かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ハミングきっず

対象事業所名 ハミングきっず
経営主体(法人等) 株式会社フォー・ワン
対象サービス 児童分野 地域型保育事業
事業所住所等 〒 242 - 0015
大和市下和田763-4
tel:046-269-7423
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年07月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 ハミングきっずは、平成27年4月1日に大和市の認可小規模保育施設(0〜3歳未満児を対象とした定員6名以上19名以下の保育所)として開設しています。園の定員は0歳児3名、1歳児3名、2歳児3名の計9名で、現在6名が在籍しています。園へのアクセスは小田急江ノ島線高座渋谷駅から徒歩10分程の国道沿いにあります。
 設置法人は株式会社フォー・ワンで、同敷地内に大和市認定保育園「保育ルームハミング」を併設し、2園は常に連携を密に取りながら運営をしています。
 園は「家庭的な雰囲気の中、子ども一人一人を大切にし、保護者が安心して預けられる保育園であることを目指す」ことを保育理念とし、実践に努めています。子どもたちは園庭遊びのほか、日常的に周辺の公園や広場などに出かけています。園の近隣には子どもたちの育ちに合った探索活動、季節の移り変わりを楽しめるような散歩コースもたくさんあり、自然豊かな環境の中で保育が行われています。


≪優れている点≫

1.積極的な健康増進の取組みで、子どもたちは元気に園生活を送っています

 園は豊かな自然が残る環境にあり、近隣にはたくさんの公園や川、広場などがあります。子どもたちは、天気の良い日は散歩に出かけ、目的地までたくさん歩きます。散歩の途中では、草木や虫を見つけ、踏切で電車に手を振り、川の鯉や鴨を見つけたりいろいろな体験をしています。外遊びが大好きな子どもたちは、起伏のある道を、保育士と手をつないでしっかりとした足取りで歩き、広場に着くと元気に走り回っています。園庭では砂場やすべり台、コンビカーで遊びます。歩行がまだ十分でない子どもは立ち乗りバギーで散歩に出かけ、園庭ではシートを敷いてハイハイなど全身を動かして活動しています。
 悪天候の日は保育室で、段ボールや牛乳パックで作った巧技台で、傾斜の上り下りや橋渡りなどの運動ができるような環境を作って遊びます。園の敷地内で野菜の栽培を行なっており、子どもたちは、種まきや苗植え、毎日の水やりをして、夏には、キュウリや枝豆、とうもろこし、ミニトマトなどの収穫を体験します。秋には近隣の畑でサツマイモ掘りをしています。
 子どもたちは、発達段階に応じた遊びや体験を通して、健康的な毎日を過ごしています。「豊かな心と丈夫な身体を育てる」という保育方針のもと、職員は連携して、子どもたちの心を育み、健康増進につながる取組みを積極的に行っています。


2. 地域との関わりを通し、子どもの園生活の充実を図っています

 散歩時には地域の人々と気軽に挨拶を交わしています。ハロウィン行事の時は、近隣のコミュニティセンターのほか、一般の民家数軒の協力を得て、子どもたちが訪問をするなど、近隣との良好な関係を築いています。園外保育時は公園や広場での遊びだけでなく、大和市民の憩いの場であるゆとりの森、図書館、隣の藤沢市子どもの家にも出かけています。
 スーパーマーケットで買い物をした時は、セルフレジ体験をしました。宅配便のドライバーの協力を得た、交通安全教室にも取り組んでいます。定員9名の小規模園のため、多くの同年齢の子どもたちとふれあい、交流できるように、敷地内にある同法人の認定保育園との関わりのほか、園の連携施設である渋谷保育園、あけぼの幼稚園とは子どもたちがそれぞれの園を訪問し、一緒に遊んだり、運動会参観をしたり定期的な交流の機会を持っています。
それら積極的な子どもたちと地域との関わり、さまざまな経験を重ねていく中でも園生活の充実を図っています。


≪努力・工夫している点≫

1. 積極的な外部研修参加を通し、人材育成、保育の質の向上につなげるよう努めています

 人材育成および、保育の質の向上、多様なニーズへの対応のため、職員がそれぞれ年間個人目標(業務目標・チャレンジ目標)を設定しており、それぞれに必要な研修参加を目安にし、全職員が高いモチベーションを持ち、外部研修に積極的に参加しています。個人目標は、園長による評価およびアドバイスを受け、次年度の目標につなげることができています。また、各職員が参加した研修について、毎月の職員会議の中で研修報告をすることで、研修成果を話し合い、保育に速やかに活かせる仕組みを作っています。
 具体例として、保育室の環境整備、危険マップ作り、マニュアル類の見直しなどに取り組んでいます。園内研修は施設長や園長が講師となり「個人情報」「人権」「保育所保育指針の改定」など全職員で学んでいます。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1. 職員の計画的な人材育成の仕組み作りが期待されます

 園の前身である小規模無認可施設時代から職員の退職がほとんどなく、現在安定した保育の提供ができています。今後の園運営を見据えた人材補充についても検討し、新職員を採用しています。しかし、現在は職員を育成していくにあたり、職員の経験・能力や習熟度に応じた役割を期待水準として明文化されていません。職員の経験年数ごとに役割と期待水準を明確にし、職員のキャリア形成やスキルアップに見通しを持って取り組める仕組み作りが期待されます。


2. 地域のニーズに応じた子育て支援サービスの提供についての検討が期待されます

 定員9名の小規模施設という状況もあり、地域の子育て支援ニーズを把握し、それらに基づいた園としての定期的な子育て支援サービスは、現状子育て相談事業のみとなっています。今後の展開が期待されます。また、園行事や活動など地域の子育て世代の人々に知ってもらう情報提供方法についても、地域の情報提供ツールを利用するまでには至っていません。幅広い情報提供方法についての検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

保育理念「家庭的な雰囲気の中、子ども一人一人を大切にし、保護者が安心して預けられる保育園であることを目指す」に基づいた保育方針、保育目標を掲げています。さらに子どもたちの育ちにつなげていくために全職員で話し合い、保育方針の「保護者との密接な関わり」を強化していくことを再確認し、「地域交流」の文言を新たに加えるなどしています。施設長および園長は、「子ども一人一人を大切に」することを常に考え保育をするよう職員に話をし、職員は保育にあたっています。


職員は子どもの気持ちを受け入れられるよう配慮し、威圧的な言い回しにならないように気をつけています。全国保育士会の「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用して、保育士全員が日々の保育の振り返りを行っています。セルフチェック後には職員で話し合い、子どもの人権を尊重することの大切さについて再認識しています。


職員の採用時に守秘義務について説明し、誓約書を取っています。「個人情報保護の方針」に沿って個人情報を管理し、研修を実施して職員に周知しています。保護者に「個人情報保護の方針について」を配布し説明したうえで、パンフレットや、ホームページ及び園だより等の写真掲載等の同意書をもらっています。個人情報が含まれる書類は、事務室のキャビネットに施錠して保管しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は、保育理念、保育方針、保育目標をベースに、子どもの発達や生活の連続性を十分に考慮し、子どもの健全な育ちを中心に作成し、毎年度末に全職員で実践例などを出し合い見直しをしています。保育課程に基づき、年齢ごとに前年度の反省を踏まえた年間指導計画を作成しています。月案、週・日案を作成する際は、日々の子どもたちの発達や興味関心を反映するようにし、子どもが意欲的に活動できるようにしています。また、発達の個人差を踏まえた上で、一人一人に見合った保育が行われるよう全園児個別指導計画を作成しています。


子どもの発達に応じた保育環境について、オープンフロアの保育室は必要に応じてサークルを使用したり、遊びや活動によって手作りの段ボールの衝立を使用したり、マットでスペースを仕切ったりしています。また、食事と午睡の場を分け、食事後に布団の用意をしています。オープンフロアの保育室で子どもたちは年齢別に遊ぶこともありますが、年齢に関係なくその時の興味関心のあることでグループ分けをしたり、全園児で遊んでいます。


天気の良い日は散歩に出かけて、自然豊かな公園や川沿いの遊歩道で元気に遊んでいます。散歩の行き帰りには、飛行機や電車に興味を示し、川沿いで足を止めカモや鯉をみんなで観察し、出会った地域の人と挨拶を交わしています。職員は、手をつないだ子どものペースに合わせて歩き、話しかけながら園外活動を安全に楽しめるように配慮しています。


食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。栽培活動、食環境整備についても実践しています。


個別の連絡帳、送迎時のやりとり、個別面談、園行事参加呼びかけなど保護者との交流の機会を設けています。園だよりなど毎月の配付物、ホームページ・ブログで情報提供をしています。年度末の保護者アンケートで保育全体に関する意見を聞いています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時に把握した生育歴(児童票)を始め、入園後の子どもの成長発達は、保育経過記録、健康診断、歯科健診書式に記録し、個別にファイルしています。ファイルは書庫に保管し、全職員必要に応じて閲覧や確認が可能で、進級時には、新旧の担任で申し送りを行いますが、日々オープンフロア保育で担任にかかわらず子どもたちと関われる環境のため、常に子ども一人一人の情報共有ができています。


開園から現在まで、障害のある子ども、食物アレルギー疾患があり除去食提供や特別な配慮が必要な子どもの受け入れはありません。その他、さまざまな状況で特別な配慮が必要な子どもの保育について、各マニュアルを整備し、外部研修で学習をしており、対応ができる体制を整えています。


保護者が要望などを訴えやすいように玄関に意見箱を置いています。個人面談、年度末のアンケートなどで進んで保護者からの要望や意見を聞いています。さらに園長以下職員は送迎時に保護者に積極的に声をかけています。話しやすい雰囲気を作るため、子どものエピソードなどを伝え信頼関係を築きながら本音や要望を聞くように心がけています。苦情を受け、園のみで解決できない場合は大和市こどもほいく部ほいく課と連携して対応することとしています。


健康管理、衛生管理、安全管理に関する各マニュアルを整備し、対応しています。施設長・園長・保育リーダーによる「安全点検委員会」で、安全管理対策の検討や 安全管理に関するマニュアルの見直しなどを行い、職員会議で周知し話し合っています。研修の資料を活用して全職員の安全管理の意識の向上を図っています。

4 地域との交流・連携

「地域子育て支援実施要項」に沿って、育児相談と園見学を随時行っており、園の入り口にお知らせを掲示しています。事前に予約をしてもらい園長が対応することになっており、園庭や施設開放、交流保育については、育児相談を受けた内容により実施しています。一時保育は、隣接する同一法人の認定保育所で受け入れているため、現在は実施していません。「園庭で遊びたい」という地域の親子の申し出には対応しています。


近隣との友好的な関係構築に努めています。ハロウィン行事の時は、近隣のコミュニティセンターや住民数軒の協力を得て、子どもたちが訪問しています。また、災害時の協力のお願いだけでなく、園の備蓄の提供、一時避難にフロア開放が可能であることを伝えています。地域の一斉清掃活動にも参加協力をしています。


散歩は日常的に出かけ、地域の人々と気軽に挨拶を交わしています。大和市民の憩いの場であるゆとりの森、コミュニティセンター、図書館のほか、市境の立地であることから、藤沢市の子どもの家や文化センターなど、地域の文化、レクリエーション施設にも出かけています。スーパーマーケットで買い物をした時は、セルフレジ体験をしました。宅配便のドライバーの協力を得た、交通安全教室にも取り組んでいます。子どもたちのさまざまな経験を通し、園生活の充実を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

職員が守るべき法・規範・倫理などは「倫理綱領」で明文化されており、職員に入職時の説明で周知しているほか、事務室に掲示をしています。


ホームページで経営、運営状況を公開しています。新聞やニュース報道などの不適切な事例を職員会議で取りあげ、話し合っています。


大和市の園長会、小規模認可保育園園長会などに出席し、事業運営にかかわる情報の収集をしています。次代の組織運営に備え、施設長、園長が中心となり検討し、出された課題は園全体で取り組んでいくこととしています。それらを踏まえ、園の中期的な方向性として平成30〜35年の中期計画を作成しています。中期計画を踏まえた単年度の事業計画も作成し、計画的な運営に努めています。

6 職員の資質向上の促進

人材育成および、保育の質の向上、多様なニーズへの対応のため、常勤、非常勤職員にこだわらず外部研修に積極的に参加しています。毎月の職員会議の中で研修報告をすることで、研修成果を話し合い、保育に速やかに活かせる仕組みを作っています。具体例として、保育室の環境整備、危険マップ作り、マニュアル類の見直しなどに取り組んでいます。園内研修は施設長や園長が講師となり「個人情報」「人権」「保育所保育指針の改定」など全職員が学んでいます。


職員による年間・月間・週日案の指導計画の実施結果に対する評価・反省、および第三者評価の評価票を活用し、職員一人一人が自己評価をしています。園としての自己評価は玄関掲示で公表しています。


園長は全職員との個人面談を年1回行っていますが、日々園長は積極的に現場に入り、職員とコミュニケーションを密にしています。職員の改善提案や意見は職員会議や日常会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話や相談に乗れる環境を整えています。

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