かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク今井南保育園

対象事業所名 アスク今井南保育園
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0064
中原区今井南町9-35
tel:044-738-0370
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年09月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【概要・立地面の特色】
アスク今井南保育園は、株式会社日本保育サービス(以下、法人という)の経営であり、本社は名古屋を拠点とし、北海道から沖縄まで全国13都道府県に保育園事業を始め、クラブ事業等、262施設を運営しています。社是は「子どもたちの笑顔のために...」とし、法人の保育理念は、「1.自ら伸びようとする力」、「2.後伸びする力」、「3.五感で感じる保育」の3つを掲げ、保育を大きく推進しています。
アスク今井南保育園は、JR・東横線武蔵小杉駅から徒歩10分程度、駅前商店街を通り法政通りを抜けた住宅街の中に位置し、園舎は住宅の中に溶け込んだ2階建ての白い建物で、大きな園庭を有し、子どもが十分に走り回れることを主体に考えられた造りになっています。アスク今井南保育園は平成29年4月に開設された新園であり、0歳〜5歳児を対象に60名定員の保育園です。保育理念は「@五感を育てる保育」、「A異年齢児保育」、「B生きる力を育む保育」、「C主体的な生活による保育」を掲げ、園目標では「えがおいっぱい・げんきいっぱい」とし、園児を含め誰もがわかるように平仮名表記にして周知し、日々心がけて楽しい園作りに取り組んでいます。また、専門スタッフによる英語・リトミックや、体操教室、幼児保育プログラムやクッキング保育・食育等を取り入れ、楽しむ心、学ぶ楽しさを育むプログラムにより活力ある保育が行われています。

<特に良いと思う点>
【1.保育園業務マニュアルに沿って標準化された安定した保育】
法人では、全園共通の「保育園業務マニュアル」を完備し、新園の軌道、全園の標準化を図り、マニュアルの基、園長の個性を生かし、地域性を加味した園作りが行われています。また、子どもの育み、新人職員の育成、パート職員の教育、保護者への対応等、マニュアルに沿ってアスク保育園の特色と共に均一を図っています。アスク保育園は、「保育園業務マニュアル」と適材適所に優秀な園長の配置体制の基、保育の質、統一性を保ち、安定した保育を展開しています。
【2.子どもの「楽しみ、学ぶ」保育プログラムを活用した育み】
アスク保育園では、専門スタッフに(同法人系列会社の「ジェィキャスト」に所属)よる多様なプログラムを準備し、3つの基本的なプログラムに幼児教育プログラムを加え、子どもの生きる力・伸びる力を育んでいます。基本的なプログラムでは、外国人講師によるネイティブな英語プログラム、大脳を支配する感覚や、神経機能を中心に敏捷性・均衡性を養い体力増強を図る体操プログラム、音楽を通したコミュニケーション、表現を楽しむリトミックプログラムを実施しています。楽しむ心・学ぶ楽しさに重きを置き、さらに体力的、知的、感覚的を養い、豊かな保育を実践しています。幼児教育プログラムは、絵本を中心に園と家庭で連動した知育プログラムとワークプログラムにより、総合的スキルを身に付け、子どもに学ぶ楽しさとスキルを提供しています。
【3.アスク今井南保育園の基本の徹底】
アスク今井南保育園では、4つの理念を掲げ、理念の「立ち返る指針」、そして「振り返る題材」として策定して職員に示しています。1つの理念に対して、@「一人ひとりの年齢や発達に合わせた保育計画に基づき、きめ細やかな保育を実施します。」、A「異年齢児とのかかわりや地域とのかかわりを持ち、子どもの豊かな可能性を切り拓きます。」、B「子どもたちの健康と心地よさを守り育む環境作りをいたします。」、C「いろいろな行事を経験することにより自信と満足感を得、さらにクラスのみんなで一つのことを成し遂げる達成感から団結力を高める社会性や人とのかかわりを学びます。」を示しています。園長は、職員一人ひとりの身に深く感じ入るよう唱和をする機会を持ち、日々全職員が心がけて保育にあたるよう、また、アスク今井南保育園の園作りに尽力しています。

<さらなる期待がされる点>
【1.保護者とのコミュニケーションのOA化について】
法人では、セキュリティ及び保護者への情報提示として各種のOAシステムの導入を進めています。既に導入済なのは、クラウド型の園児管理システム「パステルApps」であり、保育士の仕事の効率化を図り、保護者と協働で保育をできるように活用しています。さらに、導入を順次進められているのが連絡帳サービスの「hugnote」であり、感染症発生等の情報発信や、活動報告、園やクラスごとのお知らせも可能になり、情報化時代に毎日の連絡をデジタル化する点は素晴らしい取り組みと思いますが、OAに強い保護者ばかりではない点やアナログでのフォローも考慮しながら、保護者への丁寧な説明等が望まれると共に、今後の取り組みに期待されます。
【2.職員の資質のさらなる向上について】
職員一人ひとりの資質について、調査当日の時間内で全員の資質を把握することは限りがありますが、職員聴き取りインタビューでは、保育士、栄養士が共に明るく、意欲的であった点は高く評価されます。その他の保育士の方々も、園内の明るさを醸し出し、にこやかで元気な姿で保育にあたっていることが確認できました。但し、限られた保育士の人数による保育環境は、保育士一人ひとりが力を付けると共に、チームのコミュニケーション・連携のさらなる強化が望まれるところです。職員一人ひとりのスキルアップを図り、より一層の向上に向けた取り組みに期待しています。
【3.さらなる地域との交流について】
アスク今井南保育園は賑やかな大通りの喧騒から離れた静かな住宅街に位置し、29年4月に開設した保育園です。保育園建設に関しては開園前から地域の方々の意見等に苦慮し、理解を求め、開園後も継続して保育園と保育内容の理解をいただけるよう、行事の際は近隣にお誘いの手紙を配布し、保育中の音、子どもや保育者の声のトーンの配慮に努め、登園時の保護者の交通手段に関しても十分に注意を払い、園の理解に向けて多大に尽力しています。園としての努力、近隣の受け入れ等への配慮についての努力は十分事解できますが、地域とのさらなる交流に向けて、手段等を考え、取り組みを進めて行かれることを期待いたしております。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●保育理念を推進し、「子どもの人権の尊重」について、保育園業務マニュアルの読み合わせを行い、「かわさきし子どもの権利条例」、「子どもの権利に関する行動計画」を全職員で確認し、昼礼等で法人の行動基準を示す「クレド」の読み合わせを行い、共通理解を図っています。幼児クラスでは、カリキュラムの主活動の導入において保育士が声かけをしながら子どもが興味を持てるよう促し、活動に入れない等の子どもに対しては、園長や主任が個別対応するよう体制を整えています。
●虐待の早期発見については、マニュアルに沿って登園時や午睡前後の視診を大切にし、毎朝、園長が巡回して子ども一人ひとりの様子を確認し、子ども・保護者の変化に気付くよう留意しています。職員は虐待に関する対応・知識を学び、意識を高めています。園長は、虐待は子どもへの直接的な行動だけでなくスタッフの振る舞いについても誘引する要因となることを伝え、十分留意しています。

●プライバシー保護については、保育園業務マニュアルに記載し、マニュアルに沿って研修を行い、情報取り扱いの重要性を徹底し、職員は理解しています。ブログ等への子どもの肖像権に配慮し、入園時に保護者に許可を得て掲載しています。また、排泄については、子どもの羞恥心に配慮しながら、他児に見られることがないようトイレに鍵を取り付けるなど、プライバシーや羞恥心に配慮しています。排泄時は保育士の立ち位置や他児の視線がいかないよう配慮しています。保護者の相談等については相談室を活用してプライバシーに配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●利用者満足の把握に向けて、行事ごとにアンケートを実施し、その際、行事に関すること以外にも、日々の保育に対する意見も聞いています。hugnoteを活用し、活動報告等に対するコメント欄で保護者のリアクションを投稿できるよう工夫し、情報の交換を図っています。保護者の個人面談は年2回実施し、要望や意見の声を受け止めて保育に反映させています。
●保護者との日々の会話を大切にし、意見を言いやすい雰囲気作りに努めています。苦情に関しては、重要事項説明書に苦情の制度について記載し、園内に掲示して周知を行い、意見等を述べやすい環境整備を行っています。受けた意見は園内で速やかに検討し、園長が率先して対応に努め、サービスの向上に役立てるようにしています。子どもに対しては、朝の会や自由遊び時に自分の意見を言う機会を設けています。
●全園児の発達の過程や生活環境等を理解及び受容し、個々の子どもの発達に沿った保育を心がけています。乳児については、抱っこをして言葉を代弁しながら声かけを行い、気持ちを受け止めるようにし、言葉で自己主張ができるようになった時期は、丁寧に子どもの話を聴くように対応しています。配慮が必要な子どもには個別指導計画を作成し、職員の配置を手厚くし、ユニバーサルな保育を目指し、安全に配慮しながら共に育まれるよう援助しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

●園の必要な情報は、園のホームページ、ブログ、入園のご案内、パンフレットなどで情報を提供しています。園見学等の問い合わせは随時対応し、見学会は月に複数回用意し、都合に応じて参加できるよう配慮しています。見学者にはサービスの選択に必要な情報を丁寧に説明し、提供しています。入園前説明会では、入園のしおり、重要事項説明書の読み合わせをし、具体的な事例を取り入れながらわかりやすく説明を行い、書面にて同意を得ています。サービス利用開始後は、慣れ保育を推進し、保護者と子どもが安心して園生活を送れるように配慮しています。子どもに不安が見られた場合は全職員でフォローを行い、保護者とも密に連携を図り、不安等の軽減に努めています。
●指導計画策定については、各クラスの指導計画案に沿い、職員会議で各クラスの個別配慮事項の報告を行い、看護師と栄養士から専門分野の意見を聞いて取り入れ、内容を次月の個人月案に反映させ、計画との相違の有無は主任が確認し、計画策定の最終責任は園長としています。指導計画に基づく内容の確認は、日々の記録にあたる保育日誌や個人ノート(乳児のみ)、個人月案の評価反省の欄に記入し、確認できるようにしています。
●提供するサービスの実施方法については、保育園業務マニュアルを完備し、法人東京支社の入社前研修で受けた手順、マニュアルに沿って標準的な実施方法により保育を実践しています。また、保育理念として「五感を育てる保育」、「異年齢児保育」、「生きる力を育む保育」、「主体的な生活による保育」を掲げ、理念を立ち返る指針、振り返る題材として指針を策定して職員に示し、全職員で共通理解を図り、保育にあたっています。

4 地域との交流・連携 ●地域に向けた情報は、川崎市や法人、園のホームページ、パンフレット、掲示等で情報を開示しています。また、園行事ごとに地域に手紙をポスティングし、保育事業への理解を促しています。子育て支援事業の育児相談や園庭開放の実施を周知し、育児相談は園見学や園庭開放の折に併せて相談を受けるケースも多く、中原区役所経由で育児相談を受けるルートも整備しています。
●ボランティアの受け入れでは、マニュアルを整備し、面接して受け入れを行い、受け入れにあたりマニュアルに沿って事前にオリエンテーションを行い、園の注意事項を説明し、守秘の誓約を提出してもらう仕組みを構築しています。
●関係機関との交流、団体との連携では、園長は、中原区認可保育園園長連絡会、中原区役所主催幼保小連携事業の園長校長連絡会に参加し、地域の福祉ニーズを把握しています。地域の福祉のための向上への取り組みは、地域の共通課題として参加した会議等で議題に上がり、テーマを絞ったディスカッションを行い、「就学までにやっておいた方がよい事項」や「子育てサークル」等について話し合いを行っています。また、民生児童委員協議会から誘いを受け、武蔵小杉駅近くの「杜の家」子育てサロンに参加し、交流を図っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●運営理念・運営方針は、ホームページ、パンフレットや入園のしおりに保育理念、園目標の説明内容と共に掲載し、保護者に理解を促しています。園では、コーポレートメッセージの「子どもたちの笑顔のために...」を基本に、職員会議等では常に立ち返る指針としています。また、法人の具体的な行動規範が明記されているクレド(行動基準)を職員に配付し、法人の想いを周知しています。中・長期期計画には規定のフォーマットに保育理念の実現に必要な内容を盛り込み、人材育成の視点も重要なポイントとして組み入れています。
●園長は、組織表及び職務分担表を作成し、分掌業務を明確にし、園長の役割と責任を表明してサービスの質の向上に努めています。また、年度初めの職員会議等で園長としての心構えやアスク今井南保育園の5年後の姿について職員に伝え、ベクトルの統一に努めています。業務の効率化と改善に向けた取り組みについては、法人東京支社運営支援課が取りまとめ、園運営内容を報告し、法人東京支社の担当者と共に改善に向けて推進を図り、より良い運営に尽力しています。園長は、職員配置を明確化し、シフト、有給休暇取得等の公平化を図り、職員が働きやすい環境作りを推進し、残業削減につなげるよう運営の効率化に指導力を発揮しています。
●職員は年2回、査定シートを基に自己査定を実施しています。アスク保育園は全社的に毎年、第三者評価の受審を予定し、サービスの質の向上に取り組んでいます。アスク今井南保育園では第1回目の取り組みであり、自己評価は園長を責任者として園全体を牽引し、全職員で担当部署を担いながら園長を中心にして取り組み、結果についてはこれまでの活動も含めて分析を行い、全職員で課題を明確にし、次期の事業計画等に取り込む等、活用を図る予定でいます。
6 職員の資質向上の促進

●必要な人材や人員体制に関しては、保育園業務マニュアル、川崎市職員配置基準に基づき、法人東京支社で一括採用を行い、職員の保育の連動、継続等を園からの具体的数字を基に、法人東京支社担当部署で人員体制を始め、採用人材等の管理を行っています。遵守すべき法令・規範・倫理等については、職員は入社時に教育を受け、法人内に「コンプライアンス委員」を設置し、保育園業務マニュアルの中にコンプライアンスに関する規定が設けられ、園長は職員会議でコンプライアンスについて徹底を図っています。
●職員の教育・研修に関する基本姿勢は、中・長期計画の中に明示し、年度末に見直しを行っています。中・長期計画には、保育士取得コース等、保育士の技術向上の考え方を明示しています。階層別研修と自由選択研修は、保育士育成ビジョンを反映して策定し、個別の年間研修計画については、各自の目標を定めて実施しています。園長は、研修受講後のレポートの提出や園内でのフィードバックを通して職員個々の理解度を把握し、職員のレベルアップを図っています。研修計画は職員のアンケート結果、研修レポートを参考にして次年度の計画に反映させています。

●園長は、職員の出勤簿により勤務状況を把握し、休暇届の管理を行い、時間外勤務の状況と休暇取得率を確認し、園の労務状況を法人東京支社担当部署に報告し、人事・労務の現状分析を行い、改善につなげています。園長は、職員の日々の様子を確認し、コミュニケ―ションに努め、面を実施して要望や意向、意見を把握し、相談しやすい職場環境を作るよう尽力しています。年1回、員はメンタルヘルスチェックを行い、外部カウンセラーの受診制度も設けています。

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