かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク新杉田保育園(11回目受審)

対象事業所名 アスク新杉田保育園(11回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 235 - 0032
磯子区新杉田7-11 アビシニー新杉田1階
tel:045-770-6731
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
アスク新杉田保育園は、JR根岸線の新杉田駅、シーサイドラインの新杉田駅より徒歩5分の地にあります。4階建てマンションの1階のワンフロアに乳児室(0歳児・1歳児)と幼児室(2歳児〜5歳児)があり、0歳〜就学前の児童38名(定員40名)が在籍しています。
周辺には駅ビルをはじめとするマンション・大型商業施設が立ち並び、目の前を産業道路が走っていますが、近傍には新杉田公園をはじめとする大小の公園があり、子どもたちが散歩をして楽しむ環境が整っています。
平成20年4月1日に開園された保育園で、園目標に「じょうぶな心・すなおな心・やさしい心・げんきな子」を掲げ、産休明け保育・延長保育、障がい児保育を提供しています。

【特に優れていると思われる点】
1.全職員が全ての子どもの様子を把握した保育の実施
保育室がワンフロアにありますが、幼児室の限られた保育スペースには2歳児から5歳児までが一緒に入っており、低い棚で仕切ってクラス別に活動しています。また、乳児室には0歳児と1歳児が一緒に入って活動しています。
このため、全職員が一人一人の子どもに目が届き全ての子どもの様子を把握しており、保護者へもクラス担当職員に限らず全職員が話をしたり、子どものエピソードを伝えることができています。

2.遊びや活動に応じた保育スペースの有効活用
幼児室には2歳児から5歳児までが入って活動をしていますが、職員は遊びや活動に応じて部屋を仕切っているロッカーや棚などを素早く移動して、次の活動のための空間を作り出しています。
あるクラスが散歩に出かけると、その場所に他のクラスが移動し、残った保育スペースを広く模様替えして体育教室などの普段できない活動に使用しています。

3.保育内容を充実させる食育計画の立案と実施
栄養士が食育年間計画を作成し、2歳児から毎月クッキング保育を行っています。クッキング保育では、毎月、3歳児クラスは日本の郷土料理をテーマに沖縄のゴーヤチャンプルやきんぴらなどを、4、5歳児クラスではピザやカレー、ボルシチなど世界の料理を,テーマにして作り、食に関心が持てるようにしています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.安全対策の確実な実施
地震を想定して、背の高い棚やロッカーには突っ張り棒で転倒防止策を講じています。また背の低いロッカーや棚には部屋を頻繁に模様替えするので固定はせず滑り止めマットを挟んで対策を講じています。
部屋の模様替えは短時間で対応しているので、滑り止めマットなどを忘れずに設置することが期待されます。

2.地域での子育てを支援するためのサービスの提供
園庭が無く、室内のスペース、職員数が限られているため、一時保育、交流保育、園庭開放は行っていません。しかし、保育園は多数の絵本や保育士という優れた人材を有しており、これらの資源を活用した地域の子育てを支援するためのサービスの提供が期待されます。

3.保育園の理解促進のための取り組み
自治会には入っておらずボランテイア受け入れも実施していません。自治会に入り、積極的に参加し保育園の情報を発信し保育園の存在を認識してもらうとともに、自治会の回覧板・掲示板を活用して保育園の行事・活動をアピールし、保育園の理解を促進させることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもへの接し方やしかり方など、言葉が適切でない場合や自尊心を傷つけていないかなど職員は互いに注意し合い、園長が気付いたときは注意しています。

・職員は設置法人の研修などで、子どもの人権尊重について学び、設置法人作成の「保育園業務マニュアル」に、子どもに対する話し方や接し方について記載されており、職員は十分に認識しています。

・保育室内が狭いため、友だちや職員の視線を意識せずに一人で過ごせる場所を常時作るのが難しい状況ですが、段ボールで作った仕切りで落ち着ける場所を作っています。なお、子どもと一対一で話し合える場所として、廊下や事務室を利用しています。

・「虐待対応マニュアル」が整備されており全職員には周知するとともに、職員同士で気になることがあれば相互に注意し合う体制ができています。また、新しい職員には園長から注意喚起しています。
なお、虐待が明白な場合には、園長に迅速に連絡し、磯子区福祉保健センターこども家庭支援課や横浜市南部児童相談所に通報する体制を整えています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・おもちゃ教材は低い棚やケースに入れ、子どもが出したり片付けしやすいようになっています。

・乳児には年齢に合わせて大きさの違うブロックやぬいぐるみ、自動車などを用意し、幼児クラスにはアイロンビーズ、小さなブロック、絵本、カルタやお絵かきができるようになっています。保育室のスペースが限られているため、子どもの興味のあるものを複数用意して、子どもが選んで遊べるようにしています。

・運動会やクリスマスお遊戯会では題材を子どもたちが好きな絵本から決め、役やせりふを自分で決め、ダンスをみんなで決めています。また遊びのルールを子どもたちの意見で変更したりしています。

・プランターで、オクラ、ニンジン、つるむらさき、チューリップを栽培しています。子どもたちは水やりをし、観察をし、収穫した野菜を給食で食べたり、制作活動につなげています。

・散歩では、季節の移り変わりを感じ、落ち葉や木の実を拾って、制作活動を行っています。2〜5歳児は食材を搬入している業者に野菜を見せてもらって触れる機会を持ち、4、5歳児は、畑に行き収穫体験を持ちました。

・年齢や発達に応じた体操教室やリトミックを行い、いろいろな楽器に触れる機会を持ち、子どもたちは音楽に合わせて自由に踊ったり歌ったり自由に表現しています。

・幼児クラスでは自由画帳、クレヨンを自分で持ち、粘土、折り紙、塗り絵が用意され、自由に取り出して使っています。廃材や素材は限られたスペースのため、常には用意されてはいませんが、時期を決めて用意し、制作を行うこともあります。

・子どもたちは毎日散歩に出かけ、近隣の人と元気よくあいさつを交わしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・「安全と安心を第一に」「いつまでも想い出に残る施設であること」「本当に求められる施設であること」を運営理念とし、基本方針も「子どもの自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育てる保育、「五感で感じる」保育の充実を目指し、子ども本人を尊重したものになっています。

・保育課程は、子どもの自主性や自ら伸びようとする力、五感を感じる保育を中心に子どもの最善の利益を尊重し作成しています。

・年間指導計画は4期に分けて作成し、期ごとに評価・見直しを行い、月間指導計画は月ごとに評価・見直しをし、評価・見直しした結果は翌期の計画に反映しています。

・保育内容などの相談・苦情・要望の窓口については「入園のご案内(重要事項説明書)」に示されており、また、保育園としては地域の民生委員に第三者委員を委託し、園内掲示にも第三者委員の氏名・連絡方法を掲示しており、第三者委員に直接苦情を申し立てることができます。
また、他機関の相談窓口としては、磯子区福祉保健センターこども家庭支援課の相談先を掲示しています。

・「苦情解決に関する要綱」で基本事項が整理され、「保育園業務マニュアル」の中にクレーム対応について整理されています。
保育園だけで解決のできない事案の場合には、設置法人の運営支援課やマネジャーを交えての話し合いや磯子区福祉保健センターこども家庭支援課などと連携がとれる仕組みになっています。

・設置法人作成の「保育園業務マニュアル(災害・緊急時の対応及び消防訓練)」や「事故防止・対応マニュアル」「震度5度以上保育園地震・防災ガイドライン」「不審者侵入対策マニュアル」があります。
なお、地震を想定して、背の高い棚やロッカーは突っ張り棒、背の低いロッカーはスペース変更のため固定はしていませんが、転倒防止のため滑り止めマットを挟むなどの対策を講じています。

・病気や事故発生時の緊急連絡フローチャートを作成し、事務室に掲示しています。また、毎月1回、地震、火事などを想定した避難訓練を実施しています。4月・11月には不審者訓練を行っています。

4 地域との交流・連携

・夏祭りに地域の方を招待したり、公園で地域の方と一緒に遊んだ際に相談にのるなどして、地域の子育てニーズを把握しています。

・地域の保育園や小学校と協力して交流会を行い、磯子区幼保小連携会議で「気になる子どもの対応」についての勉強会を行いました。

・年度末の職員会議で、地域の子育て支援について話し合いを行っていますが、体制が整わず実施には至っていません。

・磯子区役所から送られてくる育児に関する情報を園見学者に配布しています。園の玄関に育児相談の張り紙を貼り、毎週火曜日に育児相談を行っています。

・数年前にボランティアを受け入れた実績はあり、その際には「ボランティア受け入れマニュアル」に基づき職員に説明し、保護者に周知していますが、昨年・今年とボランティア受け入れ実績がありません。

・横浜市南部地域療育センター、横浜市南部児童相談所、磯子区福祉保健センター、医療機関など必要なリストを作成し、廊下に掲示して職員にも周知し、連携がとれる体制にあります。設置法人の臨床心理アドバイザーとも相談できる体制にあります。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・全職員が入社時に園長と「就業規則」や「保育園業務マニュアル」で守るべき法・規範・倫理などが明文化されていることを確認しています。不適切行為にかかわる内容が明示されており、職員会議などで話し合っています。

・設置法人の園長会議で他施設での不正や不適切事例が話し合われており、園長はそれらを持ち帰り職員会議で周知するとともに自園での対応を決めています。

・理念や基本方針は玄関や廊下に掲示するとともに、職員にはクレド(行動規範を記載したもの)を配付しています。職員は運営理念・基本方針の意義について職員会議で話し合っており、園長は理念・基本方針を職員が理解しているかどうか、年度初めおよび途中に質問をして確認しています。

・保育園の運営や設置法人からの重要な事案については、職員と話し合い、保護者には運営委員会で意見を聞いたうえで、手紙で知らせ、意思決定をしています。

・平成27年度〜29年度の長期事業計画が策定されています。来年度以降の中長期事業計画については2月の職員会議で話し合い策定するとのことですが、理念や基本方針を実現するための課題を明確にして、進捗状況を具体的に把握できるような計画にすることが期待されます。

・事業運営に影響のある情報の収集・分析は設置法人で行っており、各保育園にはFAXや設置法人で開催される園長会議で情報提供されています。設置法人では園長会議の後で、園長同士で話し合い重点改善課題を決定する仕組みを持っており、園長はそれらの情報を持ち帰り全職員に周知し自園としての対応を決定しています。


6 職員の資質向上の促進

・設置法人が階層別研修を多数準備しており、階層別に経験年数に応じた人材育成ビジョンに照らし合わせながら人材育成計画が策定されています。

・職員は年度初めに年間の研修計画を立て資質向上に向けた計画を立てており、年2回園長と面談し、その達成状況を確認しています。職員は年度初めに目標を立てており、自己評価シートにより年3回自己評価し前期・後期ごとに振り返りを実施しています。園長は一人一人の目標を把握して助言をしています。

・設置法人作成の「保育園業務マニュアル」や「保育士人材育成ビジョン」に職員の経験や能力に応じた期待水準が明文化されています。

・年2回園長は職員と面談し意見や要望を聞き必要な対応をしています。また、職員が希望すればマネジャー、スーパーバイザー、設置法人運営課職員と面談できる仕組みがあります。

・「実習生受け入れマニュアル」があります。今年度の受け入れは1名でした。受け入れにあたり職員には事前にマニュアルの説明・周知をし、保護者・子どもたちには園だより・クラスだよりで事前に知らせています。受け入れは園長が担当しており、オリエンテーションを行い実習生の意向を確認しています。学校側・実習生の要望を踏まえて実習プログラムを作っています。実習生と職員との意見交換の機会を設けており、保育の参考にしています。

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