かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ワークス桜舎

対象事業所名 ワークス桜舎
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 多機能型事業所
事業所住所等 〒 242 - 0022
大和市柳橋2-9-9
tel:046-259-6701
設立年月日 1951年04月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@地域関係者との交流・連携を図り、支援活動の協力体制を築いています
地域の福祉関係機関や事業者及び自治会等との交流を深め、支援活動における各種作業を受注し、利用者の地域社会への参加活動を促進しています。特に、印刷作業においては、版下製作や封筒・リーフレット・ポスター等を受注しています。また、受注作業では、地域の事業会社と契約し、袋の加工や試供品のセット及びパッケージ組立加工等を行っています。今後も、地域関係者との交流・連携をさらに強化し、受注作業の種類・範囲を拡大し、利用者の地域社会における参加活動につなげていくことにしています。

Aモチベーションの向上を基軸とした職員の早期育成を推進しています
職員の育成においては、各職員のモチベーションの向上を図ることを基軸として取り組んでいます。日常の支援活動においては、「ほめーる制度」に基づき、職員同士で互いの良い点や努力している点を認め、共有することを推進しています。また、業務や作業の効率化を図り、通常業務が就業時間内で終了することを促進しています。各種会議や打合せの場では、経験年数の少ない職員を中心に各職員が参画意識を持ち、活発な発言や発表をするように進行しています。今後もこれらの取り組みをさらに強化していくことの必要性を認識しています。

B豊富な作業種類、余暇活動の充実など利用者の活動が充実しています
法人内の事業所再編に伴い、部分的に混乱が見られる部分があります。また、高い工賃を達成しているなど利用希望者の数は多く、建物がやや手狭になってきています。このような中でも、利用者一人ひとりが充実した活動を送れるよう、作業の種類を増やしたり楽しめる余暇活動を企画するなどして、利用者が主体的に楽しめる環境づくりに力を入れています。所長の長年の経験により、職員と利用者に安心感を与えられています。

【特に良いと思う点】
@支援活動の目的・方針及び職員の職務・役割分担を明示しています
支援活動の目的・方針を「ワークス桜舎ルール」に明示し、職員や利用者及び家族に周知しています。また、管理者及び職員の職務・役割分担を「職務一覧」に明示し、支援活動における職員体制を整備しています。職員に対しては、事業目的及び運営方針を周知するとともに、各職務ごとに管理者・職員の業務分担を明示しています。職務一覧には、管理職の職務・利用者支援業務・セルプ(生産活動)活動等の各職務を記載し、各職員の支援活動に係る業務や行事等の分担を明確にし共有化しています。

A打ち合わせやアンケートなどの方法により利用者の意向を把握し、支援に反映することで利用者の満足度が向上しています
様々な方法により利用者の意向を把握し、支援に活かすことで満足度が向上しています。毎日の朝の会・帰りの会で自由に意見等を述べられる場を設けるほか、旅行や土曜活動についてはアンケートで希望を聞いています。最近では食事に関する意見が多く出ていたようです。そこで利用者と家族向けに試食会を開き、その提供方法についての意見を募りました。食器の片づけに関するルールについても皆からの意見を反映させて決めるなど、利用者が主体的に活動できる環境づくりが実践されています。

B印刷、受注作業、喫茶などにより高い工賃を達成しています
前年度後半から作業環境が安定してきて、受注作業などが増え工賃アップが図られています。特に印刷関係の依頼が増えており、大きな柱となっているほか、受注作業は取引先の数は少ないですが種類が豊富にあり、質が向上してきたことで量も増えてきています。従たる事業所であるダンデリオンは長い歴史があり、地域の方を対象としたカフェレストランとして安定した売上をあげています。これらが全体を底上げした高工賃を達成しています。利用希望者が多くいることの理由の1つにもなっており、今後の取り組みにも期待できます。

【さらなる改善が望まれる点】
@事業計画の策定に職員が主体的に参画し、そのうえで実践へと移していくことが期待されます
年度事業計画書は、所長が支援体制及び活動状況・課題を基に作成していますが、支援担当職員がこれまで作成にはかかわってこなかったようです。今後は職員も支援活動現場の実態や職員の意向を伝え、現場の状況を反映した重点実施事項を明確に設定するなど、職員が一体となって計画作成にかかわることが期待されます。そのうえで年度事業計画の実行段階において、担当職員が実施内容・手順、実施期間を協議して明確に設定するするといいと考えられます。そして、職員が主体となって進捗管理をすることを期待しています。

A個別育成計画に基づく職員の早期育成と職員体制の整備が期待されます
職員の育成は、経験年数の少ない職員の早期育成を図ることを目的とし、支援現場における業務遂行能力の向上に取り組んでいます。今後は、この取り組みを継続するとともに、新人事評価制度において使用されるチャレンジシートを活用した個別育成計画に基づき、職員個々の段階的な育成を行うことが期待されます。特に、各職員の課題・目標を明確にし、中堅職員としての人材の育成を図り、次年度以降の利用者増加に対応するための職員体制を整備することが期待されます。

B事業所運営と利用者支援の業務全般について、組織的な取り組みとなるよう活動の振り返りと見直しが望まれます
利用者支援とそれにかかわる活動の枠組みはできており、一見すると問題がないようにみえます。しかし、今年度は特に職員配置に苦慮したことから、それらの枠組みの中で業務が進められていない事項が複数散見されました。事業所運営と共に利用者支援の流れとなるPDCAサイクルが回っておらず、個人の能力に委ねられている部分が多く、組織的な活動とは言い難い状況です。利用者との関係性は良好であることから、これを基本とした組織的な業務の進め方について振り返り、見直していくことが望まれます。まずは職員体制の安定が優先されるところです。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 利用者の権利擁護に関しては、法人内で人権委員会を設置して全体研修に取り組むなど力を入れています。そして、日々の言動が利用者の気持ちを傷つけるようなことがないよう、事業所では内部研修を行っています。職員をいくつかのグループに分けて、1人を障がい当事者本人の役になってもらいます。他の職員がその人の気持ちになって、ケーススタディを行う「よりそう会」というものです。また、職員会議の場で確認したり、気になる言動があったその時に注意をするなどして、事業所として組織的に防止するよう努めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 利用者に関する情報は、予め家族等に記入してもらう通所時利用者基礎調査表で把握するようになっています。また、実習時の記録を確認し、利用者の状況を確認した上で個別支援計画を作成しています。計画内容は働くこと、社会との関係、生活の3つの項目から構成されています。アセスメントは半年に1度見直すことになっています。日中の活動中に利用者と話す機会が多く、要望等について日頃から確認し、計画に反映することができています。訪問時にも、職員と利用者が仲良く会話を交わしている様子を確認することができました。
3 サービスマネジメントシステムの確立 利用者の日々の活動記録は、法人共通のクラウドシステムを使って管理しています。常勤職員一人ひとりに利用するためのIDが付与されており、非常勤職員が入力する際には常勤職員のIDでログインして使用しています。システムへの入力はできる限りその日のうちに行うものとし、入力担当はワークス桜舎では状況に応じて臨機応変に、ICTセンターでは3人がローテーションでそれぞれ行っています。記録は1か月単位で印刷し、個別にファイリングして管理しています。
4 地域との交流・連携 利用者の支援活動として実施している受注作業や印刷作業において蓄積した技術・機能を、地域の事業会社や福祉関係機関等との取引を通じて、地域社会に還元しています。また、施設の一部を地元自治会の祭りやバーベキュー会場、及び福祉関係機関のヘルパー研修等に貸し出しています。さらに。大和市の子ども連絡会と連携し、陶芸教室等におけるボランティア活動を推進し、神奈川県福祉大会においてボランティア活動功労賞を受賞しています。今後も、事業所の機能を地域社会に還元していくことの必要性を認識しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 法令遵守規程及び倫理行動マニュアル等を基に、支援活動における社会的責任として守るべき法・規範・倫理を周知徹底しています。職員に対しては、入職時のオリエンテーションにおいて注意事項を説明するとともに、職員会議等の場で繰り返し周知しています。特に、虐待防止に関しては、職員ハンドブックを基に未然防止・早期対応等の重要性を周知徹底しています。また、事業所案内パンフレットに利用者の人権保障・権利擁護等に関する姿勢について記載し、事業所の方針を関係者に発信しています。
6 職員の資質向上の促進 職員の支援活動における業務・役割分担を「職務一覧」に明示し、各職員が職務内容を把握し主体的に活動することを促進しています。日常業務の遂行に当たっては、迅速な報告・連絡・相談を行うことを徹底しています。また、職員会議や職員打合せ等においては、経験年数の少ない職員を中心に各職員が参画意識を持ち活発な発言や発表をするように進行しています。今後は、新人事評価制度において使用されるチャレンジシートを基に、各職員の支援活動における専門知識・技術の習得や資質の向上を図っていくことの必要性を認識しています。

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