かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市川上保育園(2回目受審)

対象事業所名 横浜市川上保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0805
戸塚区川上町4-9
tel:045--822-8987
設立年月日 1970(昭和45)年07月01日
公表年月 2018(平成30)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
施設の概要・特徴
横浜市川上保育園はJR東戸塚駅から徒歩5分の所にあります。園の周囲に障害者療育センター、地域活動ホーム等の公的施設があり、日当たりも良好で保育には恵まれた立地条件下にあります。また、JR東戸塚駅が近く大型商業施設や高層マンションの多い地域です。園庭のすぐ横にJRの線路があり、行き交う電車が見えます。
昭和45年7月に開設され、建物面積は686u、園庭の広さは1986uです。園舎は鉄筋コンクリート造の2階建てで、定員144名に対して現在の入所児童数は166名と定員を15%ほど上回っています。
立地条件や交通の便の良さや、市内では比較的若い世代の住民が多いこともあり、保育対象の子ども数が多いことなどから、施設の規模や収容児童数において公立としては横浜市内で最大級の保育園といえます。
園目標に「@心身ともにすこやかな子ども A思いやりのある子ども B友だちといきいきとあそぶ子ども」を掲げ、子どもたち一人ひとりに対する理解ときめ細かい保育の実践に努めるとともに、園庭開放をはじめ、ホール開放、一時保育、育児相談、交流保育や育児講座を実施し、地域の皆様にも喜ばれ、経験の豊かな保育士のもと利用者からの非常に高い評価を得ています。
特に優れていると思われる点
1.交通の便に恵まれ、その環境をしっかりと保育に活かしています。
当保育園の立地は、JR東戸塚駅から極めて近く、大型商業施設や高層マンションも多く、比較的若い世代の住民が多いこともあり保育対象の子ども数が多く、現在の入所児童数は定員をかなり上回っています。←この表現でいいですか?また、園は公的施設が集まっている一角にあり、日当たりも良好で保育には恵まれた立地条件下にあります。この地域特性を保育に活かしています。
2.職員は相互に助け合い、仲良くしっかり連携して園全体の保育の向上に努めています。
子どもたちは豊かな個性を持ち、多感で心身の状態は日々大きく違うのが常です。日々起こるハプニングに対しても職員は相互に助け合い、連携し、チームワ−クを以て的確に対応しています。これは、職員一人ひとりが前向きな姿勢と情熱をもって職務にあたり、相互の助け合い、全員が一致団結してチームワークを発揮することを心掛けている証しであると考えます。また、OJTがしっかり機能し、お互いの気心が知れ、信頼感が醸成されている結果であると思います。なお、当園は児童数が多く、限られた職員数でシフト勤務のため、運営が大変な中で、戸塚区の中核的な園としてのまとめ役を担っている面もあることは高く評価できます。
3.地域との連携・交流を大切にし、地域貢献に努めるとともに、地域の方々からも支えられ、貴
重な支援を頂いています。
園庭や施設を開放し、育児講座や交流保育等、地域の親子を受け入れて地域のニーズに応じた子育て支援サービスの提供を行っています。必要に応じて育児相談に応じたり、専門の相談を受けるための関係機関を紹介したりしています。また、保育ボランティアや園庭開放時の地域の方によるお手伝いなど、多くの面で支援を頂き、支えられています。この良好な関係が今後も継続・発展して行くことを期待します。
特に工夫や改善が望まれる点
1.パート職員を含めた全職員の人材育成への工夫が期待されます。
当園には70名を超える職員が勤務しています。正規職員のシフト勤務の他、非正規職員は多様な勤務形態となっています。また、在籍児童数が多いことから日常業務に忙殺されることもあり、より充実した園内研修を展開することが難しい状況となっています。このような状況の中で研修内容を全職員が共有化できる仕組みをつくり更なる人材力の向上へとつなげて行くことが期待されます。
2.仕事を「見える化」することで標準化を図り、余裕を持った仕事への取組みが期待されます。
職員数が多く勤務時間も異なるので、子どもが安全・安心な園生活を送るためには全職員の情報共有が必要不可欠となります。情報を共有するためには、仕事を「見える化」し標準化を進めることが大切です。仕事を「見える化」し標準化することで「ムダ」や「ムラ」の排除につなげていくことが期待されます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・子どもの名前を呼び捨てにしたりニックネームで呼んだりしないように徹底しています。子どもの人格を尊重していないと思われる行為があった時は職員同士で指摘し合いお互いに気を付けるような関係を築いています。子どもの発達や年齢に応じて分かり易い言葉がけを全職員が意識しています。子どもの人格を尊重した言葉遣いや態度を一人一人の職員が心掛けています。
・職員は毎年戸塚区の人権研修に参加しています。保育会議や園内研修で事例の検討を行い日ごろの保育の検証を励行しています。園長が全職員に向けて人権啓発研修を行い、園所定のチェック項目を一人一人が実施し人権の尊重を意識しています。
・ホールや階段、玄関前の絵本コーナーなど息抜きができるスペースを確保しています。子どもの自尊心を傷つけないよう、必要に応じて場所を変えて1対1でゆったり話ができるようにしています。
・幼児のトイレにはプライバシー確保の為の扉が付いています。幼児のシャワーにはカーテンをつけて、プライバシーが守られるようにしています。幼児はテラスで着替えをするので、外から見ることができないように目隠しがしてあります。
・守秘義務や個人情報の扱いについて、ボランテイア、実習生のオリエンテーションの際に必ず説明をしています。個人情報の取り扱いについてのマニュアルがあり、職員に周知するとともに取り扱いについての研修を毎年行っています。個人情報に関するデータは保護者と名前を確認してから手渡しすることを全職員に徹底しています。
・個人情報はメール袋に入れて手渡し引き継ぎノートにいつ誰が渡したか記録してチェックしています。個人情報を渡す時はダブルチェックをして渡すように徹底しています。園外に個人情報を持ち出さないように全職員に徹底しています。保育室では個人情報が入っている引き出しには施錠し、保育日誌や引き継ぎノートや出席簿などは決まった場所に保管しています。乳児の個人連絡帳は朝、夕、冊数を数え取扱いには十分注意しています。
・保護者や園庭開放に来た方には園児の写真を撮りSNSなどのインターネットに載せないようお願いしています。また、他園との交流の際、他園の保育者が交流の写真をインターネットなどに掲載しないよう事前に確認しています。園だよりなどの配付物や、外部機関の印刷物、映像等、園児の写真を載せる場合、保護者の了解を得ています。
・パソコンの個人情報が含まれるデータについてはパスワードを設定しています。不要になったパソコンの個人情報が含まれるデータについては速やかに削除しています。
・遊びや行事の役割、持ち物、服装などで性別による区別をせず、遊びたい活動に参加し、使いたい時に使いたい物で遊べるようにしています。順番、グループ分け、整列など性別にせず、名簿などの順番は男女混合になっています。日常生活や遊びの場面で性差による区別をしないよう職員間で共通認識を持つよう心掛けています。
・園内研修や人権研修に参加し、人権について職員会議で話し合っています。子どもや保護者に対して父親・母親の役割を固定的にとらえた話し方、表現をしないように心がけています。
・性差による固定観念で保育をしていないか、園内研修で人権について話し合い確認しています。また、運営課や戸塚区での人権啓発研修に参加し会議などで報告し周知しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・(1)子どもが幸せに生きていく権利を保障、(2)子どもが自らの人生を、主体的に自信をもって生きていかれるように適切な援助を行う、という保育理念にもとづき、保育方針として(1)子どもの最善の利益の尊重、(2)子どもの主体性を大切にしながら個々の発達を保証、(3)保護者や地域の方々の思いに寄り添った育児支援、を掲げています。
保育課程は「子どもの最善の利益」を第一義に作成しています。保育課程の作成、見直しは、全職員の意見が反映されるように話し合いを行い毎年度末に見直しをしています。
・カリキュラム会議などで保育課程につき話し合い、年齢ごとの指導計画に活かしています。また、日常の保育活動の中で態度・表情などから子どもの意思を汲み取る努力をし、言語化できる子どもとは話し合う機会を多く持ち、その意見や要望を聞いて、指導計画に反映させたりしています。
・新入園児全員につき入園前に個人面談を行います。更に、3月初めの入園説明会の時に、乳児・幼児に分かれて持ち物の説明と質疑応答の時間を設けています。また、入園説明会や途中入園の面談時に、保育者が参加し複数の視点で子どもの様子を観察しています。
・障害をもっているなど支援の必要な子どもについては、福祉保健センターや戸塚療育センター(横浜市戸塚地域療育センター)と連携し、事前に体験保育を行っています。
児童票や健康台帳は入園の日に記入漏れがないかを確認し、一人ひとりの子どもの成育歴や家庭の状況などを把握しています。また、新入園児聞取り調査票は、職員誰もが目を通し把握するようにしています。更に、新入園児については短期保育中に保護者と個人面談を行い、一人ひとりの子どもの成育歴や家庭での状況を把握しています。
・入園説明会で慣らし教育として短縮保育を実施しています。同説明会で短縮保育の予定を保護者に伝えますが、保護者の就労状況や子どもの状況に応じて個別対応もしています。
・懇談会・保育参加・保護者会等の場で保護者の意見や要望を聞き、指導計画作成に反映させています。また、クラス会議・乳児会議・幼児介護・カリキュラム会議・園内研修などを月1回以上行い、職員同士の連絡を密にして指導計画に反映させています。
・3歳未満児については個別に指導計画を作成しています。また、クラス会議やミーティングで子どもの発達状況について情報共有を行っています。
・個別配慮が必要な保護者には定期的に声をかけ、面談カンファレンスを行い、援助の仕方や困ったときの対応などについて共通認識を持ち、指導計画にも反映させています。更に、個別配慮児の保護者から要望があれば、保育の内容や計画を伝え、どのような活動・配慮をしていくか話し合う時間を設けています。
・子どもの情報内容は児童票・健康台帳・日誌・経過記録・個人面談記録・指導計画などに記録されます。個人情報なので鍵付きの書庫に保管されており、事務所より外には持ち出さず事務室内で全職員が読むことができるようにしています。
・年度末に、新しい担任に細かな引き継ぎを行っています。新年度担任になるクラスに一日入り、子どもの様子を見ながら引き継ぎを行えるように体制を作っています。
・カリキュラム会議・乳児会議・幼児会議・ミーティング等で話し合われた個別ケースについて、全職員が周知できるようにしています。また、配慮が必要な子どもの個別カリキュラムを作成し、個人情報に配慮して施錠できる書庫に保管しているが、全ての職員が目を通すことができるようにしています。
・障害児の個別の指導計画を作成し、それにもとづいて保育を行い個別の日誌に毎日の様子を記録しています。また、障害児保育の研修や療育センターの実地研修に積極的に参加し、障害についての正しい知識や障害児の対応について学んでいます。
・障害児も楽しく活動に参加できるように、その子の特性を活かしたり好きな活動を採り入れたりするなど、友だちと一緒に活動する楽しさを共有できるよう工夫をしています。なお、障害者が個別に遊べるような環境やクールダウンできる場所を設定しながらも、クラス全体としての活動も保障しています。保育者は、保育者の障害児への関わり方が他の園児の友だちとの関わりのモデルとなることを認識し、人権にも十分に配慮をして関わっています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・横浜市職員行動基準にもとづき、不正・不適切な行為を行わないよう守るべき法・規範・倫理等が明文化され職員に周知されています。
・コンプライアンス事故防止対策について、職員から業務改善の提案を募り意見を聴取し、結果を全職員で共有して事故防止対策を進めています。また、他施設での不正・不適切な事案を題材とした案件を市内保育園や区役所と共有し、類似したミスの防止やそれらの行為を行わないよう啓発しています。
・責任職および職員がコンプライアンス防止研修を受講して、園内研修で周知して事故防止に努めています。
・保育理念・園目標・保育方針や児童憲章を事務室や保育室に掲示しており、月に1回は職員で読み合わせを行って内容を確認しています。また、職員に対して保育所の理念や基本方針をミーティング・会議・検討会・園内研修・クラス会議など機会あるごとに周知し理解を促すための説明をしています。
・保護者参加の行事などの重要な意思決定(変更)については、職員による検討チームを編成し組織をあげて検討しています。決定事項は職員および保護者に目的・理由・経過等を充分に説明しています。
・横浜市の人材育成システムの一環として主任クラスの保育士を育成する研修があり、その中にスーパーバイズのできる主任クラスを計画的に育成するプログラムがあり、職員が順次受講しています。
・主任保育士が個々の職員の業務状況を把握し、能力や経験にあわせ的確な助言や指導を行っています。
・主任保育士は個々の職員が精神的・肉体的に良好な状態で仕事に取り組めるよう、夏休みや年休・休憩など具体的な配慮を行ってワークライフバランスの推進に取り組んでいます。また、主任保育士は、職員の抱えている仕事を把握し応援体制を造ったり、保育内容や子どもの対応など必要に応じて相談にのりアドバイスを行ったりしています。
・園児の保護者や地域の子育て不安の増加などの環境の変化や事業運営に影響のある情報を収集・分析し、子どもの最善の利益を実現するため、保育士に対する研修や情報提供・改善の検討など常に取り組みを行っています。
4 地域との交流・連携 ・育児相談日・園庭開放日・ホール開放日・お誕生会・水曜シアター・プール開放日など子育て支援の情報を園の掲示板に常に掲示しています。園庭開放時に利用者との話の中から、当園に対する要望を聞きとるようにしています。
・地域子育て支援拠点・地区センターなどに出かけ、保育士が地域の親子に「あ
そびについて」や「離乳食の進め方」」などの話をしたり、育児相談や遊びの提供をしたりしています。
・近隣園の年長児が集まってドッジボールやリレーなどや、当園の園庭で運動会ごっこをしたりするなど交流をしています。また、区内の市立園・民間園と一緒に合同育児講座やネットワーク研修を行っています。
・支援サービスとしては、地域の親子への絵本の貸し出しや園庭開放(毎日)・
プール開放(15回)・ホール開放(毎週月曜日)・誕生会(12回)・交流 
保育(15回)・ランチ交流(19回)を実施しています。ま園庭開放のなかで気軽に育児相談ができる雰囲気を作っています。   ↑必要ないです
成長について」など子育ての話や、遊びの提供・育児相談などを行っています(年10回)。また、地域住民に向けて「乳児の遊び」「離乳食の進め方」などの育児講座を年4回行っています。
・在園児や一時保育・園庭開放の利用者や保護者のことで気になることがある
とき、または保護者から相談があったときは、園長・育児支援担当保育士が福祉保健センターや児童相談所に相談するなど専門機関と連携をとり対応しています。また、育児相談のなかで、必要に応じて適切な相談機関を紹介しています。場合によっては、こども家庭支援課・育児相談所などのカンファレンスを実施します。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・横浜市のホームページに登園の情報を掲載しています。また、保育所のパフレット・広報誌・ホームページ等により、地域や関係機関に随時情報を提供しています。
・地域子育て支援拠点や区役所に園のパンフレットを置き、自由に持ち帰れるようにしています。
・園見学者に当園のパンフレットを渡し、進んでサービス内容の詳細・料金・職員体制等必要な情報や当園の保育姿勢・取組みなどを説明しています。また、園庭開放時に自由に園のパンフレットや一時保育の案内などを持ち帰れるように、パンフレットスタンドを設置しています。
・園見学者に当園のしおりに添って当園の方針や保育内容・サービス内容を丁寧に説明し、当保育所の基本方針や利用条件・サービス内容等についての問い合わせに対しては常時対応できるようにしています。
・利用希望者に園の見学ができることを案内しています。見学は電話で見学希望の予約を随時受け付けており、見学の曜日や時間は希望者の都合にできるだけ柔軟に対応しています。
・保育に支障をきたさない範囲で保育室内の様子も見学できるようにしています。なお、新規入所申込期間の直前は見学の回数を増やし、見学希望者に対応しています。
・ボランティア・職業体験・インターンシップを受け入れるにあたってのマニュアルがあり、それにもとづき受け入れをしています。
6 職員の資質向上の促進 ・職員は、人事考課制度により人材育成計画が策定されていて、保育所の理念・方針をふまえた保育を実施するよう年度初めに目標共有シートを作成しています(職員の資質向上に向けた目標の設定)。様々な園内研修を行い、職員のスキルの段階に合わせて計画的に技術の向上に取り組んでいます。園内研修でフォトディスカッション・保育デザインマップの研修を実施して保育の技術の向上に努めています。
・保育士が自らの保育の実績を評価し改善に努める仕組みは、横浜市の書式により保育課程・年間保育計画・月刊保育計画・個人保育計画を作成し、保育日誌(クラス別・個別)を記録し計画で意図した保育のねらいと関連付けて行われています。保育計画・保育日誌ともに振り返り欄があり、保育士一人ひとりが保育の振り返り・自己評価を行って、それを文章化できるように計画や記録の書式が定型化されています。それは子どもの活動やその結果だけでなく、子どもの育ちや意欲・取り組む過程などを重視して行われています。
・保育所の自己評価について職員間で検討・評価を行っています。毎年、保護者アンケートを実施して、それをもとに保育所の自己評価を保護者に掲示・公表しています。保育所の自己評価を通し保育所としての課題を明らかにし、報告し合い検討・改善に取り組んでいます。なお、平成29年度は第三者評価の自己評価票に沿って自己評価を行っています。

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