かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ゆめいろ保育園

対象事業所名 ゆめいろ保育園
経営主体(法人等) 株式会社夢のいろ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0231
中央区相模原4-8-6ヴィラ相模原1階
tel:042-707-8357
設立年月日 2009(平成21)年01月13日
公表年月 2018(平成30)年08月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

●【ゆめいろ保育園の立地・概要】
ゆめいろ保育園は、JR横浜線相模原駅から300mくらい横浜線沿いに東南に向かい、徒歩で5分程度のマンションの1階・2階を園舎とした中規模の保育園です。ゆめいろ保育園が位置する相模原市は、神奈川県下3つ目の政令指定都市であり、東京のベッドタウンとして急激に人口(70万人強)が増加し、リニア新幹線開業の暁には橋本付近に新駅が設けられる予定であり、益々の発展が見込まれています。相模原駅周辺は、北東側に米軍基地(軍属の住宅地)が広々と存在し、16号線寄りに相模原市役所、相模原中央区役所が隣接し、相模原市の中心地として発展しています。
ゆめいろ保育園は、株式会社夢のいろの経営であり、平成21年に設立された定員50名の保育園です。園舎は、1階の全フロアを年齢別に区切り、0歳児、1歳児の保育室と、3歳〜5歳児の2つの保育室と調理室を設け、2階に2歳児の独立した保育室を設けています。また、同マンションの5階には職員室、事務室、会議室兼用のスペースを有しています。ゆめいろ保育園は、少人数できめ細やかな丁寧な保育を実施し、職員が明るく元気に保育にあたり、保護者とのコミュニケーション、信頼関係も良好に保たれ、職員、子ども、保護者が家族のように温かな雰囲気の保育園です。

●【ゆめいろ保育園の保育の方針】
ゆめいろ保育園の理念は、「思いやりの心、生きる力と可能性の芽を育てます」を掲げ、保育目標は、1.「たっぷりと愛情を注ぐことで、互いに思いやる心を育てます」、2.「じっくりと遊ぶことを通して、豊かな感性や創造性の芽を育みます」、3.「じっくり見守ることで、自主性を育みます」、4.「ゆったりとした家庭的な雰囲気の中で、基本的生活習慣と健康を養います」等を目指して保育を実践しています。ゆめいろ保育園の特徴としては、@年齢別保育と異年齢児保育をバランス良く実施し、双方の良さを保育に生かしています。A家庭的な小人数のクラス編成を行い、目の行き届いた丁寧な保育を実践しています。B「ゆめいろキッズプログラム」(創育、音育、体育、食育、知育に関するプログラム)等、子どもが楽しんで取り組めるプログラムを準備し、保育で実践しています。C年間行事を通して、園バスで出かける等、ワクワクした楽しみと様々に学ぶ機会を提供しています。Dバラエティ豊かな園内調理による食育で「食」への興味・関心につなげるよう取り組んでいます。E子どもたちが健康で明るく活動できるよう、保育環境を清潔に安全に整備しています。また、特徴的な保育を進めると共に、幼児期に獲得すべき「思いやる心」、生涯に渡って役立つ「生きる力」を育み、ダイヤモンドの原石のような子どもたちの「可能性の芽」を見出し、身につける機会を提供し、子どもたちの主体的な遊びを尊重して保育にあたっています。


《優れている点》
1.【「ゆめいろキッズプログラム」の「音育」プログラム】
ゆめいろ保育園では、「可能性の芽を育てる」をテーマに、子どもの可能性を伸ばすために、乳・幼児プログラムに取り組んでいます。0歳から6歳までの大切な時期に、愛情を感じ、生活習慣や集団生活、協調性を学び、子どもが関心を抱くものを育てていくことが大切です。ゆめいろキッズプログラムは、それらの目的を持ち、創育、音育、体育、食育、知育の5つの分野で実践しています。5つの分野の中で特に、3つの分野を特徴として特記しました。1つ目は、「音育」プログラムです。音楽の楽しみを通して、子どもの感性を養い、リズム感、情緒、音感等を促すよう、アメリカで開発された「Music Together 」という乳・幼児プログラム(英語で行うリズムのプログラム)を導入しています。日本国内の保育園ではゆめいろ保育園が初めてであり、「Music Together Preschool Program」 導入校として認定され、「Music Together」の講師資格を有した外部講師が指導にあたり、ゆめいろ保育園の子どもたちは音楽を楽しく吸収しています。
2.【「ゆめいろキッズプログラム」の「体育」プログラム】
ゆめいろ保育園では、5つの分野の「ゆめいろキッズプログラム」を展開していますが、プログラムの「体育」では、多様な動きが経験できるよう、様々な遊びを取り入れ、心身の発達を促しています。園では、職員が「幼児体育指導者」の認定を取得し、0歳児〜1歳児クラスに1名、2歳児クラスに2名、3歳児〜5歳児クラスに1名を配置し、子どもの体育の指導者として専任で担当し、他の保育士の指導も行っています。体育では、平均台やマット運動等、系統立てた正しい安全な体育指導を実施しています。戸外活動では、園バスを保有し、体を動かして遊べる公園まで出かけ、十分に体を動かし、体力作りにつなげています。夏季は、「相模原公園」のせせらぎゾーン等に行って水遊びを行い、噴水のある麻溝公園や、淵野辺公園、小山の方まで足を伸ばし、LCA国際小学校北の丘センターの流れるプールには夏中、最低2回は出かけています。大型遊具は2歳児の後半から活用するようにし、安全を重視して体力増進に取り組んでいます。
3.【「ゆめいろキッズプログラム」の「食育」プログラム】
5つの分野の「ゆめいろキッズプログラム」での「食育」プログラムでは、畑作業や苗植えの栽培体験を行い、さつま芋植えや、さつま芋掘りを経験し、収穫を喜び、自分たちで作った作物を味わい、食の感謝と共に食育に力を入れています。食育では、定期的にキッズクッキング(調理体験)を行い、職員と子どもたちでケーキ作りや、クッキー作り、カレー等を調理し、みんなで食べる楽しさを伝え、お正月には餅つき会も行っています。また、園内調理の給食・おやつは栄養バランスを考えた子どもたちが好むバラエティ豊かな献立を提供し、おいしく楽しく給食を摂り、食への興味・関心につなげています。
《工夫を要する点》
1.【さらなる職員の質の向上について】
ゆめいろ保育園は、0歳〜1歳児、3歳〜5歳児がワンフロアを2つの保育室に分けて保育を行い、2歳児は2階に保育室を設け、加えて、職員室は5階という、保育士が分散した配置となっています。「ゆめいろキッズプログラム」で2歳児の保育室を活用して展開する場合もあるようですが、職員が分散しがちな体制において、個々の職員の資質が求められてきます。例えば、各職員が担当するクラスを見る他に、他の職員とも有機的な展開が要求される場合等、各職員の資質が求められる場面となります。ゆめいろ保育園の職員の方々はみんな明るく、元気ですが、さらにコミュニケーション技術を高め、職員一人ひとりが力を付けていく必要性が求められると考えますので、より一層の研鑽を期待いたしております。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●人権の尊重に関しては、「就業規則」及び、「職員ルールブック」を備え、子どもの人権について明示しています。「職員ルールブック」は園の基本とし、これに沿って「行動指針」を策定し、子どもに対する接し方の指針を定め、職員に周知しています。また、過去のクレーム事例等を参考にし、職員会議等で振り返りと改善策を話し合い、対応方法に反映させています。保護者に対しては、園側の価値観を押し付けることは控え、丁寧な対応に努め、子どもの名前の呼び捨てやニックネーム(保護者が普段使っているものは除く)は言わないよう心がけています。
●性差、国籍等による差別禁止については、「職員ルールブック」に項目を設け、事例に基づいて職員間で話し合い、職員の「気づき」を「職員ルールブック」に記載されている項目内容につなげ、実際に共有認識が図れるようにしています。
●子どもの虐待予防や早期発見に関しては、「児童虐待対応マニュアル」に沿って虐待の定義について周知し、「職員ルールブック」を活用して研修を行っています。園長は、子育て支援センターとのケース会議に出席して情報交換を図り、相模原市の児童相談所とも連携を図っています。園では、要保護児を受け入れ、2〜3か月に1回、児童相談所と会議を行い、情報は記録しています。
●個人情報保護に関しては、「就業規則」、「個人情報取扱い規程」に明示し、職員がいつでも閲覧できるようにしています。写真の肖像権については、入園時に保護者から同意書を得ています。写真掲載の承諾を得ない場合は、園の掲載のみにならず、他園、小学校にもその旨を伝えています。ホームページについては、パスワードを設定し、写真等、情報の漏えい防止を講じ、配付物についても配慮しています。守秘義務については、職員と労働契約時に誓約書を交わし、会議等で個人情報の保護について事例を基に伝え、職員は確認しています。園内の情報が他の保護者に漏れないように気を付けています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●家庭との連絡、情報交換の手段・方法等、家庭との情報交換は、乳児は連絡帳を設け、家庭と連携を密にし、幼児は、シール帳(今年度からは文章も書きこめるものを採用)を活用し、1日の活動の様子を伝え、口頭でも保護者に伝えるようにしています。毎月、クラスだよりを発行し、園の情報、子どもの様子を伝えています。園では、伝達ノートを玄関先に設置し、情報等は職員間で共有し、保育に生かしています。また、緊急時連絡先の一覧を作成し、メール連絡網のシステムの導入により、迅速な情報提供もできています。職員は、連絡帳の書き方について、外部研修に参加し、園全体で標準化が図れるよう研鑚しています。
●異年齢活動の計画を策定し、年上の子どもは年下の子どものお世話をしたり、年下の子どもは年上の子どもに憧れる関係の構築を目指し、異年齢で楽しむ共有の時間を通して他者への思いやりの心を育んでいます。子どもたちに一人ひとりに個性があり、一人ひとりが違うから素晴らしいことを伝え、子ども同士で良いところや苦手なところを認め合えるよう援助し、ゆめいろ保育園独自の「ゆめいろキッズプログラム」や遊びを通して友達を大切にする心がもてるよう取り組んでいます。
●保育の場面に応じた会話は人間関係を維持し、良好な関係を保つ重要な要素であることを理解し、子ども同士のトラブル等、要求や気持ちを正確に伝えられる会話を援助するよう心がけています。低年齢児では言葉の足りない点を代弁し、事前に噛み付きや引っかきが起らないよう気持ちを理解するよう心がけ、高齢児ではケガをしないよう見守りながら子ども同士で解決できるよう見守り、援助しています。園では、人間関係作りの基礎力を育み、コミュニケーション、他者と心を通わせられるよう育んでいます。
●園の「ゆめいろキッズプログラム」内の「Music Together」(音楽とリズム)、ダンス、創造アトリエ、体操等、自由表現を楽しむ機会を提供し、子どもの思考の多様性を育んでいます。また、感性・創造への気付きにつなげるよう援助しています。
●園では、園バスを保有し、子どもの移動手段と安全性を確保し、比較的遠い目的地でもあっても、四季折々の自然に触れることができる季節に応じた場所、公園等に積極的に出かけています。子どもたちは四季の草花、季節ごとの昆虫等を発見し、戸外活動で十分体を動かして楽しさを味わい、四季の空・風を感じ、五感を育んでいます。保護者からも戸外活動に好評を得ています。
●基本的生活習慣の自立、生活リズムについては、園生活のリズムを一定にするよう努め、時間配分を考慮して進め、保護者と連携を取りながら一人ひとりの対応に努め、心身のバランスの発達のサポートを心がけています。また、意欲につなげるチェック表を活用し、自立への支援を行っています。
●アレルギー疾患を持つ子どもについては、「アレルギー対応マニュアル」を完備し、医師からの生活管理指導表に基づき、栄養士が中心となってアレルギー児用献立を作成し、保護者と確認しています。食事の提供では、職員間で除去食品を確認し、誤食がないよう徹底しています。配膳では、調理、保育士間で除去物を確認の上、誤配・誤食・誤飲がないよう十分留意しています。また、アレルギー対応について研修を実施し、全職員が理解して対応できるよう研鑚しています。
●毎月、ゆめいろ便り(園だより)、クラス便りを発行し、日々の活動、子どもの様子を伝えています。園だよりでは、月の行事予定を示し、月の活動の写真(保護者同意済)を掲載し、その月の楽しい予告や、季節の一言を載せる等、わかりやすい内容になっています。各クラス便りでは、保育士の手書きで温かい内容になっており、各クラスの特徴がわかり、近況報告や、月ごとのお願い等を載せて保護者に伝わるように配慮されています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ●苦情解決システムは、入園のしおり(重要事項説明書)に苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を明示し、苦情受付の体制を整えています。苦情受付方法に関しては、入園のしおりに記載し、玄関に設置して保護者に周知しています。また、苦情解決に関する規程を設け、「苦情の対応に関する実施要綱」を作成し、職員に周知しています。苦情に関する受付から解決までの経過の記録については、「苦情・要望報告書」に記載し、苦情受付担当者は主任とし、受けた苦情等は、受付簿に記録し、受付簿、苦情・要望報告書は施錠できる書庫に保管しています。第三者委員を設置し、氏名・連絡先を事務所内に掲示しています。現状、報告内容はありませんが、必要に応じて電話連絡で連携を図り、継続してお願いしています。園の体質改善は第三者評価を通して、改善点等を明確にして行く予定でいます。
●環境、玩具、床等の除菌・消毒については、「保育健康管理マニュアル」内の資料5「消毒薬の使い方」に環境・玩具、床等の薬剤・方法について、用途別に規定しています。「時間別準備、掃除マニュアル」の中に消毒について記載し、「消毒シート」に記入し、除菌、消毒、清掃を実施し、チェックを行っています。特に、乳児の玩具は用途別に毎日、湯洗い、水洗い、日光消毒等を実施し、清潔・衛生を心がけ、安全・衛生チェックを行っています。
●感染症(季節的)予防については、「保育健康管理マニュアル」内の、「感染症対応マニュアル」に季節的な感染症の予防、感染症予防の基本的チェックポイント、感染症流行時の健康観察について、感染症が発生した(疑いのある)場合のチェックポイントを完備し対応しています。また、「保育園における新興感染症等危機対策マニュアル」を備え、予測するための情報収集・提供の方法を記載し、各種感染情報等については相模原市より入手し、情報は会議等で職員に周知し、保護者にも啓蒙しています。
4 地域との交流・連携 ●地域の子育て支援事業は、園のホームページや、チラシ、玄関等にポスターを掲示して案内しています。子育て支援活動では、図書の貸し出し、園行事への招待を行い、参加を促しています。ゆめいろ保育園では、定期的に「前向き子育てプログラム」(トリプルP)のセミナーを実施し、子育て支援の必要な方に向けて参加を募っています。年2回、地域の小学校と交流会を開催し、地域の保育園の年長児が集まり、ゲームやカード交換等で楽しく過ごす「合同お楽しみ会」も開催し交流を図っています。また、幼保小との連携に係わる研修に参加し、地域の福祉ニーズの情報収集を行っています。
●園では、地域子育て支援活動として、園のホームページ、園舎の外の掲示板に園行事を掲載して情報提供を行い、園内の情報コーナーでは地域の育児や保育資源の情報を案内しています。また、園行事に参加を促し、絵本等の貸し出し(毎週金曜日10時〜17時)も実施しています。子育て家庭の交流事業では、母の日のプレゼント、七夕祭り、お誕生会、「ゆめいろキッズプログラム」での遊び等、毎月、参加を促しています。
●相模原市主催の「保育ウィーク」に相模原市内の認可保育園が参加し、期間を設けてイベントを実施しています。演劇やコンサート等の企画に協働したり、子どもの相談を始めとする子育て家庭の支援を展開し、協働しています。ゆめいろ保育園では、子育てに関する相談を保育士や栄養士等のスタッフが随時受けつけ、子どもの成長段階の問題や離乳食等、具体的な育児に関して相談に乗り、園の理解にもつなげています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●職員の自己評価は、園独自の「評価シート」を活用して実施し、指導計画と併せて課題を抽出し、取り組みの状況と改善結果が把握できるようにしています。園で実施した評価結果は、年1回、各クラスに掲示し、保護者に開示しています。反省と改善は保育に反映させています。
●園の情報は、入園のしおりや、園見学者等への配付用パンフレットを設置し、相模原市のホームページ、広報誌からの情報や、園行事案内等も閲覧できるようにして情報提供を行い、園の保育方針、子どもの様子等をホームページでも掲載し、園の理解につなげています。
●保育参観・保育参加については、年間行事予定に組み入れ、事前(4月初旬)に保護者に配付し予定が立てられるよう配慮し、参加を促しています。保育参観は、各クラスで年1回実施し、0歳、1歳児のクラスは保育参加を促し、希望に応じていつでも保育参観を積極的に受け付けています。また、場合に応じて2歳児以上も保育参加を設定しています。
6 職員の資質向上の促進 ●保育理念や方針について、パンフレットに明示し、職員は入社時に、研修にて経営理念、行動指針、保育理念の説明を受けています。園長は、会議等を通して都度、職員に確認し、必要に応じて説明を行い、職員は理解を深めています。さらに、保育の取り組みの基本として、全職員に保育目標を示し、保育にあたるよう推進しています。
●職員の教育・研修では、年度初めにキャリア別の年間研修計画を作成し、具体的な研修の一覧表を作成して職員に示しています。園内研修では、「アレルギー児について」、「保育所保育指針について」、「子どもの主体的な遊びについて」等、テーマを定めて、職員間で意見交換を図り、研鑚に努めています。外部研修では、職員個々に興味ある研修内容、職務上必要な研修内容等をテーマを持って参加するよう推奨し、職員の資質向上に力を入れています。
●職員が外部研修を受講した際は、研修報告書を提出し、ルール会議で伝達研修を行い、知識の共有化を図っています。研修報告書は、園長、主任が確認し、職員の休憩室で閲覧できるようにし、保育に役立てています。

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