かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アイネットさがみはら

対象事業所名 アイネットさがみはら
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 生活介護
事業所住所等 〒 252 - 0243
中央区上溝1671-31
tel:042-707-8441
設立年月日 2006(平成18)年10月01日
公表年月 2018(平成30)年04月 〜
使用評価項目 推進機構評価項目ガイドライン準拠版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】
@職員が安心して相談できる職場環境になるよう、所長は風通しの良さを重視しています
居宅介護や訪問介護、移動介護等の事業を行う特性上、職員(ヘルパー)は利用者宅に行くため、外出することが多くあります。そのため、職員が全員揃ってミーティングを行うことは少なく、職員同士で相談する機会も限りがあるため、所長は職員が相談事や困った事を抱え込まないよう常に気に掛け、職員とのコミュニケーションを大切にすることで職員が働き易い風通しの良い環境をつくっています。また、所長としての役割と責任を職員に対して明確に周知することで、職員が安心して働けるように取り組んでいます。

A職員に必要な研修受講や資格取得させることで、戦略的な事業所運営を図っています
今年度事業所では赤字を解消し、財政的にも組織運営的にも健全化を図ることができています。居宅介護事業を行ううえで、必要な資格・経験を有した職員を揃え、効率的なシフトを組む事ができ、必要な加算が取得できるよう取り組みました。また、「難病患者等ホームヘルパー養成研修」を職員2名が受講することができたため、来年度居宅介護事業の運営に必要な職員の要件を満たすことができました。法人としても必要な研修を用意している為、職員が成長する環境は整いつつあり、事業所としても戦略的な人材育成ができています。

B研修を行い記録内容が充実しています
利用者の日々の活動記録に関し、所長が以前の記録を確認したところ内容が充実していないと感じたため所内で書き方をテーマにした研修を行いました。その結果、職員とヘルパーの意識に変化が見られ、利用者の様子が伝わってくる内容へとなってきています。また、翌日の予定をメールでヘルパーで確認するようにしており、活動の抜け漏れがないようにも努めています。全員が一堂に会する機会は日頃ないため、メールを活用して記録を管理するよう体制を整えています。

【特に良いと思う点】
@住み慣れた地域で利用者が生活できるよう、様々な情報提供や地域行事への参加などの活動が確認できました
利用者が住み慣れた地域で社会生活を送ることを目的とし、その実現に向けた地域に根付いた様々な活動が今回の調査で確認できました。支援にあたるヘルパーも地域に住んでいる人が多く、地元の人ならではの情報が利用者へ提供されています。事業所としては、相談支援事業所や社会福祉協議会などの関係機関と連携を図り、多くの情報を収集しています。地域のお祭りに参加したり、AEDを設置して地域の人たちの万が一に備えるなど、能動受動の活動が行われています。これらの活動により、地域への密着度が深まってきています。

A日頃から職員間で連携を図る意識を持つことで、緊急時などに皆で協力し合うことができています
日中の活動は職員一人ひとりが単独で利用者の自宅を訪問して行っています。そのため、1日顔を合わせないこともあるようですが、何かトラブル等が発生した場合には協力し合う意識を高く持っています。利用者の体調が急変した場合には、職員間で連絡を取り合い対応しています。そのような時に備え、日頃から支援には複数で関わることで担当者が替わっても利用者が安心してサービスを利用できる体制となっています。また、事務室にいるときには何気ない会話でも交わすよう所長が心がけることで、職員間の関係作りが図れています。

B職員が働き易い環境の構築や職場のネットワークやコンプライアンスの強化に取り組んでいます
法人全体で職員が働きやすいように今年度は大きく取り組んでいます。組織として人事評価制度を見直し、人事考課制度が機能するように取り組むほか、法人のネットワークインフラが強化され、それに伴いコンプライアンスを含む情報セキュリティポリシーも見直されています。また、職員のストレスチェックを年に2回継続して実施し、法人全体で管理しています。法人内にカウンセラーを配置しているため、必要に応じて面談も行えます。事業所は法人の制度をうまく活用して、職員が働きやすく、安心感を持てる職場環境づくりを心掛けています。

【さらなる改善が望まれる点】
@地域社会に対して事業所の存在や取り組みを知ってもらう機会を増やすため、積極的な情報発信が期待されます
地域社会に対して事業所の存在や事業内容を知ってもらう機会が少ないため、所長は現状を改善したいと考えています。現状として、法人のホームページや地域の社協、及び地域のお祭りで事業所の事を知ってもらう機会はありますが、事業所独自のホームページやパンフレットはありません。事業所をPR、情報発信することは今後の利用者の確保や職員の採用、地域社会の認知にもつながるため、事業所もしくは法人内同エリアの事業所が合同で協力するなど対策を検討することが期待されます。

Aヘルパーを含めた職員間の情報共有がさらに図られることが期待されます
事業の性質上、職員とヘルパーは個々に利用者を訪問して活動しているため、一堂に会して情報を共有する場が限られてしまっています。日々の活動記録はメールを活用して共有するようにしており、また月2回の職員会議、月1回のヘルパー会議で全体で共有したい情報を話し合ったり、気になるテーマを取り上げて研修を行っています。ただし、参加するメンバーがやや偏ってしまっており、全員に満遍なく伝わっているわけではありません。一人でも多くのメンバーが参加し、より組織的な活動へとつながる情報共有が図れることが期待されます。

B地域の福祉ニーズに応えるため、現在の組織の人材配置や想定されるリスクも踏まえた取り組みに期待されます
法人では理念・ビジョンを実現するために中長期計画(5ヶ年)を設け、事業所では単年度計画を設けて計画の着実な実行に取り組んでいます。地域の福祉ニーズとしては、今後も居宅介護に対する期待は増えていくと考えられ、事業所としても計画的に取り組みたいとしています。地域ニーズに対応するためには、人材の育成・配置が十分に揃う必要があるため、事業所では自分たちの力量を見極め、リスクを考慮し、確実に支援・サービスができるバランスを踏まえて対応することで、より責任を持った対応が期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 支援にあたって、ヘルパーからの一方的な行動とならないよう、本人と家族からはいつでも意見を言ってもらうように日頃から伝えています。また、何気ない会話の中から本人の気持ちが現れることもあり、その変化に気づくことができるように所長はヘルパーを指導しています。支援方法でグレーゾーンと思われる事例やその基準については、ヘルパー会議でテーマとして取り上げて事業所としての基準を明確にしています。もしも虐待被害が確認された場合には、相模原市の窓口へ連絡する体制となっています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 利用者の中には言葉の理解が難しい人や、言葉をうまく発せられない人がいます。そのため、コミュニケーションは工夫をしています。筆談をしたり、実物を見せたり、あるいはマカトンサインを使ったりと利用者に応じてその方法を選んでいます。利用者が伝えてくれた言葉を大切にし、事業所内でもその情報を共有して職員間で検討し合い、意向に沿えるように努めています。そして家族や関係者からも意見を聞きながら、自立へ向けて支援しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 利用者の支援手順等については、契約時に担当職員とヘルパーが本人・家族から意向を確認した上で作成しています。体調変化などにより支援内容を見直す場合は、双方で相談・確認するようにしています。支援は原則として同じヘルパーが担当しますが、都合により他のヘルパーが担当することになった場合は、この手順書に沿って行うことで相違がないようにしています。また、ヘルパーの心構えなどを記載した心得を年度初めのヘルパー会議で読み合わせ、浸透するように努めています。マニュアルは訪問介護、入浴、食事介助などがあります。

4 地域との交流・連携 地域社会の福祉に関する情報は、法人の会議や地域のネットワークより業界の情報や地域のニーズを収集し、今後の運営に活かしています。法人の所長会議及び法人の相模原エリア会議はそれぞれ月に1回開催され、障がい事業所の情報以外にも高齢施設や保育施設等の動向についても情報を得ています。地域の課題として利用者宅での老老介護が増えていることや認知症を患う利用者が増えてきていること、その方達を支える若い職員が少なくなってきている現状があり、法人・事業所としても対応策の検討を今後の課題としています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 事業所の情報は法人のホームページの他、複数の介護系サイトに掲載されています。地域社会、外部に対して透明性の高い事業所になるよう情報公開を着実に実施していますが、事業所として今後は更に情報発信に力を入れたいと考えています。また、相模原市の同地域における福祉祭りに毎年参加し、事業所をアピールしています。お祭りに参加している方に盲ろう体験として目隠しで車椅子に乗ってもらい、利用者の状況を体験してもらうことで一般の方にも福祉の特性を知って頂けるように取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進 職員の支援力、技術力等の能力が高まるよう個人目標を立てることで、事業所では職員育成を計画的に行っています。これまでは目標管理シートで職員が今期取り組みたい目標テーマを記載することができましたが、今年度からチャレンジシートへの変更に伴い書式を変更したことで、より具体的に分かりやすく記載できるようにしています。職員個人別の育成計画については計画的とまではなっていませんが、必要に応じて職員を法人の研修に参加することや、資格を取得するための費用を負担しているなど、職員の能力開発ができる環境を整えています。

詳細評価(PDF695KB)へリンク