かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク藤が丘保育園(10回目受審)

対象事業所名 アスク藤が丘保育園(10回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0043
青葉区藤が丘2−4−10サンデュール藤が丘1階
tel:045-979-1528
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年07月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
アスク藤が丘保育園は、東急田園都市線藤が丘駅から徒歩3〜4分の利便性が良い5階建てマンションの1階部分にあります。平成20年4月に開園し、定員46名のところ、生後8週目から就学前児童まで、44名の園児が在籍しています。園に園庭はありませんが、夏場はウッドデッキでプールや水遊びを行い、近隣には安心して遊べる広場や公園があり、日々戸外活動に出かけています。
・園の特徴
設置法人グループ内から派遣される専門講師による英語、体操、リトミック教室などの保育プログラムがあり、子どもたちは異文化に触れたり、思い切り体を動かしたり、音楽に合わせて自由な表現活動を楽しんでいます。

【特に優れていると思われる点】
1.積極的な戸外活動
園はマンションの1階にあり、思いきり体を動かせる園庭はありませんが、周辺に広場や公園があり、
積極的に戸外活動を行っています。地域住民の憩いの場の藤が丘公園は自然が残り、さまざまな草花や樹木、セミのぬけがらやドングリ拾い、池の風景など子どもたちは四季の移り変わりを肌で感じとることができています。また、山登りができる公園、ボールで遊べる公園、遊具やアスレチックのある公園、散策を楽しむ公園など子どもの年齢、発達段階や子どものその時々の興味関心に応じて日々行き先を選び、出かけています。戸外活動をより充実した活動にするために、園内研修は「子どもの遊びにおける危険性と事故」をテーマにし、散歩コースの危険個所を公園ごとに話し合い、他園の公園での事故事例も参考にするなど、保育に活かしています。

2.「一人一人を大切にする保育」の実践
 0、1歳児クラス、2〜5歳児クラスはそれぞれオープンフロアでの保育をしています。職員は全体を見ながらも在園児が44名の小規模で家庭的である雰囲気をこわさず、「一人一人を大切にする保育」のため日々連携を図りながら実践につなげています。クラス担任同士のコミュニケーションも良く、子ども一人一人の伸ばしたい部分などを話し合い、指導計画を練り直し、育ちを支援しています。利用者家族アンケートの『職員の対応』の項目のうち、「子どもは大切にされているか」「保育園生活を楽しんでいるか」「話しやすい雰囲気、態度か」について高い評価を得ています。


3.日常の保育を通しての保護者との連携
0〜2歳児クラスには個別の保育連絡ノートがあり、その日の子どもの様子などを丁寧に記載しています。保護者も家庭での出来事やちょっとした心配事など記載し、担任と密な連携が図られています。また、園が協力し、保護者が自主的行っている子どもたちの園生活の思い出の詰まった卒園アルバム制作が毎年継続されていること、第三者評価の家族アンケートで総合満足度が100%となっていることからも、日常の保育を通しての園の丁寧な取り組みが保護者に伝わっていることが窺えます。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.把握した保護者からの意見、要望の記録と運営への反映
保護者からの苦情・要望は「クレーム受理票」に記録していますが、平成28年度1件、今年度も1件の受付対応となっています。保護者との個別の連絡ノートや口頭でのやりとりから出され、速やかに解決ができた意見や細かな要望についての蓄積や整理は不十分な状態です。苦情や日常寄せられる細かな意見・要望なども記録に残し、今後の運営に活かしていくことが期待されます。
2.地域の子育て支援サービスの提供
地域の子育て支援ニーズについて、毎年次年度の保育園申し込みの締め切り時期の職員会議で話し合っていますが、地域での子育てを支援する具体的なサービスの実施には至っていません。園の専門性を活かし、園で取り組みが可能なサービスについて検討されることが望まれます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の4項目からなる運営理念と子どもの「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育てる保育、「五感で感じる保育」の充実を基本方針として掲げており、子ども本人を尊重したものとなっています。園は独自の目標を「遊びを見つけられる子」「素直で優しい子」「くじけず最後まで頑張れる子」とし、保育にあたっています。園長は、理念や方針に基づいて、「子どもに育って欲しい姿」や「子どもの気持ちを大事に寄り添う」ことを常に考え保育をするよう職員に話をし、職員は実践につなげています。

・職員は子どもに伝わるよう丁寧にゆっくり話すように努めています。言い方も否定的な言い方ではなく、肯定的な言い方に替えて伝えるようにしています。職員の気になる言動が見られた時はお互いに確認しあっています。

・個人情報の取り扱いや守秘義務について常勤職員は入社時に、非常勤職員、実習生、ボランティアはオリエンテーションで説明し、誓約書を取り交わしています。保護者には、個人情報の取り扱いについて、入園説明会で説明し、ホームページへ子どもの写真を掲載することについて、書面で確認しています。

・遊びや行事の役割、持ち物や服装などで、性差による区別をせず、子ども一人一人の好みや意向を尊重しています。名簿は50音順で作成し、活動時の並び方は月齢順または身長順で、性別での区分けはしていません。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程に基づき、年齢ごとに前年度の反省をふまえた年間指導計画を作成しています。月間指導計画、週案を作成する際は、日々の子どもたちの考えや発言、興味関心を反映するようにし、子どもが意欲的に活動できるようにしています。全体を見て保育をしながらも「一人一人を大切にする保育」について園内研修を実施し、職員の考えや思いを出し合っています。

・個別指導計画は担任が作成し、子ども一人一人に合ったねらいを設定し、それらの達成を意識しながら保育をしています。また、職員会議で共通事項として話し合い、ほかの職員からの意見も参考にして柔軟に変更、見直しを行っています。保護者には離乳食の進め方やトイレットトレーニング、食具の使いかたなど子どもの状況に合わせて説明し、同意を得ています。
・プランターでトウモロコシ、パプリカ、ジャガイモ、ラディッシュなどを栽培し、食育活動につなげています。天気のいい日には積極的に散歩に出かけ、どんぐりやまつぼっくりを拾ったり、落ち葉を集めて投げ合ったりしています。歌に登場する動植物を散歩しながら見つける「発見遊び」を楽しんでいます。体調がすぐれない子どもは戸外活動を控え、室内で静かに過ごしています。行事の後や週末など、子どもに疲れが見える時は活動を変更するなど対応しています。

・0、1歳児、2〜5歳児は同じフロアで過ごし、活動しています。朝夕の合同保育のほか、異年齢での合同散歩や、ゲームや合同での製作の際は、年上の子どもや年下の子どもが関わりながら育ちあえるように職員は声かけをしています。

・食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。園で提供している食事について、月1回の給食会議で食材の味付けや刻み方、ゆで方を検討し食事作りに反映しています。「好きなものをお腹いっぱい食べる満足感」を大切にし、苦手な物を食べられた時は褒めるなど子どもが自信を持てるよう配慮しています。栽培活動、クッキング、食環境整備は年齢発達に応じて実践しています。

・個別の連絡帳、送迎時のやりとり、懇談会、個別面談、保育参加、園行事など保護者との交流の機会を設けています。園だよりなど毎月の配付物で情報提供をしています。今年度5月からの新しい打刻システムや、毎日発信される園情報をスマートフォンやパソコンから確認することができる保護者向けの新サービスの試験運用も始まっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・入園時に把握した生育歴を始め、入園後の子どもの成長発達記録は、児童票、健康調査票、個人健康記録表に記録し、クラスごとにファイルしています。0〜2歳児は毎月、3〜5歳児は3か月ごとに発達状況を確認しています。記録内容は書庫に保管し、全職員が共有できるようにしています。クラスの進級時には、個別ファイルを基に、新旧の担任で申し送りを行っています。
・特に配慮を要する子どもについてクラス会議のほか、職員会議で各クラスの様子を確認したり、ケース検討を行っています。設置法人の方針として、統合保育を行っています。
・玄関に意見箱を置き、行事後に保護者アンケートを行い、意見や要望の把握に努めています。さらに職員は送迎時に保護者に積極的に声をかけ、要望を聞くように心がけています。園のみで解決できない場合は設置法人や青葉区こども家庭支援課と連携して対応することとしています。
・健康管理・衛生管理・安全管理などに関する各マニュアルを整備し、マニュアルに基づいた対応や訓練を行っています。行政、医療機関、児童相談所など必要な関係機関・地域の団体をリスト化しています。
4 地域との交流・連携

・園見学者から園への要望や相談に応じることで、地域の子育て支援ニーズの把握に努め、毎年次年度の保育園申し込みの締め切り時期の職員会議で話し合っています。その他、青葉区の公立・私立園長会、幼保小連絡会、青葉地域子育て支援拠点ラフール主催の講演会に出席し、交流する中で地域の子育て支援ニーズについて情報交換をしています。

・散歩時に地域の人や商店の方と挨拶をしています。園の夏祭りや運動会に近隣の方や園見学者を招待し、夏祭りに1組の参加(園見学者)を得ています。地域の商店の協力を得て、ハロウィンでは、お菓子の手渡しに協力してもらっています。

・園見学日は園の保育に支障をきたさない時間帯を設定していますが、見学者の希望に合わせて日時を決めています。見学は1回につき2組まで、1日3回を目安に行っています。園への関心は高く、今年度は72組に対応をしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・職員が守るべき法・規範・倫理などは「保育園業務マニュアル」や「就業規則」で明文化されており、職員は入社時研修により周知しています。

・設置法人のホームページで園の経営、運営状況を公開しています。

・設置法人にコンプライアンス委員会があり、園と職員を指導し、あわせて不正などを職員から直接通報できる仕組みを整えています。また、毎日2回設置法人からのアクシデント速報発信や設置法人本部での園長会議で報告された他園の事例などを職員会議で話し合い、自園のルールを再確認しながら職員のモラルアップを図っています。

・設置法人で、事業運営にかかわる情報の収集・分析をし、次世代の組織運営に備えてると同時に、計画的な後継者の育成も行っています。園長は、設置法人での園長会議などで情報を収集し、職員会議で職員に周知しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、各職員の持つ知識や経験に照らし、目標を明確にした人材計画が策定されています。職員は年度初めに目標を立て、実績や達成度について半期ごとに自己評価し、園長、設置法人のスーパーバイザー、部長の評価およびアドバイスを受け、次年度の目標につなげています。

・第三者評価を毎年受審しているので、その際の自己評価において園の自己評価を計画的に行う仕組みをつくっています。第三者評価結果を基に、園の自己評価をしています。

・園長は職員の改善提案や意見を職員会議や日常会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話ができる環境を整えています。また、設置法人に「提案メールBOX」というメールで業務改善の提案ができるシステムがあり、職員からの提案に対して、迅速な対応が取れる仕組みがあります。さらに、「良い職場推進委員会」を設置し、希望者が参加し、業務についての話し合いできる仕組みも作っています。

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