かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

福祉創造スクウェア・すぷら

対象事業所名 福祉創造スクウェア・すぷら
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 多機能型事業所
事業所住所等 〒 242 - 0014
大和市上和田1083-1
tel:046-204-6470
設立年月日 2016(平成28)年05月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@地域の関係者との交流を深め、支援活動の協力体制を築いています
地域の福祉関係機関や地元自治会の会合に参加し、多機能型事業所としての活動方針や支援内容を説明し理解を深めてもらっています。また、地域の民生委員や老人会・病院の関係者との交流・連携を通して、地域における事業運営の協力体制を築いています。開設2年目の本年度は、「すぷらフェスティバル」を施設内の敷地で開催し、創作品の展示やステンドグラスの加工技術を地域関係者に提供することを企画しています。また、カフェ・レストランでは、フェスティバルに合わせたメニューやイベントを企画・準備しています。

A利用者の多岐にわたるニーズに対応できるリーダー職員の育成に取り組んでいます
就労継続支援・生活介護・短期入所を運営する多機能型事業所として、各支援活動を機能的に運営するための職員体制を整備しています。また、利用者の多岐にわたるニーズに対応するために、担当職員の業務知識・支援能力のレベルアップを図っています。本年度は、新人事評価制度の「チャレンジシート」の有効活用や公開講座・交流研修の開催、及び研修レポートの作成等に取り組んでいます。また、今後の方向性として、多機能型事業所におけるリーダーの早期育成を図るために、中堅職員の職務範囲を拡充することを推進しています。

B事業所での活動を主体的に取り組めるような環境づくりと作業種類を用意しています
開所して間もないことから、知的や精神など障がいの種類を問わず希望する人を極力受け入れる姿勢があります。そのような中、障がい特性による利用者同士の相性や、作業等の活動内容によって利用者一人ひとりがその人らしさが発揮できる場を設けるようにしています。活動部屋をパーテーションで仕切って集中できる環境を作ったり、肢体不自由の人が車いすで移動しやすいよう配置を工夫するなどしています。活動内容もいくつか用意しています。作業はステンドグラス作りからパソコン作業など、その種類は多岐に渡っています。

【特に良いと思う点】
@支援活動における事業所の機能や専門性を、地域社会に還元しています
利用者の支援活動として運営しているカフェ・レストランでの接客やイベントを通じて、地域住民との触れ合いの場を提供しています。ステンドグラスやコンピュータグラフィック等の創作活動においては、制作技術を通して地域社会との交流を促進しています。また、施設の一部を地元で実施されている介護予防や健康管理を目的としたフィットネス活動に貸し出し、当活動の推進に協力しています。今後も、事業所の機能や専門性をいかした取り組みをさらに拡充して、地域社会への還元を促進していくことにしています。

A利用者の特性・個性に応じた実践的な活動を、個別支援プログラムを基に実施しています
利用者・家族の意向や要望を集約し、利用者ひとり一人の特性・個性に応じた個別支援プログラムを提供しています。特に、就労継続・生活介護・短期入所の各支援事業ごとに、利用者が各自のペースで行うことができるようにしています。ステンドグラスやパソコンを使用したコンピュータグラフィックの制作においては、利用者の技術の習得等の実践的な活動を支援しています。事業所内及び従たる事業所で運営しているカフェ・レストランでは、接客や調理等の実体験を通して、利用者の社会参加活動を支援しています。

B利用者の地域移行へ向けて、日中活動と合わせて短期入所の活用等に取り組んでいます
建物内に短期入所施設を併設しており、利用者の将来の自立へ向けた支援が行われています。法人の理念である利用者の地域移行の実現へ向けた取り組みの1つといえます。利用者には自分でできることはできる限り行ってもらうよう促し、生活能力を高めています。また、サービス種別を問わず作業活動にも取り組んでもらい、一人ひとりの知識の習得と能力向上を図っています。これらの日中活動と合わせて、短期入所の活用とグループホームへの体験宿泊を行っています。開所して間もないですが、グループホームへ移行した実績も出ています。

【さらなる改善が望まれる点】
@年度事業計画及び実行計画の策定に担当職員が参画することが期待されます 
年度事業計画書は、施設長が事業所全体の現状・課題を基に作成していますが、今後は、各支援活動の担当職員が主体的に参画し、具体的な実施事項を明確に設定することが期待されます。特に、各事業単位の活動内容や多機能型支援施設としての方向性に基づいて、現場の支援活動で実践することを明確にすることが必要と考えられます。また、実行段階では、事業所全体の達成目標を明示するとともに、各事業の現場における実施計画を策定することが大切になります。特に、担当職員が主体となって、実施内容・担当者・実施期間を明示するとよいでしょう。

A職務分掌に基づき管理者及び担当職員の役割・責任を明示することが期待されます
事業所全体の運営管理体制は、運営規程を基に職員体制表及び勤務形態一覧表を作成し、各事業の運営体制を明示しています。今後は、事業所の機能拡大に向けて、各事業単位の職務分掌表を基に管理者及び担当職員の役割・責任を明確にすることが期待されます。また、各業務の業務範囲・内容を明示することが望まれます。特に、就労継続支援における各種作業や生活介護・短期入所における業務、及びカフェ・レストランにおける各種業務の職務遂行に必要な職能要件を明示し、人材育成に活用することが必要と考えられます。

B個別支援計画に沿った日々の活動と記録など、支援全般に関してその取り組みの振り返り及び見直しを期待します
利用者の活動に関する日々の記録と、その情報の共有に関しては全体的に課題が散見されました。記録方法は定まっていましたが、内容は支援に対する反応等には触れられておらず作業内容を書き記した程度に留まっていました。その背景には、職員が利用者一人ひとりの支援計画を十分に把握できていないのが原因と考えられます。また、職員間での利用者に関する情報共有の機会も十分とはいえず、記録の保管に関しては統一されていませんでした。支援計画を中心とする活動及び記録の改善に期待します。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 利用者の権利擁護に関しては、法人内で人権委員会を設置して全体研修に取り組むなど力を入れています。そして、日々の言動が利用者の気持ちを傷つけるようなことがないよう、事業所では内部研修を行っています。職員をいくつかのグループに分けて、1人を障がい当事者本人の役になってもらいます。他の職員がその人の気持ちになって、ケーススタディを行う「よりそう会」というものです。また、職員会議の場で確認したり、気になる言動があったその時に注意をするなどして、事業所として組織的に防止するよう努めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 障がいの種類や区分が様々な利用者を受け入れており、利用者一人ひとりの個別支援計画に沿った支援を心がけて実施しています。就職を希望する人、事業所での生活を豊かにする人など、計画内容は多岐に渡っています。生活介護事業の利用者でもできることが多く、利用者の可能性を広げていこうと職員は意識して支援にあたっています。本人の意向を中心とした計画作りをしていますが、家族の意向もあるため両者のバランスに配慮した計画作りと支援を課題として今後、取り組んでいこうとしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 通所している利用者は、知的障がいの人もいれば精神障がいの人もいるなど、その特性は様々です。そのため、支援方法は全体で統一することは難しく、個別対応が求められます。職員は1人で支援方法を考えるのではなく、必ず複数の職員で話し合うことで解決するようにしています。日頃からの報連相も徹底し、わからないことは上司等に確認するようにしています。また、研修に参加した際には資料を職員間で共有して、全体の底上げを図っています。これらの取り組みにより、支援の質が向上しています。
4 地域との交流・連携 施設長は地区の施設長会や自治会等の会合に積極的に参加し、事業所の運営方針や支援活動の内容を伝えています。また、地域の民生委員や老人会・病院の関係者との交流を深め、地域における事業運営の協力関係を築いています。開設2年目の本年度より「すぷらフェスティバル」を開催し、地域の参加者との交流を深めることを推進しています。特に、利用者の創作品の展示やステンドグラスの加工技術、及びカフェ・レストランにおけるフェスティバルに合わせたメニューやイベントの提供を企画・準備しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 事業活動における重要案件や課題は、施設長及び主任・副主任が検討し迅速に対応しています。また、案件の内容に応じて、法人のエリアマネジャー等と協議のうえ決定しています。案件の内容・経緯については、職員会議等の場で職員に報告しています。日常の支援活動における事案については、主任・副主任と担当職員が対応策を検討し、職員会議や職員ミーティングを通じて共有化しています。利用者及び家族に対しては、個別面談や家族会等を通じて事案に関する内容・経緯を丁寧に説明しています。
6 職員の資質向上の促進 職員の研修は、各職員の業務知識の修得を中心に、法人の年度別研修計画に基づく内部研修・外部研修を受講しています。本年度は、各職員が主体的に取り組める研修の構築を重点目標とし、公開講座や他事業所との交流研修の開催及び研修レポートの作成に取り組んでいます。また、利用者の多岐にわたるニーズに対応できる人材の育成に向けて、個別育成計画に基づく計画的育成の必要性を認識しています。個別育成計画の策定においては、職務分掌表を基に各職員が主体的に課題・目標を明示し、新人事評価制度の運用と連動させることが期待されます。

詳細評価(PDF796KB)へリンク