かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク港南中央保育園(10回目受審)

対象事業所名 アスク港南中央保育園(10回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 234 - 0051
港南区日野1-7-9
tel:045-840-5311
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年06月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
 アスク港南中央保育園は、平成20年4月に開園し、定員は90名で、現在95名が在籍しています。横浜市市営地下鉄ブルーラインの「港南中央駅」より、徒歩7分の鎌倉街道沿いにあり、近くに「港南区スポーツセンター」や「港南地区センター」などの公共施設もある一角に立地しています。園舎は、鉄筋コンクリート作りの3階建ての独立ビルで、街道と反対側の裏手には、約273uの園庭があり、その周囲には住宅が立ち並び、梅林や竹林などの自然が残った風景があります。


・園の特徴
 園では設置法人から派遣される「リトミック」「体操教室」「英語教室」を毎週1回全クラスで設けています。また、職員によるクッキング保育などのプログラムにより、子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす「五感で感じる保育」を実践しています。


【特に優れていると思われる点】
1. 各クラスで「クラス目標」を実践していく取り組み
 各クラス担任は、それぞれの年齢に応じたクラス目標をしっかりと立て、保護者にもその目標とねらいを、クラスだよりに掲載して知らせています。たとえば2歳児では、クラス目標を「みんなが たのしくあそんで はっけん」とし、ねらいを「興味のあることや経験したいことなどを、生活や遊びの中で保育士や友達と好きなように表現していく」としています。また、5歳児ではクラス目標を「ちからをあわせて いろいろなことに ちょうせんしよう」としています。各クラス目標は、毎月のクラスだよりに掲載し、その下欄には例えば5歳児の場合は、子どもたちが協力して運動会の新演目「パラウエーブ」の練習に励んでいる様子を記載するなど、クラス目標に対して子どもたちがどのように取り組んでいるかを保護者に知らせています。


2.全クラスで進めている「今月のうた」
 0歳児から5歳児クラスまで共通の「今月のうた」を毎月打ち出して、保護者にもクラスだよりで連絡しています。「今月のうた」は、園ではもとより、子どもが家に帰ってからも、家族と一緒に毎日歌ってもらっており、家庭生活と園生活をつなぐ良い手段となっています。歌詞を覚えるにはちょっと早い0歳児でも、周りの合唱と同時に、手拍子なり、足拍子なりで周りと一緒に歌に参加するようになっています。全クラスで覚えて練習した「今月のうた」は、毎月一回のお誕生日会で大合唱しており、保育園全体で共有することを大切にしています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.自然に触れ、地域を知る園外活動の充実を
 園では、比較的に広い園庭を有するために、園庭での屋外活動頻度が高く、利用者家族アンケートでも、「自然に触れたり、地域に関わるなどの園外活動について」で、16%の保護者から「どちらかといえば不満」「不満」の回答が寄せられています。園の周辺には、自然に恵まれ、子どもたちの成長に合わせて活動できる数多くの公園があるため、散歩の回数を増やし、自然に触れ、地域を知る機会を多く設けることを期待 します。


2.ボランティアの積極的な受け入れを
 園はここ数年、ボランティアを受け入れていません。ボランティアや学生の職業体験などを受け入れることは、子どもが園で生活する中で、生活の広がりに寄与するという役割が期待されます。関係する機関にも働きかけて、受け入れに対する努力が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・園児に対して威圧的な言葉遣い、無視、名前の呼び捨てなどが行われないよう、職員間で話し合い、その場での注意が難しい場合は主任や園長に相談して、改善を図っています。無理強いしたり、せかしたりしないよう気を付けています。年齢に応じたおだやかで分かりやすい言葉で話をしています。


・職員は入社時に、個人情報守秘義務遵守の誓約書を提出してもらって、周知の徹底を図っています。入園時に個人情報の取り扱いについて、保護者に説明し、広報誌やホームページへの写真の掲載については、入園時に書面で確認しています。個人情報に関する記録は持ち出しを禁止し、施錠できるキャビネットに保管、管理しています。


・職員は、遊びや行事の役割、持ち物、服装、色などで性別による区別をしないよう気を付けています。発表会の配役も、物語では性別にこだわらずに決めています。名簿や散歩時の整列、グループ分けは性別にはしていません。グループ分けは、動物、果物の名称を用い、男女混合にしています。


・設置法人の研修により虐待防止について全職員に周知しています。予兆を得た時点で設置法人内の相談窓口に速やかに園長経由で通告し、外部の関係機関とも連携して対応することにしています。職員は、登降園時の保護者と子どもの状況、午睡前後の子どもの着替え時や保育中の子どもの様子などについて注意深く観察し、虐待の予兆の早期発見に努めています。


・外国籍の子どもに関しては、文化や生活習慣の違いなどは職員が勉強し、考え方の違いをお互いに認め合うように周りの子どもたちに分かりやすく説明し保育にあたっています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保護者には、入園前説明会や運営委員会で園の保育方針を説明しています。園では、園の方針に基づく行事後のアンケートを保護者に依頼し、その回答をみて保育方針が理解されているか把握しています。園だよりに保育理念や目標を掲載し、保育方針が理解されるよう努めています。


・各保育室とも、絵本、おもちゃ、教材などは子どもの手の届く棚や収納箱に保管され、子どもは自由に出し入れして遊べるようになっています。合同保育では、乳児が口に入れて危なくないおもちゃに限り、各クラスよりおもちゃを持ち寄って遊んでいます。子どもの成長、興味に合わせたおもちゃを用意し、半年に1回程度入れ替えを行っています。


・離乳食は子どものペースに合わせて声をかけながら、自分で食べようとする意欲を大切にし、手づかみで食べることも認めながらゆっくり介助しています。
0歳児は手づかみやスプーンの練習を開始するなど、子ども一人一人の発達の段階に合わせて、自分から食べようとする意欲を大切にしています。


・幼児クラスでは職員の援助で配膳して、食器の並べ方を知り、食べ終わったら食器を下げるなど、食事のマナーが身につくようにしています。3歳児以上は当番を決めエプロンをかけて配膳の手伝い、食事前後には「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶をしています。月1回のクッキング保育を実施しています。


・午睡では、眠れない子どもは無理に寝かせることなく、お絵描きや絵本を見るなどで静かに過ごさせるようにしています。乳幼児突然死症候群に対する対策として0歳児は5分おき、1、2歳児クラスは10分おきに呼吸チェックし、記録しています。幼児については、30分ごとに見回りをしています。また、年長児の午睡について一人一人の状況をみながら配慮して、年明けの1月より、午睡時間を減らし、小学校へ向けての準備をしています。


・トイレットトレーニングは、一人一人の排泄のリズムに従って個別に対応しています。散歩、食事、午睡の前後にトイレ誘導の声かけをしており、お迎えの保護者に対しては、必ず、日中の様子を伝えるようにしています。保護者には、園での排泄状況を連絡ノートで伝えています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

保育課程は保育理念、運営方針および園目標を基本に掲げて作成し、地域の保護者の就業状況なども考慮に入れ、延長保育の実施などで対応しています。保護者には、年度初めの保護者との懇談会で保育課程の内容について説明しています。


・指導計画は、保育課程に基づいて年齢ごとの年間、月間指導計画、週案を作成し、日案につなげています。子どもに対して、今日の活動内容を伝えた後、理解できていない子には、個別に改めて説明するなど、子どもたちの個性や特性をも配慮しながら、個々にあったかかわり方ができるように心がけています。


・食物アレルギー疾患の子どもに対しては、医師の「生活管理指導表」をもとに、給食担当職員(栄養士)が保護者と面談の上、除去食を提供しています。
保護者に対しては、次月の献立を通知する際に、除去食対応を通知し、承諾を得ています。


・保育園業務マニュアルの健康管理に関する規定に基づき、個人健康記録表を作成しています。登園時の保護者との会話、0〜2歳児の連絡帳、保育中の園児の様子などを通じて一人一人の健康状態を把握し、昼礼時に報告することで情報を共有しています。38度以上の発熱や嘔吐などの症状が見られた時は保護者にお迎えを依頼しています。連絡帳や口頭で園児の様子を伝え、降園後の対応を話し合っています。


・嘱託医による年2回の健康診断と年1回の歯科健診を受け、個人健康記録表にファイルしています。健診結果は異状があった場合は保護者に書面で伝え、必要な場合は口頭でも受診を促しています。


・感染症・食中毒対応マニュアルにより、登園停止基準や保育中に感染症などの疑いが生じた場合の対応を記載した入園のご案内を保護者に配布し、口頭でも説明しています。感染症が発生した時は、玄関近くの掲示板に感染症名、クラス名などを掲示し、保護者に周知しています。


・保育園衛生マニュアルが用意されていて、設置法人が各園からの業務報告などを取り入れ、年に1回見直しを行っています。マニュアルの内容を入社時研修で学習し、毎年感染症が発生する時期に、看護師から研修を受け、嘔吐物の処理法などを再確認しています。


・マニュアルに基づき、毎日(床、棚、トイレ、手洗い場、玄関、事務所など)、週1回(おもちゃ消毒、砂場など)、月1回(洗濯機)、使用ごと(沐浴室)の清掃を行っています。その結果を保育室清掃記録表に記載しています。


・地震などを想定し、保育室の棚は転倒防止金具で固定し、ロッカーなどには滑り止めシートを使用して転倒防止などの安全対策を講じています。「事故防止・対応」「不審者侵入対策」「災害・緊急時の対応および消防訓練」など各マニュアルが用意され、全職員に周知しています。避難訓練、通報訓練、消防訓練を毎月実施しています。また、一時避難場所への誘導訓練も行っています。


・苦情受付窓口は園長、主任がこれにあたり、入園説明会などで案内しています。第三者委員や苦情窓口を玄関の壁に表示し、また、意見箱や行事後のアンケート、保護者懇談会などで保護者意見を収集し、保育に活かしています。

4 地域との交流・連携

・自治会に加入、地域ケアプラザで敬老の日のふれあい会で、ピアニカを演奏したり、高齢者から昔遊びを習うなどして交流しています。


・犯罪などの被害にあったり、あいそうになって助けを求める子どもたちを保護する「子ども110番の家」として施設を開放しています。行事の練習の音や子どもたちの遊び声が近隣住民にとって騒音になる可能性があるため、園長が挨拶に出向いて理解を求めています。また、近隣の住民とは散歩時に園児が挨拶を交わし、友好的な関係を築いています。


・夏祭りなどの行事のお知らせをホームページやブログに掲載し、夏祭りのポスターを近隣の美容院、和菓子屋などの店舗に貼らせてもらっています。園の行事に地域の方を来賓として招待しています。また、夏祭りのポスターを見て見学者が来園しています。園の見学者から育児相談を受けています。


・毎日の散歩時に地域の人たちと挨拶しています。ハイタッチしてもらうなど地域の人たちとの交流を積極的に行っています。近隣の保育園児とふれあい交流でゲームなどをしています。また、小学校の見学で小学生に校内を案内してもらったり、遊んでもらったりしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人にはコンプライアンス委員会が設けられ、各園の職員には何時でも相談や通報できることを周知しています。設置法人は有価証券報告書、ホームページなどで園経営や運営状況を公表しています。


・保育室のガラス窓には、夏場はゴーヤグリーンカーテンを栽培し、省エネ、緑化にも努めています。保護者には行事の際にも「園だより」により、ごみの量の節減のためにマイカップ、マイ箸持参などもお願いしています。


・設置法人の保育園運営理念や園独自に打ち出した園目標「みんなが えがおで ごあいさつ♪」を玄関に貼りだして、職員への周知を図っています。子ども本位の保育原点への立ち戻りや理念の徹底を図るために、園長は職員会議などでの職員間の議論などにも注意しながら、保育を進めています。

6 職員の資質向上の促進

・人材に不足が生じた場合は、園長の申告によりマネージャー、スーパーバイザー、設置法人人事担当により適宜補充されます。設置法人は採用した人材には新人教育を実施し、さらに園へ派遣後についても計画的に育成研修を実施しています。職員は、自己評価や、通常面談を通して、自分の意見を園長に伝え、さらに、自分自身の目標管理における、達成度評価について、園長から助言を得ています。


・園内研修では、看護師による「嘔吐処理研修」を持ち、全職員が受講できるように取り進めています。園外部の研修も希望者は受講し、成果は研修報告の中にまとめられ、回覧と同時に、時には受講発表会を持ち、職員全員で共有し、保育に活かしています。


・新人、現任職員の期待される保育能力に関しては、設置法人の毎年度の事業計画中に位置づけられている研修計画及び、各計画に対する受講対象者層に埋め込まれています。幹部職員の育成に関しては明確なスキルの期待水準があります。園長は、年4回の職員面談や職員会議、朝礼などで職員の意見は汲み取り、保育に活かしています。


・職員の振り返りは、年度初めに立てた自己研鑚目標に照らし合わせて行われ、内容は子どもの育ちや意欲、過程などにも及び、評価結果により次年度の研鑚目標に結び付けています。年間・月間・週間の各指導計画・保育日誌では、定期的に評価・反省を記載して、次期計画の修正があれば、赤字にて修正しています。


・設置法人は系列園の主任クラスを対象とする主任研修を実施し、主任を計画的に育成し、主任候補に対しての次世代研修なども実施しています。主任は個々の職員の業務状況や個人的生活状況、健康状態などを広く把握し、相談に乗ったり、助言を行ったりしながら、適切なシフト計画を作成しています。


・実習生受け入れガイドラインが用意されています。それに基づき園長がオリエンテーションを行い、保育方針、守秘義務、子どもへの配慮などを説明しています。また、受け入れ時には、あらかじめ職員に基本的な考え方・方針が理解されるよう説明しています。

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