かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

クオリスキッズ上大岡駅前保育園

対象事業所名 クオリスキッズ上大岡駅前保育園
経営主体(法人等) 株式会社クオリス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0001
港南区上大岡東2丁目1−37
tel:045-842-7682
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 日本会計コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

◆特に良いと思う点 


@園外活動を積極的に保育に取り入れています
豊富な園外活動により、子どもたちが地域や社会に関わる体験の提供や健康増進に努めています。取り組み事例として、散歩を積極的に保育に取り入れています。周辺には安心して遊べる公園が点在し、子どもの年齢、発達や体力に合わせて出かけています。園がある上大岡地区の坂や階段など起伏に富んだ道を歩くことは子どもたちにとって良い運動になっています。また園は上大岡駅からほど近い場所にあるため、電車が見える場所、バスターミナルも子どもたちのお気に入りです。コミュニティーハウスなど地域の施設も利用しています。散歩コースにある商店の人々とも顔なじみになっており、店先のたらいや水槽にいるカメやヤドカリを見せてもらうことも子どもたちの楽しみの一つになっています。
A一人一人を大切にした保育が子どもの意欲を育て、自立に向けた成長を育んでいます
乳児期に必要な体験が得られるよう一人一人の子どもに向けた指導計画を作成しています。子どもの活動が生まれる背景、意味を的確に捉え、子どもが望ましい方向に向かって主体的に活動を進めるよう援助しています。食事ではひと匙ずつ子どものペースに合わせ口に運んだり、励ましの声かけをしたり、一人一人に合わせた援助をしています。排泄ではパンツをはけるよう片手を添えたり、ズボンを整えたり、子どもが自分の力を発揮できるよう援助しています。子ども一人一人の気持ちを受け取り、成長を細やかに観察しながら保育を実践しています。保護者との連携や保育士同士の情報交換で日々成長し、変化する子どもの発達段階を捉え子どもに関わっています。また、子どもに無理の無い活動の導線を組み立てた保育を実践しています。プールが終わると着替えをし、トイレに行って水分補給をし、次の遊びに入るなど子どもが落ち着いて自ら行動できる環境を整え、子どもが一歩一歩自立に向かう援助をしています。
B笑いのある保育、楽しい職場づくりで信頼関係を築いています
小規模園ということもあり、職員間の距離が近く、子ども全員を職員みんなで保育しチームワークが取れています。各クラスの職員の役割が明確で、リーダー、サブリーダー、フリーと分担し、保育の中で自分のつくべき位置を考えて行動しています。ベテランも新人もシフトにより、役割が交替し知識や技術の伝達だけでなく、一緒に仕事をする中で互に成長し、仲間や園への愛着も生まれています。職員会議の司会は順番に担当し、園運営や子どもの情報は職員全員が共有しています。子どもの午睡時には職員が交代で昼食をとり、テーブルを囲み和やかな雰囲気の中で保育を離れた話題もあるなど、コミュニケーションが良好です。「大きな声は出さなくてよいけれど、笑い声は大きくてよい。笑いのある保育は大切」と園長は保育士に常に伝え、経営理念である「信頼関係を築き、楽しい職場づくり」を実践しています。

◆さらなる改善が望まれる点


@保育室の環境構成について、検討が期待されます
1、2歳児の保育室の一部が備品類の保管場所となっています。園の構造上、収納場所が少ないことは否めませんが、保育のために用意しているアートハウス、ナップハウス、ミュージックハウスも活用されていません。保育室での過ごし方、遊び方など子どもがより落ち着いて、主体的に活動ができるよう保育室の環境構成について検討が期待されます。
A地域に開かれた園としての取り組みが期待されます
開園から1年を経過したばかりの新しい園ということもあり、園独自の地域ニーズに応じた子育て支援サービスの提供や情報提供は今後の検討課題としています。加えて地域に開かれた園として、福祉人材の育成に寄与するという考え方もあるボランティアおよび実習生受け入れについても実績はありません。受け入れのためのマニュアル作成も含め、検討が期待されます。
B理念の浸透に向けた取り組みが期待されます
理念や保育目標はしおりに記載し、保護者や職員に明示しています。また、事務所の壁に掲示し常に職員が目にとまるようにしています。理念や方針については日常の職員の言動や子どもに接する態度から理解していると考えられますが、理解が十分でない職員もいるようなので、漠然と捉えていると考えられます。困難な問題が出てきたり、意見が分かれた時など理念に立ち返ることは重要です。職員や保護者が理念をしっかり認識し、園運営のよりどころとして日常的に理念や方針の浸透を図ることが課題です。職員会議やミーティングで唱和するなど、理念の浸透に向けての取り組みが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 保育マニュアルの基本方針には「一人各々の子どもを尊重し、愛情を持って接する」とし、職員が人権感覚を持って保育することを謳っています。また、「児童は人として尊ばれる」として粗雑な言葉かけや対応をしてはならないこと、児童には笑顔で接し、優しい言葉をかける、として入職時に研修を行っています。園長は折に触れて食事など強制したりせず、子どもが良いことをした時は大いに褒め、悪い時には分かりやすい言葉でその理由を伝え、不愉快な思いをしないで帰宅できるようにと職員に伝えています。子ども同士のトラブルの際、双方の意見を聞き代弁者として公平に接しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 0、1歳児クラスは、遊びに応じて職員がおもちゃや玩具を出しています。2歳児クラスは低い木の棚に積木、ブロック、パズルなど写真を貼って子どもが自分で取り出すことや、片づけがしやすいようにしています。また、子どもが落ち着いて遊べるようおもちゃは出し過ぎないようにしています。しかし、1、2歳児の保育室の一部が備品類の保管場所となっています。園の構造上の都合で収納場所が少ないことは否めませんが、保育のために用意しているアートハウス、ナップハウス、ミュージックハウスも活用されていません。保育室の環境構成について検討が期待されます。
3 サービスマネジメントシステムの確立 健康に関するマニュアルがあります。入園時に得た情報は「健康問診票」に記入し、全園児まとめて綴じています。健康状態や予防接種などの更新事項は保護者からその都度伝えてもらっているほか、3月末に問診票を返却し、確認後再提出をお願いしています。日常の健康状態の把握は、登園時に保護者からの連絡と職員による観察を行っています。保育中の体調変化など、降園時に口頭や連絡ノートで伝えています。
4 地域との交流・連携 園行事の際には卒園児にお知らせを郵送しています。近隣の方には園長が直接お誘いをしています。
区のフェスティバルや一緒に遊ぼう会に参画しています。2歳児クラスまでの保育園のため、学校教育との関係はありません。地域への施設開放や備品の貸し出しについて、開園から日が浅いため今後の検討としていますが、子どもたちは毎日のように散歩や公園に出かけ、出会う地域の方々に職員から積極的に挨拶をしています。散歩コースにある商店の人々とも顔なじみになっています。散歩の時にはコミュニティーハウスなど地域の施設も利用しています。
近隣の4保育園合同の避難訓練、一緒に遊ぼう会での乳児交流、他園の園庭遊びへのお誘いなど交流しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 利用希望者の問い合わせや見学申し込みの電話での問い合わせはパンフレットをもとに、主に園長(その他主任・副主任)が対応しています。見学は月〜金曜日、午前・午後どちらも対応が可能としています。丁寧な説明を心がけているので、1回につき、3組を目安としています。昨年度は90組の見学に対応しています。
6 職員の資質向上の促進 行事や係りの分担、毎月の誕生日会の役割分担が決まっており、担当者が自主的に判断し、責任を持って行動する仕組みが出来ています。業務提案については、アンケートは実施されていませんが、園の規模が小さく日常の中で話し合われ提案事項や要望が改善されています。職員と園長の面談は年1回実施されており、職員の満足度や要望を把握した園長の気配りや配慮で職員間にも良い関係が築かれており、モチベーションを高めています。経験や習熟度に応じた役割や期待水準は本人の希望や園長の裁量により決められていますが、明文化された仕組みとして標準化し、整理されることが期待されます。

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