かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクセンター南保育園(10回目受審)

対象事業所名 アスクセンター南保育園(10回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0032
都筑区茅ヶ崎中央46-5
tel:045-948-1016
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
  アスクセンター南保育園は、株式会社日本保育サービスが運営主体として平成20年4月に開設し、10年目を迎えた保育園です。現在、0歳児から5歳児までの園児58名(定員58名)が在籍しています。
保育園は横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩2分の所に立地し、学習塾、医療クリニックなど小型の商業施設が並ぶ駅前商業地区にあります。近隣には都筑中央公園、柿の木公園の他大小の公園が点在しており、子どもたちの散歩先となっています。都筑区役所、消防署、警察署、図書館などの公共施設も近くにあります。
園目標を「あいさつしましょう げんきにあそびましょう おともだちをたいせつにしましょう」として、子どもとともに暖かい、アットホームな園を目指しています。駅に近く保護者の通勤に便利な園で、平日は朝7時から夜9時まで、土曜日は夜7時まで子どもを預かっています。また、日曜、祝日は休日保育(朝9時から夕方6時まで)を行っており、在園児以外にも多数の子どもを預かっています。保育プログラムでは専任講師によるリトミック、体操教室、英語教室、クッキング保育などを行っています。

【特に優れていると思われる点】
1. 積極的な戸外活動
天気の良い日は、毎日散歩に出かけ、季節によっては夕方も園庭で思いっきり遊ぶ時間を設けています。子どもの年齢に合わせて体力に応じた散歩コースや公園を選び、固定遊具やボール遊び、縄跳び、鬼ごっこなどの遊びを取り入れ、発達や年齢にあった身体運動を行うようにしています。異年齢で一緒に出かける機会を持ち、行き帰りは、年長児が年少児と手をつないで小さい子をいたわっています。保護者アンケートでは、「自然に触れたり地域に関わるなどの園外活動について」の項で、「満足・どちらかといえば満足」100%の評価を得ています。

2.オープンスペースの保育室を子どもの落ち着いた生活の場に工夫と改善
建物の構造上、2階のオープンスペースを,子どもの成長過程に見合った生活空間として確保することが開設時以来の課題でした。今年度、大きな見直しを図り、2歳児のスペースは大型家具と棚で区切って落ち着いた環境を確保し提案後修正、子どもたちが自由におもちゃや絵本を取り出して遊べるようになりました。3〜5歳児室はカーテンでクラスの区切りをして、他からの視線が遮られ、集中した活動をすることができ、保育士が大きな声を出す必要がない環境になっています。音が出る活動は他クラスと合同で行ったり、他クラスが散歩や園庭で出かけているときを利用して行えるよう、職員同士で話し合い融通し合っています。また、異年齢での遊びの際は、カーテンを開けてオープンスペースで交わる時間を確保しています。

3.保護者との良好な関係作り
園には「保護者に丁寧に関わり、共に園運営を行っていく」との姿勢があり、保護者に受け入れられています。4月の保護者懇談会では、資料を作成し、運営理念、園目標、今年度の取り組みについての説明を行い、保護者から寄せられた質問について主なものを挙げて回答を懇談会議事録に掲載し、報告しています。昨年度から始めたスマートフォンを使ったICT(情報伝達技術)化については丁寧に説明し、個別対応もしています。その日の子どもの様子は保育連絡用アプリでその日のうちに発信し、70〜80%の保護者が見ています。スマートフォンを持っていない保護者には紙媒体で渡し、対応しています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1. 子どもがおもちゃを自由に取り出して一人で遊べる環境の設定
3〜5歳児のクラスでは、子どもが自由におもちゃを取り出せるようになっています。クラス内に3〜4枚のカーペットを敷いてコーナーを作り、子どもたちがそのコーナーでの遊びを相談して、おもちゃを出して遊んでいます。グループでのコーナー遊びに限らず、子どもが一人でも自由に遊べる環境を設けることが期待されます。

2. 子どもへの接し方に関する職員相互間の配慮
保育園業務マニュアルや虐待研修などで子どもとの話し方、接し方を学習し、職員一人一人は理解しています。今後は職員会議などで具体的な例を挙げて話し合いを深め、子どもの人格尊重を意識した人的・物的環境づくりが望まれます。

3. 地域支援の実施
地域に対する子育て支援の一環として、散歩先の公園で未就園児と遊ぶ機会を設けたり、貸し出し図書を地域にも開放して、保育園の見学者や休日保育の利用者を含めて育児相談などの取り組みを知らせ、広く子育て支援活動を展開することが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・運営理念は「安全・安心」「いつまでも想い出に残る保育」「利用者が本当に求める保育サービス」「職員が楽しく働ける」であり、基本方針は「子どもの自ら伸びようとする力・後伸びする力、五感を感じる保育の充実を目指  す」、園目標は「あいさつをしましょう・げんきにあそびましょう・おともだちをたいせつにしましょう」として、子どもを尊重したものとなっています。

・保育園業務マニュアルに子どもとの話し方や接し方についての規定があり、保育士はマニュアルに基づいて保育にあたっています。

・園で使用する持ち物は男女共有となっています。遊びや生活発表会の行事の役割なども性別による区別は行わず、子どもの希望する役割を担っています。子どもに対して男女の役割を固定的にとらえた遊びや保護者に対しての母親、父親の役割を捉えた話し方や表現はしていません。父の日、母の日のイベントも行っていません。

・重要事項説明書に個人情報の利用について、写真等の取り扱いにおけるプライバシー保護などへの配慮の項目を記載し、入園説明会において保護者に説明し、署名をもらっています。個人情報に関する書類は、事務室で保管し、施錠しています。

・虐待対応マニュアルがあり、職員会議で虐待について確認をしています。園内研修で「これって虐待?」として14の事例をあげて個々のケースが虐待に当たるか否かを学んでいます。職員は子どもたちの登園時の様子や着替えのときに異常がないかを観察し、早期発見に努めています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・乳児クラス(0歳、1歳)では、子どもの安全面に配慮した大きさのおもちゃや光るおもちゃ、保育士の手づくり人形、絵本などを置いています。2歳児から5歳児のクラスにおいても子どもが自由におもちゃを取り出せるようになっていますが、出すおもちゃ類は決めたマットの数だけ子どもたちが相談して出しています。1歳児クラスでは子ども自身で片付けることができるように、絵本棚には棚と同じ色テープを本に貼ると同時に棚には本の写真を貼っています。子どもの年齢、発達、興味に合ったおもちゃが子どもの側に有るような環境構成に配慮しています。

・一斉活動では、ルールや順番を学んでいます。鬼ごっこやしっぽ取りなどルールのある遊びを取り入れ、年齢や発達に応じてルールを守って集団で遊ぶ楽しさを伝えています。職員は子どもたち一人一人が興味や関心を持って遊べるように、言葉をかけて遊びに誘っています。

・2歳児から5歳児まで、ワンフロアーで活動しています。異年齢の子どもがかかわる日々の生活の中で、年少者への思いやりを持ったり、我慢することを学んだりしています。

・天気の良い日は、毎日散歩に行っています。季節によっては、夕方の園庭遊びも行っています。子どもの発達段階や体力に応じて散歩コースや公園を選んでいます。固定遊具やボール遊び、縄跳び、鬼ごっこなどの遊びを取り入れ,発達や年齢にあった身体運動を行うようにしています。

・子ども一人一人の食事量や好き嫌いに配慮し、子どもを励ます言葉で支援を行い、食べる意欲と完食の喜びを味わえるように配慮しています。5歳児クラスの子どもたちは、子ども自身が食べられる量をよそっています。2歳児から5歳児まで、毎月クッキングを行い、子どもたちの食事への興味や関心が持てるように工夫しています。夏まつりでは、保育園の給食に出している、カレー、お星さまゼリー、フライドポテトなどを提供し、保護者が試食できるようにして、保育園の味付けを知ってもらうようにしています。

・乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、うつ伏せになって寝ている子どもはあおむけに直しています。0歳児は5分間隔、1〜2歳児は10分間隔で呼吸チェックのため子どもの体に触り、子どもの睡眠の軽い覚醒を促しています。3〜5歳児については30分間隔で午睡確認を行っています。5歳児は1月から午睡を無くし、就学に向けて生活リズムを整えています。

・排泄は個人差を尊重しています。0〜2歳児は連絡ノートに排泄状況を記入し、一人一人のリズムを把握し、無理なく幼児用トイレに移行できるようにしています。おもらしをした場合もトイレでさりげなく速やかに取り替え、子どもの羞恥心に配慮しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園前説明会は、3月初旬に開催しています。園長から入園のご案内(重要事項説明書)に 沿って全体説明をした後、各クラスに分かれて個別面談を行っています。保護者から提出してもらった「児童家庭調査票」「お子様の状況について」「健康診断書」や入園前面談シートにより、子どもの生育歴や家庭での状況を把握し、職員が必要に応じて確認できるようにしています。

・年齢別に、年間指導計画、月間指導計画、週案を作成し、評価・反省欄を設けて、必要事項は次月(次週)の指導計画に反映させています。3歳未満児と幼児の特別に配慮を要する子どもについては、個別に月間指導計画を作成しています。

・アレルギー対応の献立表を用意して保護者に配付し、連携を密にして除去食を提供しています。アレルギーのある子どもの食事は、トレイの色を変え、配膳時に調理室と保育室の複数職員でアレルギーチェック表に基づいて確認を行い、テーブルを別にして職員が傍について誤食防止に努めています。

・特別に配慮を要する子どもや食物アレルギーのある子どもなどについては、適切な対応の仕方を全職員で共有し、職員会議で案件があればケース会議に切り替えて話し合い、職員会議の議事録にケース記録として対応の仕方を記入しています。

・障がい児には個別指導計画を作成し、日々生活記録を取っています。横浜市北部地域療育センター、特別支援学校、設置法人発達障害チームと連携を取って相談できる体制を取っており、保護者と定期的な話し合いを持っています。

・苦情受け付け担当者は主任で、解決担当者は園長となっています。苦情受け付け体制について、入園のご案内(重要事項説明書)に記載があり、入園前説明会で保護者に説明をし、玄関に掲示しています。玄関にご意見箱を置き、運営委員会、保護者面談や行事後のアンケートで保護者からの意見や要望を聞いています。年度末には保育園運営に関するアンケートを実施しています。

4 地域との交流・連携

・職員会議でイベント参加の感想や、保護者から育休対応の相談などについて話し合い、子育てニーズの把握に努めています。地域の情報は園長が出席した都筑区公私立園長会や幼保小連携会議での情報を職員会議でフィードバックすることで職員に周知しています。

・休日保育は給付型に加えて一時保育も実施しています。毎回7〜8名の参加があり、2〜3名のキャンセル待ちが出ています。休日保育は系列園30園の協力を得て開催しています。

・自治会に入会し、所属する自治会の役員を園の行事に招待しています。ハロウィンには近隣の商店に依頼して、子どもたちにお菓子を渡してもらったり、お泊り保育の時には近隣の商店から食材の購入をしたり、警察署、福祉施設の訪問など近隣と友好な関係を築くための取り組みを行っています。

・設置法人によるボランティア受け入れマニュアルが整備され、受け入れにあたり、事前にオリエンテーションを行い園の基本方針や子どもへの配慮などを説明しています。受け入れは園長、主任が担当し、実習内容はボランティアの希望を考慮して行うようにしています。受け入れの記録はボランティアファイルに綴っています。ボランティア終了後は口頭でのアンケートと紙面でのアンケートを行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園のパンフレットを系列園や都筑区役所福祉保健センターに置いています。また、設置法人のホームページ、園のブログなどで、日々の保育の様子を更新し情報提供を行っています。ホームページには休日保育の情報を掲載しています。

・保育園業務マニュアル及び就業規則に守るべき法・規範・倫理などが明文化され、社員に対する研修も行われています。コンプライアンス委員会を設置しており、職員が直接委員会に通報することができる制度があります。委員会への連絡先は職員の更衣室に掲示しています。行動規範(クレド)を策定し全職員に配付しています。

・園長は、設置法人園長会(月1回)、都筑区公私立園長会議(年6回)、幼保小連絡会議(年2〜3回)に出席し、情報の収集をしています。園長が得た情報で重要なものは職員会議で職員に知らせています。園運営上の重要事項は職員会議で説明して全職員に周知し、改善に向けて取り組んでいます。今年度より階別リーダー会議、クラスリーダー会議を設け必要に応じて話し合いを行うことで、迅速に職員に伝わるようにしました。

6 職員の資質向上の促進

・毎年、設置法人研修担当は職員に対し研修に関するアンケートを実施し、研修計画を作成しています。職員には、必須の階層別研修と自由選択研修があります。自由選択研修は非常勤職員も受講することができます。内部研修は年6回行い、園長が講師となり「保育の現場での保育士による虐待について」や看護師による「衛生会議」などを行いました。出席できなかった職員や非常勤職員には議事録を回覧して、内容の共有を行っています。

・職員の自己査定シートを用意しており、自己査定シートを基に年2回園長と職員面談をして、ねらい、目標などの振り返りを行って、進捗情況の確認をしています。職員は都筑区主催の「育ちと学びをつなぐ(アプローチカリキュラム)」や「積み木遊び」などの研修に参加し保育技術を学んでいます。また、横浜市北部地域療育センターの巡回指導や設置法人の発達支援チームの巡回訪問などで相談や助言を受けることができます。

・設置法人で作成した「人材育成ビジョン」があり、職員の経験・知識レベルに応じた期待値が明文化されています。保育園業務マニュアルには職務分担が明確にされています。園長は臨機応変に対応し、責任の所在を明らかにするため、クラス内のことについては担任に任せています。権限を委譲された件について、園長・主任への報告・連絡・相談を徹底するよう指導しています。

・設置法人策定の実習生受け入れのガイドラインがあります。受け入れにあたり、事前にオリエンテーションを行い園の基本的な考え方・方針を伝えています。受け入れの担当は園長、主任となっています。実習日程表が作成され、実習日誌には反省と考察を記載するようになっています。実習中には、配属クラスの担任が記録のチェックをしたり、アドバイスをしたり意見の交換をしたりしています。実習期間終了後には、主任や関係職員との反省会を行い、保育者からのアドバイスや実習生からの質問や意見のやり取りを行うようにしています。

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