かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

綾瀬市障害者自立支援センター 希望の家

対象事業所名 綾瀬市障害者自立支援センター 希望の家
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 多機能型事業所
事業所住所等 〒 252 - 1134
綾瀬市寺尾南2-3-39
tel:0467-79-1855
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@地域の福祉関係者及び地元住民との交流・連携を図り、協力関係を築いています
市役所主催の会議や地域の協議会・連絡会に定期的に参画し、福祉事業関係者との連携を図っています。また、地元自治会の会合に出席するとともに、利用者及び職員が地元の行事に参加し地域社会との交流を深めることを推進しています。「あやともまつり」では、利用者が作るパン・焼き菓子や手工芸品等の販売店を出店しています。また、店舗運営や軽作業の受注等を通して、利用者が地域社会と触れ合う機会を数多く持つことを推進しています。これらの取り組みを通じて、地域における協力関係を築いています。

A事業所全体のコミュニケーション機能の強化に取り組んでいます
支援活動の運営体制及び各職員の役割分担を明示し、事業所全体のコミュニケーション機能の強化に取り組んでいます。特に、日常の支援活動において、各職員が報告・連絡・相談を迅速に行うことを徹底しています。また、職員配置表や業務担当表を基に、各職員の支援活動における役割と責任に対する意識を高めることを推進しています。これらの取り組みは、年度事業計画の重点目標の一つとして明示し、全職員に周知しています。今後は、業務分担表・分掌表を作成し、各業務の内容や職務範囲を明確にすることの必要性を認識しています。

B外出活動を増やし、利用者の活動の幅が広がっています
以前は事業所内での活動が多く、外出する機会があまりなかったようです。利用者から外出を希望する声が挙がり、所長がそれに応えようと、外に出ることを意識した活動を始めました。日帰り旅行をはじめ、近隣へ買い物に行ったり、バスや電車などの公共交通を使ってランチを食べに行くなど、活動の幅に広がりがみられます。また、パンの外部販売の機会が増えたこと地域の人たちと交流することもでき、多くの人たちとの接点をもつことができています。

【特に良いと思う点】
@利用者の意向を集約し、個性や特性に合った作業・プログラムを提供しています
支援活動の内容や付帯サービスに関するアンケートを定期的に実施し、利用者・家族の意向や要望を集約しています。アンケートは、個別支援計画を作成する時期や、家族会の開催時に実施しています。アンケート結果は、個別支援計画及び利用者個々の支援活動に反映しています。また、就労継続支援・生活介護における各種作業やプログラムは、利用者一人ひとりの個性や特性に合ったものを提供し、意欲的に取り組むことを推進しています。特に、パン・焼き菓子の製造作業や受注作業においては、利用者の特性に合わせた作業を提供しています。 

A事業所内で製造した商品の販売等を通して、事業所の機能を地域に還元しています
事業所内で製造しているパン・焼き菓子は、従たる事業所の店舗で販売しています。当店舗では、パン・菓子の販売や喫茶の運営を行うとともに、店舗内の一部を地域のサークル活動等に貸し出し、地域住民との交流を深めています。また、地域の養護学校や特別支援学校及び地元中学・高校等と連携し、職場体験を希望する実習生やボランティアを毎年受け入れています。パン製造や手工芸作業等の体験実習においては、担当職員が製造・作業に係るアドバイスをしています。これらの取り組みを通して、事業所の機能を地域社会に広く還元しています。

B利用者が主体的に活動を楽しめるよう、新たな作業への取り組みやレクリエーション活動の充実を図っています
限られたスペース、作業種類の中でも、利用者が自分らしさを発揮しながら主体的に取り組める環境づくりに工夫が見られました。作業では、本人の希望したもの以外にも取り組んでもらうことで新たな可能性を広げていくことができています。レクリエーション活動では、カラオケBOXや映画館へ外出するなど楽しんでいる利用者が増えています。食事の提供方法を見直すことで、お昼の時間を楽しく過ごせるよう工夫しています。今後も様々な工夫を凝らし、利用者満足度を高めていく取り組みに期待します。

【さらなる改善が望まれる点】
@職員の個別育成計画を基に、計画的・段階的な育成を行うことが期待されます
職員の育成は、現場でのOJT(職場内研修)による業務実習、及び法人の年度別研修計画に基づく内部研修・外部研修の受講を中心に行っています。今後は、職員の個別育成計画に基づいて各職員の課題・目標を設定し、達成までのプロセスを明確にすることが期待されます。個別育成計画の策定にあたっては、新人事評価制度におけるチャレンジシートを基に各職員が主体的に目標を設定し、達成に向けた実施事項や研修内容を設定することが望まれます。また、個別育成計画におけるプロセスの評価と人事評価制度をリンクさせることが期待されます。

A個別支援計画の内容を反映した日々の活動記録と、それを職員間でしっかりと共有する機会を設けることが望まれます
利用者の日々の活動記録を取っているものの、個別支援計画に沿った具体的な支援内容やその結果どのような変化があったのかについての言及はされていませんでした。そのため、次の活動につながる生きた記録とはいえない状況です。また、日々の定期的な打ち合わせ時間を確保することができていないため、アンケートでは複数の職員が情報共有を改善点として挙げていました。利用者支援に関して、計画に沿った記録及び情報の共有が図られるよう体制を見直す必要があると考えられます。

B業務の標準化に関しては全般的に見直していくことが望まれます
事業所が2か所に分かれていること、常勤職員を中心にした体制が整えられていないこと、マニュアル等の整備・活用が十分にできていないことなどから、事業所としての業務の標準化へ向けた取り組みについては課題が散見されている状態でした。定期的な会議の場で支援方法などの確認は行われているものの、計画的に業務の点検や見直しが行われておらず、結果として職員個人の判断に委ねられている部分も多いと感じられました。法人で作成している「職員ハンドブック」の活用もできておらず、業務の標準化全般について見直しが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 利用者の権利擁護に関しては、法人内で人権委員会を設置して全体研修に取り組むなど力を入れています。そして、日々の言動が利用者の気持ちを傷つけるようなことがないよう、事業所では年1、2回内部研修を行っています。職員からグレーゾーンに該当すると思われる自己の活動を振り返ってもらい、その活動についてグループディスカッションをして理解を深めています。また、職員会議の場で確認したり、気になる言動があったその時に注意をするなどして、事業所として組織的に防止するよう努めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 個別支援計画はできる限り本人の希望を反映しようと努めていますが、コミュニケーションが難しい人も多いため十分に対応できているかどうかは図りかねるのが実情です。その分、家族からの意見は重視しており、面談での聞き取りを大切にしています。しかし、年々家族の参加が少なくなってきており、課題となっています。計画を半期で振り返る際には、「個別支援計画の終了時評価」として3段階で評価し、残りの半期に備えています。緊急時に計画を見直すことがこれまでなかったこともあり、その仕組みは整備できていませんでした。
3 サービスマネジメントシステムの確立 個別支援計画の作成時や家族会開催時に、支援活動内容や送迎サービス等の付帯サービスに関するアンケートを実施し、利用者・家族の意向や要望を確認しています。各種支援活動は利用者の意向を把握したうえで、個別支援計画に反映して実施しています。また、支援活動として実施している製造作業や受注作業及び手工芸品の作成等は、利用者ひとり一人の意向及び特性に合わせて提供しています。利用者は、特性や個性に合わせた各種作業及び支援プログラムに意欲的に取り組んでいます。
4 地域との交流・連携 事業所内で製造しているパンや焼き菓子は、徒歩2分の場所に従たる事業所として設置している店舗で販売しています。当店舗では、パン・菓子の販売や喫茶での接客を通じて地域住民と交流するとともに、店舗内の一部を地域のサークル活動等に貸し出しています。また、地域の養護学校や特別支援学校及び地元中学・高校等と連携し、職場体験を希望する実習生やボランティアを毎年受け入れています。体験実習では、担当職員がパン製造や手工芸作業等のアドバイスをしています。今後も、事業所の機能をいかし地域に還元することの重要性を認識しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 重要な案件・課題に対しては、常勤職員会議で協議し迅速な対応に努めています。また、法人の協力が必要な案件については、エリアマネジャーに相談し連携して対応しています。重要案件の内容や経緯については職員会議や支援会議の場で各職員に説明しています。また、利用者及び家族にはお知らせを配布するとともに、家族会や面談を通して内容・経緯を丁寧に説明しています。日常の支援活動に係る事案に対しては、業務担当職員を中心に具体的な対応策を検討し、全員が連携して解決に向けた取り組みを行っています。
6 職員の資質向上の促進 各職員の就業状況を把握し、担当業務の種類や範囲及び業務量を適正化しています。特に、各種業務を効率的に遂行し就業時間内で業務が終了することを推進し、残業が慢性化することを防止しています。また、勤怠管理やストレスチェック及び個別面談を通して、各職員の支援活動における実態や要望を集約しています。今後も、担当業務の効率化や業務範囲・量の適正化を推進するとともに、新人事評価制度における「チャレンジシート」の活用を通して、職員のモチベーションの向上に取り組むことの必要性を認識しています。

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