かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ふきのとう向生舎(2回目受審)

対象事業所名 ふきのとう向生舎(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 生活介護他
事業所住所等 〒 242 - 0022
大和市柳橋5-3-16
tel:046-268-9912
設立年月日 1991(平成3)年09月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@利用者の特性に合わせた個別支援プログラムを基に、グループ単位で活動しています
利用者・家族へのアンケートや面談を通して利用者の特性・意向を把握し、利用者個々の特性に合わせた個別支援プログラムを作成しています。個別支援プログラムの作成にあたっては、担当職員が1週間の活動内容を作業・運動・生活などに区分して週間プログラム表を作成しています。利用者は各プログラムを選択できるようにし、利用者一人ひとりの特性に配慮した支援活動を提供しています。また、利用者の活動目的別にグループを編成し、グループリーダーと支援担当職員がチームで支援活動を行うことを推進しています。 

A地元の病院と連携し、地域関係者の福祉に関する相談窓口として活動しています
地元の病院と連携し、地域住民や福祉関係者からの福祉に関する相談に応じています。特に、病院の担当者との交流を通じて、連携した的確な対応ができるようにしています。また、福祉サービス事業所長連絡会等へ積極的に参加し、地域の福祉事例や福祉ニーズの収集に努めています。さらに、感謝祭を定期的に開催し地域住民との交流を深め、相談窓口としての機能強化を図っています。今後も、これらの取り組みを推進し、事業所の機能や専門性を地域に還元していくことを認識しています。

Bグループ活動の導入や室内の環境整備などに取り組みました
日中の活動をグループ活動に変えたことで、利用者満足度が上がっています。以前は領域別での活動をしていましたが、利用者個々にバラつきが見られたため、昨年度から利用者特性等に合わせたグループ編成を行いました。また、利用者が過ごしやすい環境づくりとして部屋ごとに空調工事を行い、また全室に遮光カーテンを取り付けて落ち着いて作業できるようにするなど、事業所での時間が充実するよう環境を整えました。

【特に良いと思う点】
@地域の福祉関係機関との連携を図り、事業所の協力関係を築いています
市の福祉サービス事業所長の連絡会や地域の社会福祉協議会及び相談支援事業所等の会合に定期的に参画し、事業所の支援活動の趣旨や内容を関係者に伝えています。特に、連絡会における事例検討会には職員も参加し、参加事業所の担当者との交流を深めています。また、地域の相談支援事業所や行政との連携を強化するとともに、地域住民のボランティアの受け入れを積極的に行っています。これらの取り組みを通して、地域における事業所の協力関係を築いています。
A連絡帳や送迎時の会話、家族の会など事業所と家族が連携して利用者支援にあたっています
利用者本人が自らの意思表示をすることが難しい利用者が多いこともあり、家族との連携には特に気を配っています。日々の活動状況は連絡帳の他、送迎時の会話を大切にしています。個別面談や家族の会など、家族の意見を聞く場面も用意されています。利用者の高齢化に伴い家族も高齢化していますが、これからも継続して連携を図っていきたいと事業所では考えています。

B医師や理学療法士などとの連携や、研修で自閉症に関する知識を高めるなど専門的な支援が行われています
法人内のクリニックから医師が月1回巡回しているほか、今年度から近隣の病院と提携する取り組みが始まっています。利用者の多くが自閉症であることから、研修ではその専門性を高めようと職員が学んでいます。このように利用者支援に関して、質の向上を図ろうという取り組みが行われており、その成果も現れてきているようです。今後は利用者の高齢化により支援の難しさが増してくることが想定されますが、継続して専門性を高めていくことで利用者の満足度が高まっていくことが期待できます。

【さらなる改善が望まれる点】
@各職員の課題・目標を明確にした個別育成計画を作成することが期待されます
職員の教育研修は各職員の希望及び事業所の推奨に基づいて受講していますが、職員の個別育成計画を作成することが期待されます。特に、個別面談を通じて各職員の課題・目標を共有化し、目標達成のための研修計画を作成することが望まれます。また、業務分担表は作成されていますが、各職員の業務範囲や職能要件を明確にして段階的にスキルアップを図ることが望まれます。今後は、職員の個別育成計画と平成30年度より導入予定の新人事評価制度がリンクすることが期待されます。

A年度事業計画の策定に職員が参画し、重点実施事項を計画化することが期待されます
年度事業計画書は、規定のフォーマットに運営方針・重点目標・重点課題等を記載して作成しています。今後は、計画書の策定段階で各グループの担当職員が参画し、現場の重点実施事項を明確にして計画化することが期待されます。特に、職員会議やミーティングの場では、職員主体で現場の活動状況や課題を明確にすることが望まれます。また、計画の実行段階においては、重点実施事項ごとに実施内容・担当者・期間を明確にした実行計画を策定し、各グループの担当職員が主体となって進捗管理していくことが望まれます。

B業務の標準化と効果的な進め方を確立していくことが望まれます
法人で「職員ハンドブック」というマニュアルを作成していますが、支援現場ではあまり活用されていないのが実情でした。また、日常の業務内容や支援方法は職員間で共有されていますが、体系化したものにはなっていないようです。このように業務全体の進め方を標準化する流れと、いわゆるPDCAサイクルとして一貫するような仕組みが確立てきていないと感じました。今一度、業務全体を振り返ることで効率化を図ることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 虐待等の防止について事業所・法人として組織的な意識が最重要と考え、倫理綱領の明示、人権委員会での検討などに取り組んでいます。同テーマの内部研修は今年度から非常勤職員も対象にし、事業所として利用者の権利擁護の意識を高めるよう努めています。以前は職員の活動をセルフチェックシートを使って振り返る取り組みがあったということですので、改めて実施してみてもいいのではないかと考えられます。苦情等があった場合に備えては「苦情解決に関する規則」を定め、建物内には苦情解決委員を写真入りで紹介するなど周知を図っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 コミュニケーションが難しい利用者が多いことから、日常の様子等を共有するなど家族との連携を大切にしています。日々の様子は連絡帳を通じて双方で共有し、送迎時には一言でもその日の様子を伝えるなどコミュニケーションを意識してとっています。このようにして得た情報から、必要に応じて計画の見直しを検討することがあります。計画を緊急に変更する場合は、まずグループで話し合い、所長に相談した上で決定します。これまでこのようなケースはないとのことですが、仕組みとしては整備されているといえます。
3 サービスマネジメントシステムの確立 日々の利用者の様子は法人共通の電子ソフトを活用し、記録しています。夕方の送迎時に建物に残った職員が担当していますが、その内容は活動記録の範囲に留まっています。支援計画に対してどのような支援が行われたか、利用者の反応はどうであったかを記録することで、次の見直しに活かせる情報となってきます。記録する内容については見直しが望まれます。職員間での情報共有は、朝と帰りの打ち合わせを全体で行っているほか、今年度からグループ会議でグループの代表者が集まり、横断的な共有にも取り組んでいます。業務日誌に記録も残しています。
4 地域との交流・連携 所長は市の福祉サービス事業所長の連絡会や社会福祉協議会等に定期的に参画し、事業所の運営方針や支援活動の内容を関係者に発信しています。特に、連絡会において実施される事例検討会には、職員も参加し他の事業所の担当者との交流を深めています。また、地元の病院と連携し、地域住民や福祉関係者からの福祉に関する相談に応じています。また、地域住民も参加する「感謝祭」を年1回開催したり、地域住民のポランティアを受け入れています。これらの取り組みを推進することで、地域における事業所の協力関係を築くことができています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 利用者の支援活動内容を、機関紙「燦燦(さんさん)」やパンフレット及びホームページを通じて、地域の利用者や福祉関係者に広く発信しています。機関紙には、支援活動状況を写真で掲載し楽しく伝えています。また、パンフレットやホームページでは運営方針を明示するとともに、サービス事業の特徴である「運動」「作業」「生活」といった領域別活動の内容を分かりやすく伝えています。機関紙の編集やホームページの制作には、職員及び利用者が参画し協力して取り組むことができています。
6 職員の資質向上の促進 職員の業務分担表を基に、各職員が支援活動において主体的に活動することを推進しています。特に、職員会議やグループ会議等の場における発表・報告を通して、職員の参画意識や主体性を高めることを推進しています。また、職員の支援活動に係る専門性の向上を図り、担当グループでの支援活動プログラムの企画・提案を積極的に行うことを目標に取り組んでいます。今後は、職務分掌表に基づき各職員の業務範囲や職能要件を明確にし、計画的・段階的にスキルアップを図ることが期待されます。

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