かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク高津保育園

対象事業所名 アスク高津保育園
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 213 - 0001
高津区溝口6-23-16 シャルマン溝の口1F
tel:044-829-4110
設立年月日 2008(平成20)年11月01日
公表年月 2018(平成30)年05月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【概要・立地面での特色】
アスク高津保育園は、株式会社日本保育サービス(以下、法人という)の経営であり、北海道から沖縄まで全国13都道府県に保育園事業を始め、クラブ事業等、262施設を運営しています。社是は「子ども達の笑顔のために」とし、保育理念は、「1.自ら伸びようとする力」、「2.後伸びする力」、「3.五感で感じる保育」の3つを掲げ、保育を大きく推進しています。アスク高津保育園は、東急田園都市線高津駅から徒歩10分程度、国道246号線沿いの商住混合地区に位置し、5階建てマンションの1階が園舎となっています。園のフェンスには卒園年度別の色鮮やかな子どもの自画像プレートが飾られ、温かい保育園の雰囲気が伝わる定員30名の小規模保育園です。園では、専門スタッフによる英語・リトミックや、体操教室、幼児保育プログラムやクッキング保育・食育等を取り入れ、楽しむ心、学ぶ楽しさを育むプログラムにより活力ある保育が行われています。保育室は、乳児保育室(1歳、2歳)と、幼児保育室(3歳〜5歳)を設定し、日常的に異年齢交流が行われ、憧れや思い遣りの心が自然に育まれる環境で保育が行われています。

<特によいと思う点>
【1.保育園業務マニュアルに沿って標準化された安定した保育】
法人では、完成度の高い全園共通の「保育園業務マニュアル」を完備し、新園の軌道、全園の標準化を図り、マニュアルの基、園長の個性を生かし、地域性を加味した園作りが行われています。また、子どもの育み、新人職員の育成、パート職員の教育、保護者への対応等、マニュアルに沿ってアスク保育園の特色と共に均一を図っています。アスク保育園は、「保育園業務マニュアル」と適材適所に優秀な園長の配置体制の基、保育の質、統一性を保ち、安定した保育を展開しています。


【2.子どもの「楽しみ、学ぶ」保育プログラムを活用した育み】
園では、保護者の送迎時に、アスク高津保育園では、専門スタッフに(同法人系列会社の「ジェイキャスト」に所属)よる多様なプログラムを準備し、3つの基本的なプログラムに幼児教育プログラムを加え、子どもの生きる力・伸びる力を育んでいます。基本的なプログラムでは、外国人講師によるネイティブな英語プログラム、大脳を支配する感覚や、神経機能を中心に敏捷性・均衡性を養い体力増強を図る体操プログラム、音楽を通したコミュニケーション、表現を楽しむリトミックプログラムを実施して、子どもに学ぶ楽しさとスキルを提供しています。


【3.職員の資質向上への取り組み】
法人では、職員の更なる能力向上を目的として個人別研修目標を立て、半期ごとに到達状況を確認する制度を定め、研修では階層別研修と自由研修等、そして園内研修制度を設け、各園で年間テーマを設定して取り組む等、資質向上への制度を確立しています。保育現場の報告書の記入の仕方について園内研修を行い、問題の発見と分析、視点及び的確な判断ができるよう標準化に取り組んでいます。また、職員間の連携強化として「サンキューボード」を設け、付箋で相手に感謝の気持を伝える取り組みを行い、職員の士気向上にもつながっています。

<さらなる改善が望まれる点>
【1.弱みを強みへの取り組み】
小規模園の弱みを強みに変え、天気の良い日は公園で駆け回って体を動かし、伸び伸びと遊そび、園から公園までの行き帰りには地域の方々と挨拶を交わし、地域との触れ合いの機会を得ています。公園では、他の園の子どもたちと仲良く遊ぶことを学び、交流の楽しさも体感しています。更に、公園が公共の場であることで守るべきルールを教え、自園で遊ぶ時とは違ったマナーを学んでいます。小規模だからこそできること、機会は多く考えられます。この条件を好機として、地域の交流と共に活動の幅を広げる工夫に期待いたします。

【2.保護者とのコミュニケーションのOA化について】
法人では、セキュリティ及び保護者への情報提示として各種のOAシステムの導入を進めています。クラウド型の園児管理システム「パステルApps」は既に導入済、保育士の仕事の効率化を図り、保護者と協働で保育をできるように活用しています。連絡帳サービスの「hugnote」では、感染症発生等の情報発信や、園やクラスごとのお知らせも可能になり、毎日の連絡をデジタル化する素晴らしい取り組みですが、OAに強い保護者ばかりではないので、アナログでのフォロー、保護者への丁寧な説明等が望まれます。

【3.職員の資質のさらなる向上について】
職員一人ひとりの資質について、調査当日の時間内で全員の資質を把握することは限りがありますが、職員聴き取りインタビューでは、保育士、栄養士が共に明るく、意欲的であった点は高く評価されます。その他の保育士の方々も、園内の明るさを醸し出し、にこやかで元気な姿で保育に当たっていることが確認できました。但し、限られた保育士の人数による保育環境は、保育士一人ひとりが力を付けると共に、チームのコミュニケーション・連携の更なる強化が望まれるところです。職員一人ひとりの、向上に向けた取り組みに期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●アスク高津保育園では、保育理念の「自ら伸びようとする力」・「後伸びする力」・「五感で感じる保育」を推進し、「子どもの人権の尊重」について、保育園業務マニュアルの読み合わせを行い、全職員で確認し、昼礼等で行動基準を示す「クレド」の読み合わせを行い、共通理解を図っています。子どもの発達段階に応じて、子どもの気持ちに寄り添う保育を心がけ、自由遊びでは、子どもの意見を尊重して遊びを決めたり、幼児クラスでは運動会のダンスの振付を子どもと一緒に考えて決めています。

●虐待の早期発見については、マニュアルを基に、朝の受け入れ時や午睡前後の視診を大切にしています。毎朝、園長が巡回して子ども一人ひとりの様子を確認し、子ども・保護者の変化に気付くよう留意しています。保護者に対して、子育ての負担軽減を図るべく声かけをして配慮しています。職員は虐待に関する対応、知識を学び、共通認識を図り、意識を高めています。

●個人情報に関して、重要事項説明書に明示し、保護者懇談会時に説明を行い、保護者から同意を得ています。プライバシー保護については、保育園業務マニュアルに記載されており、職員も理解しています。園のホームページのブログ等への子どもの掲載については、入園時に保護者に許可をもらっています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●利用者満足の把握に向けて、廊下にアンケートボックス(意見箱)を設置して意見を述べられる環境作りを行い、行事ごとにアンケートを実施し、併せて行事月の日々の保育に対する意見も聞く工夫を行い、行事のない月は、園だよりに保護者記入の用紙を添付して意見を聞いています。また、保護者の個人面談を年2回(6月、11月)実施し、要望や意見の声を受け止めて保育に反映させています。園全体に関する利用者満足については、第三者評価を受審し、保護者のアンケート結果や評価結果を得て、利用者満足の向上に役立てていきます。


●保護者との日々の会話を大切にし、相談や意見を言いやすい雰囲気作りに努めています。保護者との相談等については、保育終了後、乳児室をパーテーションで仕切り、プライバシーにも配慮しています。また、保護者会を通して役員会から保護者の意見、苦情等を吸い上げる仕組みも整え、1歳、2歳児は連絡ノートを活用して意見、相談等を受けています。子どもに対しては、朝の会や自由遊び時に自分の意見を言う機会を設けています。重要事項説明書に苦情の制度について記載し、園内にも掲示し、保護者懇談会等でも説明しています。


●全園児の発達の過程や生活環境等を理解及び受容し、個々の子どもの発達に沿った保育を心がけています。今年度、保育課程の見直し・改定を行い、「この園の子どもに足りないものは何か」について討議し、「20年後の社会で通じる大人とは」を考え、子どものあるべき姿を想定して、今から成すべきことを全職員で検討して取り組んでいます。また、配慮が必要な子どもには個別指導計画を作成し、職員の配置を手厚く配慮し、ユニバーサルな保育を目指し、共に育まれるよう援助しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●園の必要な情報は、ホームページ、ブログ、パンフレット、園内掲示板等により情報を提供しています。利用希望者には、園見学の受け付けを随時行い、サービス選択に必要な情報を提供しています。サービス利用開始後は、慣れ保育を実施し、マニュアルに沿って2週間を標準に行い、子ども、家庭の事情を考慮して臨機応変に対応しています。保育では、職員と子どもの愛着関係の形成を図るために、できるだけ同じ職員が担当するよう配慮しています。保護者との連絡では、連絡ノートを活用し、密に連携を図り、不安等の軽減に努めています。


●指導計画は、保育課程を基に、各クラス担任が子どもの興味、関心ごとに加え、栄養士や法人の食農指導員の意見を交えて作成し、園長が確認し、必要に応じて指導しています。また、乳・幼児クラスの各カリキュラム会議を行い、取り組む内容を話し合い、前月の反省を基に策定するようにしています。年間指導計画は、月案、週案、個別指導計画等、子どもの姿に合わせて立案しています。保育日誌では、ねらいと活動状況を記載し、振り返りと計画の見直しができるようにしています。


●年間指導計画、月案、週案、個別指導計画、児童票を作成し、記録及び反省を実施しています。子どもに関する実施状況は、生活記録簿、睡眠記録簿(1歳児)、保育日誌(2歳児以上)に記録を行い、共有をし、個人情報記録は、園長を管理責任者とし、鍵のかかる場所に保管しています。記録簿の書き方については、園長の指導及び、法人本部研修の自由選択研修として、雛形を提示した書き方の研修を受講する等、統一を図るように努めています。保育園業務マニュアルを完備し、入社前にマニュアルに沿った研修を受け、保育を実践しています。

4 地域との交流・連携

●地域に向けた情報は、川崎市や法人のホームページ、パンフレット、掲示等で情報を開示しています。ブログでは園の日々の様子を写真入りで掲載し、園の取り組みを発信しています。年間を通して、テラスの開放、貸出し絵本を未就学児に向けて実施しています。


●地域住民に対して、子育て相談の実施を周知し、町内会報にも子育て相談の案内を掲載しています。子育て相談は平日の夕方に実施し、園見学者からも相談を受けています。ボランティアの受け入れでは、マニュアルを整備し、マニュアルに沿って事前にオリエンテーションを行い、園の注意事項を説明し、守秘の誓約を提出してもらい、中学生の体験学習等を受け入れています。


●関係機関との交流、団体との連携では、園長は、高津区認可保育園園長連絡会、高津区役所主催幼保小連携事業の園長校長連絡会、4歳、5歳児担任は高津区幼保小連携事業実務担当者連絡会に定期的に参加し、地域の福祉ニーズを把握しています。地域には小規模園が多く、年長児は少ない、運動会の場所が確保しにくい等、共通の課題を持ち、協力しあっています。公立園と交流も行っています。小学校就学に向けて、子どもが馴染めるよう地区の保育園間交流、ドッジボール大会、系列園の年長児とのお泊り保育等の機会を設けています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●理念・基本方針は、ホームページ、パンフレットや入園のしおりに運営理念、園目標の説明内容と共に掲載し、保護者に理解を促しています。法人の具体的な行動規範も明記されているクレド(行動基準)を職員に配付し、法人の想いを周知しています。理念・基本方針等を折に触れて説明し、共通理解を図るようにしています。中・長期計画は、基本方針を軸に策定し、中・長期計画の見直しをすることで問題点の解決につなげ、評価・反省を行い、取り組み状況を把握しています。今年度は前年度の反省を基に改善点を加えて策定しています。

●組織表及び職務分担表を作成し、分掌業務を明確にし、園長の役割と責任を表明してサービスの質の向上に努めています。業務の効率化と改善に向けた取り組みについては、法人本部が取りまとめ、園運営内容を報告し、改善に向けた運営に尽力しています。また、フリーの職員配置を明確化し、シフト、有給休暇取得等の公平化を図り、職員が働きやすい環境作り・仕事の見える化を推進し、残業削減につなげるよう運営の効率化に指導力を発揮しています。事務室にカレンダーを設置して一人ひとりの仕事を全職員で確認できるようにしています。


●職員は年3回、査定シートを基に自己査定を実施しています。アスク保育園は全社的に、毎年、第三者評価を受審し、サービスの質の向上に取り組んでいます。行事については、行事企画書を基に作成し、担当者は行事企画書に反省、感想を記載し、職員会議等で各行事の担当職員を中心に評価及び反省を行い、課題を明確にして次に反映する体制を構築しています。

6 職員の資質向上の促進

●必要な人材や人員体制に関しては、保育園業務マニュアル、川崎市職員配置基準に基づき、法人本部で一括採用を行い、職員の保育の連動、継続等を園からの具体的数字を基に、法人本部で人員体制を始め、採用人材等の管理を行っています。朝夕に特化した「スターライト先生」や「サンライズ先生」の短時間からの業務の受け入れも行っています。遵守すべき法令・規範・倫理等については、職員は入社時に教育を受け、法人内に「コンプライアンス委員」を設置し、職員は順守基準を常に確認するようにしています。


●職員の教育・研修に関する基本姿勢は、中・長期計画の中に明示し、年度末に見直しを行っています。中・長期計画には、保育士取得コース等、保育士の技術向上の考え方を明示しています。階層別研修等は、保育士育成ビジョンを反映して策定し、個別の年間研修計画については、1ヶ月ごとに自分の目標を定めて実施しています。園長は、研修受講後のレポートの提出や園内でのフィードバックを通して職員個々の理解度を把握し、必要に応じて同分野等の研修を提示し、職員のレベルアップを図っています。


●職員の出勤簿により勤務状況を把握し、時間外勤務の状況と休暇取得率を確認し、園の労務状況を法人本部に報告し、法人本部で人事・労務の現状分析を行い、改善につなげています。年休取得率の改善では、シフトバランスの検討の他、他園からの応援も視野に入れた検討も行っています。園長は、職員の日々の様子を確認し、声かけを行うなど配慮に努め、要望や意向、意見は個人面談で把握し、相談しやすい職場環境を作るよう尽力しています。年1回、職員はメンタルヘルスチェックを行い、外部カウンセラーの受診制度も設けています。

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