かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクゆめみらい保育園(8回目受審)

対象事業所名 アスクゆめみらい保育園(8回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0052
港北区綱島東4-1-5
tel:045-540-3030
設立年月日 2009(平成21)年10月01日
公表年月 2018(平成30)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
アスクゆめみらい保育園は、平成21年10月1日に経営主体が株式会社日本保育サービスに移管し、8年半になる園です。東急東横線綱島駅から徒歩15分ほどの綱島街道沿いにあります。大型商業施設、大型集合住宅、古くからの民家が混在し、現在も土地開発が進んでいます。
園舎は3階建てビルの2、3階にあり、屋上は園庭となっています。産休明けから就学前の児童を対象とし、現在87名(定員90名)が在籍しています。2階(乳児クラス、事務室、調理室)と3階(幼児クラス、多目的室)はそれぞれ玄関を持つ完全分離型の構造となっており、外階段を利用しています。

・園の特徴
園目標「元気にあいさつができる子」「まわりの人にやさしくできる子」「未来に向かって夢を持てる子」を掲げ、子どもたちが健康で安全に楽しく園生活が送れることを目指しています。
専門講師による英語教室・体操教室・リトミックの保育プログラムでは、子どもたちは異文化に触れたり、運動したり、音楽に合わせた表現活動を楽しみ、クッキング保育などの食育活動では楽しむ心や学ぶ楽しさを育むプログラムを提供しています。
 
【特に優れていると思われる点】
1.積極的に行われる異年齢交流の場づくり
 園のある2階と3階は、それぞれ玄関を持つ完全分離型の構造ですが、職員同士のコミュニケーションツールとして、内線電話や職員連絡ノートを使い、日常的にお互いのクラスの予定や状況を確認し合い、一緒に散歩に行ったり園庭で遊ぶなど、異年齢で交流する機会を積極的に持つようにしています。また、定期的に「かかわりデー」を設け、5歳児が数人のグループに分かれて低年齢のクラスに行って子どもたちと交わる時間を持つ中で、年長児は世話をする心が芽生え、年下の児にはあこがれの気持ちが育ち、定期的な楽しい交わりの場となっています。

2.子どもが園生活を楽しむ保育
 子どもの自由な発想を受け止め、遊びや活動に取り入れています。大きな流しそうめん台を作りたいとの子どもの要望から、段ボールなどの廃材を利用し、時間をかけて製作し、ボールを転がして遊んだり、幼児クラスは縦割りの3〜4グループに分かれ、グループごとにテーマを決めて意見を出し合いながら、神輿の製作に取り組んでいます。近隣の農家の畑で、さつまいもの苗植え、収穫を楽しんだり、夏祭りには在園児の友だちや就学児も招き、一緒に楽しめるようにしています。

3.感染症への迅速な対応
 職員は保育所内で感染症が発症した場合は、速やかに園内を消毒し、感染が拡大しないように心がけています。また保護者には情報を掲示し、速やかに知らせています。利用者家族アンケート結果では「感染症の発症状況や注意事項などの情報提供について」「子どもの体調への気配り」についての肯定的な回答は100%と高い評価となっています。
 
【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.積極的な戸外遊びの充実
 園周辺は開発が進み、子育て世帯の増加に伴い、地域の公園で遊ぶ子どもたちも多く、地域の方への配慮からルートや行き先を変更したり、屋上園庭での遊びを増やして対応しています。屋上園庭には前経営者所有の遊具が放置されており、設置法人と撤去に向けて話し合っています。園庭としての環境の整備を図り、活用することが期待されます。さらに、自然に触れる機会を増やすために、園周辺の自然環境について情報を得、活用することが望まれます。

2.地域支援ニーズに応じた子育て支援サービスの提供
 園では、育児相談や園庭開放を実施していますが、実績はありません。ベビーステーションの利用者や園見学者から子育ての悩みや相談を受けることはありますが、地域のニーズを把握するには至っていません。土地開発が進み、子育て世帯も増加傾向にあり、子育て支援ニーズが高まっている折、子育て支援の場があることを知らせ、周知を図るなどの取り組みが期待されます。また、地域に向けて育児講座の開催など園の専門性を活かした子育て支援サービスの提供が望まれます。 
 
3.子どもへの言葉かけや接し方についてさらなる振り返りを
職員は「保育園業務マニュアル」に基づいて、子どもへの言葉のかけ方や接し方について設置法人の入社時研修や階層別研修で学び、職員会議でも子どもに届く言葉のかけ方や声の大きさについて確認し合っています。さらに職員一人一人が自らの保育を振り返り、職員会議などで話し合い、実践に繋げることが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の理念は「安全安心を第一に」「お子さまにとっていつまでも想い出に残る保育を」「利用者のニーズにあった保育サービスを提供」「職員が楽しく働けること」、基本方針は「子どもの自ら伸びようとする力・後伸びする力を育てる保育を」「子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす五感を育てる保育の充実を」であり、子ども本人を尊重したものになっています。

・子どもへの言葉遣いや対応については、日々の保育の中で職員相互に配慮し、職員会議で話し合い、振り返るようにしています。虐待につながるような保育はしないよう周知徹底し、子どもの気持ちに寄り添い、子どもの気持ちを受け止め、自尊心を傷つけないような言葉かけを心が けています。

・保育室のフリースペースやパーティション・コーナーを作り、ほかの子どもの視線を気にせず過ごせるスペースがあり、職員の事務室内にもコーナーがあり、威圧感を与えずに一対一でゆっくりと話し合うことができます。

・個人情報保護マニュアルに個人情報ガイドラインがあり、守秘義務や個人情報を含む書類の取り扱い方法などについて入社時研修を受け、誓約書を提出しています。

・名簿は月齢順、五十音順で、整列は集まった順とし、食事の席はクラス担任が子どもと話し合いで決め、グループ分けなどは、男女別に分かれたりしていません。


2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保育理念、基本方針に基づいた保育を実践するために、それらを保育課程に明記しています。保育課程に基づいた年間指導計画から月間指導計画、週案を作成しています。子どもの発達や状況に応じて話し合い、評価・反省をし、次期計画に反映しています。

・0〜2歳児については、一人一人の発達に合わせて月間指導計画に基づいた個別指導計画を作成しています。個別指導計画の作成や見直しにおいて、離乳食の進め方やトイレットトレーニング、課題がある場合の配慮の方法などを子どもの状況に合わせて保護者に説明し、同意を得ています。

・低い棚におもちゃや絵本などを置いて、子どもがおもちゃを取り出しやすいようにしています。自由遊びの時間には保育室にマットを敷いたり机を並べ替えたりして、子どもが好きなおもちゃで落ち着いて遊び込める環境を確保しています。年齢に応じてゲームやルールのある遊びを取り入れ、遊びの中で社会性を育めるようにしています。朝夕の合同保育のほか、異年齢が交流する「かかわりデー」を設けたり、散歩や行事など日々の生活の中で交流する機会を多く持つように心がけています。

・職員は子ども一人一人の食べられる量を把握し、子どもが食事に興味が出るような声かけをしながら、時間をかけて無理なく偏食をなくしていけるよう支援しています。食物アレルギーのある子どもについては、事務所にアレルゲンの表示と当日のアレルギー食確認ボードを掲示し、全職員は出勤時に確認し、食事の提供時は、チェック表に基づきダブルチェックをしています。

・午睡で眠れない、眠くない子どもには、無理強いをせず、横になり、体を休めるようにしています。乳幼児突然死症候群(SIDS)対策として、うつぶせ寝を禁止し、横向きであっても仰向けの姿勢に直すようにしています。0歳児は5分ごと、1、2歳児は10分ごとに呼吸チェックをして睡眠記録簿に記録し、幼児は午睡の様子を観察し、保育日誌に記録しています。

・トイレットトレーニングは、一人一人の発達状況に合わせて、子どもがトイレに行きたい思いを持つ時機をとらえてトイレに誘い、便器に座ることから始め、幼児クラスになるまでにパンツに移行できるよう支援しています。失敗してしまった子どもには、できるだけ他の子どもに気づかれないように別の場所で着替えをするなど、子どもの自尊心を傷つけないように配慮しています。


3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園時に把握した生育歴をはじめ、入園後の子どもの成長発達記録は、児童票、健康調査票、個別面談記録に記録し、個別にファイルしています。0、1歳児は毎月、2歳児は2か月、3〜5歳児は3か月ごとに発達状態を確認しています。進級時には、児童票、個別面談記録を基に、新旧の担任で申し送りを行っています。

・保育所児童保育要録を作成し、入学する小学校に郵送しています。必要に応じて電話連絡や小学校から教員が来園し、綿密な話し合いの時間を作っています。学童保育の職員が来園し、引き継ぎを行うこともあります。

・2週間〜1か月をめやすとした「慣れ保育」の必要性について保護者に説明しています。また乳幼児突然死症候群(SIDS)予防として、家庭でもうつぶせ寝にならないように保護者に説明しています。進級をした在園児には前年度の担任がフォローに入ったり、午睡前に優しく抱きしめるなどスキンシップを図り、不安を取り除くようにしています。

・職員は発達支援、虐待、アレルギーなど配慮が必要な子どもについて、毎月職員会議の中でケース会議を行い、配慮する点や関わり方が適切かどうか話し合って、職員会議議事録に記録しています。発達障害やアレルギーに関する設置法人の階層別研修で得た最新の情報を基に職員会議で話し合い、日々の保育に活かしています。

・要望・苦情受付担当者は主任、解決責任者は園長とし、玄関に掲示しています。
玄関にアンケートボックス兼用の意見箱を置き、クラス懇談会や行事後のアンケート結果や個人面談などで、保護者からの意見や要望の把握に努めています。
外部の権利擁護機関として、港北区福祉保健センターの連絡先を重要事項説明書に明記しています。

・健康管理マニュアルが整備されており、マニュアルに沿って一人一人の健康状態
を把握し、「健康に関する台帳」に記録しています。感染症の対応マニュアルがあり、登園停止基準や保育中に感染症の疑いが生じた場合の対応について重要事項説明書に記載し、保護者に配付しています。

・衛生管理マニュアルが整備されており、入社時研修、階層別研修のほか、年1回嘔吐物の処理の仕方を再確認するなどしています。

・消防訓練、災害時の対応、緊急時の対応など安全管理に関するマニュアルが整備され、避難誘導訓練と地震、火災に伴う消火、通報、救護などの訓練をしています。また、「いのちを守る訓練(呼吸停止の際)」を毎月実施しています。緊急連絡体制は事務室内に掲示しています。

4 地域との交流・連携

・保育園の情報は園のパンフレットや設置法人のホームページで提供し、来園者にはパンフレットを渡しています。外部の情報提供媒体に情報提供し、園の方針、施設概要、サービス内容などを掲載しています。

・ベビーステーションとして子どものトイレの貸し出し、授乳やおむつ交換場所として園を開放しています。

・港北区の園長会や幼保小交流会に出席して、関係機関や他施設との検討会・研究会の情報収集に努めています。

・町内会に加入し、町内会の夏祭りのポスターやバザーのお知らせを園内に掲示したり、園の夏祭りや運動会、生活発表会などの行事には地域の方を招待し、夏祭りには在園児の友達や就学児を招いています。

・年長児が就学前に「学校体験」と称し、小学校1年生とゲームを楽しむなど交流をしています。



5 運営上の透明性の確保と継続性

・職員が守るべき法・規範・倫理などは保育園業務マニュアルや就業規則で明文化されており、職員に入社時研修で周知しています。

・設置法人のホームページで設置法人全体の経営・運営状況(財務諸表、施設概要、サービス内容など)の情報を公開しています。

・理念・基本方針は、玄関に掲示して周知してます。職員に入社時研修や年度初めの職員会議で理念・基本方針を周知し、指導計画を立案する際、園目標に沿って保育が行われているかを園長が確認しています。

・園長は、園全体で組織を挙げての行事などの重要な意思決定にあたっては、懇談会や個人面談、事前のアンケートなどで保護者から意見を聞き、意思決定に反映させるように努め、変更する場合は、職員や保護者に、目的・理由などの説明をしています。

・長期目標として「1.生きる力を育てる保育 2.身近な社会や自然に関心を持つ 3.地域に開けた保育」を掲げ、テーマごとに具体的な事業計画を定め、期ごとに評価・反省を行い、見直しをしています。


6 職員の資質向上の促進

 ・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、経験、能力に応じた役割を期待水準として明文化しています。職員は自己査定シートを基に、年2回自己評価を行い、評価基準に基づいて園長による達成度の評価を受ける仕組みがあります。

・非常勤職員にも常勤職員と同様に園の状況を把握できるように、職員会議録、研修報告を回覧したり、園内研修に参加して、資質向上に取り組んでいます。経験年数に応じた階層別研修の受講は常勤職員に義務付けられ、自由選択研修は非常勤職員も受講することができます。

・職員は子どもの成長に合わせて指導計画を立て、子どもの成長過程や心の育ち、意欲、取り組む過程などを確認しながら、指導計画の評価・反省結果について職員会議などで改善点などを話し合い、次期の計画に反映しています。日常の保育が、理念や園目標に沿って行われているかについて、職員会議で話し合い、自己評価の中で振り返りを行っています。

・クラス運営は現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるように、可能な限り主任、クラスリーダーに権限を委譲しています。

・園長は職員の業務改善の提案や意見を職員会議や個人面談、日々の会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話ができる環境を整えています。



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