かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク北山田保育園(11回目受審)

対象事業所名 アスク北山田保育園(11回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0021
都筑区北山田4−7−3
tel:045-914-5021
設立年月日 2007(平成19)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
 アスク北山田保育園は、株式会社日本保育サービスを運営主体として、平成19年4月に開設され、12年目を迎えています。現在、0〜5歳児85名(定員90名)が在籍しています。
 保育園は、地下鉄グリーンライン北山田駅から徒歩15分の閑静な住宅地の一角に、独立した3階建ての園舎と園庭を有し、外に出ると近隣には小学校や大小の自然豊かな公園が遊歩道でつながっており、子どもたちにとって絶好の散歩コースとなっています。


・園の特徴
 園目標に「考える力を身につける」「異年齢の関わりを深める」を掲げ、子どもの自主性を尊重した、自由な保育を目指しています。
 また、子どもたちの“興味の芽”や“学ぶ楽しさ”を育むことを目的に、専門講師による「体操」「英語」「リトミック」と、職員による食育やクッキング保育などのプログラムを年齢や発達に合わせて行っています。


【特に優れていると思われる点】
1.子どもが安定した園生活をするための保護者への配慮
 園では、入園説明会後に保護者の都合に合わせて子ども同伴の個人面談の日を持ち、家庭での様子や保護者が気になる離乳食、アレルギーなどの詳細を園長、担当保育士、栄養士を交えてじっくり話し合い、入園までの準備に不安感を抱かないよう配慮しています。また、慣らし保育は、最初の3日間は保護者も一緒に登園して、園での生活を体験しながら保育士に分らないことを尋ねたり、保護者同士の顔見知りの関係を築く機会にしています。また、園生活に慣れるまでの2か月位は職員のシフトを調整して、保護者と担当職員との関わりが持てるように配慮しています。
 今年度、保育連絡用アプリでの園情報の配信を開始しましたが、保護者の要望を受けとめ、紙面での園だよりや献立表を準備して対応しています。


2.子どもの思いを受けとめ、子ども同士で共感し合える支援
 職員は、一つ一つの場面での子どもとの関わりを大切にしています。乳児の視線、指差しの先にあるものや子どもの思いをとらえて言葉に置き換え、会話を通して子どもと思いを通わせるとともに言葉の世界を広げています。
 また、年長児クラスでは廃材ボックスから自由に材料を選び、製作活動に取り組めるようにしています。ゲーム機を作っている子どもに気づいた職員がクラスの子どもたちに言葉をかけて、全員がアイディアを出し合って巨大ゲーム機を完成させ、手作りゲームでの遊びの楽しさを享受しています。職員は遊びの場面場面で、子ども同士が共感し合える環境づくりを視点に、子どもたちを見守り支援しています。
  
3.思いやりの心を育む異年齢児の関わり
 園舎の2階は2歳児クラスと4歳児クラスが、3階には3歳児と5歳児クラスがあり、それぞれの階で一緒に食事を食べたり、交流の時間を持っています。また、散歩や園庭遊びでは年上の子が年下の子をいたわり、思いやりの心を育んでいます。年下の子は年上の子の動きをまねたり、あこがれの気持ちを抱くなど、子ども同士の関わりの中で遊びを豊かにし、異年齢での関わりを深める機会を多く持っています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.地域に向けての子育て支援
 園では、今年度の子育て支援の取り組みとして、2月に未就園児を招待して「お店屋さんごっこ」を予定し、現在、幼児クラスを中心に品物づくりに励んでいるところです。この取り組みを通して、園庭開放(毎週木曜)や絵本の貸し出し、交流保育、育児相談を実施していることを、地域に向けて情報提供することが期待されます。


2.保育園の自己評価の公表
 これまで、毎年第三者評価を受審・公表してきましたが、職員の自己評価と保護者アンケートなどをもとに、保育園としての年度ごとの自己評価をまとめ、公表するまでには至っていません。保育園の中長期計画のもと、単年度を振り返り、次の年度の課題を明らかにして、公表することが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・運営理念を「安全・安心を第一に」「いつまでも想い出に残る施設であること」「本当に求められる施設であること」「職員が楽しく働けること」、基本方針を@子どもの「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育てる保育を A子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす「五感で感じる保育」の充実をとし、園目標を「考える力を身につける」「異年齢の関わりを深める」とし、日々の保育にあたっています。


 
・職員は乳児や自分の思いを言葉で表現することが困難な子どもの心に寄り添い、態度や表情から思いを汲み取っています。言葉で表現できる子どもからは、「どこに行きたいか」「何をしたいか」を問いかけて意見や要望をじっくり聞き、子どもの自主性・主体性を育て発揮できるように関わっています。


・個人情報の取り扱いや守秘義務について、職員に個人情報保護マニュアルに沿って入社時に説明し、誓約書を提出しています。保護者には、入園前説明会で重要事項説明書を配付し、個人情報の取扱いについて説明をし、了解を得ています。


・性差については、遊びや行事の役割などは、子どもがやりたいと思うものをクラスで話し合って決め、順番は先にきた子ども順、グループ分けはくじ引きで決めて、役割分業意識を植え付けないよう配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・子どもが主体的に活動できる環境構成として、子どもの年齢や発達にふさわしいおもちゃを用意し、マットで色分けしたり、おもちゃを入れた棚でコーナーを設けて、子どもがそれぞれ落ち着いて遊べる環境にしています。


・子どもが自分の好きなことをして遊び込めるように、午前は主活動の前、午後はおやつの後に自由遊びの時間を設けています。製作途中の物は保育室の棚やテーブルに取り置きして、遊びが継続できるようにしています。


・職員は、廃材を使ってゲーム機を作っている子どもの自由な発想を受け止め集団活動に取り入れたり、ルールのある遊びを一斉活動に取り入れ、友だちとの関わり方を身につけたり、ルールを守ることを学べるようにしています。


・園庭のプランターに大根、白菜などの種をまき、水やりをして育てています。収穫したものはクッキングにとりいれています。


・手遊びや歌を歌ったり、CDで音楽を聞かせたり、音楽に合わせてリズム遊びができるようにしています。4、5歳児はハサミ、のり、クレヨンを個人用で持ち自由画帳と一緒にロッカーに置いています。粘土は園で用意し、廃材は保護者の協力により集めて、子どもが自由に取り出して遊べるようにしています。


・散歩や園庭遊びなどで異年齢の子どもが関わりを持てるようにしています。また、ケンカについては自分たちで解決できるよう促し、必要に応じて職員が仲立ちをしています。職員は子どもと一緒に遊び、子どもの思いを受け止めるようにして信頼関係を築いています。


・乳児はマットで段差をつけて這い這いしたり、階段を上り下りして遊んだり、幼児は長なわとびやドッジボール遊び、鉄棒のある公園で遊ぶなど、発達段階に応じて運動能力が高められるよう配慮しています。


・乳児では朝の子どもの様子を見て職員が食事の量を調節し、幼児では子どもから「減らしてください」と言ったり、職員が減らしたりして量を調整し、完食の喜びを味わえるようにしています。また、当番活動や食後の食器は自分で片付けたり、月1回のクッキング保育で食事やその過程に関心を持つようにしています。


・眠れない子どもには横になって身体を休めるよう伝え、ある程度時間が経ったら静かに遊ぶなどして柔軟に対応しています。乳幼児突然死症候群対策として呼吸チェックとうつぶせ寝のチェックを行い、睡眠チェック表に記録しています。年長児は、就学に向けて1月以降は一斉活動として午睡をしていません。


・トイレットトレーニングは、子どもが自分で歩いてトイレに移動し、便座に座れるようになった状態で、家庭と連携をとりながら一人一人の発達状況に応じて個別に開始しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・保育課程は、年齢ごとの発達過程に応じて、基本方針・園目標に沿うように作成され、子どもの姿、子どもの置かれている家庭の状況、新しい街でマンションが多いこと、公園が点在し自然豊かな環境にあることを考慮して作成しています。


・入園前の保護者面接(子ども同伴)は、保護者の都合の良い日を設定し、園長と担任、栄養士が同席して生育歴などを聞き、アレルギー除去食や文化や習慣、宗教による違いにも対応しています。入園時提出書類、面談シートはファイルして、職員はいつでも閲覧でき、内容を確認しながら保育にあたっています。


・指導計画は、年齢別に年間指導計画、月間指導計画、週案を作成し、また、0〜2歳児と配慮を要する子どもについては個別指導計画を作成しています。クラスごとに評価・ 反省を行い、次期の指導計画に反映しています。


・入園後の子どもの成長発達については、0、1歳児は毎月、2歳児は2か月毎、3〜5歳児は3か月毎に児童票に記録しています。進級時は児童票をもとに、新旧クラス担任間で引き継ぎを行っています。5歳児について、保育所児童保育要録を担任が作成し、園長が確認の上、小学校に持参または郵送しています。


・「重要事項説明書」に苦情受付窓口は主任、解決責任者は園長であり、第三者委員を交えて苦情を解決する仕組みがあること、外部の苦情窓口として都筑区福祉保健センターを記載し、保護者に説明しています。運営委員会やクラス懇談会で要望や苦情を聞いたり、行事ごとにアンケート調査を実施して、次年度の行事運営の参考にしています。


・設置法人の健康マニュアルに基づいて、子どもの健康管理を行っています。入園時提出の健康調査票で既往症を把握し、全職員に周知しています。また、毎月の身長や体重などを児童成長記録に記録して、個人ファイルで保管しています。


・感染症対応マニュアルがあり、登園許可書や登園届が必要な感染症を「重要事項説明書」に明記し、入園説明会で保護者に配付し説明をしています。


・安全管理マニュアルがあり、園長が入社時にマニュアルの説明をして全職員に周知しています。消防訓練や通報訓練を月1回、地域の避難場所などへの誘導訓練は年1回実施しています。


・不審者侵入防止策として玄関は常に電子錠で施錠し、保護者はICカードで解錠しています。来訪者はインターホンで対応しています。警備保障会社と契約をして、緊急通報体制を整備しています。は、横浜市や都筑区からのFAX、都筑区防犯情報メーリングリストで不審者情報を入手しています。

4 地域との交流・連携

・今年度は保育園に対する要望を把握するための取り組みは行っていません。また、園庭開放、「子育て相談会」を毎週行っていますが、参加実績はありません。


・園長は都筑区の園長会や幼保小連絡会議に参加して知り得た情報について職員会議で話し合っています。現在、地域の未就学児を招いてお店屋さんごっこを行う準備をしています。


・地域の関係機関の一覧表を事務所に置いています。関係機関との連携の担当者は園長が担い、近隣の保育園、北山田小学校や都筑区こども家庭支援課と、日常的に連絡を取り合って連携をしています。


・正月の伝承遊びの会に第三者委員を招待して参加してもらい、蚊の撲滅を目指して薬害防止材の投薬や雑草の駆除をする地域活動に参加しています。また、近隣のお店にハロウィンの協力を呼びかけたり、芋ほりの行事で農家の人の協力を得るなどして友好的な関係を築くための取り組みを行っています。


・散歩の時は地域の人達と挨拶を交わしたり、地域の店でお泊り保育の食材を購入する機会を設けて交流を図っています。年長児は、年長交流会のドッジボール大会に参加し、小学校1年生と給食を一緒に食べる機会を持つなど交流しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・保育園業務マニュアル及び就業規則に守るべき法・規範・倫理などが明文化され、職員は入社時研修により周知しています。コンプライアンス委員会があり、職員が直接委員会に通報できる仕組みが整えられています。


・理念・基本方針と園目標を玄関に掲示して、職員や保護者の目につくようにしています。職員には入社時研修で周知を図っています。園長は職員会議や昼のミーティングなどで保育の振り返りを行う中で、理解を深めるように働きかけ、説明しています。


・長期計画を作成し、長期目標として「保護者・地域と協力し合える保育園」「災害時に備え安全を追及する」を挙げています。29年度は、中期計画としては、「地域との交流を更に深める」「安全の追求」のテーマについて、具体的な取り組みの内容を明記して事業計画に取り入れて計画的に実施しています。


・設置法人が将来の組織運営についてスーパーバイザー会議、園長会議などで検討しています。設置法人と園長は、計画的に幹部職員の後継者育成をしています。


・設置法人のホームページで財務諸表、会社の運営状況を公開しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人の「人材育成ビジョン」に基づき、各職員の持つ知識や能力、経験に応じて目標を明確にした人材育成計画が策定されています。階層別研修と自由選択研修があり、自由選択研修は職員の希望により受講することができます。


・職員は年度初めに個人別の年間研修計画を作成し、半期毎に自己評価を行い、園長は年2回の面談で研修成果について達成度の評価を確認し、次年度の目標につなげて、職員の資質向上に向けた研修内容を見直しています。


・今年度は、系列園での実地研修に1名参加しました。園外の研修案内は職員が閲覧できるようにしていますが、今年度は受講できていません。研修内容のレポートをもとに、職員会議の中で園内研修にも取り組んでいます。


・年間指導計画の期毎、月間指導計画、週案、保育日誌を定型化し、それぞれ振り返りや評価・反省の記入欄が設けられています。保育の実践が意図したねらいに沿っているものかを振り返り、評価・反省を行っています。


・保育園では、横浜市北部地域療育センターの指導や助言を受けています。設置法人では、保育園における事故、ケガ予防プロジェクトの指導など、必要に応じて外部から保育の技術の評価・指導を受ける仕組みがあります。


・設置法人で作成した「人材育成ビジョン」には、職員の経験・知識レベルに応じた期待水準が明文化されています。保育園業務マニュアルには職務分担が明確にされています。園長は可能な限り現場職員に権限を委譲しています。最終責任は園長がになう体制になっていますが、報告が滞っている現状があります。


・実習生受け入れのためのマニュアルに基づき、実習生に対して保育所の方針、利用者への配慮を十分説明しています。2月に学生を1人受け入れ、保育全体の観察や保育の遊びの実践を伝えています。毎日、園長と受け入れたクラス担任が感想を聞き、最終日には本人と園長、主任で実習の反省会を持っています。

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