かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

日生夢見ヶ崎保育園ひびき

対象事業所名 日生夢見ヶ崎保育園ひびき
経営主体(法人等) 株式会社 日本生科学研究所
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0055
幸区南加瀬1-13-5
tel:044-200-4612
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年05月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【立地面での特色】

日生夢見ケ崎保育園ひびきは、株式会社日本生科学研究所(以下、法人)の経営です。法人は、本社を東京に置き、保育事業、介護事業、医薬事業、食品事業を主たる事業内容とし、薬局は全37店舗、介護関連事業所は関東エリアに45事業所を運営し、「日生保育園ひびき」16園を東京、神奈川、千葉で展開しています。保育理念は「私たちは愛を第一とした安全・安心の保育を基本として、家庭的な雰囲気の中、個々がそれぞれに合わせて心身ともに健やかに成長する場を提供し、人生の基盤となる安心感・信頼感を獲得させます。」であり、子ども一人ひとりを大切にし、担当制にて少人数保育を実施しています。日生夢見ヶ崎保育園ひびきは、平成25年4月1日の開設で、園舎は、鉄筋コンクリート造り4階建の1、2階部分、1階に1、2歳児の保育室、事務室、調理室、2階に3歳〜5歳児の保育室、相談室があり、園庭には砂場や遊具も設備しています。南加瀬は鶴見川、矢上川に隣接し、住宅地として栄え、近くには夢見ヶ崎動物公園があります。日生夢見ヶ崎保育園ひびきは、子どもを中心に保護者、保育者、地域が支え合い育ち合う保育を展開しています。

【特に良いと思う点】


【1.愛を第一としたゆとりの保育】
園では、1歳児に保育士規定以上の4名、幼児は担任の他に2名のフリー保育士を配し、ゆるやかな担任制を採用しています。保育士は子ども一人ひとりに寄り添い、気持ちを表現できない乳児にやさしい言葉がけをして安心できるよう接し、2歳児では保育士は子どもの気持ちを受け入れる言葉がけを行い、気持ちが安定するよう配慮しています。幼児も着衣の着脱、靴の脱着、食事の支援等に3人に1人の保育士を配置し、子どもと信頼関係を作っています。家庭的な雰囲気で、子どもの気持ちを受け止め、温かく、愛情をもって保育を進めています。


【2.自分で考え行動できる子どもを育てる】
園では、午前に異年齢グループワーク、午後はクラス別保育を行っています。グループワークのテーマは、音楽、リトミック、制作等の分野から子どもたちで決め、現在、「世界と日本」をテーマに、“象とばいきんまん”の制作に取り組んでいます。年少児に年長児のように真似てやってみたいという意欲を引き出し、年長児は年少児に教えたり手伝う等、深い関わり合いができています。クラス別の保育では、年齢に合った音楽・体育・文学・制作等を通して創造力、表現力、自主性等を育み、個々の子どもの良いところを引き出しています。


【3.家庭の料理、世界の料理を楽しむ食事の取り組み】
園では、「家庭の料理」と「世界の料理」のテーマで献立を考え、食育に取り組んでいます。「家庭の料理」では、子どもたちに家庭的な温かさを味わい、愛に包まれて食べる家庭料理(根菜和風カレー等)を提供し、保護者にも料理レシピをカードにして配付し、家庭での食育につなげています。通常の献立と共に、日本の郷土料理と世界の料理を2週間のサイクルで交互に提供し、園の特徴となっています。また、食事な材料について、魚は海で泳ぎ、畑のさつま芋を体験掘るなど、食材の本来の姿を想う食育についても取り組んでいます。

<さらなる改善が望まれる点>


【1.ひびき合える保育の推進】
園庭には、泥んこ遊びができる畑、実のなる木々草花や野菜を育て、虫などが集まる畑作りをしています。地域性を生かし、五感をフルに使える体験をモットーに、心身で感じ、愛のある豊かな感性を持った子どもの育みを目指しています。遊びや生活を通して、「楽しい」・「うれしい」・「わくわく」を感じ、子どもから大人まで「ひびき合える」園でありたいと願い、園運営に当たっています。経験値での理解等の差異は、若い職員が故の瑞々しさの感性を生かし、言葉を手渡し、目指す園作りへとさらなる進化に期待いたしております。

【2.職員の育成と定着について】
「子どもの葛藤を受け止め、優しい言葉がけで子どもが毎日、園に行きたいと思うような保育をしたい」これが園長が育成してきた若い保育士の言葉です。園長は、新卒保育士を一から育成し、目指す園作りとのシナジーに向け、職員の不足状態の際もリーダーシップを発揮して日々、取り組んできました。今年から園長の采配で、園独自で新入職員の採用ができるようになり、既に、園での採用も行われています。職員に園長の目指す園を伝え継ぎ、さらに良い園運営ができるよう、継続して職員の育成と定着を図るよう取り組みに期待しています。

【3.保育ノウハウの共有と文書の透明化について】
園長は、保育現場に入って保育実務を熟す一方、園長業務も行い、さらに、法人3園の統括も行っています。園運営は保護者の評判も良く、成果を徐々に挙げています。今後は、園長の修得している保育技術を職員に伝授していくことにあり、文書化や工夫等で全職員に共有化ができることを望みます。さらに、これまでに作成されたマニュアルや、多くの文書の簡素化、分類整理と閲覧のしやすさに工夫を加え、安定と、進化ある園運営ができるよう期待します。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●子どもの人権の尊重を、会社の方針として保育理念、保育の基本方針、保育目標に定め、子どもの意思を尊重した保育を実践しています。園では、「子どもの人権の尊重」を考える機軸を、子ども自身の発想で行動する、遊ぶ、生活できることに置いています。乳児は、子ども一人ひとりに合わせた保育を実施し、幼児は、一人で安定して過ごせる場所を保障する等、子どもの発達段階、個人差を考慮して対応し、子どもの気持ちに寄り添う保育を心がけています。


●「人権について」のテーマの外部研修に参加し、リーダー会議で子どもの発達に沿った保育を話し合い、記録し、園児の人権を尊重する保育を実施しています。虐待の早期発見については、「虐待防止マニュアル」を完備し、朝の視診を大切にして子ども、保護者の変化に気付くよう留意しています。必要に応じて児童相談所と連携を図り、助言を受け、虐待防止に努めています。


●「人権について」のテーマの外部研修に参加し、リーダー会議で子どもの発達に沿った保育を話し合い、記録し、園児の人権を尊重する保育を実施しています。虐待の早期発見については、「虐待防止マニュアル」を完備し、朝の視診を大切にして子ども、保護者の変化に気付くよう留意しています。必要に応じて児童相談所と連携を図り、助言を受け、虐待防止に努めています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●利用者満足の把握に向けて、行事後には利用者アンケート及び感想用紙を渡して満足度を把握しています。集計結果に対する改善対策の対応については、Q&A形式で作成し、保護者に配付及び園内に掲示しています。園の自己評価を実施し公表しています。保護者からの意見や要望等については、クラス懇談会、試食会、保育参加、保育参観、個人面談、年2回の運営委員会を通して、保護者からの要望、意見等を聴く機会を設けています。保育園の情報は園だより、給食だより、ほけんだよりに記載して保護者に配付しています。


●意見、苦情等について、玄関先に保護者の目に付きやすい場所に意見箱を設置し、事務所入り口はオープンにして出入りができるようにして気軽に意見が言える体制作りをしています。さらに、絵本の貸し出しを事務室で実施し、相談や意見がしやすいように工夫しています。担当保育士以外にも、他の保育士、保健師、栄養士、園長等と自由に話せるように雰囲気作りをしています。子どもの意見等は当番活動の係(年長児)と話をする場を多く持つようにし、日々の保育を通して子どもの声に耳を傾け、保育に取り入れています。


●園では、子ども本人の発想から行動できる保育を目指しています。乳児保育は一人ひとりを大切にした保育をスローガンに“言葉を手渡す言葉かけ”を実施しています。園長は、保育士の気持ちが安定するよう声をかけて配慮しています。幼児は、異年齢保育で年長児の指導力、年下の子どもから憧れ慕われる心の寛容を育み、クラス保育で発達に応じた課題保育を行い、バランスの良い保育が実施されています。配慮が必要な子どもについては、年齢、発達を理解し、その子に合った支援サポートができるように保育士を定めて支援に当たっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●園の情報はホームページ、ブログ、川崎市のホームページ、幸区の広報誌に掲載して情報を提供しています。園の玄関前にも掲示板で園の情報をお知らせしています。園見学希望者には、曜日を設定して案内を行っていますが、見学者の都合に合わせて日程に配慮しています。サービス利用開始後は、ならし保育を、マニュアルに沿って1週間程度行い、子ども、家庭の事情を考慮して対応を心がけています。園での様子は、乳児は連絡帳で密に連携を図り、保護者とコミュニケーションを心がけ、子ども、保護者の不安等の軽減に努めています。

●指導計画は、保育課程を基に、クラスリーダー・主任で作成した原案を園長が確認し、クラス会議で意見交換の上、指導計画を策定しています。計画は、統一様式(年間、月案、周案、日案、日誌、個人記録)とし、月末に反省と話し合いを行い、次月の計画につなげています。指導計画・記録については、全職員で共有を図り、月案、日誌は、個別に発達段階に応じてねらいを定めて策定し、日々援助に当たっています。記録の取り方は各職員に個別指導、研修を実施し、差異が生じないように統一を図るよう努めています。

●サービスの実施方法については、保育指針を基に、新任研修、職員研修を実施し、各種マニュアルを整備し、手順を踏みながらサービスを提供しています。新人研修は、法人内で実施し、職員研修は、園内研修にて主任またはリーダーがOJTを実施し、月1回、法人主催の研修に参加しています。園では、異年齢保育において各保育士が得意なジャンルの指導力を発揮し、技術の向上を図っています。実施方法の見直しについては、保護者アンケートによる感想や、意見箱の他、職員との意見交換、相談等を基にして適宜、見直しを図っています。

4 地域との交流・連携

●地域に向けた情報は、園庭開放を月曜日から金曜日まで実施していることを園舎の前に掲示板で知らせています。また、パンフレット、入園のしおり、重要事項説明書、自園評価を開示しています。また、園の行事に来園してもらえるよう地域に声をかけ、案内しています。園で実施するベビーマッサージ、正月会、夏祭り、人形劇はチラシを作り、地域の親子、他保育園に参加を呼びかけています。

●地域子育て支援(保育士、看護師、栄養士派遣)、講座開催、絵本読み聞かせ、育児相談、講座開催や、地蔵祭りイベントに年長児の踊りを披露する機会等、地域と交流をしています。ボランティアの受け入れについては、マニュアルを整備し、中学、高校に呼びかけています。受け入れ時は事前にオリエンテーションを行い、中学生職場体験(10名)を受け入れています。

●関係機関との交流、団体との連携では、公私立園長会、幼保小連絡会、幼保小年長連絡会、地域の正月(賀詞交歓会)等、関係機関・団体会議に積極的に参加しています。川崎市社会福祉協議会主催の川崎市保育まつりや、町内会のイベントや学校のイベントに参加して地域の福祉ニーズを把握しています。地域の祭りでは5歳児はソーラン節を披露(日吉地区夏祭り、いこいの家まつり、地蔵まつり)しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●理念・基本方針は、ホームページ、パンフレットや入園のしおりに掲載し、事務室、休憩室にも掲示しています。また、携帯カード「クレド」に記載して全職員が携帯しています。理念・基本方針の実現に向けた中・長期計画の策定については法人で策定し、園で事業計画を作成して反省、見直しを図り、改善点を抽出し、法人本部で承認を得、次期計画に反映させています。

●園長は、組織表及び役割分担表を作成し、分掌業務を明確にして、園長の考え及び役割を職員会議の場で表明しています。園長は、業務の実態を把握して業務の効率化を図るために指導を兼ねて保育士と一緒に働くことや、保育士としてシフトに入って保育に当たり、さらに、業務内容、残業内容、シフトの改善を行い、業務の効率化につなげるよう尽力しています。

●サービス内容は、理念・基本方針を基に保育課程を策定し、年齢別に年間指導計画を作成し、個別指導計画、月案、週案に展開しています。計画策定には利用者アンケート内容や、保護者会の指摘事項を反映させるようにしています。さらに、計画に沿って週末、月末、年度末に職員会議で反省、見直しを図り、課題を明確にして次の計画に反映する体制を構築しています。

6 職員の資質向上の促進

●川崎市の配置基準に基づき、法人として適正な配置を行い、就業説明会を開催して保育士・看護師・栄養士等、必要な人材を法人規定に従い、人材の確保に取り組んでいます。人材の確保では、大学訪問を実施し、就職説明会会場にブースを設けて新卒者の確保を行い、採用、配属後に月1回、新人研修が実施され育成しています。福祉事業に携わるものとして、遵守すべき法令・規範・倫理等を常に確認し、職員は入職前に守秘義務契約書を交わしています。

●職員の教育・研修に関する基本姿勢を明示し、職員の休憩室に外部研修の研修案内を設置し、いつでも閲覧できるようにしています。園長は、研修への参加を奨励し、個々の職員に合った研修を促し、職員の資質向上、専門性を高めるよう取り組んでいます。園内研修は、現場でのOJTを中心に実践化を図り、職員のレベルアップを図っています。定期的な個別の教育・研修計画の評価・見直しについては、法人で新人研修を定期的に実施しています。

●職員の意向等の把握は、法人の担当者による個人面談及び園長による個人面談を実施し、職員の就業状況や希望等を把握し、職場環境の改善につなげています。有給休暇の消化は職員間に差があり12月から調整を図り、均等になるよう配慮しています。福利厚生では、職員の健康診断を定期的に実施して心身の健康管理に努め、体調が悪い場合には早めに休暇がとれる体制をとっています。職員の悩みの相談については、相談できる体制を整え、働きやすい職場環境、雰囲気作りに努めています。

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