かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク柿生保育園(6回目受審)

対象事業所名 アスク柿生保育園(6回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 215 - 0015
麻生区上麻生5-40-4
tel:044-980-0750
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年08月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地施設の概要
  アスク柿生保育園は小田急線柿生駅北口から徒歩1分、駅すぐ前の3階建て商業ビルの2.、3階を使用し、屋上を園庭として砂場や花壇があります。近くには美山台公園、美山台中公園、浄水池公園、片平川添いの遊歩道などがあり、四季の変化を五感で感じることができ、様々な発見や体験ができます。
平成24年4月に開園、定員60名、現在1歳から5歳まで64名が在籍しています。
・園の特徴
園目標は「笑顔でのびのび元気な心と体を育てよう」「自分もお友だちも大切にする心を育てよう」「好奇心とやる気を育てよう」です。
子どもたちの楽しむ心や学ぶ楽しさを育むため、幼児教育プログラムや体操・リトミック・英語などの保育プログラム・クッキングや栽培などの食育プログラムがあります。

【特に優れていると思われる点】
1、子どもに寄り添う保育の実行につとめている
  職員は常に子どもの観察をきめ細かに行い、子どもたちのつぶやきや表情などの小さな変化も見逃さないで、その子どもの心の動きの把握に努めています。それを昼礼で話し合うことにより、職員は子どもの個々の育ちを共通理解し、子どもに寄り添った保育に努めています。その実現のためにも、保護者からの伝達事項、情報の申し送り表や職員ノートに記載して職員は共有し、指導計画の変更などを報告、検討しています。

2、音楽やリズムで保育を見直す
  「リズムで保育」を今年度のテーマとして、長期計画「情操豊かな子どもを育てる」のなかで取り組んでいます。毎月、発達に応じたリズム遊びなどの園内研修を行っています。職員が日々の活動で音楽やリズム遊びを意識することから、子どもたちが園や家庭でも歌を歌い、また、歌うことやリズムをとることの喜びや楽しさを感じています。

3、子どもの発達段階に応じたおもちゃ選び
  子どもの遊びが発展するための「おもちゃを考える」係の担当職員2名を決め、担当者職員を中心に、各クラスの玩具・設備の現状把握、検討を行い、手作りおもちゃや子どもが考えながら遊ぶ質の良いおもちゃを導入しています。1歳児は手先を使い口に入れても安全なもの、2歳児はままごとや模倣遊びができるもの、人形やぬいぐるみ手作りおもちゃ、3〜5歳児は積み木やカルタなど友だちと一緒に遊び、遊びが展開するものを選んで提供し、遊びに集中でき、遊びを通して成長する保育環境づくりの実現に努めています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1、実習生の受け入れ  
園として実習生受け入れ態勢はできており、28年度は2名の受け入れがありましたが、29年度は受け入れがありませんでした。実習生を積極的に受け入れ、次世代を担う人材の育成を図ることを望みます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・個人情報の取り扱いや守秘義務について職員は入社時研修で研修を受け、園長が職員会議や日常業務の中で指導しています。個人名が表示された書類、児童票などは事務室の鍵のかかる書棚に管理され、園外や園内で子どものプライベートなことは話をしない、児童票など個人情報が記された書類は園外に持ち出さないなど職員は個人情報保護を遵守しています。

・職員は、子どもに接するときに威圧的な態度や言葉使いをしない、せかしたり強制したりしないで「待つ保育」を大切にしています。集団活動に入れない子どもの気持ちを大切にして、子どもが落ち着ける場所で絵本読みやお絵かきで過ごし、子どもに寄り添った保育を心がけています。職員は、子どもの甘えたい気持ち、寂しい気持ちを受け止められるよう、「気付き」を大切にしています。

・設置法人作成の保育園業務マニュアルに、子どもの尊重や人権への配慮について明記し、職員は入社時の研修や階層別研修で学んでいます。園長は、職員会議や昼礼で「川崎市の子どもの権利に関する条約」も話し合い、理解促進を図っています。

・園長は、職員の虐待につながるような言葉かけや関わりが無いよう、「虐待防止対応マニュアル」に基づき、昼礼や職員会議で注意喚起・指導しています。職員は、朝の受け入れ時の観察、子どものつぶやき、着替え時の子どもの様子を観察し、虐待の予兆の早期発見に努め、虐待が疑われる場合は、園長が設置法人本部と打ち合わせの上、必要に応じて、麻生区役所保健福祉センター、川崎市北部児童相談所などの関係機関へ連絡する仕組みがあります。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・行事後のアンケートで保護者の意見や要望・希望を把握し、次年度の行事に反映しています。懇談会、個人面談、保護者が参加する行事(親子遠足、乳児給食試食会、子どもの好きな絵本、幼児手作りうどん会など)で、子どもの園での様子を伝えると共に、家庭での様子や保護者の意見・要望を聞いています。

・入園前面談で、家庭の様子を聞き、子ども一人一人の個別状況を把握しています。入園時に、保護者から「児童家庭調査票」「健康調査票」「お子様の状況について」を書面で受け取り、職員は子ども一人一人の発達過程の把握に努め、状況に合わせた保育を行っています。園長は、子どもの発達過程を理解することを目指し、平成29年度の職員の課題として、子どもの変化に関する「気付き」を標語に掲げています。

・「おもちゃを考える」係の担当職員2名、園長と各担任で、各クラスの玩具・設備の現状把握、検討を行い、子どもが考えながら遊ぶおもちゃを導入しています。1歳児は手先を使い口に入れても安全なもの、2歳児はままごとや模倣遊びができるもの、3〜5歳児は積み木やかるたなど友だちと一緒に遊び、遊びが展開するものを提供し、遊び方や遊びに集中できる玩具を取り揃えています。

・子ども同士のトラブルに関して、乳児の場合はケガのないよう仲介、代弁することで相手の気持ちを理解できるように援助しています。幼児の場合は、子ども同士のやり取りを見守り、必要な場合は互いの話を聞き、子ども同士で解決できるよう援助しています。

・職員は、子どもの興味や関心に注意を払い、子どもの心が豊かに育まれるような室内環境を整え、声かけして子ども同士で一緒に遊びが楽しめるよう援助しています。

・特別に配慮を要する子どもに対しては、設置法人の発達支援チームの巡回指導でアドバイスを得て、個別支援計画を作成して個別の援助を行っています。子どもの保護者とは、連絡帳や申し送り表で日々の状況を伝えると共に、設置法人本部の発達支援チーム、川崎市北部地域療育センター、嘱託医、麻生区役所保健福祉センターなどから育児方法や就学相談についての助言を得て、職員間で情報共有し、保護者の気持ちに寄り添った援助を行っています。

・職員は、朝の受入れ時に子どもの体調の変化や様子を必ず保護者から聞き、確認した内容は、ライン表の伝達事項欄に記載するほか、担任に口頭でも伝えています。

・保護者と連携を取り、状況を確認しながら一人一人の発達状態に合わせて、トイレットトレーニング、歯磨き、着替え、手洗い・うがい、箸の使用など、基本的生活習慣が身に着けられるように支援しています。

・散歩や戸外活動の際は、子どもたちがのびのびと体を動かすことができるよう働きかけています。専門講師による体操教室では、月ごとにマット、鉄棒、縄跳び、平均台、跳び箱など様々な体の動かし方を、学んでいます。

・「食べることが楽しい」と思えるように職員は子ども一人一人の成長発達・体調・嗜好などを把握し、給食室と連携して配膳量を事前に調整して、一人一人のペースで美味しく、楽しく食べれるよう援助しています。5歳児は、1月からバイキング形式の給食を取り入れ、食べる量や種類を自由に選んで、給食を楽しんでいます。

・アレルギー対応マニュアルがあり、医師の診断書をもとにアレルギー対応食を提供しています。アレルギーがある子どもの給食は他の子どもと離れた位置のテーブルを基本として、トレイの色を変え、ラップに除去食材名を記入して、複数の職員で確認した上で、提供しています。

・入園前説明会で感染症や乳幼児突然死症候群(SIDS)について保護者に説明し、SIDS予防のため、1、2歳児は10分間隔で一人一人の身体に触れながら呼吸確認を、3〜5歳児は30分間隔で、一人一人の顔色や呼吸確認を行っています。うつぶせ寝を発見した時は、その都度体位交換しています。

・眠れない子や眠くない子へは、頭と体を休める時間として休息が必要なことを話し、横になったり絵本を読んだりして静かに休息できるよう援助しています。5歳児は就学に向けて、1月から午睡無しの日を週2日から徐々に増やし、2月中に午睡無しにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・園のホームページに園の概要や保育内容、行事、生活の様子を写真、イラスト入りでわかりやすく載せ、川崎市のホームページ麻生区の子育てガイドブック「ぎゅっとハグあさお」や「はばたけあさおっ子」に園の情報を載せています。

・園長、年長児クラス担任が麻生区の幼保小の実務担当会議、園長・校長連絡会、小学校の授業参観に参加して、就学に向けた情報を得て、年長クラスの個人面談やクラス懇談会で保護者に伝えています。また園長は運営委員会や懇談会で、保育園・家庭で大切に育てるべきことなどを保護者に伝えています。

・入園時の子どもの状況は、保護者に「入園時家庭調査票」「入園時健康調査票」に記入の上、提出してもらい、入園面談状況を「入園面談シート」に、入園後の子どもの状況は「児童票」「健康調査票」に記録し、個別にファイルして保育に活かしています。

・子どもの様子や保護者からの連絡事項は0、1 歳児は生活睡眠記録簿に、2歳児以上は保育日誌、クラス連絡ノート、申し送り表、延長保育日誌に記録して職員は情報を共有しています。また保育中にあったことを保護者に伝えるために申し送り表、延長保育日誌に記録し、また口頭でも遅番職員に伝えています。職員同士の連絡のために職員連絡ノートがあり、出勤時に必ず目を通しサインをするようになっています。保護者や子どもについて気になる情報は昼礼や職員会議で、園長への報告を行い職員間で情報を共有しています。

・園で発生したケガや、事故については「インシデントレポート」や「アクシデントレポート」を作成し、事故が昼礼までに発生したときは当日中に昼礼で報告し、対応策を話し合い、再発防止に努めています。

・園長は設置法人の「安全委員会」に出席し、得た情報を園に持ち帰って、職員会議で報告し、毎朝園の内外を見回り点検を行い、子どもの安全確保に取り組んでいます。園全体の安全は園長・主任が、クラス内の安全についてはクラス担任が担当しています。

・子どもの育ちの様子や課題について、入園後の心身発達状況を1歳児は毎月、2歳児は2か月ごと、3〜5歳児は3か月ごとに児童票に記載しています。1、2歳児は個別指導計画に具体的なニーズを明示しています。

・苦情相談受付担当は主任で、苦情解決責任者は園長です。苦情相談の窓口として、設置法人本部や第三者委員などが複数あることを、玄関に掲示しています。保護者には、年度初めの懇談会でプライバシーに配慮した相談室や、匿名での意見・苦情を提案できる意見箱があることを説明しています。

・設置法人の「保育園業務マニュアル」に保育サービスの基本事項や手順、標準的な実施方法などが記載してあります。また衛生マニュアル、事故防止対応マニュアル、感染症・食中毒対応マニュアル、川崎市健康管理マニュアルなどに基づいて運営を行っています。

4 地域との交流・連携

・麻生区ガイドブック「ぎゅっとハグあさお」に、園庭開放(第1土曜日)や親子遊びの会(第3土曜日)を掲載しています。近隣に引っ越してきた親子が、親子遊びの会に毎回参加し、園児と一緒に遊んでいます。

・園長は、麻生区認可保育園園長連絡会、幼保小連携事業園長・校長連絡会など関係機関とのネットワークに参加して情報交換をしています。5歳児担任は、幼保小実務者会議、年長児交流会議に参加し、就学に関する情報交換を行っています。園長は小学校の授業参観に参加し、1年生担任の先生と卒園児の学校での様子や入学後の課題など話し合い、情報交換しています。5歳児は近隣5保育園との遊びの会やサッカー大会に参加し交流しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園長は設置法人制定の「職務分担表」に基づき、職務内容を記載し、職員に対して、園長、各職員の役割と業務分担について職員会議、昼礼で説明しています。

・理念・基本方針の実現に向けて、平成29年4月に5年長期計画「・情操豊かな心を育てる保育・職員が笑顔で働く職場作り・地域との活動に積極的に参加し地域に根差した保育園」を策定しています。平成29年度は「子どもの遊びが発展するおもちゃを考える」「各クラスのコーナー遊びを充実させる」「隣の施設との交流を持つ」を挙げています。

・中長期計画を踏まえて、年度単位の事業計画が作成され、具体的な実施計画を定めています。「保育の質を高めるとして音楽を通して『リズムで保育』を年間テーマとして園内研修を定期的に実施する。遊びが発展するおもちゃを考える。」などを設定しています。

・事業計画は年度初めの職員会議、昼礼で園長が説明し、担当職員を決めて前期、後期で評価・反省をし、継続的に取り組んでいます。保護者には年度初めの運営員会で事業計画を資料作成して説明し、中間報告も行い、園だよりでも説明しています。

・園長は職員が作成した各指導計画の評価・反省を確認し、また保育に入り、クラスを見回り、現状の保育サービスを確認しています。職員の意見は職員会議や個人面談で聞き、日々の保育の中で職員の意見を把握するように努めています。職員の子どもへの接し方、言葉のかけ方、保護者とのコミュニケーションの取り方など具体的に指導しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士育成ビジョン」に職員に階層別に求められる保育実践に必要な専門知識と技術が明記され、中長期計画にも園内研修を定期的に行うことを明示しています。

・職員は研修受講後、報告レポートを作成し、園長は職員の報告レポートの「感想・今後に活かされること」 などの報告を受け、日常の保育に活かされているかを実際に保育に入りながら評価・分析しています。

・園長は毎月、出勤簿をチェックし、職員一人一人の勤務状況、有給休暇の消化率や土曜日勤務に伴う公休取得状況、残業の実態などを把握し、職員の有給休暇消化率や公休取得状況に問題があれば、話し合いの上シフトを変更するなど休暇が取得できるように調整しています。

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