かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

チェリーガーデン保育園(2回目受審)

対象事業所名 チェリーガーデン保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 同塵会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 233 - 0016
港南区下永谷2-7-24
tel:045-823-6151
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年06月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 チェリーガーデン保育園は、横浜市営地下鉄ブルーライン上永谷駅から徒歩15分、環状2号線から少し入った高台の、閑静な住宅地にあります。社会福祉法人同塵会が平成21年に開園、今年8年目を迎えた保育園です。現在、0歳児から5歳児までの児童100名(定員90名)が在籍しています。近隣には神社、馬洗い川沿いの緑道、公園が点在し、子どもたちの自然に恵まれた散歩先になっています。
 園舎は鉄筋コンクリート2階建てで、エレベータ―を備えたバリアフリーであり、南側に大型遊具や鉄棒、登り棒などのある約280平方メートルの園庭があります。0〜2歳児のクラスは床暖房を備え、ホールや一時保育室、図書コーナー、相談室、地域サロン室があり、保護者の送迎用に広い駐車場もあります。


・園の特徴
 保育目標を、「保育者が感性を豊かに持ち、仲間を響き合いながら、心身ともに健やかにすごせる子、自分も友達も大切にできる子、意欲的にとりくめる子」とし、一人一人を尊重し、豊かな人間性を育んでいくことを目指しています。「わらべうた」「絵本」を大切にし、「英語教育」と「モンテッソーリ教育」を取り入れ、一時保育や、園庭・施設開放などの地域の子育て支援にも積極的に取り組んでいます。


【特に優れていると思われる点】
1.子どもの発達に応じたきめ細かな配慮
 年間指導計画は、3か月毎でなく園生活の活動の変化に合わせて期を区切り、子どもの心身の成長をよりきめ細かく捉えることに留意しています。0〜2歳児は、年齢ごとに食事や午睡、排泄の援助などを個別の主担当制で行い、一人一人の意思の汲み取りや意見を丁寧に聞いて、しっかりと愛着関係を築くよう配慮しています。3歳児になると、幼児は縦割り2つの異年齢クラスとなり、異年齢での活動と、年齢ごとの活動を取り入れながら、子どもたち同士で人間関係を育む環境にしています。遊びと食事、午睡の場が分れているので、子どもは納得するまで遊ぶことができ、食事や午睡に入る時間も自分で決めて、自主性や意欲を育んでいます。


2.室内遊びの環境設定
 毎年園内研修として、外部講師に園の保育と環境を見てもらい、職員で話し合って遊びのコーナーを見直したり、おもちゃの種類や配置を工夫したりしています。
 乳児クラスは見立てやすいように赤、青、緑、黄色でおもちゃの色を揃えたり、入れたり出したりする遊びから並べる遊びに変えたり、指先を使うボタンかけやひも通しなど、子どもの興味や発達に合ったものを数多く揃えるように努め、人形や洋服、布団、ままごとの具材など、子どもの遊びの世界を広げるものを職員が手作りしています。
 幼児クラスは、ドレッサーや衣装、キッチンなど、ごっこ遊びができるようなコーナーを設けたり、積み木や電車のセット、パズル、ゲームなどを多数揃えています。また、コマやあやとりなども取り入れ、年長児は機織りや、卒園製作の刺繍に取り組むなど、多様な遊びの環境を整えています。


  
3.「保育の見える化」の工夫
 毎日の送迎時、保護者は保育室内に入らず、持ち物の整理も保育室入口で用が足りるようになっています。それは、子どもの遊びを邪魔しないとするためで、遊びを大切に考える園の姿勢が表れていますが、保護者との会話がしにくい点が課題でした。そのため、朝8時から18時まで担任がいる職務体制をとり、できるだけ保護者が担任と直接話せるように配慮しています。今年度は特に「保育の見える化」に努め、年度初めの懇談会で年齢ごとの保育の内容について丁寧に説明を行い、園だよりに園で大切にしていることや、子どもたちの好きな絵本やわらべ歌を紹介しています。また、保護者の保育参加を積極的に受け入れています。さらに、0〜2歳児クラスは毎日、個別の連絡帳で保護者とやりとりをし、廊下に行事や日常保育の様子の写真にコメントをつけた「写真ノート」を置いています。幼児クラスも、保育の様子を写真に撮り、コメントを入れて玄関ホールに掲示して、保護者の理解が深まるよう努めています。


4.地域の子育て家庭への支援
 近隣に保育園が無いなどの、地域のニーズを汲んで、地域の子育て支援を積極的に行っています。一時保育は定員16名で、就労や介護などが理由で断続的に預かる非定形型保育だけでなく、緊急保育やリフレッシュ保育も利用の枠があれば受け入れて、延長保育や土曜保育も行っています。また、施設開放「さくらんぼサロン」(月2回)を実施して、毎回5〜10組ほどが参加しています。園庭で遊んだり、地域サロン室でゆったりと遊ぶこともでき、看護師などが育児相談に応じています。そのほか「夏を元気に過ごすために」「わらべうたで遊ぼう」「消防士による健康講座」などの育児講座を実施したり、給食体験を年2回行ったりしています。また、職員が地域ケアプラザ主催の「ポケットパーク」に出向き、体操や手作りおもちゃの講師をしています。


  
【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.個人情報についての確認を
 個人情報に関するガイドラインがあり、職員やボランティア、実習生には守秘義務の意義や目的を説明し、書類や園で撮った子どもの写真の管理、園児に関する外部からの問い合わせへの対応などは徹底されています。しかし、保護者が撮った、ほかの子どもが写り込んだ子どもの写真や映像の取り扱いについても、注意する必要があることを保護者に伝えていません。また、育児支援の広報や園への理解が得られるよう毎月近隣に園だよりを配付していますが、内容に一部園児の個人情報が含まれていることがありますので、掲載方法の検討が求められます。


2.中期計画の実現に向けた仕組みづくり  
 人材育成、地域連携を課題として事業の方向性を定めた中期計画がありますが、期間の設定が無く、達成度の評価・反省の仕組みがありません。定期的に進捗の確認と評価、反省をしながら実行していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念は「児童福祉法に基づき、人権や主体性を尊重し、自ら伸び行く可能性を信じて、お子様のために誠意の限りを尽くします。子どもが現在をもっともよく生き、一生を通じ学び続ける姿勢を持ち、幸せな人生を送るための土台を築いていきます。」であり、保育目標を「心身ともに健やかにすごせる子」「自分も友達も大切にできる子」「意欲的にとりくめる子」として、子どもを尊重したものになっています。


・職員は子どもをよく見て、様子から意思を汲みとる、子どもの言葉に耳をかたむけるなど、子どもを尊重して対応しています。時間が必要な子どもには事前に声をかけ、その子のペースでできるように配慮しています。大声を出さず、子どもの発達に応じて穏やかにわかりやすく話しかけています。


・内部研修で、全員で子どもの発達の特徴を学び、子どもの育ちを理解することで、子どもが好ましくない行動をした場合も、人格を否定するような言い方をしないようにしています。


・保育室内は棚などで区切られている自由に遊べるコーナーがあり、廊下の図書コーナーなどでも子どもは他者の視線を気にせず一人で過ごすことができます。プライバシーに配慮した場所として、ホール、地域サロン室、相談室などを利用しています。


・園児に関する外部からの問い合わせ電話には即答せず、問い合わせ先と内容の確認をして、かけ直すようにしています。また、個人別のウォールラックには名前は書かずマークで判別し、個人ノートは必ず手渡しています。


・アレルギー疾患のある子どもについて、入園前面談時に説明をして、看護師と保護者が話し合っています。かかりつけ医の生活管理指導表に基づいて、除去食を提供しています。除去食は、見た目に大きくわかる異なる調理方法をして、誤食がないようにしています。


・絵本や地球儀などを見ながら、外国籍の子どもの国について話をしたり、保育参加で、外国籍の保護者からその国の話をしてもらったり、絵本を読んでもらったりして、色々な国があることを知り、尊重できるようにしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は、職員が非常勤職員の意見も聞きながら、作成プロジェクトを立ち上げて作成しています。保護者には年度初めの懇談会で、保育課程に基づいた年齢ごとの保育の内容についての説明を行っています。


・幼児は異年齢クラスですが、年齢別の活動も取り入れています。平成29年度は保護者からの要望もあり、わらべうた遊びや散歩、お楽しみ会での発表など、年齢別と異年齢両方で行い、年齢ごとの成長が見えるようにしています。


・園の基本方針に「一人一人を大切にする保育」を掲げ、保育士は、子ども一人一人に丁寧に関わり、子どもの気持ちに添い、生活や遊びの場面で小さなことでも子どもが自分で決めることができるよう援助しています。


・戸外遊びではルールを守って固定遊具で遊んだり、年齢に応じてルールのある遊びを楽しんでいます。5歳児は鬼ごっこのルールを自分たちで考えています。


・園庭の畑やプランターで夏野菜などを栽培し、収穫して給食で食べたり、カレーライスなどのクッキングをしています。子どもたちは苗植えや種まき、水やりなどをしています。


・カブトムシ、カタツムリ、バッタ、カマキリなどを散歩先で捕まえて、カマキリの飼い方を図鑑で調べて子どもが世話をし、夕方カマキリの色が変わるのを観察したりしています。


・散歩先の公園で木々に覆われた道を探検気分で歩いたり、かくれんぼしたり、落ち葉やどんぐりを拾って遊んだり、虫探しをするなど自然に触れる機会を設けています。


・幼児クラスは食堂で食事をしており、テーブルにクロスを敷いたり、ナプキンや箸入れケースを置くなど雰囲気作りに配慮しています。安定した姿勢で食事ができるよう、子どもにより足置き台を置いたり背中にマットを入れるなどの配慮をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・幼児クラスの活動記録に、保護者が自由に意見や感想を記入できる欄を設けたり、個別のウォールポケットの横に連絡メモを置いて、保護者が意見を書けるようにしています。


・「事故防止」「けが発生時の対応」「大地震発生時における対応」「不審者」「散歩」など、安全管理に関するマニュアルがあり、事務室内と保育室に置き、いつでも確認することができます。


・年1回、非常勤職員も含め全職員を対象に看護師が救急救命法の研修を行っています。平成29年度はAEDを設置し、AEDの使用方法も含めて研修しています。


・小さなケガであっても保護者に伝えるよう努めており、担任から直接伝えられない場合は、引継ぎノートに記録して遅番職員や非常勤職員から直接伝えるしくみとなっています。事故があった場合は、ミーティングや会議で報告し、事故の原因を検討しています。


・「防犯訓練年間計画」があり、不審者対応マニュアルに沿い、不審者侵入訓練を園内で年3回、散歩先を想定した訓練を年1回実施しています。


・食物アレルギーのある子どもなど、健康上配慮が必要な子どもの緊急時に対応できるよう「緊急連絡票」を毎年作成し、災害時の持ち出し袋の中にも備えています。


・個別面談は保育参加後に、年1回実施しています。保育参加の期間以外でも、保護者の希望で個人面談を実施しています。

4 地域との交流・連携

・地域の子育て家庭を対象に、「さくらんぼサロン」(地域サロン室開放と園庭開放:月2回)、育児講座(年3回)、給食体験、一時保育を行い、夏まつりやふれあいコンサート、サンタが来る日、人形劇などの園行事を地域に開いて、園に対する要望やニーズを把握するよう努めています。


・地域のボランティアグループの協力によるふれあいコンサートや、元職員による人形劇など、毎年ボランティアと協力して園の行事を行っています。


・関係機関との窓口は園長、主任で、港南区こども家庭支援課(保健師など)、横浜市南部児童相談所、よこはま港南地域療育センターなどとは必要に応じて連携を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・「保育士倫理綱領」を事務室の目につくところに掲示し、また、園で「より良い職場つくりのために」(働きやすい職場環境づくりと職員のあるべき姿)を作成して読み合わせ、不正・不適切な行為を行わないよう周知しています。


・設置法人のホームページに、定款や役員体制などの情報と、財務諸表などを公開しています。


・エコ年間計画を策定し、公園のゴミ拾いや植物の栽培などを明記して、廃材を利用して製作や遊びを行い、幼児クラスは保育室で子どもと一緒にごみの分別をしています。電気やエアコンのスイッチをこまめに消し、スイッチに目標温度を明記して、節電の意識を高めています。


・保育理念・保育方針、保育目標を毎月の職員会議で読み合わせをして保育を振り返り、検討事項について話し合う際は、保育理念や基本方針に立ち返り、対応策を検討しています。


・事業運営に関する情報は、横浜市こども青少年局、港南区公私立園長会議、横浜市社会福祉協議会などを通じて得られます。地域の情報や専門機関の情報収集ができており、設置法人内で共有しながら、園としての課題を抽出し、改善や改革を検討しています。重要な情報について園長は、主任、リーダーらと話し合い、論点をまとめたうえで、職員全体で話し合っています。


・職員は、年1回年度末に「クラス年間の振り返り」「自己申告書」「自己評価票」で自己の保育を振り返り、園の自己評価につなげる仕組みがあります。また、保護者に年度末にアンケートを実施し、その結果に園からの回答を添えて保護者に配付しています。園の自己評価として、次年度の運営に活かしています。


・設置法人の理事や評議員、第三者委員、保育関係者等各方面の専門家から運営のための意見を聞き、運営に活かしています。

6 職員の資質向上の促進

・「保育士に求められる役割・能力、姿勢」として、保育実践に必要な専門的知識・技術、子どもへの保育実践、保護者への関わりなどについて経験による期待水準が明文化されており、職員に周知しています。


・「人材育成計画」があり、職員に必要な研修の受講を勧めています。研修担当者は園長・主任で、職員の経験・年齢に応じた個別研修計画を、職員の意向も確認して作成しています。


・外部講師による乳幼児保育研修、絵画研修、また、園長によるわらべ歌あそびなどの園内研修を行い、非常勤職員も参加しています。横浜市、港南区の研修や、他園の見学研修、民間主催の研修(モンテッソーリや白峰学園)への参加も計画的に行われています。


・職員は年度初めに各自目標を立て「自己申告書」を作成し、園長と面談をしています。また年度末に園長と個人面談を行って、個人の目標達成度を確認し、その年の研修成果と抽出した園の課題などにてらして、次年度の研修計画に反映させています。


・職員は1年の取り組みについて、工夫し改善したことを振り返り、保護者アンケート結果も参考にしながら、より良い内容になるように、職員会議や保育会議などで話し合っています。

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