かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクセンター北保育園(10回目受審)

対象事業所名 アスクセンター北保育園(10回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0003
都筑区中川中央1-19-20プライムシティ1階
tel:045-914-5911
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年07月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
1.立地および施設の概要
アスクセンター北保育園は、平成20年4月1日に開園し、今年10年目を迎える園です。生後57日目以降から就学前児童を対象とし、定員は58名で、現在56名が在籍しています。園は横浜市営地下鉄センター北駅から徒歩5分のところに位置し、10階建てマンションの1階にあり、周辺には多くのマンションや商業施設のほか、緑豊かな大塚歳勝土遺跡公園や横浜市歴史博物館があります。
2.園の特徴
 園目標に「元気に挨拶ができる子」「大切にする気持ちを持てる子」「いろいろなことを楽しめる子」を掲げ、子どもたちが友だちや職員との関りを通し、達成感や満足感を持って笑顔で元気にすくすくと育っていくことを目指しています。設置法人グループ内から派遣される専門講師による英語、体操、リトミック教室の保育プログラムがあり、子どもたちは異文化に触れたり、運動したり、音楽に合わせた表現活動を楽しんでいます。

【特に優れていると思われる点】
1.全職員が子どもを理解し穏やかに接する保育
 小規模園の利点を活かし、担任のみならず全職員が子どもの姿をよく観察し、理解するように努め、子どもに関する情報交換、共有を心がけています。子どもと関わる時の対応については「呼び捨てにしない」「目線を合わせて会話をする」「子どもの気持ちに沿った穏やかな言葉遣いをする」など職員会議や昼礼で職員同士が話し合い、確認しています。また「子どもに注意するとき・叱るとき意識すること」が箇条書きになって休憩室に掲示されており、子どもの人格を尊重する姿勢が職員に周知されています。職員は子どもとの関わりを大切にし、話を丁寧に聞くこと、年齢や状況に応じた話し方・テンポに留意することなどを心がけ、実践しています。訪問時の自由遊びや散歩の中でも、子どもたちが自由にのびのびと遊んでいる様子から、子どもが職員を信頼していることがうかがえました。

2..保護者にその日の様子を伝える努力
 毎日の昼礼などで、子どもの様子について情報を共有し、申し送りノートなどにより、降園時には担任だけでなく職員全員が子どもの様子を保護者に伝えられるようにしています。またデイリープログラムの下の余白部分に、その日のクラスの様子や出来事を書き込み、保護者に伝えています。子どもの体調については、「延長保育日誌」に記録し、降園時に保護者に伝え、翌朝の受け入れ時にその後の家庭での様子を聞いています。利用者家族アンケート結果では「送り迎えの際のお子さんの様子に関する情報交換について」「園だよりや掲示などによる、園の様子や行事に関する情報提供」「お子さんに関する重要な情報の連絡体制」についての肯定的な回答は100%と高い評価となっています。

3.日常的に行われる異年齢交流
 2、3歳児クラス、4、5歳児クラスはオープンフロアでの保育のため、常に合同で遊べる環境にあります。0、1歳児クラスは衝立で仕切っていますが、子どもたちは日々お互いの様子を感じ合い、交流できる環境になっています。2、3歳児クラスの子どもたちが自然に一緒になってゲームをして遊んだり、4、5歳児クラスの子どもたちが一緒に散歩に出かけたりしています。また、節分の豆まきでは5歳児が鬼役となり、0、1歳児クラスに行き交流するなど、誕生日会やお楽しみ会などの行事を通して、異年齢の子ども同士が交流する機会を作っています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.子どもが快適に過ごせる環境の整備
 園内は毎日清掃していますが、清掃したか確認できるものがありません。清掃チェック表などを使い、清掃漏れがないよう、園全体で清潔な環境が保たれることが望まれます。
昨年、4歳児クラスの奥のスペースを子どもたちに開放してキッチンセットを備え、遊びのスペースとしましたが、遊具や備品などが混在し、落ち着いて過ごせる場所とは言えません。子どもが職員や友だちの視線を気にせず過ごせるよう、衝立などで仕切るなど工夫して、子どもが快適に過ごせる場所の確保が期待されます。

2.園に対する地域住民の理解促進に向けての取り組み
 園の入り口に育児相談や夏祭りのポスターを掲示し参加を呼びかけていますが、地域住民の相談、参加実績はありません。園の置かれている環境や園施設のスペースから難しい面があると思われますが、区民まつりの保育園ブースへの参加や近隣の公園で地域の未就園児とゲームや手遊びをして交流するなど様々な機会をとらえて、園に対する地域の理解促進に向けて取り組むことが期待されます。

3.次代を担う職員の育成
 常勤職員の平均年齢は27.6歳、平均在職年数は3.7年と若く、伸びしろのある職員が多く在籍しています。現状、設置法人の自由選択研修や横浜市など主催の外部研修への参加は十分とはいえません。職員が様々な研修や勉強会などに積極的に参加して、必要な知識・技術の習得を図り、仕事に自信と誇りを持ちながら日々の業務が行えるよう、個々の職員に対して適切な助言や指導を行うことが期待されます。 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の基本方針は「子どもの自ら伸びようとする力」「後伸びする力」「五感で感じる保育」の充実を基本方針として掲げ、園目標として「元気に挨拶ができる子ども」「大切にする気持ちを持てる子ども」「いろいろなことを楽しめる子ども」とし、子ども本人を尊重したものとなっています。

・子どもと関わるときの対応については、「呼び捨てにしない」「目線を合わせて会話をする」など、職員会議や昼礼で職員同士が話し合い確認しています。また、子どもとの対応で気になる職員がいれば、園長が個別に指導しています。

・子どもとゆっくり話す必要がある時は、一対一でその子の気持ちに沿った穏やかな言葉で話を進めています。子どもとの関わりを大切にして話を丁寧に聞くこと、年齢や状況に応じた話し方・テンポに留意する事などを心がけています。休憩室には「子どもに注意するとき・叱るとき意識すること」が箇条書きになって掲示されており、子どもの人格を尊重する姿勢が職員に周知されています。

・個人情報については、職員は入社時に研修を受け、守秘義務の遵守について誓約書を提出しています。個人情報に関する書類の持ち出しは禁止しており、事務室の施錠できるロッカーに保管・管理しています。保護者には、ホームページの写真掲載など個人情報の取扱いについて、入園時に書面により説明し、同意書の提出を受けています。

・性差への先入観による役割分担意識を持せないよう、出席簿の順番、給食のグループ、体操や散歩の整列なども性別による区別はありません。日常の保育のなかで注意し、気が付いたことがあればミーティングのとき職員同士で話し合っています。

・虐待が明白になった場合や疑わしい場合は、設置法人本部と横浜市北部児童相談所、都筑区こども家庭支援課などに相談できる体制を整えています。支援の必要な保護者の置かれている状況や状態を理解し、送迎時に積極的に声をかけ、見守りを続けています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保育理念、基本方針に基づいた保育を実践するために、それらを保育課程に明記しています。保育課程に基づいた年間指導計画から月間指導計画、週案を作成しています。毎月の職員会議やミーティングで話し合いや振り返りの時間を設け、保育に活かしています。

・0〜2歳児については、一人一人の発達に合わせて月間指導計画に基づいた個別指導計画を作成しています。個別指導計画の作成や見直しにおいて、離乳食の進め方やトイレットトレーニング、課題がある場合の配慮の方法など子どもの状況に合わせて保護者に説明し、同意を得ています。

・子どもの手の届く使いやすい高さの棚に、おもちゃや絵本を置き、自分で取り出したり片付けたりしやすいようにしています。自由遊びの時間には遊びに合わせてコーナーを作り、好きなおもちゃで落ち着いて遊べるように配慮しています。

・乳児クラスは五感の発達を促すおもちゃの提供をし、年齢が上がるにつれて、指先を使った細かいおもちゃや集団で楽しめるおもちゃ、創造力を養うおもちゃを提供しています。職員は子どもの興味や季節に合わせ、絵本やおもちゃの入れ替えを行っています。

・朝夕の合同保育のほか、異年齢で一緒に散歩に行ったり、夏祭りや運動会などの行事を通じて異年齢の子ども同士が交流し、お互いに思いやりを持つ機会となっています。

・その日の体調や食の細い子どもは自分で盛り付け量を減らし、完食の喜びを感じられるようにしています。アレルギーのある子どもの食事は専用のトレイにクラス名と名前を書き、すべてにラップをかけています。調理室前で担任と職員が除去食の有無を確認し、保育室では複数の職員で再度確認しています。

・午睡で眠れない、眠くない子どもには、無理強いせず、横になって休息したり、絵本を読んだり静かな遊びをするなど休息をとるようにしています。乳幼児突然死症候群対策として、うつぶせ寝にならないように気を付けています。0歳児クラスは5分ごと、1、2歳児クラスは10分毎に体に触れて睡眠チェックを行い、記録しています。

・トイレットトレーニングは一人一人の発達状況に合わせて、家庭と連携をとりながら、1歳児後半ごろからオマルに座ることから始め、トイレへ移行しています。2歳児クラスは発達状況に応じてトイレで排尿し、徐々にパンツへ移行しています。おもらしをしてしまった子どもには、他の子どもに気づかれないようにトイレで着替え、子どもの自尊心を傷つけないように配慮しています。

・0〜2歳児クラスは個別の保育連絡ノートがあり、その日の子どもの様子などを丁寧に記載しています。送迎時やデイリープログラムでクラスのその日の様子や出来事を伝え、園だよりなど毎月の配付物で情報提供をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園時に把握した生育歴や生活記録、入園後の成長発達記録、面談記録などは、児童票として個別にファイルしています。0、1歳児は毎月、2歳児は2か月ごと、3歳児以上は3か月ごとに発達状況を確認し、記録は事務室の書庫に保管し、全職員が共有できるようにしています。進級時には、個別ファイルを基に、新旧の担任で申し送りを行っています。

・保育所児童保育要録は年長児の担任が作成し、園長が確認した後、就学する小学校に持参または郵送し、必要に応じて電話連絡や書面で子どもの状況を伝えています。

・「ならし保育」の必要性について保護者に説明し、家庭環境や子どもの育ち、保護者の就労状況などに配慮して、保護者同伴での保育、短時間保育など個別に検討し、無理のないように進めています。0、1歳児の新入園児に対して、子どもがいろいろな職員と触れ合い、職員もどの子どもにも対応できることから、職員全員でグループ保育をしています。

・職員は発達支援、虐待、アレルギーなど配慮が必要な子どもについて、毎月職員会議の中でケース会議を行い、現時点での様子、配慮や関わり方が適切かどうか話し合い、昼礼でも確認し、記録しています。発達支援やアレルギーに関する内部研修、横浜市北部地域療育センターの見学で得たリハビリの様子や医師との意見交換などの情報を基に職員会議で話し合い、日々の保育に活かしています。

・要望・苦情受付担当者は主任、苦情解決責任者は園長とし、第三者委員1名の氏名・連絡先を重要事項説明書に明記するとともに、玄関に掲示しています。「苦情・相談ポスト」「なんでもBox」の設置、懇談会、行事後のアンケートなど進んで保護者からの要望や意見を聞いています。送迎時に保護者に積極的に声をかけ、意向を汲みとるようにしています。外部の苦情解決窓口として、横浜市福祉調整委員会のポスターを玄関に掲示して、保護者に紹介しています。

・健康管理・衛生管理・安全管理などに関する各マニュアルを整備し、マニュアルに基づいた対応や訓練を行っています。事務室には「119番通報要領」と医療機関や行政関係先をまとめた「地域資源一覧表」、保育室には「アクシデント発生時の緊急連絡フォロー」を掲示し、保護者の連絡先ファイルは事務室内に保管しています。

4 地域との交流・連携

・園の情報は入園案内、設置法人のホームページ、園ブログにより提供しています。外部Webサイトに情報提供し、園の方針、施設概要、サービス内容などを、掲載しています。都筑区子育て支援センター「ポポラ」に園のパンフレットを置いています。

・都筑区幼保小連絡会議に園長が参加し、小学校の教員と意見交換を行い、また、都筑区年長児担任交流会に年長児担任が参加し、小学校に向けての取り組みなどについて検討しています。近隣小学校との交流や都筑区のネットワーク専任保育士の仲立ちによる近隣3保育園との交流を行っています。

・都筑消防署を見学したり、都筑区内の保育園が連携して実施するドッジボール大会に定期的に参加して交流を深めています。また、夏祭りの際はポスターを掲示し地域の人に参加を呼びかけています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念や方針については、入社時の研修やその後の階層別研修で理解を深めています。園長は、職員会議や年2回の個人面談を通じて、職員が理念や方針を理解しているか確認しています。

・子どもの育ちを中心に作成された保育課程は毎年年度末に見直しを行い、保育プログラムが運営理念に合っているかどうかを職員会議や日々の保育を実践する中で、振り返り、その都度話し合いをして、理解を深めています。

・就業規則に倫理規定、服務規程を明記しています。また、コンプライアンス委員会を設置し、不正などについて職員は直接通報する制度があることを周知しています。設置法人のホームページで、業務運営状況、財務内容、設備概要など経営内容全般について公表しています。
 
・園長会議で組織内の不適切な事例などを検討し、園に持ち帰って職員会議で話し合い、不正行為が起きないよう職員の意識を高めています。 

・園長は、重要な意思決定にあたっては、懇談会、行事後のアンケートにより保護者の意見を吸収し、意思決定に反映させるように努めています。園だけで対応が困難な場合、設置法人の運営支援課、スーパーバイザ―、マネージャーが連携して対応しています。

・園の中長期的な方向性として「地域交流を行い地域密着型の保育園」「保護者と職員がともに作る保育園」を長期計画(5年)として掲げ、これらを実現するため中期計画を定め推進しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、階層別研修、自由選択研修が企画実施されています。職員は年度初めに成長目標、研修目標を設定して「個人別年間研修計画」を作成し、半年ごとに振り返り、園長と面談して目標に対する達成度を確認し、次期の計画に反映しています。

・非常勤職員も常勤職員と同様に園の状況が把握できるよう、職員会議、昼礼、研修報告書などの記録を見ることができます。設置法人主催の自由選択研修は非常勤職員でも受講することができます。

・職員は子どもの成長に合わせて指導計画を立て、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などを確認しながら、次月の計画に反映させています。職員は前月の振り返りの中で、自己の保育内容、保育技術を評価し、翌月の計画に反映させています。

・現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう可能な限り、権限を委譲しています。園長に連絡や報告をすることで最終的な責任を明確にしています。園長は職員の改善提案や意見を職員会議や個人面談、日々の会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話ができる環境を整えています。

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