かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

えぶち保育園

対象事業所名 えぶち保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 パピーランド
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0052
保土ヶ谷区西谷町1000-1
tel:045-383-0600
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年07月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
 社会福祉法人パピーランドが運営するえぶち保育園は、本園、分園に分かれており、平成20年4月1日に開園しました。本園は、相鉄線西谷駅から徒歩5分の住宅街に位置し、2〜5歳児クラス40名(定員44名)が、徒歩で5分ほど離れた分園には、0、1歳児クラス20名(定員20名)が、在籍しています。本園は木造2階建てのログハウス風の建物で、1階に保育室があり、園庭(79u)は夏のプール活動などに利用しています。分園は、県道に面した、4階建てのビルの1階にあります。相鉄線の線路を隔てて、系列の「えぶちにしや園」があり、3園合同で会議や運動会などの行事を行っています。
・特徴
「丈夫な身体と豊かな心を育てる」ことを保育目標として、積極的に散歩などの戸外活動を行い、地域に開かれた園を目指して、高齢者との交流、他園との合同育児講座への参加などに力を入れています。本園ではライブカメラを設置し、保護者に対し保育内容を公開しています。

【特に優れていると思われる点】
1.子どもとの関わりを大切にした保育
 本園(2〜5歳児)、分園(0、1歳児)では、それぞれワンフロアの家庭的な雰囲気の中で、職員の目が行き届く環境のもとで生活しています。乳児クラスでは、午睡前に、子どもたちが職員の周りに集まって絵本を見たり、読んでもらったりし、その傍らでは、職員に抱っこしてもらって眠っている子どもがいます。幼児クラスでは、職員も子どもたちと一緒に食事をとり、会話をしながら食べています。また、午睡前には、職員と子どもたちが友達のようにお喋りをしたり、職員が絵本の読み聞かせをしています。散歩先の公園では、職員と一緒に追いかけっこをしたり、自由遊びの時間には職員も子どもたちと一緒にゲームをして遊んでいます。子どもに寄り添い、子どもとの関わりを大切にした保育を実践している職員の日常の姿が、今回の保護者アンケートの「子どもが大切にされている」「保育園生活を楽しんでいる」の項目で高い評価を受けています。

2.積極的な戸外活動の取り入れ
 園周辺には大小合わせ、10ほどの公園があり、秋にはどんぐり拾いができる公園に、思い切り走りたいときは広いグランドがある公園にと、目的に応じて週に3日は散歩に出かけるようにしています。朝の会が終わるとすぐ準備をして9時半には出発し、4、5歳は、遠出の散歩やログハウスのある公園にでかけ、公園の遊具(鉄棒やうんていなど)を使用して運動能力が高められるようにしています。乳児クラスは、少し階段のある公園にも出かけています。また、2、3歳児合同や4、5歳児合同で出かけたり、午睡後にも散歩に出かけることもあります。積極的に戸外活動を取り入れ、季節を感じたり、健康増進を図っています。

3.地域との交流
 自治会に加入し、運動会や生活発表会など、近隣の住民にチラシを配り、招待しています。毎月、西谷地区センターで行われる「高齢者給食会」に子どもたちが参加してダンスや歌を披露したりして、お年寄りの誕生祝いをしています。西谷地区センターなどで行われる「合同育児講座」に職員が園のおもちゃを持参し、遊びに来ている子どもたちに手遊びや紙芝居などを提供しています。年1回の地域の防災訓練には土曜保育の子どもたちが参加しています。中学校の職場体験を受け入れ、子どもたちと生徒たちが一緒に遊んだり食事をして過ごしています。また、年3回、近隣10園でドッジボール大会やお正月遊びなどで交流しています。近隣小学校の1年生や5年生と交流するなど、就学に向けて連携を図っています。ハロウィンの時期には、子どもたちが仮装して商店街を練り歩き、お菓子をもらい、お正月には地域の獅子舞いが保育園を訪問するなど、近隣との交流を深め、友好な関係を築いています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.保護者懇談会や個別面談などを通しての保護者との交流・連携の強化
 園では、保護者から希望があれば保育参加や個別面談を受け入れていますが、保護者の就労状況に配慮して、保護者全員を対象とした個別面談や保護者懇談会は実施されていません。今回の第三者評価の保護者アンケートの中で、「個人面談やクラス懇談会などの開催」を望む声が3割強寄せられています。保護者への保育方針の周知・徹底、保育内容などの情報提供、個々の保護者との情報交換など、園運営を円滑に進め、保護者満足度をさらに向上させるためにも、全員を対象とした個別面談や保護者懇談会、保育参観などの定期的な開催が望まれます。

2.保護者の意見・要望への丁寧な対応
 保護者からの大きな苦情・クレームは「苦情申し出書」に記録していますが、日常寄せられる意見・要望についての記録・蓄積は十分とはいえません。保護者から日常寄せられる些細な意見や要望についても記録をとり、一つ一つ丁寧に対応し、園運営に活かしていくことが望まれます。

3.職員の資質向上のための研修体制の確立
 職員の質の向上を図るため、横浜市や保土ヶ谷区主催の外部研修に積極的に参加し、内部研修は看護師による救急対応研修を主としています。職員のさらなる質の向上を図るためにも、園のマニュアル類を含めた定期的な勉強会を開催するとともに、非常勤職員の研修報告会・勉強会への参加、外部研修への参加など、研修体制の一層の充実が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・経営理念は「子どもの健やかな成長を援助する」、保育理念は「子どもの人権や主体性、個性を尊重し、一人一人の最善の幸福のために、保護者や地域と力を合わせ、子どもの福祉を積極的に増進する。あわせて地域における家庭援助を積極的に行う」で、子どもの人権を尊重したものとなっています。

・個人情報の取り扱いについては、入職時に園長が守秘義務の意義や目的を説明し、職員は誓約書を提出しています。また、特定個人情報取扱規程を設け、全職員に周知しています。

・虐待が疑わしい場合や明白になった場合は、区子ども家庭支援課や横浜市西部児童相談所に相談・通告する体制を整えており、日頃から連携をとっています。保護者には入園時に重要事項説明書を配付し、その旨を説明しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・折紙を使っての製作や、公園の行先などに子どもの意見・要望を取り入れ、子どもの自主性や主体性を尊重し、その日の活動などを柔軟に変更しています。

・入園時の提出書類「入園申込書兼児童票」や「児童健康台帳」から、家庭状況や入園までの生育歴・健康状態を把握し、入園後は健康診断結果や保育中の子どもの様子から発達状況を把握して記録し、保育に活かしています。

・0〜2歳児クラスは毎月、「子どもの様子、ねらい、保育者の配慮・援助・食育・人権」からなる個別指導計画を作成しています。幼児で特別な配慮が必要とされる子どもの指導計画は、月間指導計画の個別配慮欄に記入しています。

・子どもの経過記録は個人別に、3か月ごとに、生活や遊び、家庭の状況などを記録し、毎月の身長・体重の身体検査結果は児童健康台帳に記録しています。

・清掃記録表により、園の保育室やトイレなどの清掃を定期的に行い、清潔を保っています。エアコンを設置し、保育室内の温度は22度前後、湿度は60%程度を保っています。

・0才児クラスはマットを敷き、低い棚を設置し、1才児クラスは机を移動したりして、活動スぺースを確保しています。各クラスとも、食後に机を片付け、雑巾がけなどをして床を掃除してから布団を敷き、寝る場所を確保しています。

・子どもが自分の好きなおもちゃを取り出して遊べるように、おもちゃは子どもの手の届く低い棚に入れています。

・職員は、子どもたちが年齢に応じた集団遊びを通して、ルールや友だち関係が学べるように援助しています。

・植物栽培では園庭のプランターで夏野菜を育て、収穫した野菜を給食に利用しています。散歩の時に見つけたカタツムリや家から持ってきたカブトムシなど、小動物を飼育し、幼虫になる成長過程を観察しています。

・自由遊びの時間に異年齢の子どもが一緒に遊んだり、5歳児が午睡後の2歳児の着替えを手伝ったり、異年齢で一緒に散歩に出かけ、子ども同士の関係が育つよう配慮しています。

・天気がよいときは1週間に3日は散歩に出かけるようにし、9時半には出発するようにしています。天候に配慮しながら、午後も散歩にも出かけています。乳児は少し階段のある公園に出かけ、幼児は遠出の散歩に出かけたり遊具のある公園に出かけ、運動能力が高められるようにしています。

・乳児クラスは連絡帳で、幼児クラスは玄関のホワイトボードに「今日のかつどう」を記載して、その日の子どもの様子などを伝えています。園だより、クラスだより、献立表、食育だよりを毎月1回発行し、保護者に配付しています。

・保護者から希望があれば保育参加や個別面談を受け入れていますが、保護者全員を対象とした個別面談や保護者懇談会は実施されていません。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園説明会でならし保育の必要性について説明し、1週間程度の期間を設け、保護者の就労状況も加味し、子どもの様子を見ながら徐々に在園時間を延ばしています。

・横浜市や区主催の外部研修で障がい児への対応の仕方などについて学び、横浜市西部地域療育センターの研修や巡回でのアドバイスを、日常の保育に活かしています。障がいのある子どもの記録は、「障害児指導記録」として3か月ごとに作成しています。子どもたちは障がいのある子どもと分け隔てなく一緒に生活しています。

・アレルギー疾患のある子どもの保護者とは、毎月、調理担当や看護師、担任が面談しています。「生活管理指導表」を提出してもらい、医師の指示により除去食を提供しています。アレルギー食については毎日、配膳前に調理担当と担任が確認し、名札付きの個別のトレイで提供して誤食防止に努めています。

・苦情相談窓口として、受付は主任、解決責任者は園長で、第三者委員に苦情を直接申し立てることができる仕組みができています。園単独で解決が困難な場合には、区子ども家庭支援課などと連携して対応する体制がつくられています。保護者からの苦情や解決策については、系列園との合同会議や職員会議で報告し、「苦情申し出書」に記録して職員に周知しています。

・「感染症予防・蔓延防止マニュアル」及び「視診チェックマニュアル」に基づいて、担任や看護師がその日の子どもの健康状態を把握しています。嘱託医による健康診断を年2回、歯科健診を年1回実施しています。

・事故防止マニュアル、保育園震災対応マニュアルがあります。ピアノや重い物にはチェーンをつけ、低い棚は固定テープで留めるなどして転倒防止策を講じ、毎月1回、避難訓練や消火訓練、通報訓練を実施しています。

・子どものケガは連絡帳に記載し、降園時に保護者へ口頭でも伝えています。病院を受診する際は保護者に電話で連絡し、受診結果は降園時に報告しています。

・不審者対応として、玄関はオートロックで保護者はICカードで解錠しています。インターホンで来訪者を確認しています。

4 地域との交流・連携

・地区の子育て支援会議や社会福祉協議会の諸会議に出席して地域の子育てニーズを把握しています。

・施設の専門性を活かしたサービスの提供として、一時保育は0〜2歳児を受け入れています。保土ヶ谷区地域子育て支援拠点「こっころ」と連携して、2歳児クラスが近隣の公園に出かけ、地域の子どもたちとダンスをしたり鬼ごっこしたり砂場で遊ぶなどして交流しています。

・西谷地区センターなどで行われる合同育児講座に職員が園のおもちゃを持参して参加し、手遊びや紙芝居、お話しコーナーなどを設け、子どもたちと一緒に遊んでいます。

・地域住民に、七夕祭り、運動会、生活発表会などのチラシを職員が配るなどして、園の情報提供を行っています。

・西谷地区センターで月1回開催する「地域のお年寄りとの交流会」に子どもたちが参加してダンスを披露したり、歌を歌ったりして交流を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・職員の自己評価結果から明らかになった課題について、職員会議で1か月をかけて話し合い、園としての課題を取りまとめ、改善に取り組んでいます。園の自己評価はホームページで公表しています。

・「就業規則」を職員に配付し、職員倫理規程、コンプライアンス遵守規程を定め、職員としての心構えやコンプライアンス遵守について徹底しています。「運営規程」に虐待防止や秘密保持について規定し、不適切な行為を行わないよう、職員に周知しています。

・横浜市の「ヨコハマ3R夢プラン」に沿い、ゴミの分別を行い、プラスチック、生ごみ、資源ごみに分け、ゴミの減量化に努め、生ごみを飼料化してリサイクルに取り組んでいます。

・本園・分園各主任はクラスの支援も兼ねており、それぞれ本園内、分園内の業務状況を把握しています。各主任は職員一人一人に対し、職員の保育レベルに合わせて的確に助言・指導を行っています。

・社会情勢の変化や利用者ニーズの変化、制度・法律の改正などの園運営に影響のある情報は、理事長・園長、事務長が地区の園長会や研修、新聞報道などにより情報を入手しています。

・次代の組織運営に備え、育休制度の充実、スタッフ処遇面の拡充、多世代交流など、園としての将来を展望した施策を常に検討しています。

6 職員の資質向上の促進

・職員を4つの階層に分け、階層別に期待される役割(組織の中での姿勢、コミュニケーション、自己啓発、保育環境、保護者や地域との連携、専門知識)をあげ、保育方針にそった人材育成計画を作成しています。

・平成29年度より年2回、「保育士の自己評価表」に沿い、理念、発達援助、保護者支援、組織の項目について自己評価を行っています。職員は、自己評価結果を「課題票」にまとめ、園長・主任が面談し、期別に評価を行っています。

・職員の質の向上を図るため、横浜市や区など主催の外部研修を対象とした具体的な研修計画を作成しています。職員は積極的に研修に参加し、研修終了後は研修報告書を作成し、職員会議で報告しています。

・看護師によるAEDを使った心肺蘇生法や嘔吐処理などについての救急対応研修を行い、必要により非常勤職員も参加しています。

・非常勤職員については、自己評価や個別の面談は行われていますが、職員会議(研修報告)の参加や外部研修への参加は行われていません。

・毎週の職員会議や毎月の合同会議で職員から意見・提案を聞き、年1回、「人事調査表」により、理事長は職員と面談を行い、職員の進退、要望などを聞いています。

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