かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

逗子市こども発達支援センターくろーばー

対象事業所名 逗子市こども発達支援センターくろーばー
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 多機能型事業所
事業所住所等 〒 249 - 0005
逗子市桜山5-20-29 療育教育総合センター2階
tel:046-876-5831
設立年月日 2017(平成29)年01月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@利用者アンケートから保護者同士がコミュニケーションを取れる場づくりを行っています
今年度、「OBOG懇談会」「ママ懇談会」「パパ懇談会」を行ったことで、保護者の不安を解消し、安心できる場を作ることができました。これは利用者(保護者)アンケートを取った結果、同じ立場であるほかの保護者や先輩保護者に対して話を聞く場が欲しいという保護者側の要望を事業所が汲み取り、行った結果です。OGOB懇談会では先輩保護者も新しく事業所に通う保護者に対して力になりたいという意思があり、快く参加してくれています。ママ懇談会では情報交換のほか、パン教室を開くなど、心が落ち着く場になっています。

A子どもの状況に応じて個別、集団活動のプログラムを効果的に実践しています
子どもの能力を伸ばすよう、一人ひとりの状況に応じたプログラムを実践しています。生活習慣として靴の着脱から挨拶の励行までを身に付けられるよう支援しています。場面に応じたルールを理解できるよう、室内には絵や写真を用いて子どもたちにわかりやすいよう工夫しています。集団活動では、保育園などではできない小集団活動として取り組むことで、子どもに達成感を感じてもらうことで自信につなげています。個別活動も週1回、所定の時間に設定し、保護者にも同席してもらい一緒に取り組むことで成果に結びついています。

Bよりよい支援の実施に向けて保護者との連携を深めています
子どもの成長を事業所、保護者の双方で協力しながら実現できるよう、日頃から保護者との連携を意識的に行っています。毎日のプログラム終了後には必ず保護者にその日のフィードバックをしています。さらにノートを活用して家庭での様子を確認したり、子どもの良いところを書き記すなど、協働した様子がうかがえました。さらに、懇談会や講演会なども年に複数回開催し、事業所と保護者が交流を図る場も用意されています。このような保護者との取り組みにより、良好な関係が築かれています。

【特に良いと思う点】
@子どもを第一と考える姿勢が、日々のプログラムから家族との連携まで至る所で徹底されています
日々の療育プログラムでは、個別活動からグループ活動まで個々に応じた内容が考えられ、実施されている様子が確認できました。様々な障がい特性をもつ子ども達が多い中で、職員は一人ひとりが安心して活動できるよう環境づくりに努め、安全面にも十分に配慮しています。家族との連携においても、日々の活動のフィードバックからノートの活用、個別活動では子どもと一緒に課題に取り組んでもらうなど一体となった活動に取り組んでいます。子どもが安心して、そして楽しく通ってきている様子をうかがい知ることができました。

A逗子市の障害児発達支援の中心機関として機能し、その役割を果たしています
逗子市の指定管理である当事業所では地域に対し、障害児発達支援の専門機関として役割を果たしています。具体的には市内の幼稚園・保育園等の関係機関や市民を対象とした療育研修を行うなど、専門性を発揮しています。平成30年2月には「幼児期からの就労支援」をテーマに研修を行っています。それ以外にも、逗子市自立支援会議や幼・保・小連携推進連絡調整会議、心身障害児保育研究会などに参加し、関係機関と情報交換を行いながら地域の障害を持つ利用者支援に役立てています。児施設の利用者(保護者)に対しても必要な情報を提供しています。

B職員一人一人が役割を認識し、目標を持って働けるような事業所運営をしています
職員が一人一人役割を認識し、安心して気持ちよく働けるような環境を作っています。法人では役職者に対しての職務内容・職責などを明記していますが、事業所では職員がより分かりやすくするためにシンプルにして周知しています。職務分担表も併せて設けることで、職員個々の役割も明確にしています。また、人事考課制度を新しく導入したことで、やるべきことや期待することを明確にしています。職員は年度の目標をチャレンジシートに記載し、上長と面談に臨み、多くのアドバイスを得ています。職員の意見を尊重し、活躍できる場づくりを行っています。

【さらなる改善が望まれる点】
@地域のニーズを収集し、利用者にどのように還元するか、課題への取り組みが期待されます
事業所では利用者が通う幼稚園や保育園とも連携し、子どもの情報を共有したり、保護者を含めた生活環境についても把握を行っています。具体的には主任とクラス担任が2人組になり、子どもたちが通う幼稚園や保育園に巡回を年2回行うことで、情報を収集しています。今年度は組織の体制変更もあり、年度の後半で主任が巡回できない状況となりました。そのため、今後は確実に巡回を行える体制を整えることや、巡回した後にどのような取り組みに結びついたのかという成果基準を明確にすることで、利用者への還元につなげていくことに期待されます。

A日々の子ども達の活動記録について、支援計画と活動結果の因果関係を意識したものにすることを期待します
子ども達の日々の活動記録は、所定の書式に記録され管理しています。書式については、試行錯誤しながら見直してきたということで、その改善の跡がみられました。今後は記録の内容についても、さらに検証していくことでより効果的なものになっていくと考えらえます。支援計画と活動結果の因果関係を追求し、それらを記録として残していくことで支援内容の見直しにも反映させていくことができます。現在のところ、そこまでの記録とはなっていないように見受けられましたので、意識して取り組むことを期待します。

Bマニュアルの振り返り、見直しをすることでさらなる支援の質の向上が図られることが望まれます
子ども達の受け入れから支援に至るまでの流れを、事業所独自のマニュアルとして作られていました。実務に沿った内容でわかりやすくなっていますが、作成後の振り返りや見直しはこれまでのところ行われていないとのことでした。事業所を移転したこともあり、以前の方法とは変わった部分もあると思われますので、今後は状況に応じた内容の振り返りと見直しの機会をもつことが望まれます。その中で、職員や保護者からの意見を反映することでより良いものへとなっていくと考えられます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 子どもの人権を守ることは、法人として、事業所として最重要事項として職員への徹底を図っています。法人では職員の倫理行動綱領と倫理行動マニュアルが作成されていますが、それとは別に法人内の児童支援部会が作成した児童版のものがあります。職員採用時にはそれらを読み合わせ、事例を挙げながら具体的に説明をしています。実習生の学生にも、人権に関することをオリエンテーションで伝えています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 毎回のプログラム終了時、担当職員は保護者との情報交換する時間を必ず設けるようにしています。その日の子どもの様子を伝えると共に、保護者からの希望を聞くようにしています。もし計画を変更する際には、定められた流れに沿って進めて保護者に提示する時間を設け、説明責任を果たしています。計画の見直しは半期に1回となっています。プログラム活動の実施状況、個別支援会議で話し合われた内容等を基にして評価表を作成します。そして、次期に向けての目標を話し合って定め、進んでいきます。
3 サービスマネジメントシステムの確立 子どもたちの様子は、グループファイルに綴じられている療育内容計画表に記録できるようになっています。また、放課後等デイサービスではグループ内容計画表があり、同様になっています。これらに記録された内容は、活動終了後に反省会を開いて担当職員間で意見交換されています。そして、活動の開始前にはその記録を読み返し、前回の子どもの様子等を把握したうえで活動に入るようになっています。それらの情報は主任、副主任を中心に職員間で共有できている様子がうかがえました。
4 地域との交流・連携 当事業所の特徴として、子どもを対象とした療育を生業として専門性の高い事業運営を行っています。そのため、この事業所の特徴を市内の関係機関の支援者及び市民に対して療育研修を行うことで地域に根付く、かつ、専門性を生かした取り組みをしています。また、事業所の在籍児が通う市内の幼稚園や保育園への巡回訪問を定期的に行うことで子どもの情報を他園と共有したり、療育についての情報を伝える等の活動を行っています。このような活動を通じで、地域全体で子どもを支えることに貢献しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 事業所が目指していることはパンフレットやしおりに記載するほか、事業所内にも掲示し、対外的や職員に対しても周知徹底を図っています。例えば、パンフレットには地域に根付いた支援を行う「くろーばー」の名前の由来が書かれており、しおりには「くろーばーの療育」という目指すべき項目が4つ書かれていることで、事業所が大切にしている方針を示しています。また、事業所内の掲示板にも法人理念を掲示していることや、職員会議の時間を活用して職員が法人としての考えを意識できるようにしています。
6 職員の資質向上の促進 職員の支援力、技術力等の能力が高まるよう個人目標を立てることで、事業所では職員育成を計画的に行っています。事業所では育成面接を年度当初に行い、上長と職員が面談を通じて支援力の向上について確認し、チャレンジシートに分かりやすく具体的に記載にしています。職員個人別の育成計画については体系的とまでは言い切れませんが、必要に応じて職員を法人の研修に参加することや、資格を取得するための費用を負担しているなど、職員の能力開発ができる環境を整えています。

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