かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク元住吉南保育園(5回目受審)

対象事業所名 アスク元住吉南保育園(5回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0025
中原区木月4-1-30
tel:044-430-3230
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年09月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【立地と施設の概要】
 アスク元住吉南保育園は、平成25年4月に開園し、1歳児から5歳児までの定員70名のところ、78名が在籍しています。東急東横線元住吉駅より、駅前の商店街・飲食街を通り抜け徒歩10分、目の前に東急線の車両基地があり、綱島街道と線路に挟まれた住宅街の一角にあります。近隣には中原平和記念公園など7か所の公園があります。
 園舎は鉄筋コンクリート2階建てで、園庭と屋上テラスがあり、地中熱エネルギーを利用した空調システムを採用しています。
【特徴】
 園目標は「えがおいっぱい げんきいっぱい やさしさいっぱい」です。クッキング保育・英語教室・体操教室・リトミックなどを、年齢・発達に合わせた内容で取り入れています。


<特によいと思う点>
1. 子どもたちの意向、発想、表現を大事にした行事運営
 運動会の創作ダンス「さくら演舞」では、音楽に合わせた振り付けを子どもたちが中心になって考えました。生活発表会では、乳児クラスは、好きな絵本の「お弁当バス」をテーマにし、「大きなかぶ」では動物や爺さんや婆さん役になり、舞台に上がること自体を楽しんでいます。幼児クラスは、「三匹の子豚」「さる地蔵」「アラジンと魔法のランプ」のセリフや歌に合わせた振り付けを子どもたち自身で考えました。一か月以上前から保護者・子どもたち・職員が協力し合って、舞台の背景や大道具を考え、作り上げました。


2. 年齢や発達に応じた環境づくり
 乳児用には紐通しや型はめなど指先を動かすおもちゃ、幼児用には年齢が上がるにつれて小片で緻密さを必要とするブロックやパズルを用意し、また、絵本は年齢に合ったものを揃えて子どもたちが自由に見られるようにしています。幼児クラスでは、自由遊びの時間は、ブロック、ままごと、ぬり絵など、子どもたちの手が届く場所に置き、机やコーナーを用意して自由に選んで遊べるようにしています。


<さらなる改善が望まれる点>
1. 職員の研修計画の作成
 職員の研修の場としては、設置法人による参加必須の階層別研修、個人の希望により参加する自由選択研修、川崎市や中原区主催の外部研修があります。しかし、一人一人の受講する研修計画が無く、振り返りもありません。設置法人が定める「保育士人材育成ビジョン」をもとに、資質向上を目指して職員一人一人が年間(上期、下期)の目標を定め、それに沿って園長の助言のもとで必要な研修を計画し、研修後に職員と園長が評価することが期待されます。


2. 保護者意見や要望の記録と保育への反映
 日常における保護者からの保育に関する些細な意見や要望がある場合、その場で対応するのみでは職員間で情報を共有することができません。専用のノートやファイルに内容や対応を記録して職員間で情報を共有し、一定期間経過後に蓄積された内容を振り返り、保育に反映することが期待されます。


3. 職員参加による事業計画の策定と進捗の確認
 毎年受審している第三者評価の結果について、職員自己評価も含め、職員会議などの場で職員間で意見交換していますが、議事録に残していません。当年度の事業計画のテーマ設定はこの話し合い結果をもとに園長が行っていますが、職員が参加して改善に取り組み、必要に応じて計画を見直すことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念には「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育てる保育、「五感で感じる保育」の充実を掲げ、子どもを尊重することを基本にし、子どもの人権や基本的人権の配慮について「保育園業務マニュアル」に明示し、研修を通じて学んでいます。


・「虐待防止対応マニュアル」があり、職員は登園時の親子の態度や、昼間の子どもの様子や体の状態などに注意し、気になることを発見した場合は園長に報告し、虐待が明白な場合は設置法人本部と相談のうえ、川崎市中央児童相談所に通報する体制になっています。


・「個人情報保護マニュアル」があり、プライバシー保護、個人情報保護について明記し、職員に研修を通じて周知しています。


・子どものプライバシーを大切に考え、ほかの保護者への会話などに気をつけ、その子の気持ちに沿った声かけや支援を心がけています。


・職員は研修で虐待や発達支援について学習しています。支援が必要と思われる子どもには個別の支援計画を立て、川崎市中央療育センターや設置法人の発達支援チームと連携を取っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・親子行事、保育参観、運営委員会後にアンケートを実施し、全職員が情報を共有して保育に反映するよう努めています。


・入園の重要事項説明書に相談苦情先として、設置法人本部、中原区役所保健福祉センター、第三者委員の連絡先を記載し、苦情相談窓口の案内を玄関に掲示し、ご意見箱を設置しています。


・苦情が出た場合には、できるだけ早急に対応と回答を行い、クレーム受理票に記録しています。


・職員は子どもの目線に立って話を聞き、気持ちを汲み取るようにしています。子ども同士のトラブルは、お互いの気持ちを理解するように支援しています。


・年齢や発達の違いに応じた環境作りを心がけています。絵本は子どもたちが自由に見られるようにしています。


・箸の使用、トイレットトレーニング、歯磨き、着替えなどの基本的な生活習慣は、家庭と連携し状況を確認しながら、個別に開始時期や方法を設定しています。


・5歳児は就学に備えて年明けから午睡をなくしています。


・その日の子どもの人数や状況や様子によって、マットや机でコーナーを設定し、自由に遊びを選択しながら楽しめるような玩具を用意し、遊びを取り入れています。


・食事は、個々の食事量やペース、好き嫌いを把握して量の調節などを行ない、食事が負担にならないようにしています。


・毎月のクッキング保育で食材に触れて調理したり、ほうれん草やカボチャなどの野菜を育て、食に興味・関心を持ち、食べる意欲を高められるようにしています。


・毎月給食会議を行ない、食事の人気や残食状況を検討し、味付けや調理の形態を考え、旬の食材や季節感を取り入れる工夫もしています。


・アレルギー児の食事は除去食を提供し、複数の職員が確認しています。また、机の位置やトレイの色を変えるなどの工夫をしています。


・戸外活動では、道を歩く時のルールや公園での遊具の使い方、遊び方のルールを確認し、園内では、危険な行為や場所、物を伝えています。


・健康診断は1歳児は毎月、2歳児以上は年3回、歯科健診は全園児に年1回行なっています。結果を当日に文書で保護者に伝え、必要に応じて口頭でも伝えています。


・感染症については、重要事項説明書に明記し、入園前説明会でも説明しています。また、乳幼児突然死症候群についても入園前の面談で説明し、予防のため、時間を決めて呼吸確認を行い、うつぶせ寝にしないようにしています。園内で感染症が発生した時には、感染症の情報と発生状況を掲示しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・保護者に、「慣らし保育」の重要性を説明して、1週間ほどかけて在園時間を延ばしています。


・園長や年長組の担任が中原区幼稚園・保育園・小学校連携事業の「園長・校長連絡会」「実務担当者会議」などに出席して情報交換をし、保護者に伝えています。


・「児童票」「家庭調査票」「お子様の様子について」「健康診断書」「入園時面談シート」で子どもの心身状態や生活状況を把握しています。家庭調査票を3月と9月に園に提出してもらい、変更内容を確認しています。


・保育課程をもとにクラス担任が指導計画(年間、月案、週案)を作成し、保育結果について評価・反省し、次期の指導計画に反映しています。


・日々の記録は、乳児は生活記録簿と睡眠記録簿に個人別に記録し、幼児は保育日誌に記録しています。


・園運営に必要な指示事項や情報は職員会議、昼礼で伝え、議事録を回覧し全職員に周知しています。クラス毎の「申し送りファイル」により園と保護者間の情報伝達を確実にし、「延長日誌」により職員間の引継ぎをしています。


・事故発生時や緊急時対応フローチャート、医療機関・警察・消防など関係機関の連絡先を事務所内に掲示しています。


・119番通報要領・緊急時連絡フローなど、通報体制、避難経路を明確にしています。保護者用に緊急時対応用の携帯電話、緊急メール配信システムがあり、災害伝言ダイヤル“171”サービスの利用ができます。


・消防署への通報訓練(年1回)を行い、中原区主催の安全教室(年1回)を園庭で開催して3〜5歳児が参加し、園として毎月避難訓練を行っています。

4 地域との交流・連携

・園のホームページ、園ブログ、パンフレット、川崎市のホームページに園の情報を掲載し、地域に園情報を発信しています。園情報については、所在地の地図、開園時間、対象年齢、定員、園目標、主な行事、各クラスの活動状況について写真や分かりやすい言葉で説明しています。


・園庭開放や育児相談事業は職員の勤務配置状況が安定しないので行っていません。


・「ボランティア受け入れガイドライン」に受け入れ方針・意義・受け入れ手順などが記載されています。平成28年春に1名ボランティアを受け入れました。


・園長が中原区幼保小校長・園長連絡会や認可保育園園長会に参加し、地域の共通課題(例:就学に向けて小学校からの要望など)について話し合っています。年長児の担任が幼保小連絡会実務担当者会議に参加しています。


・中原区の認可保育園園長会など地域関係機関の会議に園長が参加し、具体的なニーズ(例:待機児童対策、保育士の確保など)の把握に努めています。そこで得た情報は必要に応じて職員会議で職員に伝えています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念として「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」の育成、「五感で感じる保育」の充実、基本方針として「安全&安心」「想い出に残る施設」「本当に求められる施設」「楽しく働ける職場」を掲げています。


・入園時に配付する「入園のご案内(重要事項説明書)」や「保育課程」に保育所運営理念を記載しており、園内に掲示し、入園説明会と4月の運営委員会で説明しています。


・5年長期計画を踏まえて、平成29年度中期計画として、「豊かな心を育てる保育をする」「災害対策について職員、保護者間の情報を密にする」「園目標の見直し」「園行事への地域住民・園見学者の参加を増やす」「地域の方の育児相談を実施する」をテーマとしています。


・事業計画として「地域交流の充実」「保育の充実」を挙げ、具体項目、達成時期・回数、担当者を定め、4半期ごとに実施計画、結果・評価反省を記載し、進捗状況によっては計画を修正できるようにします。


・職務分担と権限は、「保育園業務マニュアル」「職務分担表」に明記してあり、園長不在時はクラス担任が職務を代行するなど、全職員に周知しています。


・園内や系列園で問題が起きた場合や、業務上改善すべきことがあった場合は、職員会議、昼礼などで話し合い、意識を高めるように指導しています。


・職員自己評価結果、第三者評価結果について職員会議で職員に伝え、検討・課題抽出していますが、実行可能な課題は事業計画の関連する項目に反映していません。


・園長は、設置法人が行う園長会議や研修で、業界の動向や保育関係の情報などについて把握しています。中原区の認可保育園園長会議、幼保小連絡会議で保育利用者数や待機児童数、福祉サービスのニーズ、地域の保育の動向について情報収集し、見学者からは保護者の保育に関する要望を把握しています。


・収集した情報を参考にして、長期計画目標の一つとして「地域との連携を高める」を設定し、平成29年度の中期計画で「地域の方の育児相談の実施を行う」を設定しています。

6 職員の資質向上の促進

・保育園の運営に必要な人材や能力については、設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に明記し、必要とする人材や人員の管理は、設置法人が行っており、退職・休職に伴う欠員補充は、園長と設置法人の連携により対応しています。


・「保育園業務マニュアル」や「就業規則」に、服務規律・守秘義務・個人情報保護など順守すべき事項を記載し、職員は入社時に研修を受けています。設置法人に「コンプライアンス委員会」があり、担当の弁護士が配置されています。


・園長は、自己査定について職員と面談し、それらの評価が人事考課にも反映する仕組みとなっていることを説明しています。


・「実習生受け入れガイドライン」があり、受け入れにあたっての学校側と協議してプログラムを用意する体制が整っています。


・職員の経験や習熟度に応じた役割が、設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に期待水準として示されています。


・園内研修として平成29年10月から「心肺蘇生法訓練」を実施しています。社外研修として、川崎市や中原区主催の研修があり、案内を掲示して職員の参加を促しています。研修後はレポートを作成・提出し、園長のアドバイスを受けています。


・設置法人が委託した外部の会社で、メンタルヘルスチェックを受けることができます。その結果、必要があれば、産業医や臨床心理学の専門カウンセラーに相談することもできます。


・年1回職員全員の健康診断があります。また、フィットネスクラブやリゾートホテル利用時の補助や親睦会費の補助制度があります。産業医や臨床心理士の専門カウンセラーの相談を受けることもできます。

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