かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

末長こぐま保育園(2回目受審)

対象事業所名 末長こぐま保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 尚徳福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 213 - 0013
高津区末長3‐25‐5
tel:044-948-6615
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年06月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 末長こぐま保育園は、JR南武線武蔵新城駅から徒歩15分の住宅地の中に位置し、開設は平成23年4月1日で7年の歴史があり、地域に定着しています。周辺は戸建住宅やマンションが立ち並び、公園や広場も数多く整備され、園児が安心して散歩や戸外遊びが出来る環境にあります。
 園舎は鉄筋コンクリートの2階建てで延床面積は732u、園庭の面積は244uになっています。園庭には登り棒、鉄棒、砂場、マルチパーツなど各種の遊具を備えており、遊びのなかで身体を鍛え、ルールを学び、保育士や子ども同士の関係の中で、感動したり共感する経験を通して豊かな心をはぐくむ保育を実践しています。
 園児の定員は、90名(入所数は96名)で、乳児と幼児のスペースは階を分けて、扉と鍵によりしっかり区分され、それぞれ子どもたちが快適に過ごせる環境が整えられています。
日々の保育は、保育理念・保育方針・園目標の実現に向けて、経験の豊かな保育士のもと地域の方々とも良好な関係が築かれ、利用者からも非常に高い評価を得ている保育が行われています
<特に優れていると思われる点>
・子どものことを第一に考え、優しく寄り添った保育が実践されています。
子どものやりたい気持ちを受け入れ、大切にするという方針のもと、危険なこと以外は見守るようにしています。否定的な言葉を使用しない、大きな声を出して静止させないよう、職員は配慮しています。自分で気づけるような声かけ、褒めて自信が持てるような声かけを工夫しています。毎週実施している乳児・幼児の打ち合わせの中で、子ども達への共通理解を確認しています。緊急性のあるものは、毎日昼に実施しているミーティングで投げかけ、職員全体に周知できるようにしています。
食育を重視し、子どもたちの食に対する関心を育み健康増進に繋げています。
食事は楽しく安心して食べることができることを目標とした食育計画を立てて進めています。自分のぺースで安心して食事ができるように食事時間を十分にとり、会話を楽しみながら、職員と一緒に食べています。栽培物を活かして食育を進めています。栄養士は毎月、旬の食材の写真や説明を玄関前に掲示しています。又、子ども達が調理保育に一緒に参加し、食材の話、栄養の話、手順を説明するなどし、積極的に保育活動にも参加しています。その様子は写真に収め、写真付きの掲示やフォトフレームで流したりしています。
・怪我や病気から子どもを守るため、園全体が一丸とって健康に関する意識の高揚を図り、的確な処置ができる体制作りに努めています。
毎月、看護師による健康集会を行っています。看護師手作りの模型などを利用し、子どもに分
かりやすく、大切なことを伝えています。日々の中では、子ども達の異変にいち早く職員が気付
き、看護師、園長に報告し、適切な対応をとっています。子ども達にも、体の異常があったら先生に伝えることを常に話しています。乳児に関しては、自分で伝えられない分、職員が子ども達の小さな変化にも気付けるように努めていますが、今後も引き続き細心の注意を払って進めて行かれることを期待します。
<さらなる改善が望まれる点>
・中期計画の更なる充実が望まれます。
 平成29年度において、事業計画の中に理念、方針の実現に向けた中長期計画が定められてい
ます。中長期計画を踏まえた年単位の事業計画は「平成29年度末長こぐま保育園事業計画書」として体系的に策定されています。ただし、中期計画の内容が項目の列挙に止まり、やや抽象的なものになっていて、年度計画への反映がやや薄いと思われます。今後は、園を取り巻く環境や期待される役割などをより詳細に把握・分析し、各項目の内容を具体的に詰めて、より充実した計画の作成が望まれます。
・地域の保育ニーズの増大に備え、体制の強化が望まれます
 地域の方々とは、良好な関係が築かれています。保育園が実施している一時保育、園庭開放、
遊びの広場、他園行事への呼びかけなどは多くの利用者があり、特に一時保育はニーズが多く、毎日、定員一杯まで受け入れている状況です。これらに対するニーズは今後更なる増加が予想されます。受け入れ能力は限られますが、業務上の創意工夫、関係機関等との連携・調整などあらゆる手段を尽くし、少しでも多くの要望を満たすように努力されることを期待します。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・子どものやりたい気持ちを受け入れ、大切にするという方針のもと、危険なこと以外は見守るようにしています。否定的な言葉を使用しない、大きな声を出して静止させないよう、職員は配慮しています。自分で気づけるような声かけ、褒めて自信が持てるような声かけを工夫しています。
毎週実施している乳児・幼児の打ち合わせの中で、子ども達への共通理解を確認しています。緊急性のあるものは、毎日昼に実施しているミーティングで投げかけ、職員全体に周知できるようにしています。日々の保育の中で、行き過ぎた言動がないか、強制にあたることはしていないかなど確認し、職員にも余裕が持てるような保育体制をとるようにしています。虐待の未然防止、早期発見については各種会議の場で継続的に重要性を訴えつつ、朝の登園時から日常の保育の中で具体的にチェックしています。虐待の兆候がある場合には「虐待防止マニュアル」に従い、区役所、児童相談所となどと密接に連携をとって対応する体制が整っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・利用者が意見等を述べやすい体制が確保されています。事務室のドアを開放していることで、子どもも保護者も声のかけやすい環境となっています。保護者が内密に話したい内容であれば、プライバシーに配慮し相談室を設けています。また、苦情解決の仕組みとして、「苦情解決マニュアル」を整備し、対応に当たり、事務室前に苦情解決の仕組みを掲示し、第三者委員についても紹介しています。また、意見要望を投函できる意見箱を設置しています。ただし、意見箱の設置場所は事務室から見えない位置に変更した方が良いと思われます。
・様々な人間関係や友達との協同的な体験ができ、生活が豊かになるよう園内では異年齢活動や一時保育児との交流は日常的に行われています。年長児は年に数回、デイサービス訪問をし、高齢者との交流を図っています。年長交流会では近隣園との交流、夏祭りの練り歩きでは近隣小学校との交流があり、今後も様々な人間関係や共同的な体験ができる機会を多く持てるように、継続的な取り組み、努力がされています。
・園は“子ども一人ひとりを受容し、その発達の過程や生活環境などの理解を深めて、働きかけや援助を行う”に向けて、保育に取り組んでいます。特に、配慮が必要な子どもに対しては、担任だけでなく、全職員に対応が伝わるよう、会議等で話し合ったことを周知するようにしています。発達段階において、気になる子についても、担任の要望を踏まえ、全員に周知した上で、温かくやさしい、丁寧な関わりがもてるような体制を心掛けています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・サービスの開始・終了時の対応が適切に行われ、保護者の不安を軽減すことに努めています。入園申し込み者にパンフレットなどを送付し、入園前に各種の情報を提供すると共に、個人面談で保護者の意向、子どもや家庭の状況を把握し、入園後の説明会や懇談会、個別面談など最新情報の提供に努めています。卒園に際しては入学予定の小学校とは連携し、授業参観や、小学校の先生の園見学などで交流を深め、スムーズな就学を考慮した保育が行われています。保育要録は、一人ひとりの状況をきめ細かく記載し小学校へ引き継いでいます。
・法人が定めた保育理念・保育方針を定期的に確認すると共に、子どもの状況や家庭環境を把握し、それらを踏まえ、園としての保育全般の構想、園目標を定めています。それらを受けて各種計画の作成、結果の分析・検討、結果の評価・改善など手順が定められています。子どもの思いや成長の度合いなどの状況を見ながら、基本的習慣が身につき、成長とともに豊かな感性が育めるように配慮し、年間・月間・週の指導計画を立案しています。また、障害のある子には個別に指導計画を作成しています。
・災害に対しては、月に1回、様々な災害を想定した避難訓練を実施しています。どの職員でもリードがとれるように、毎月担当を交代して実施しています。年に数回、防災ツアーと称して、園にある避難グッズや備蓄品、非常食の置場を確認したり、グッズの使用方法の説明を行ったりしています。
・園長は常にリーダーシップを発揮し、園舎内外の安全点検を自らも行うことで、危険個所を把握し、早急に改善する手立てを取っています。毎日の安全点検表をもとに、職員からの報告にも素早い対応を取る様にしています。
・家庭と保育所の生活の連続性を保つため、登園時には連絡ノートを活用し、家庭での様子を確認しています。申し送りは担任だけでなく、どの職員でもわかるよう早遅表に記入し、申し送り事項を忘れずに伝え、連続性を持つことで一人ひとりを把握することに努め、降園時には子どもの様子は、極力直接保護者に伝えるようにしています。職員の交代に際しては、書面と口頭で伝達し、特に怪我については伝えもれのないよう努めています。
・食事は楽しく安心して食べることができることを目標とした食育計画を立てて進めています。自分のぺースで安心して食事ができるように食事時間を十分にとり、会話を楽しみながら、職員と一緒に食べています。栽培物を活かして食育を進めています。栄養士は毎月、旬の食材の写真や説明を玄関前に掲示しています。又、子ども達が調理保育に一緒に参加し、食材の話、栄養の話、手順を説明するなどし、積極的に保育活動にも参加しています。その様子は写真に収め、写真付きの掲示やフォトフレームで流したりしています。
・毎月、看護師による健康集会を行っています。看護師手作りの模型などを利用し、子どもに分かりやすく、大切なことを伝えています。日々の中では、子ども達の異変にいち早く職員が気付き、看護師、園長に報告し、適切な対応をとっています。子ども達にも、体の異常があったら先生に伝えることを常に話しています。乳児に関しては、自分で伝えられない分、職員が子ども達の小さな変化にも気付けるように努めていまが、今後も引き続き細心の注意を払って進めて行かれることを期待します。
4 地域との交流・連携 ・地域の福祉関係機関・団体の活動に参画し、福祉向上のための取組を積極的に行っています。幼保小連絡会、園長会、年長交流会などに参加しています。区役所主催の子ども・子育てネットワークにも参加しています。子ども子育て支援のため区役所や学校長・民生委員等の方たちが集まって会議をひらいています。地域の子育てサークルの活動を広めるための会議に参加したりイベントを行っています。区役所主催のハロウィンパレードへの参加など、呼びかけがあったものには積極的に参加しています。
・地域に関する情報を収集すると共に、積極的に情報発信し、良好な関係が築かれています。保育園に関する情報を園の入り口の掲示板で紹介しています。(園庭開放・遊びの広場・他園行事への呼びかけ)。地域の社会福祉協議会などに参加、活動の場を通じて保育園に関する情報を伝えています。一時保育を実施し、保育ニーズが多い中たくさんの人に利用してもらえるよう調整し、現在、利用者12名までをほぼ毎日受け入れていますが、今後更なる受け入れ人員の増加が期待されています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・園が目指している理念・基本方針を明確にし、職員や保護者に周知しています。理念、方針は「保育理念」「保育方針」として定め倫理規定、服務規律の中に明記すると共に園舎内に掲示しています。園のホームページや「保育園のしおり」など主要な資料には掲載し、また、園内の各部屋、廊下など目に付くところに掲示し、職員のみならず保護者も含めて身近なものとして認識して頂くことに努めています。また、懇談会や主要行事の実施時にも機会を捉えて説明しています。
・園長はリーダーシップを発揮して園の運営をリードしています。運営管理の統括者として役割と責任を明確にし、果たすと共に理事長からの指示、情報を職員に伝え、各種会議や研修、保護者面談等出来るだけ多くの機会を捉え説明しています。園長は園の職務分担表を決めて組織体制を明確にし、全体会議、乳児・幼児会議等を定期的あるいは随時実施し、保育の質の向上を意識し行事や各クラス運営が円滑に進むよう指導に当たっています。
・平成29年度において、事業計画の中に理念、方針の実現に向けた中長期計画が定められています。中長期計画を踏まえた年単位の事業計画は平成29年度末長こぐま保育園事業計画書として体系的に策定されています。事業計画の策定にあたっては、法人本部から示された指示事項や園としての振り返りなどにより得た分析結果を基に、職員全員が職務分担表に基づき自分の担当分野について計画に入れるべき事項などを、直近の上司に提出し、取りまとめたものを最終的に園長が総括して計画としています。ただし、中期計画の内容がやや抽象的なものに止まり今後の更なる具体化が望まれます。
6 職員の資質向上の促進 ・職員が遵守すべき法令・規範・倫理等は、法人本部作成の規約集に集約されています。園長は、遵守すべき法令・規範・倫理等を把握し職員会議などで計画的に教育するとともに、普段の保育の中で、趣旨の周知を図ると共に、保育の現場でも機会を捉えて指導を行っています。規約集は事務室に置かれ、職員は何時でも閲覧できる状態になっています。
・職員の質の向上に向けた体制が確立されています。職員の教育・研修に関する基本姿勢は、保育理念や保育基本方針に示されています。園長は、その考え方に基づいて、川崎市など公的機関や保育専門学校にて開催される研修会・講習会に職員を受講させています。まだ、園内研修を実施し、園(組織)が求める技術や資格取得を目指しています。園長は、園外で開催される研修会・講習会に、職員の技術水準、知識、専門資格の必要性などを把握し、本人の希望なども考慮して受講させています。

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