職員に周知を図り、複数の目による見守りを実施し、必要に応じて関係機関と連携を図り、助言を受けられる体制を整えています。
●個人情報保護について、職員の心得、就業規則に明示し、職員に守秘義務を周知徹底しています。保護者には新入園児面接時、懇談会時に個人情報保護に関する説明を十分に行い、写真撮影では同意書を得る等、肖像権に配慮しています。日頃の記録では、必要事項以外は子どもの名前の表示は控えるよう配慮しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●利用者満足の把握に向けて、保護者懇談会、保育参観、保育参加、個人面談を実施し、要望や意見を聞く機会を設けています。また、年1回、個人面談を実施し、年2回、クラス別懇談会を開催して保護者の意向や満足度の把握に努めています。保育参加についてはいつでも受け入れ可能なことを伝え、保育参観時には意見等を聞いています。担任との面談に関しては、懇談会で周知を図り、必要に応じて園長も同席しています。保護者からの意見・要望等は、第三者委員会を設置して対応しています。

●意見、苦情、相談等について、日頃から子どもや保護者とのコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築くよう心がけ、連絡帳や個人面談、懇談会等で意見、相談等を受け入れています。登園時はグループの担任が出迎えるようにし、降園時もグループの職員が対応し、保護者から相談等を受けられる体制を全職員で整えています。苦情等が発生した場合は記録に残し、職員会議で対応や改善について検討し、迅速な対応に努めています。検討結果は該当保護者に直接フィードバックし、報告書にまとめて保管しています。

●園では、子ども一人ひとりの健康診断結果や児童票、面接時、連絡帳、日々の会話を通して発達や家庭環境等を把握し、ポジティブ保育にて子ども個々に応じて対応する等、援助を行っています。子ども同士のトラブルに対しては、状況を的確に把握し、子ども相互の気持ちを十分に受け止め、解決に導くよう援助しています。配慮の必要な子どもについては、個性や特性を理解し、保護者、関係機関と連携し、状況を把握して個別発達計画を作成し、発達相談支援コーディネーターを配置して定期的にカンファレンスを実施して生活の質を高められるよう支援に努めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●園の必要な情報は、園のホームページや、川崎市のホームページ、園のしおり、幸区の子育てガイドブックに掲載して情報を提供しています。園見学については、200名近くの希望見学者を受け、詳細に説明をしています。サービス利用開始後は、慣らし保育を実施し、1週間程度を目安とし、家庭の事情等を考慮して臨機応変に対応しています。園では乳児、全園児が連絡帳を使用し、保護者と密に連携を図り、個別の保育実施状況を知らせ、情報の共有化を図っています。

●全体的な計画(保育課程)、指導計画は園長を責任者とし、各クラスの保育計画・保健計画・食育計画は各担当者が作成し、職員会議で報告し、全職員に周知しています。指導計画は毎月、各クラスで評価・見直しを図り、次の指導計画につなげています。年度末には年間計画の総括と見直しを実施し、実践については週案・日案で見直し、最善の方法を検討し、次期計画に反映させています。

●提供するサービスの実施方法については、職員の心構え、ポジティブ保育の書籍等を活用して園内研修を実施し、職員間の共通認識を図っています。更に、ポジティブ保育を実施し、「保育の質の向上と子どもの発達」からポジティブ・ケア・ギビング(ポジティブな養育)の考え方を導入して実践につなげています。年度末に、新保育指針の全体的な計画(保育過程)・保育計画・個人記録等の見直しと併せ、チェックリストを活用したポジティブな養育の自己評価を実施し、会議等で問題提起された事案を話し合い、見直しを図り、保育に生かしています。

4 地域との交流・連携

●園の情報は、川崎市ホームページ内の子育て支援ナビ、幸区社協の情報誌、行政の掲示板、神奈川県福利協会情報誌、幸区の情報通信、公開保育行事ポスター等に園の情報を開示しています。また、夏まつり、らいらっく幸まつり、園児作品展、園児リズム発表会、作品展は一般開放し、地域に寄与しています。

●ボランティアの受け入れについては、受け入れマニュアル、レジュメを整備し、園の方針や基本姿勢を明確にし、受け入れ体制を整えています。大学、専門学校の実習生、中学・高校生のインターンシップを受け入れています。

●関係機関との交流、団体との連携では、川崎市保育会、川崎市社会福祉協議会、幼保小連絡会等に園長が出席する他、法人として児童相談所主催の要保護児童の会等の関係機関・団体と定期的な連絡会に参画しています。また「こども110番」の協力施設として参画する他、赤十字への寄付、赤い羽根募金に協力しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●保育理念・保育方針・保育目標は、園のしおりや重要事項説明書、懇談会資料に明記し、福祉サービスの方向性や職員の行動規範はホームページ、懇談会資料にも表記して周知しています。職員に対しては、職員の面談で保育理念・保育方針に即して実践できているかを確認し、ボジティブ保育チェック表を基に話し合いを行い、共通認識を図っています。また、年度初めの職員会議、園内研修、法人主催の研修で保育理念、保育方針の理解を深め、日々の保育、記録等を通して園長が指導を行い、ケース相談時にも方向付けを示しています。

●園長は、職員の役割分担表を作成して業務内容を明確にし、職責ごとの責任を定め、判断すべきことについて常に職員会議等で言及し、体制の定着を図っています。また、職員の意見を受け止めながら、質の向上につながる課題を把握し、職員会議やリーダー会議にて具体的な取り組みや方針を伝え指導に努めています。園長は、日頃から職員の声に耳を傾け、定期的に職員面談を実施し、意見、意向を把握し、働きやすい職場環境作り、改善に向けた運営に尽力しています。経営や業務の効率化では、法人系列全園で研修会を開催し、事前に「法人のどんなことが知りたいか」のアンケートを実施し、理事長・園長・副園長と話し合い、各園でクラス別、職種別に話し合いを設け、法人全体でベクトル合わせを行い、より良い運営に向けて取り組んでいます。

●サービス内容の評価については、年4回(6月、9月、12月、3月)実施し、12月に職員の自己評価を基に面談を行い、課題を明確にして共有を図り、目標や改善策を立て、次期に反映させるようにしています。今年度、第三者評価を受審し、サービス内容の質の向上につなげていきます。園計画に対する評価は、月案に関する評価を毎月末行い、次月の月案、期計画、年計画の評価につなげ、次期計画に反映するよう努力しています。園長は、常にイノベーションを目指し、園のミッションを検討し、全体の方向付けを行うよう進めています。

6 職員の資質向上の促進

●人材の採用は、正職員中心の定期的な採用計画を基本とし、新年度には厚い保育士体制を整備し、園のしおり、保護者会で示しています。また、パート職員については保育資格を有する人材を採用し、職員一人ひとりの能力を発揮できる環境作りと、子どもの発達を保障するための人的環境の整備に努めています。管理体制は就業規則に明示し、透明性のある管理を実施しています。

●職員の教育に関する基本姿勢として「保育者の資質の向上や職員相互の研鑽を図る」旨を保育目標に明示し、実践しています。園内研修では、職員・仕事の心得、身だしなみ、言葉遣い等の基本的接遇を学び、各種法規・規範・倫理等については研修及び全国の保育士手帳を各自保有して理解を深め、定期的に外部研修を受講し、伝達研修を通して知識・技術の共有化を図っています。

●園長は、職員の日々の様子を確認し、声かけを行うなど配慮に努め、有休消化率や時間外労働の状況を毎月末に確認し、改善の必要性が生じた場合は業務内容や人的配置を見直し、改善に努めています。原則、週40時間・週休2日勤務とし、早朝・延長保育担当を年間計画で作成し、状況に応じて交代できる体制を整備しています。夏季休暇は5日間の特別休暇を設け、年休消化と休日出勤を合算して12〜13日の休暇が取得できるよう配慮しています。園長は、常に相談しやすい環境作りに尽力し、園内問題については早急に対応できる体制を心がけています。

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