かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク吉野町保育園(11回目受審)

対象事業所名 アスク吉野町保育園(11回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 232 - 0013
南区山王町3-24-8 港横浜ビル1F
tel:045-250-5512
設立年月日 2007(平成19)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年07月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】

・立地および施設の概要
 アスク吉野町保育園は横浜市営地下鉄ブルーライン吉野町駅から徒歩5分の地にあります。国道16号線から北側に入ったところにある7階建てのオフィスビルの1階にあります。周辺にはマンション群と住宅が立ち並んでおり、比較的閑静な環境にあります。
 平成19年4月に開園した定員48名(現在員50名)の保育園で、ワンフロアーに乳児室(0、1歳児)、幼児室(2〜5歳児)があります。また、近くには蒔田公園や日枝神社などがあり、子どもたちが散歩を楽しめる環境にあります。
・園の特徴
 園目標に「げんきにあいさつをしましょう、ものをたいせつにしましょう」を掲げ、産休明け保育、延長保育、障がい児保育サービスを提供しています。


【特に優れていると思われる点】

1.運営委員会などを利用した保護者への情報伝達
 運営委員会を年2回(4月、3月)開催し、園からの情報伝達ならびに保護者からの意見・要望の収集などを全体とクラスごとに行っています。保育課程、新しく導入する園情報のデジタル化、保育園の目標の見直しに対する保護者意見収集結果、保育園ならびに各クラスからの周知事項、などの説明に注力しています。運営委員会の模様については議事録を作り後日全家庭に配付し、出席できなかった保護者も内容確認できるようにしています。


 
2.食物アレルギーに対する対応の徹底
 食物アレルギーのある子どもの除去すべき食材については一覧表を作成し、職員ロッカーに貼付しています。除去内容に変更がある場合には、栄養士・担当職員と面談の上で変更し、一覧表を修正し、口頭および会議で全職員に周知しています。また、園長は抜き打ちで年に数回職員に状況をチェックし、その周知状況の徹底およびアレルギー食への知見の向上について確認しています。


3.事故やケガの発生時および事後の対応体制の充実
 園長方針として、小さなケガでも園長への報告を求めており、アクシデント発生時には、第1報、第2報、第3報までタイミングよく報告し、発生状況、保護者への説明・反応、責任者への報告(含む設置法人)、原因、対策などを順次報告することを求め、徹底しています。平成29年度は小さなケガにも対応し、10月までに17件が報告されています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】

1. 登降園時の保護者との情報交換の充実.
 園の基本的な理念、保育方針やクラス運営などに関しては、運営委員会で丁寧に説明して、周知徹底についても確認していますが、利用者家族アンケートによれば園と保護者との日常の情報提供については、保護者の満足度は低い回答になっています。
 今後、園情報のデジタル化の推進により、よりサービスの利便性は高まると想定されますが、保護者の満足度を高めるために、送迎時に子ども一人一人の毎日の情報をそれぞれの保護者と共有する一層の工夫が期待されます。


2.自治会などへの働きかけと地域住民への情報提供
 自治会には加入していますが、自治会の機能の活用ができていません。自治会の集会には積極的に参加し、保育園の情報を発信し、自治会の協力を求めることが望まれます。
 保育園の行事・活動などの地域住民への周知のため、自治会の回覧板や掲示板を活用させてもらうなど、災害時の協力体制の構築が期待されます。


3.地域の子育てニーズへの対応
 小規模保育園であり人的にも設備的にも余裕のない実態ではありますが、昨年より実施中の利用時間を限った絵本の貸し出しなどを発展させた地域への貢献が期待されるとともに、職員が出かけて地域の保護者の相談に対応するなど、工夫することにより地域の子育てニーズに対応することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもたちの気持ちに寄り添い保育を行うようにしています。威圧的な言葉かけなどしないように職員個々で心がけていますが、行き過ぎの状況が見られるときは職員間で注意するようにしています。なお、職員間での対応が難しい場合には職員全体で話し合いをし、それぞれの保育を見直す機会を作っています。


・限られた空間しかありませんが、保育室内にロッカーやパーテーションで区切った空間を作り、子どもがプライベートな空間を作れるようにしています。


・遊びや行事の役割や順番・グループ分けなどについても男女で区別することはせず、子ども個々の意見を尊重して対応しています。制作などで色を選ぶ場合にも子どもが好きな色を選び使用するようにしています。
また、家庭環境も各家庭により異なるので、話をするときには誤解を招いたり、不快な思いをさせたりしないよう気を付けています。母子・父子家庭の子どももいるので母の日や父の日は行わず、中間の日に父母の日として制作を行っています。


・「虐待対応マニュアル」が整備されており、職員は常に確認できるようにしています。虐待が明白な場合には、園長に迅速に連絡し、南区保健福祉センターこども家庭支援課や横浜市中央児童相談所に通報する体制を整えています。
疑わしい場合や見守りが必要な場合には、設置法人に情報を入れ、南区保健福祉センターこども家庭支援課の担当や保健師に報告相談し対応を協議しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・おもちゃは子どもの手が届く低い棚に保管されており子どもが自分で取りだしやすくなっています。


・年齢に合わせたおもちゃや道具の配置をしており、乳児が細かい物を口に入れたりケガをしたりしないように配慮しています。幼児は希望により輪ゴムやはさみなどの道具を使えるようにしています。乳児室・幼児室それぞれに絵本の棚があり、飽きのこないよう子どもの状況をみて入れ替えています。クラスごとに月1冊新しい絵本を入れています。


・クラスによりぬいぐるみを使った「お世話ごっこ」「おいしゃさんごっこ」や子どもたちがお金を作り使用する「お店屋さんごっこ」、「マッサージやさんごっこ」などをしています。ひとりで遊びたい子どもには落ち着いて遊べる空間を設け遊びに集中できるよう配慮しています。


・年齢・発達に合わせ制作コーナーや身体を動かすマットや遊具のコーナーを作り、遊びながら自由な表現ができています。


・リトミックで歌った歌や毎月保育園で決めているその月の歌、園児が好きな歌を自由に歌っています。自由に好きな絵を描いたり、塗り絵をしたりして過ごしています。


・ケンカについては園児同士での解決を見守り、解決が難しい場合には職員が園児それぞれの話を聞き助言をした後再び園児が話し合い解決できるようにしています。乳児のケンカは言葉での解決が難しく手が出てしまうことが多いため早めに介入し、いけないことを分かりやすく伝えています。


・朝夕の合同保育、散歩時に異年齢同士で手をつないだり一緒に遊んだりする時間をつくっています。0、1歳児、2〜5歳児はフロアがつながっているため園児の希望により行き来をして遊んでいます。


・天気が良い日は散歩に行き、かけっこや鬼ごっこ、遊具での遊びと屋外活動を積極的に行っています。くもりや天候の不安があるときも近所を歩くなどできるかぎり外出できるようにしています。


・散歩時には幼児と2歳児は歩き、乳児(0歳児、1歳児)はバギーを使用していますが、発達状況に合わせ1歳児の中にも歩いて移動する子どももいます。公園での遊びや保育室でのマットやトンネル遊び、ボール遊びや縄跳びなど発達状況に合わせ運動能力を高める環境ができています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・指導計画は各クラスの担当職員が、子どもの発達状況を考え「保育園業務マニュアル」に基づき、年間指導計画・月間指導計画・週案・日案を作成しています。各指導計画には評価・反省欄があり、期末および各計画終了時には評価・反省をして次期指導計画の見直しをしています。


・保育内容などの相談・苦情・要望の窓口については保護者に配付する「入園のご案内(重要事項説明書)」に、保育園としての受付担当者である園長、南区福祉保健センターこども家庭支援課が示されています。
また、玄関には質問・苦情・相談の受付窓口として、保育園・設置法人・南区福祉保健センターこども家庭支援課・第三者委員の連絡先を掲示しており、第三者委員に直接苦情を申し立てることができます。


・相談や苦情があった場合、設置法人のマネジャーやスーパーバイザー、運営支援課そして第三者委員と連絡が取れるようになっており、必要な場合は話し合いに参加してもらえる仕組みになっています。


・「事故防止対応マニュアル」があります。事故・災害マニュアルは、全職員がいつでも見られるように保管されています。


・緊急時の連絡体制・連絡先は園内に掲示されています。メール配信サービスを使った保護者への緊急連絡体制もできています。


・布団をしまう高い棚には突っ張り棒で転倒防止をはかっています。おもちゃの棚は背の低い棚を使用し、棚の下に防振マットを敷いています。棚の上に物を置かないようにしていますが、やむを得ず置く場合は滑り止めを敷き転落防止を図っています。

4 地域との交流・連携

・南区の幼保小連携会議に参加し、発表会・研修会・研究会などでは積極的に活動しています。また、南区保育園の園長会にも参加し、地域の子育てニーズを把握しています。
なお、地域での子育てを支援するための一時保育・園庭開放などのサービスは提供していませんが、昨年より南区の複数の保育園と交流会を行っており、3〜5歳児別々に年4回、一緒に公園に行ったり、一緒に制作をしたり、一緒にパーティを行ったり、また、プールを借りたりする交流を実施しています。


・自治会には加入していますが、自治会との交流がほとんど出来ていません。


・設置法人作成のボランティア受け入れマニュアルがありますが、受け入れ実績はありません。


・地域の関係機関や社会資源関係の連絡先はリスト化して一覧表を作成し、事務所に掲示しています。
なお、南区保健福祉センターこども家庭支援課の保育園の担当者や民間の児童相談所の担当者は決まっており、気になる子どもや家庭の状況を、日頃から、報告するなどして連携を取っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園長は年2回職員との面談を行い、職員の満足度・要望などを把握しています。


・職員には「保育園業務マニュアル」で職務分担を明確にし、「保育士人材育成ビジョン」により経験・能力などに応じた役割が期待水準として明文化されています。


・「保育園業務マニュアル」「就業規則」には守るべき法・規範・倫理が明文化されており、全職員が共通の倫理観を持つことで不正が行われないように園長が配意しています。


・理念・基本方針は明文化され保育園内に掲示されており、年度の初めの職員会議で園長より話し、全職員で再確認しています。園長は指導計画の記載内容や報告レポートの記載内容そして会議での発言内容から、理念・基本方針を職員が理解できているかどうかを確認していますが、最終的な確認は年度末に行っています。


・平成29年〜平成34年の長期計画・中期計画が策定されており、長期計画目標には,「生きる力を育む(身の回りのことを自分で行うなど自立心を育む)、地域との交流を大切に(園行事への呼びかけや地域に寄り添った保育を行う)、相手を思いやる気持ちを育てる、食育の充実」を掲げています。


・設置法人の経営・運営状況はホームページを通して公表されています。また、設置法人での園長ミーティングでは経営情報が議題にされ、改善策について話し合ったことを園長は保育園の職員会議・昼礼で説明し保育園でのルールを再確認しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の保育士人材育成ビジョンや職員倫理規定により身につけるべき保育士の資質が明確になっています。


・保育士個々に年間の研修計画をたて、資質向上に向けた目標を定めています。その目標達成については半年おきに保育士と園長が面談により確認しています。


・職員には「保育園業務マニュアル」で職務分担を明確にし、「保育士人材育成ビジョン」により経験・能力などに応じた役割が期待水準として明文化されています。職員は年に3回自己査定し、自分の技量や立場を踏まえたうえで自分を客観的に見ながら自己評価しています。
また、園長は年2回職員との面談を行い、職員の満足度・要望などを把握しています。希望すればスーパーバイザーやマネジャーや設置法人の運営支援課の担当者との面談により意見や思いを伝える仕組みもあります。


・設置法人作成のマニュアル「実習生受け入れガイドライン」があります。
2月には1名の実習生を受け入れる予定です。受け入れにあたり、あらかじめ職員や子どもたちに情報を伝えるとともに、マニュアルの勉強をしています。受け入れにあたっては、学校側・学生と事前に話し合いプログラムなどを決めています。保護者向けには玄関に実習生受け入れについて掲示する予定です。また、実習生と職員との意見交換の場を設けて実習生の意見を保育に反映することにしています。

詳細評価(PDF703KB)へリンク